家族葬の相場は40万円?費用を抑える為にやるべき6つのポイント
限られた人だけで葬儀をおこなう「家族葬」。言葉の通り、家族しか参列できないのか、家族のように親しい間柄であれば参列できるのか気になる人は多いはず。
会場はどうすればいいの?司会は必要?気になる家族葬の疑問について解説します。
家族葬とは?
家族葬とは、家族や親族、親しい友人や知人でおこなう小規模な葬儀のこと。
言葉の通り、家族のみしか参列できないということはなく、また、「どの程度の親しい間柄の人まで呼んでOK」といったはっきりとした定義もありません。
参列人数は概ね1人から30人程度。参列者は、生前、故人と深い関わりのあった方と一緒にお別れの時間をゆっくりと過ごすことができます。
家族葬については下記記事もご参考ください。
・家族葬の流れは?一般的な家族葬から一日葬まで、家族葬の流れを完全解説!
・家族葬でもお通夜は行う?家族葬の特徴から注意点まで、家族葬の様々な形式を徹底解説!
・知っておきたい家族葬と一般葬との違いとは?費用と参列基準とマナーについて
家族葬の費用相場(都道府県別 )
一般的な葬儀の費用相場は、「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「寺院費用」の合計で100万円~199万円弱とされています 。
「葬儀一式費用」とは、遺体の搬送、通夜、葬儀・告別式、火葬などに必要な物品費および人件費を指します。
「飲食接待費用」とは、通夜および葬儀・告別式において振る舞われる飲食代です。「寺院費用」には、読経料と戒名(かいみょう)料が含まれます。
これに対して家族葬は、およそ40万~99万円程度にまでおさえる ことができます。
また、一般葬の場合も家族葬の場合も、都道府県別で差があります。一般葬の平均費用は、金額順に並べると以下になります。
一般葬の都道府県別平均額
1位 千葉県 206万7,537円
2位 東京都 188万8,270円
3位 富山県 173万5,874円
4位 埼玉県 172万4,081円
5位 新潟県 171万9,157円
6位 山梨県 170万4,316円
7位 神奈川県 169万7,342円
8位 福島県 167万9,329円
9位 静岡県 161万7,445円
10位 石川県 158万5,191円
11位 秋田県 158万2,914円
12位 長崎県 153万4,163円
13位 長野県 153万4,099円
14位 栃木県 152万6,193円
15位 山形県 150万6,873円
16位 鳥取県 146万88円
17位 愛知県 144万2,335円
18位 群馬県 143万6,665円
19位 高知県 143万3,268円
20位 宮城県 142万2,849円
21位 三重県 139万7,920円
22位 愛媛県 139万7,920円
23位 香川県 133万4,904円
24位 福岡県 133万3,298円
25位 大阪府 132万1,686円
26位 岐阜県 131万7,189円
27位 熊本県 129万33円
28位 大分県 128万2,397円
29位 岡山県 127万6,737円
30位 兵庫県 127万1,751円
31位 鹿児島県 126万9,248円
32位 北海道 123万3,970円
33位 徳島県 122万1,625円
34位 広島県 120万7,785円
35位 岩手県 120万2,005円
36位 和歌山県 117万7,938円
37位 青森県 117万7,036円
38位 京都府 117万1,070円
39位 宮崎県 112万1,814円
40位 島根県 109万1,316円
41位 福井県 107万5,670円
42位 茨城県 107万8,266円
43位 佐賀県 107万1,585円
44位 山口県 105万4,809円
45位 滋賀県 100万1,932円
46位 奈良県 93万4,184円
47位 沖縄県 89万8,937円
全国平均 137万2,594円
各地域の平均金額
北海道 154万円
東北 202万円
関東1(千葉・群馬・茨城・栃木) 238万円
関東2(東京・神奈川・埼玉) 186万円
中部1(新潟・富山・石川・福井) 227万円
中部2(愛知・静岡・岐阜・長野・山梨) 245万円
近畿 189万円
中国 163万円
四国 156万円
九州 166万円
相場がもっとも高い千葉県ともっとも低い沖縄県では、2倍以上の開きが出ていることがわかります。また、地域別に見ると、東北や中部が相場が高く、四国や中国地方は安めであることがわかります。
金額にはいろんな要素があるので、安いからといって立派な葬式を出していないというわけではなく、相場が低い地域はそもそも葬儀会社が提供している金額の相場が低いことも一因といえるでしょう。
葬儀費用については下記記事もご参考ください。
・今更聞けない葬儀・告別式のマナーと費用を地域別に徹底解説!
