家族葬の費用は約125万!費用より優先すべき家族葬選びのポイント
「家族葬って一般葬より安くできるんだよね?」
「いくらくらい準備しておけばいいのかな…」
「費用を抑えつつ良い葬儀をあげられればいいんだけど…」
家族葬にかかる費用は総額で約125万円で、一般葬の総額191万円に比べて約66万円ほど抑えることができます。
これは単純に参列者数が一般葬に比べて家族葬は少ないことによるもので、お通夜~火葬まで2日間かけて行うという葬儀の内容や費用の内訳は変わりません。
【家族葬プランの相場と内訳】
|
内容 |
一人当たりの相場 |
10人の場合の総額(僧侶を含む) |
葬儀プラン |
・搬送
・安置室利用
・ドライアイス
・棺
・枕飾り
・線香
・葬儀で使用する祭壇
・遺影
・受付
・葬儀スタッフ
・司会などの人件費
|
50万円 |
火葬代 |
|
プランに含む~5万円 |
通夜振る舞い |
お通夜後に参列者や僧侶に振る舞うお酒やお食事のこと |
2千~3千円 |
2万~3万円 |
精進落とし |
葬儀終了後に参列者や僧侶をもてなすための食事 |
4千~5千円 |
4万~5万円 |
返礼品 |
香典をいただいたことへのお返し |
500~千円(本来目安は香典の半額~1/3程度) |
5千~1万円 |
お布施 |
読経代 |
葬儀内でお経をあげてもらうことへのお礼 |
15万~30万円 |
戒名代 |
戒名をつけてもらうことへのお礼 |
15万~30万円 |
僧侶へ支払うもの |
御車代 |
会場までの交通費のようなもの |
5千円 |
合計 |
|
|
87万~124.5万円 |
家族葬の参列者数の目安は10~50名となりますが、葬儀社によっては30名以上の場合は一般葬となることも多くあります。
ただし「少ない人数で安くなるなら家族葬がいいかも!」と深く理解する前に決めてしまうと家族間や菩提寺とのトラブルや「必要以上にお金がかかってしまった」と後悔することにもなってしまうのです。
家族葬を費用だけで決めてはいけない5つの理由を重要順でご紹介します。
1.家族間で「見送り方」の考えの違いからトラブルになることもある
2.参列者が少ない分香典の総額や返礼品負担に注意する
3.香典を辞退した場合は葬儀費用の自己負担額が増えてしまう
4.菩提寺によっては家族葬が認められないこともある
5.葬儀プランによってはオプションでお金がかかることもある
これらを「家族で理解」してから決めることで「限られた人数でささやかだけど心をこめて見送る」ことができるのです。
費用を抑える8つの方法もご紹介しますので「できるだけ費用を抑えて後悔やトラブルなく見送りたい」という方は是非最後までご覧ください。
家族葬とは30名程度で2日間かけて行う小規模な葬儀のことで「家族だけで執り行う葬式」ということだけではなく、小規模な葬儀として使われるケースが増えています。
「家族葬は小規模な葬儀!費用相場や人数・流れや注意点などすべて解説」では、具体的な当日の流れからメリット・デメリットまでをご紹介していますので、スムーズな家族葬をあげたい方は、ぜひあわせてご覧ください。
家族葬にかかる費用相場と内訳(費用相場:約90~125万円)
全国の家族葬費用の総額平均は、『約90~125万円』です。
※各地域をクリックすると詳細記事が開きますので合わせてご確認ください。
※下記金額は、「葬儀プラン+お布施+飲食」の総額です
|
内容 |
一人当たりの相場 |
10人の場合の総額(僧侶を含む) |
葬儀プラン |
・搬送
・安置室利用
・ドライアイス
・会葬礼状
・遺体安置場所
・枕飾り(故人の枕元に飾る祭壇)
・棺・棺用布団
・骨壷・骨箱
・遺影写真
・位牌
・仏衣一式
・運営スタッフ
・受付
・焼香
・司会
・手続き代行
・自宅飾り一式
|
50万円 |
火葬代 |
|
プランに含む~5万円 |
通夜振る舞い |
お通夜後に参列者や僧侶に振る舞うお酒やお食事のこと
参考記事:通夜振る舞いの流れと費用|注意点や挨拶例文・喪主の心得まで全解説
|
2千~3千円 |
2万~3万円 |
精進落とし |
葬儀終了後に参列者や僧侶をもてなすための食事
参考記事:精進落としとは?葬儀後に行われる食事の席の流れや内容から注意点やマナーまで徹底解説!