・葬儀費用がない時にどうすればいい?葬儀費用の相場から、費用がない場合の対処法を徹底解説!
・葬儀費用はどうやって決めれば良い⁉︎葬儀に掛ける費用について
業界最安値水準の「やさしいお葬式」での家族葬費用の内訳は下記にもご案内しています。
→ やさしいお葬式の家族葬
家族葬の費用の内訳
家族葬をおこなう際には、「祭壇費用」「棺の費用」「供花の費用」などが必要となります。「祭壇費用」は、レンタル可能な白木祭壇にするか、デザイン性の高い生花の祭壇にするかで料金が異なります。
「棺の費用」は、桐棺にするか布張りの棺にするかなどの他、デザインによっても料金が異なります。さらに、その他の費用も見ていきましょう。
1. 式場の利用料金
家族葬に式場を利用する場合、参列者が少なく、大きな式場を使う必要がないため、利用料金を安く抑えることが可能です。
相場としては、10万円~20万円程度となります。ただし、小さな会場であっても、式場そのもののグレードが高い場合は料金が高いこともあります。
葬儀社から提案された式場以外にも目を向けながら、金額的にも納得のいく式場を選びましょう。もちろん、自宅で家族葬をおこなう場合は、式場の利用料金は不要となります。
家族葬は、式場でおこなわなければいけないという決まりはないので、自宅を会場とするのも一手です。
葬儀場については下記記事もご参考ください。
・斎場とはどんな場所?斎場の選び方・種類・火葬場との違いを目的別に完全解説!
・葬儀場とは?公営と民営の違いから葬儀場の選び方まで完全解説!
・葬儀会館主流の時代:お葬式を行う式場の変化
2. お布施
式場利用であっても自宅を利用した場合も、僧侶を招いて読経をお願いする場合は、お布施が必要となります。
お布施の相場は、宗派や地域によっても異なりますが、概ね20万円~30万円程度と思っていいでしょう。
また、戒名(かいみょう)をいただく場合は、戒名のランクによっても料金が異なりますが、概ね10万円~20万円程度と思っておくといいでしょう。
この他、僧侶が葬儀後の食事を辞退した場合には御膳料が発生しますし、お迎えを出さなかった場合はお車代が発生します。これらはいずれも、5,000円~1万円が相場となっています。
お布施については下記記事もご参考ください。
・3分で分かる法事のお金の相場(香典・お布施):お金の入れ方と袋の書き方!
・七回忌とは?意味とお布施・香典の相場と出席マナーを解説!
・法事とは?日程とお布施と服装持物を徹底解説!
3. 飲食費
葬儀・告別式においては、一般的に、お通夜の後と告別式の後の2回、食事の席を設けます。
家族葬の場合は、列席者全員が食事まで参加してゆっくりと故人の思い出を語らい合うことも多いため、食事内容にこだわるのもいいでしょう。そうすると自ずと単価が高くなります。
目安としては、お通夜の後に供する「通夜振る舞い」は1人あたり1,500円~2,500円程度と思っておけばいいでしょう。
告別式後に供する「精進落とし」は、相場が4,000円~8,000円とされていますが、自分たちで料理するなどして費用を抑えることもできます。
弔事の会食については下記記事もご参考ください。
・おとき(お斎)とは?意味とマナーと香典相場を3分で解説!
・精進落としとは?葬儀後に行われる食事の席の流れや内容から注意点やマナーまで徹底解説!
4. 返礼品
返礼品は、香典をいただいたその場で「当日返し」としてお渡しする場合と、後日あらためてお渡しする場合があります。
近年、一般葬においては、後から送る煩わしさや送り漏れを防ぐため「当日返し」にするパターンが多いですが、家族葬の場合は、いただく香典の数が少なく、また、1人あたりの香典の額が高額な傾向にあるため、後日のお返しを選ぶのもいいでしょう。
返礼品は、一人ひとりからいただいた香典の額に合わせて個別に選ぶ場合は、香典の額の半額をかけた「反返し」が一般的。家族葬であっても「当日返し」を選ぶなら、2,500円~3,500円程度の会葬御礼品や御礼状がセットになったものを用意するといいでしょう。
家族葬では香典は受け取っても良いか?
家族葬ではあっても基本的には、参列者は香典を用意するのがマナーです。しかし、小規模な家族葬の為、遺族側が香典を辞退するケースも珍しくはありません。香典を辞退する場合は、参列者にあらかじめ伝えるようにしましょう。
>>最近増えている香典辞退という選択肢、その理由や辞退の仕方や辞退された場合の対処について徹底解説!
香典返しについては下記記事もご参考ください。
・香典返しのマナーを完全解説!相場・時期・挨拶状・例文・品物も紹介!
家族葬と直送 ・火葬(火葬式)・一日葬・一般葬の費用と内容の比較
お葬式の種類は、大きく分けて4種類あります。家族葬の他の3つは、「直葬(火葬式)」「一日葬」「一般葬」となります。では、それぞれどのようなお葬式なのかみていきましょう。
直葬(火葬式)
故人が亡くなった後、遺体を安置してから出棺、火葬場への移動を経て火葬をおこなうのが「直葬(火葬式)」です。
直葬の流れ
逝去から24時間経たないと火葬できない決まりになっているため、逝去後は、葬儀社の安置場所や自宅で安置する時間を設ける必要があります。
24時間が経過したら、納棺と出棺をおこないます。お通夜や葬儀・告別式などは一切おこなわないため、この時間が故人とのお別れの時間となります。
直葬の特徴
直葬(火葬式)は、もっとも費用が安く済むのが最大の特徴です。直葬を選ぶ理由はいくつかあるでしょうが、遺族の経済的な理由などにより、やむを得ず直葬となるパターンも多いです。
ただし、火葬のみにとどまることなく、火葬炉の前で僧侶に簡単なお経を読んでもらったり、棺にお花を入れたりと、ささやかであっても、故人を見送るための儀式は執りおこなえるといいですね。
また、身寄りがない方が亡くなられた場合も、行政などが直葬とするケースが多いようです。
直葬の相場
直葬(火葬式)の相場は、全国平均で20万円弱とされています。
直葬(火葬式)については下記記事もご参考ください。
・火葬(直葬)の費用を完全解説!相場・内訳・費用を抑える方法を紹介!
・葬式をしないことは可能なのか?儀式を行わない直葬という選択肢を完全解説!
・火葬のみで葬儀を行う「直葬」を完全解説!
一日葬
一日葬の流れ
「一日葬」とは、名前の通り、お通夜をおこなわずに、葬儀・告別式のみを一日でおこなうお葬式です。
一日葬の特徴
葬儀・告別式は昼間の時間におこなわれるため、遠方からの親戚縁者が宿泊なしで参列できるというメリットもあります。
ただし、お通夜をおこなわないことによって逆に参列できない人も出てくるため、これはデメリットともいえることになります。
一日葬の費用
気になるのが費用。お通夜をなしにしたのだから費用も半額で済むかと思うかもしれませんが、棺や祭壇などは一般葬同様に必要ですし、式場を借りるのにもお金がかかります。
一般葬と比べるとやや費用を抑えられるということはあっても、半額とまではいきません。
かかる費用としては、「会場費」「控室・待合室使用料」などの「施設にかかる費用」と「葬儀の施行にかかる費用」、また、会葬礼状や返礼品、飲食接待費などの「参列者へのおもてなし費用」も必要となります。
仏式の場合はさらに、お経をあげてもらい、戒名を授かることになるので、僧侶への「お布施」が必要となりますし、神式では「ご神饌料」、キリスト教式では「献金」が必要となります。
一日葬の相場は、全国平均で約45万円とされています。
一日葬については下記記事もご参考ください。
・一日葬とは?流れ・メリット・デメリット・食事・マナーを完全解説!