|
4千~5千円 |
4万~5万円 |
返礼品 |
香典をいただいたことへのお返し |
500~千円(本来目安は香典の半額~1/3程度) |
5千~1万円 |
お布施 |
読経代 |
葬儀内でお経をあげてもらうことへのお礼 |
15万~30万円 |
戒名代 |
戒名をつけてもらうことへのお礼
参考記事:戒名の値段は30万円?必要性から相場・費用を抑える方法まで全解説
|
15万~30万円 |
僧侶へ支払うもの |
御車代 |
会場までの交通費のようなもの |
5千円 |
合計 |
|
|
87万~124.5万円 |
葬儀プランの内容は各葬儀社により異なる場合がありますが、一般的には参列者への食事や僧侶へのお布施などで葬儀プランにかかる費用の倍額以上が必要となるのです。
下記3点は参列者数によって金額が変わる内容となります。
・通夜振る舞い
・精進落とし
・返礼品(香典をいただいたことに対してのお返しで金額はいただいた香典の半額~1/3)
そして葬儀プラン以上にお金がかかるのが「お布施」です。
「お布施」とは、葬儀や法要(四十九日、納骨、年回忌)でお世話になる僧侶を含めた寺院への「感謝の気持ちとして」渡すお金のことであり、具体的な金額は決められていません。
とはいえ少なすぎると失礼にもあたるため、目安として上記金額を想定しておきましょう。
また、通夜振る舞いや精進落としを僧侶が辞退した場合には「御膳料」として5,000円~1万円を目安にお包みする必要があります。
お布施は感謝の気持ちを表して包むものですので、名前は薄墨を使わない、紙幣は新札を用意するなど、お悔やみの場合と反対の行動が正しいマナーです。
「これで完璧!お布施の包み方・書き方・入れ方・渡し方のマナーと準備」ではこういったマナーやお札を入れる向きなどの包み方まで解説しておりますので、最後までご覧ください。
家族葬が費用を抑えられる2つの理由
家族葬にかかる費用は総額で約125万円で、一般葬の総額191万円に比べて約66万円ほど費用を抑えることができ、この理由2つを順不同でご紹介します。
1.参加人数が少ないため費用が抑えられる
2.一般葬は参加人数が読みきれずに確定しにくいが、家族葬は人数が確定しやすい
「通夜振る舞い」「精進落とし」「返礼品」といったものは参列者数が少ない分、かかる費用も抑えることができます。
また一般葬の場合は会社関係者など大変多くの方をお誘いするため、当日の出欠席を把握することが難しいのに対し、人数も少なく身内で行う家族葬は参列者数が確定しやすいため、多めに用意しておく分は最小限で済むのです。
「やさしいお葬式」では、お客様のご要望に丁寧にお応えして業界最安値水準で家族葬をご案内しています。
→ やさしいお葬式の家族葬
【最大45万円】家族葬でスムーズ&後悔せずに費用を抑える8つの方法
家族葬の費用は下記8つの方法を検討することで、トラブルを避けてスムーズに、最大『45万円』も抑えることができます。
取り掛かりやすい順でご紹介しますので、自分に合ったから検討しましょう。
方法 |
費用対効果 |
1.事前に葬儀社を決めて生前予約をしておく |
5千~10万円 |
2.参加者をある程度決めておく |
一人あたり約1万円 |
3.可能な限りプラン内におさめる内容で執り行う |
1万~10万円 |
4.「一日葬」「直葬」も検討してみる |
15万~30万円 |
5.会食をなしにするかお弁当にする |
一人あたり1,500~9千円 |
6.会葬礼状などの返礼品をなしにする |
500~3千円 |
7.菩提寺がなければお布施を抑える方法を検討する |
20万~45万円 |
8.故人が入っている保険の内容を調べておく |
5万~27万円 |
事前に葬儀社を決めて生前予約をしておく(費用対効果:5千~10万円)
葬儀社によっては「生前予約」をしておくことで葬儀プランがお得になることがあり、最大10万円もの割引があるところもあります。
「生前予約」は本人がまだ生きているうちに、本人か家族が葬儀を申し込むことで、具体的な日程ではなく「お葬式はこの会社のこのプランでお願いする」という形の予約です。