・色々なお葬式の形 一日でお葬式を行う「一日葬」とは?
・負担は軽くても心を込めた見送りができる!一日葬の内容を解説
一般葬
一般葬の流れ
一般葬とは、もっとも一般的なお葬式で、お通夜と葬儀・告別式で構成されます。
一般葬の特徴
参列者を遺族親族などに限定せず、仕事関係者や友人、知人にも広く知らせることから、もっとも多くの人数が参列することになると予想されます。
一般葬の費用
一般葬にかかる費用としては、一日葬と同じく、「会場費」「控室・待合室使用料」などの「施設にかかる費用」と「葬儀の施行にかかる費用」、会葬礼状や返礼品、飲食接待費などの「参列者へのおもてなし費用」、「宗教者へのお礼」となります。お通夜が加わる分、飲食接待費や会場費などの費用は大きく変わることになります。
一般葬の相場は、前述の通り、100万円~199万円とされます 。
一般葬については下記記事もご参考ください。
・葬式の金額は?一般的な葬儀費用の平均から、葬儀費用の内訳、費用を抑える工夫まで徹底解説!
・仏式葬儀とは?一般的なマナーや葬儀の流れについて徹底解説
家族葬のメリットとデメリット
家族葬のメリット
メリット1:葬儀費用を抑えられる
家族葬のメリットとしてまず挙げられるのは、大規模なお葬式と比較して費用を大幅に抑えられるということです。
ただし、形式に決まりがなく自由にできる分、こだわりすぎると高くつく場合もあるので気をつけましょう。
メリット2:気心の知れた人のみの参列のため、気を遣わずに済む
遺族にとっては面識のない人も多数参列する一般的なお葬式において、対応する側は、相手に失礼があってはならないと気を遣うことになります。
これに対して、家族葬に参加するのは基本的に気心の知れた人のみ。遺族にとっては気持ちの面での負担が軽くなるというメリットがあります。
また、余計な気を遣わなくていいので、故人との思い出話なども交えながら、落ち着いた気持ちで故人を送り出してあげることができます。
メリット3:一般的な葬儀の形式にこだわらず自由にプランニングできる
親しい人のみが参列する家族葬なら、世間体を気にする必要がありません。
葬儀の形式にこだわらず、自由に進行していいので、故人が好きだった曲をかけたり、故人が趣味で作っていたものを参列者に見てもらったりと、故人に喜んでもらえるようなプランを実践することもできます。
メリット4:料理や返礼品も形式にこだわらなくていい
一般的な葬儀では、料理や返礼品は数も多く用意が大変なため、準備に関しては葬儀社に任せる場合がほとんどです。
これに対して家族葬は参列する人数も少ないため、たとえば故人が行きつけだったお店で、故人を偲びながら食事をするなどしてもOK!食事にお金をかけた分、返礼品を用意しないなども自由です。
家族葬のデメリット
デメリット1:「なぜ呼んでくれなかったのか?」と文句を言う人が出てくる
親しい間柄の人だけを招いたつもりが、「あの人は呼んだのになぜわたしは呼ばなかったの?」「わたしも最期のお別れをしたかった」という不満を訴える人が出てくる可能性はゼロではありません。
「どこまで声をかけるか」は結婚式などにおいても難しい問題ですが、実際のところ、どう線引きすればいいかわからないという人も多いでしょう。
中には、「参列していただく人以外には亡くなったことも知らせないほうがいい」と思う人もいるかもしれませんが、トラブルを防ぐためには、葬儀前にひととおりの人に連絡しておいたほうが吉。
「故人の意向により、身近なものだけでの家族葬とさせていただきます」など伝えておくと、トラブルに発展しにくくなります。
デメリット2:葬儀後に弔問に訪れる人が増える
葬儀で最期のお別れをすることができなかったことから、「落ち着いたころにお線香を上げさせてもらいに行こう」と考える人は結構いるもの。
しかも、一人ひとりの都合で来訪するため、場合によっては、葬儀後しばらくの間は来客が途絶えないということもあるでしょう。
さらに、急に来訪された場合は、知らない人同士が鉢合わせて会話に気を遣わなければならないシーンも出てくるかもしれません。
弔問については下記記事もご参考ください。
・突然の訃報にどうする?弔問できない際のお悔やみの手紙の書き方や注意点を徹底解説!
・弔問とは?意外と知らない弔問の注意点とマナーを徹底解説!
家族葬の費用を安く抑える方法
家族葬は一般葬と比べて安く済ませられるとはいえ、葬儀の後には納骨や法要も控えていることから、さらに安くしたいと考える人は多いでしょう。家族葬の費用を抑えるには、いくつかの方法があります。
1. 費用が安い葬儀社を見つける
費用を抑える一番の方法は、なんといっても、安い葬儀社を見るけることです。ただし、「安かろう悪かろう」の言葉もある通り、安いがためにサービスの質も悪くなるのは避けたいところ。
「安いけど親身になって対応してくれる」という観点から、納得のいく葬儀社を選びましょう。
「やさしいお葬式」では、お客様のご要望に丁寧にお応えして業界最安値水準で家族葬をご案内しています。
→ やさしいお葬式の家族葬
2. 基本プランのみの利用でオプションはつけない
葬儀社は、基本プランの他にいくつかのオプションを用意している場合があります。
中には、プランの中にオプションが含まれている場合もあるので、一つひとつ内容を精査しながら、不要なオプションはきっちり外していきましょう。
家族葬における不要なオプションとしては、葬儀会場を知らせるための立て看板、会葬礼状などが挙げられます。
立て看板に関しては、参列者に直接場所を伝えれば済むことですし、会葬礼状は自分たちで用意することもできます。また、ごく限られた身内だけの家族葬の場合は、会葬礼状なしでもまったく問題ありません。
>>会葬礼状とは?意味と必要なケースと例文一覧!
3. 食事は自分たちで用意する
葬儀の種類を問わず、一般的には、お通夜や葬儀・告別式の後に食事の席を設けます。
しかし、葬儀社に食事の手配をお願いすると高価な懐石料理などが用意されることもあるなど、どうしても費用がかさんでしまいます。
そのため、費用を抑えたいなら、家族や親族で食事を用意するのがおすすめです。
手ごろな価格の弁当を手配するのもいいですし、料理が得意な人がいるなら、全員分の簡単な食事を用意して提供するのでも構いません。
また、自分たちで料理を手配する気力が場合などは、「会食なし」という選択肢をとるのも一手です。
4. 読経なしにする
僧侶へのお布施は案外高額。数十万円かかる場合もあるので、読経なしでと考える人も多いでしょう。
ただし、読経なしにするということは、「葬儀を無宗教形式にする」ということを意味します。無宗教形式の葬儀としてしまった場合、菩提寺があるなら、後々トラブルになる可能性もあります。
>>無宗教葬儀を完全解説!流れ・費用・マナー・供養方法を紹介!
もしも、経済的な事情などでやむを得ず読経なしにしたい場合などは、事前に親族や菩提寺などに相談をしておくといいでしょう。
菩提寺とは?
先祖代々のお墓を管理しているお寺を「菩提寺(ぼだいじ)」と呼びます。昨今は、お寺とのお付き合いも薄くなってきており菩提寺を持っていない方も多いです。その場合は僧侶を手配することもできます。
僧侶派遣は『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。法事・法要は業界最安値水準の34,000円からご依頼可能です。
5. 給付金を活用する
国民健康保険や健康保険に加入していた場合、自治体から葬儀費用についての給付金を受け取ることができます。
金額は各自治体によって異なりますが、国民健康保険に加入していた場合、「葬祭費」として1万円~7万円程度しきゅうされます。
健康保険に加入していた場合、「埋葬料」として上限5万円が支給されます。
>>埋葬料とは?請求方法・申請書の書き方・振り込まれる時期を完全解説!