実際に亡くなってから葬儀会社に連絡するまでの時間は大変短く、家族は呆然としている中でもどこの葬儀社にするかを決めて連絡し、遺体の安置場所まで搬送する必要があります。
そのため、葬儀社が決まっていない場合「よく考えずに病院から紹介された葬儀社にお願いしたら、接客態度が悪くて嫌な気持ちが残ってしまった」というケースも決して少なくないのです。
生前予約は予算と内容に対する希望を決めておけるだけではなく、いざというときに安心して任せる会社があるということも大きなポイントとなります。
ただし近年では「前払いで生前予約したが亡くなる前に会社が倒産してしまった」ということも起きているのです。
葬儀社を決める際には必ず最低でも2~3社と打ち合わせをして、見積もりをもらってから納得する会社に決めるようにしましょう。
「【業者別】家族葬費用のプラン比較表」では具体的な業者別に家族葬のプランを比較しておりますので合わせてご覧ください。
参加者をある程度決めておく(費用対効果:一人あたり約1万円)
通夜振る舞い |
お通夜後に参列者や僧侶に振る舞うお酒やお食事のこと |
2千~3千円 |
精進落とし |
葬儀終了後に参列者や僧侶をもてなすための食事 |
4千~5千円 |
返礼品 |
香典をいただいたことへのお返し |
500~千円(本来目安は香典の半額~1/3程度) |
「家族葬にかかる費用相場と内訳(費用相場:約90~125万円)」でご紹介した、参列者数によって変わるものは人数を決めておくことで、一人あたりの費用を最大で約1万円も抑えることができます。
人数が確定していないと「一応用意しておこう」と余分に用意したものが結局不要になり、無駄なお金がかかってしまいますので、家族間で呼ぶ人を決め、参加の可否を可能な範囲で確認しておきましょう。
参列者をリストにしておくことで、いざというときにも迷わずにスムーズに連絡することができるので安心ですね。
可能な限りプラン内におさめる内容で執り行う(費用対効果:1万~10万円)
家族葬の葬儀プランに含まれるものは最低限の内容であることが多く、棺、骨壷、車両のランクなどをオプションで選ぶことが可能なケースが一般的です。
オプション料金も高ければ10万円ほどかかりますので、出来るだけ葬儀プランに含まれる内容で執り行うことで費用を抑えることができます。
葬儀社によって含まれる内容が異なりますので、葬儀社を選ぶ際の判断基準の一つとしてしっかり確認し、「どうしても譲れないものはないか」などを家族間で話し合っておきましょう。
不明な点も気にせずに葬儀社に相談することが重要です。
「一日葬」「直葬」も検討してみる(費用対効果:約15万~30万円)
家族葬は「お通夜」「葬儀~火葬」までを二日間かけて執り行うのが一般的ですが、中には「直葬」と呼ばれる火葬のみを行うものや、「一日葬」と呼ばれるお通夜のみを省いたものがあります。
それぞれの葬儀プランのみの平均相場目安は下記の通りです。
葬儀内容を理解して自分たちの考える葬儀として「最低限どこまで執り行えればいいのか」「予算はどのくらいなのか」などの優先順位を家族間で話し合った上で決めていきましょう。
会食をなしにするかお弁当にする(費用対効果:一人あたり約1.5千~9千円)
近年では感染症対策の観点から、通夜振る舞いや精進落としは「食事の席」ではなく、自宅で食べることができる仕出し弁当に変更することも一般的となりました。
それぞれの平均相場を見比べてみましょう。
参列者数が高齢であればより一層、お弁当の方が安心されることもありますので、予算だけではなく「参列者数を一番おもてなしできる最善の形」を意識することが重要です。
通夜後に行われる「通夜振る舞い」は単なる食事会ではなく「故人との別れの宴」「参列者への感謝を伝える」場として大切なものです。
会葬礼状などの返礼品をなしにする(費用対効果:一人あたり5百~3千円)
葬儀への参列や香典へのお礼として「会葬礼状」というお礼状と返礼品を葬儀当日にお渡ししますが、親しい家族のみの家族葬で執り行う場合などは用意しないこともあります。