ただし、故人がこれらの保険に加入していた場合にも、他の保険が適用された場合、給付金は受け取れないケースもあるので、活用を検討する際は電話などで問い合わせするといいでしょう。
葬祭費については下記記事もご参考ください。
・忘れてはいけない⁈申請すれば頂ける葬祭費・埋葬料とは?給付金制度の概要と申請時のポイント
6. 生前予約をおこなう
家族が亡くなった後のことなど誰も考えたくないものですが、生前契約をおこなうと「早割」として安く利用できるプランを用意している葬儀社もあります。
『やさしいお葬式』でも事前の会員登録(年会費・入会費無料)でお葬式プランが最大50,000円の割引となる制度を行っています。
生前の葬儀準備については下記記事もご参考ください。
・生前葬のメリット・デメリットとは?併せて検討したい供養方法も紹介
・生前整理とは?意外と大事な生前整理の方法やコツ、行うべきタイミングを完全解説!
家族葬の費用の支払い方
家族葬の費用の支払い方は、基本的には一般葬と同じです。葬儀社にもよりますが、基本的には以下の4つの支払い方法が用意されています。
家族葬の費用の4つの支払い方法
1. 現金振込
葬儀終了後、指定の振込先に支払います。現金振込のメリットは、利息や支払い遅延料金が発生しないこと。
葬儀社からすると、支払い途中で音信不通になるリスクも気になって当然ですので、最初から「現金一括振込のみ利用可能」と謳っている葬儀社もあります。
反対に遺族からすると、大金を一括で払うのは負担が大きいので、一括だと難しい場合は、その他の支払方法を選ぶといいでしょう。
2. クレジットカード
すぐに現金を用意できない場合は、クレジットカードで支払える葬儀社を選ぶといいでしょう。
分割にすれば、翌月までに全額用意しないといけないということもありませんし、クレジットカードのポイントが貯まるメリットもあります。
ただし、僧侶へのお布施や弔問客の接待費などは現金でしか払えない場合もあるので、現金もある程度は必要になります。
3. ローン
信販会社の中には、「葬儀ローン」を扱っているところもあります。利用する場合、葬儀社が仲介となって信販会社に申し込むことになります。
ローンを利用すれば分割できるため、銀行残高だと支払えない場合に助かりますが、利息が発生するため総額が増加するデメリットもあります。また、そもそも信販会社の審査に通らなければ利用することはできません。
>>葬儀のローン払いを完全解説!種類・メリット・デメリットを紹介!
4. 振込用紙での振込
近年、コンビニエンンスストアでの支払いに対応した葬儀社も増えています。支払い期限は、振込用紙が届いてから概ね7日~10日後まで。
銀行でももちろん支払うことができますが、コンビニエンスストア対応の振込用紙なら、24時間いつでも支払うことができるというメリットがあります。
ただし、こちらは現金振込と同じく、支払いまでにまとまった額のお金を用意することが必要になります。
葬儀費用を支払うタイミング
葬儀費用の支払いは、前払いと後払いの2拓となります。ただし、一般的な葬儀は、弔問客の数によって返礼品などにかかる費用が変わってくるため、後払いが一般的です。
家族葬や直葬などのように、お葬式の参列人数などがあらかじめ把握できている場合は、前払いにも対応可能です。
また、葬儀会社によっては、葬儀前に「前金」として基本料金を支払い、葬儀が終わった後に残りの金額を支払うシステムを採用しているところもあります。
葬儀費用が支払えない場合の対処法
経済的な事情によって葬儀費用が払えそうにないなら、前述の通り、「直葬(火葬式)」を選択するのも一案です。しかし、この費用さえまかなえないという場合もあるでしょう。
葬祭扶助制度を利用する
そうした場合は、まず、故人もしくは遺族が生活保護を受けていた場合に利用できる可能性がある「葬祭扶助制度」の利用可否を、自治体に確認しましょう。対象者に該当した場合、最低限の葬儀をおこなうための費用が支給されます。葬祭扶助制度によって支給される金額は最大で20万円程度。僧侶による読経はおこなわれませんが、遺骨は自宅へ持ち帰れます。
葬祭扶助制度については下記記事もご参考ください。
・葬祭扶助とは?支給の条件から金額、申請方法まで徹底解説!
遺産相続で支払いをする
故人の遺産を葬儀費用の支払いにあてることができます。ただし、相続人が複数人いる場合や遺産が予想よりも少ないケースもあります。支払いにどのくらいの遺産をあてられるのかは事前に確認しておきましょう。
遺産相続については下記記事もご参考ください。
・遺産相続を完全解説!手続き・流れ・注意点を紹介!
・遺産相続の兄弟の割合・トラブル・手続きを完全解説!
・遺産相続手続きを完全解説!流れ・必要書類・費用・期限を紹介!
相続についてのご相談は『やさしい相続』でも無料で承っていますので、お気軽にご連絡下さい。24時間365日無料で専門オペレーターが対応致します。
香典で支払う
香典を葬儀費用としてあてることができます。ただし、参列者が少ない家族葬では香典の金額もそれほど多くは集まらない可能性が高いので注意が必要となります。
葬儀費用の支払いについては下記記事もご参考ください。
・葬儀費用がない時にどうすればいい?葬儀費用の相場から、費用がない場合の対処法を徹底解説!
・葬式の費用はどれ位?予算内で希望の葬儀を行うための方法も紹介
家族葬を依頼する葬儀社の選び方
近年は、一般葬ではなく家族葬を選択する人が増えているため、家族葬への対応を謳っている葬儀社も少なくありませんが、納得のいくお別れにできるよう、葬儀社は慎重に選びましょう。
葬儀社を選ぶポイント1:契約前に相談に乗ってくれるか見極めて
「利用を検討している」と連絡を取った際、親身になって相談に乗ってくれる葬儀社は、信頼できる会社である可能性が高いです。
相談の際は、料金やプランについて以外にも、気になることはどんどん尋ねるようにしましょう。
葬儀社を選ぶポイント2:事前に見積もりを出してくれるかどうかもチェック
葬儀の料金は、基本となる料金が設定されていますが、返礼品や食事などのオプションをつけるたびに料金が加算されていくシステムになっている場合が多いので、必要なものをすべてお願いしたらいくらになるのか、きちんと見積もりを出してもらうことが大切です。
見積もりを出していなければ、いざ請求された際に「なんでこんなに高額なの?話が違う」とトラブルに発展する可能性もあります。
そうした状況に陥ることを防ぐためにも、きちんと見積もりを出してくれる会社を選びましょう。
葬儀社を選ぶポイント3:契約を急かしてくるところは避けるべし!
「いついつまでに契約すればこれだけお得」という謳い文句は、裏を返せば、契約を急がせているということ。つまり、会社の利益を優先して考えているということです。
しかし、葬儀というのは、故人を送り出す大切な儀式。利益優先の葬儀社に依頼しては、残念な結果になりえません。後悔のない葬儀にするためにも、急いで契約することなく、慎重に選ぶことが大切です。
葬儀社を選ぶポイント4:複数社から比較する
故人が病院で亡くなった場合、病院から紹介された葬儀社を利用するケースは多いでしょう。しかし、病院から紹介された葬儀社のサービスが、必ずしも納得のいくものとは限りません。
今はインターネットを使えばすぐに、その他の葬儀社についても調べることができるので、いくつかの候補に絞って比較検討してみることをおすすめします。
葬儀社を選ぶポイント5:支払期日についてもチェックする
葬儀の費用は、いくら家族葬にして安く抑えられたといえども、安くはありません。それなりの大金を用意するとなると、人によっては時間がかかるでしょう。
支払いは葬儀後すぐという葬儀社も多いですが、最近では、1週間以上待ってくれる葬儀社も存在します。
葬儀社手配については下記記事もご参考ください。
・葬儀の手配がより簡単に!葬儀の見積もりを簡単にできるシステムを徹底解説!