この場合、香典は辞退することが一般的です。
ただしその場合は葬儀費用を自己負担することになりますので「香典を辞退した場合は葬儀費用の自己負担額が増えてしまう」での詳しい内容をあわせてご覧ください。
会葬礼状は葬儀プランに含まれていることもあるので、返礼品のみなしにするなど臨機応変に検討するといいですね。
参列者の中には葬儀に出席するために会社を休んだ際、慶弔休暇や慶弔見舞金の申請に会葬礼状が必要なことがあるので注意しましょう。
菩提寺がなければお布施を抑える方法を検討する(費用対効果:20万~45万円)
先祖代々で懇意にしている菩提寺がある場合は、僧侶に相談するのが一般的なのでお布施は最低限必要となりますが、もしも菩提寺がない場合はお布施を抑えることができます。
一般的なお布施の相場と抑えた場合の相場を比較してみましょう。
一般相場 |
お布施を抑えた場合 |
読経代 |
15万~30万円 |
全部込み |
15万~20万円 |
戒名代 |
15万~30万円 |
御車代 |
5万円 |
合計 |
35万~65万円 |
|
15万~20万円 |
近年では菩提寺がない場合に限り、僧侶を葬儀会場に派遣するサービスもあり、一回限りのお付き合いでも可能です。
最近では都市部を中心に「寺院(僧侶)手配サービス」が広がってて、つながりがある寺院がない場合にも一度限りでも依頼可能なものがあります。
「寺院手配サービスとは~~寺院(僧侶)を手配する方法とは?」では具体的な手配方法や会社もご紹介しておりますので、あわせてお読みください。自分たちだけではわからない場合は親族に聞くなどして、菩提寺の有無を確認しておきましょう。
また、戒名は義務ではないため、特に無宗教の葬儀では戒名をつけないケースも多くありますが、葬儀、法事が行えないなどのリスクも伴います。「「戒名はいらない」選択は可能!知るべき4つのリスクと準備を全解説」では費用を抑える方法まで解説していますのでこちらもご覧ください。
故人が入っている保険の内容を調べておく(費用対効果:5万~27万円)
故人が入っている保険次第で、申請すれば給付金を受け取ることができます。
保険の名前 |
費用名 |
給付額 |
有効期限 |
申請場所 |
国民健康保険
後期高齢者医療制度
|
葬祭費 |
5万円 |
葬儀の翌日から2年間 |
自治体の窓口 |
全国健康保険協会 |
埋葬費 |
5万円 |
亡くなった翌日からの2年間 |
社会保険事務所や勤務先の健康保険組合 |
国家公務員共済組合 |
葬祭費 |
5万円~27万円 |
亡くなった翌日から2年間 |
各共済組合 |
亡くなった後だと調べるのも後回しになってしまいがちですので、事前に調べておけると安心ですね。
普段あまり聞き慣れない言葉ですが「葬祭費」と呼ばれる給付金制度があり、国民健康保険の被保険者の葬儀を行った人に一定の費用が支給されるものです。
また、国民健康保険以外の健康保険に加入している場合は「埋葬料」という給付金があります。
「忘れてはいけない!~申請すれば頂ける葬祭費・埋葬料とは?給付金制度の概要と申請時のポイント」では、詳細をご紹介しておりますので是非しっかりご覧ください。
「家族葬は費用だけで決めてはいけない!」5つの理由と対策
「出来るだけ安く済ませたいから家族葬にしよう!」と、家族葬の内容を深く知る前に決めてしまうと、家族間や菩提寺とのトラブルを招いたり、必要以上に自己負担額が増えてしまったりと後悔することになってしまいます。
費用だけで決めてはいけない5つの理由を重要な順番にご紹介します。
1.家族間で「見送り方」の考えの違いからトラブルになることもある
2.参列者が少ない分香典の総額や返礼品負担に注意する
3.香典を辞退した場合は葬儀費用の自己負担額が増えてしまう
4.菩提寺(ぼだいじ)によっては家族葬が認められないこともある
5.葬儀プランによってはオプションでお金がかかることもある
家族間で「見送り方」の考えの違いからトラブルになることもある
同じ家族でも「お世話になった人に声をかけてちゃんと見送ってあげたい」という人や「本当に最低限で見送れればいい」という考えなど様々です。
意見の違いを解決しないまま押し進めてしまうと、大切な人の葬儀に関してその後の人生でそれぞれがずっと後悔を抱えたままになってしまいます。
大切な人との最期のお別れにモヤモヤを抱えていくのはとても辛いですよね。
家族葬についての「まとめ」の内容を家族全員で理解し「どう見送るか」を曖昧にせずに丁寧にしっかりと話し合うことが重要です。
家族葬は家族以外の友人が参加することもできるため、誰を呼ぶかと、呼ばない人へはどうフォローするかも家族間で同じ理由を決めておくとトラブルを防ぐことができるでしょう。
そして、もしも故人に葬儀スタイルに関しての希望があれば最優先する必要がありますので、遺されたものなどないかについても確認しておくと良いですね。
参列者が少ない分香典の総額や返礼品負担に注意する
家族葬は一般葬に比べると参列者数が約30名までと少ないため、受け取れる香典の総額は一般葬より少なくなります。
反対に「参列者が少ないから」と一人あたりの香典の金額が高額になり、返礼品の負担が増えることもあるのです。
「誰を呼ぶのか」を元に香典の総額や返礼品の金額などを、一度シミュレーションして目安を考えておきましょう。
故人との関係ごとの香典の相場は下記の通りです。
故人との関係 |
相場目安 |
20代 |
30代 |
40代以上 |
実親 |
3万~10万円 |
5万~10万円 |
10万円~ |
義親 |
3万~5万円 |
5万~10万円 |
10万円~ |
兄弟姉妹 |
3万~5万円 |
3万~5万円 |
5万円~ |
祖父母 |
1万円 |
1~3万円 |
3~5万円 |
叔父・叔母 |
1万円 |
1~3万円 |
1~3万円 |
甥や姪 |
1~3万円 |
1~5万円 |
1~5万円 |
その他親戚 |
3千~1万円 |
5千~2万円 |
1~3万円 |
友人 |
5千円 |
5千~1万円 |
5千~1万円 |
上司 |
5千円 |
5千~1万円 |
5千~2万円 |
香典はただお金を包んで終わりではなく、このように立場や状況によって相場が変わり、香典をお渡しする際にもマナーがあります。
「葬式の香典を完全解説!マナー・金額相場・書き方・渡し方を紹介!」ではいざという時に慌てないように意外と知らない香典について徹底解説しておりますので、是非一度読んでおきましょう。
香典を辞退した場合は葬儀費用の自己負担額が増えてしまう
家族葬では「参列者にお金の負担をかけたくない」「返礼品の負担を減らしたい」等、様々な理由により香典を辞退するケースも多くあります。
その場合は家族葬にかかる費用を自己負担することとなりますので、家族で費用を分担するなどといった対策も一緒に話し合うことが重要です。
人数が少ないことは安く済ませられるのではなく、自己負担額が増えることにもなり兼ねないということを頭に入れた上で、葬儀の内容や優先順位を家族間で決めていけると良いですね。
菩提寺(ぼだいじ)によっては家族葬が認められないこともある
家族葬は一般葬に比べて自由度も高いので、先祖代々お世話になっておりお寺である菩提寺によっては、宗教上の考え方から認められないこともあります。
最悪の場合、法要や納骨を断られてしまったり、納骨した骨を他の場所に移すように言われるなどのトラブルも多くあるのです。
特に直葬や一日葬を検討した場合にはより一層の注意が必要となるため、家族葬を検討した段階で菩提寺に相談することが重要となります。
「親の世代が付き合いあったけど自分はほとんどわからない」といった場合にも、遠慮せずに丁寧に相談してみることで、的確なアドバイスをいただけます。
葬儀プランによってはオプションでお金がかかることもある
「可能な限りプラン内におさめる内容で執り行う(費用対効果:1万~10万円)」でご紹介しましたが、棺、骨壷、霊柩車など車両のランクによっては基本プランに含まれずに別料金となることがあります。
葬儀社を選ぶ際に「基本プランがどのような内容なのか