・葬儀の手配方法とは⁉︎いざと言う時に困らないお葬式の手配方法について
・事前に知っておきたい、葬儀会社のスタッフに聞かれること
家族葬を依頼する際の注意点(トラブル回避方法)
家族葬を選択した場合、大きく分けて3つのトラブルが起きやすくなります。
葬儀に参列できない人とのトラブル
1つめは、葬儀に参列できない人とのトラブルです。近所の方や仕事関係者から、「なんで呼んでくれなかったのか?」と問い合わせが入る可能性が考えられます。
身内とのトラブル
2つめは、身内とのトラブルです。「なぜこんな寂しいお葬式にしたのか?」など、価値観の違いによるクレームが考えられます。
これら2つのトラブルを避けるためには、家族葬をおこなう前に、故人の意向や遺族の考えをしっかりと伝えることが有効。
クレームは、後から知らされたことに対する怒りであることがほとんどなので、事前に意思疎通できていれば、多くは避けることができるでしょう。
葬儀社との金銭的なトラブル
3つめは、葬儀社とのトラブルです。葬儀社との間の金銭的なトラブルが起こる可能性があります。
弔問客の接待費用が予想以上にかさむ場合などもあるので、どこからがオプションとなるのか、最大いくらかかるのかなど、依頼する際にしっかりと確認しておくことが必要です。
また、棺桶や祭壇の費用一つとっても価格はピンキリ。葬儀社にお任せしてしまうと、意外なものが高額になって後々トラブルになることも考えられます。
>>棺桶(御棺)とは?意味と選び方と副葬品に入れてよいものダメなものを解説!
>>葬儀の祭壇はどう選ぶ⁉︎葬儀に使用する祭壇の種類について
見積書をきちんととる
こうした状況に陥ることを防ぐためにも、依頼時にしっかりと話を聞くだけでなく、見積書を出してもらうことも大切。
見積書があれば、万が一予想外のオプションが勝手に追加されている場合なども、「これは頼んでいない」「聞いていない」と反論することができます。
とはいえ、もちろん一番いいのは、そうしたトラブルに発展する可能性の低い葬儀社を選ぶこと。大切なお葬式が悔いの残るものとならないよう、葬儀社選びにはしっかりと時間をかけてくださいね。
家族葬の費用に関する知識のまとめ
「家族葬の費用」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【家族葬とは?】
●家族葬とは、家族や親族、親しい友人や知人でおこなう小規模な葬儀のこと
●参列人数は概ね1人から30人程度。参列者は、生前、故人と深い関わりのあった方と一緒にお別れの時間をゆっくりと過ごすことができる
【家族葬の費用相場】
●家族葬は、およそ40万~99万円程度
●般葬の場合も家族葬の場合も、都道府県別で差がある
【家族葬の費用の内訳】
●式場の利用料金
-10万円~20万円程度
●お布施
-式場利用であっても自宅を利用した場合も、僧侶を招いて読経をお願いする場合は、お布施が必要
-概ね20万円~30万円程度
●戒名(かいみょう)をいただく場合は、戒名のランクによっても料金が異なりますが、概ね10万円~20万円程度
●僧侶が葬儀後の食事を辞退した場合には御膳料が発生しますし、お迎えを出さなかった場合はお車代が発生します。これらはいずれも、5,000円~1万円が相場
【飲食費】
●お通夜の後に供する「通夜振る舞い」は1人あたり1,500円~2,500円程度
【返礼品】
●2,500円~3,500円程度の会葬御礼品や御礼状がセットになったものを用意する
【家族葬のメリットとデメリット】
●メリット
-葬儀費用を抑えられる
-気心の知れた人のみの参列のため、気を遣わずに済む
-一般的な葬儀の形式にこだわらず自由にプランニングできる
-料理や返礼品も形式にこだわらなくていい
●デメリット
-「なぜ呼んでくれなかったのか?」と文句を言う人が出てくる
-葬儀後に弔問に訪れる人が増える
【家族葬の費用を安く抑える方法】
●費用が安い葬儀社を見つける
●基本プランのみの利用でオプションはつけない
●食事は自分たちで用意する
●読経なしにする
●給付金を活用する
●生前予約をおこなう
近年、増加傾向にある家族葬。「自分が亡くなったときも、親しい人だけでゆっくりとお別れの時間を持ってほしい」と考える人も多いのではないでしょうか。
自分がお見送りする側になったときには、故人にとっても満足のいくお葬式となるよう、料理の内容や返礼品に関してもできる範囲でこだわりながら、よいお見送りにしてあげられるといいですね。
「やさしいお葬式」では、お客様のご要望に丁寧にお応えして業界最安値水準で家族葬をご案内しています。
→ やさしいお葬式の家族葬
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール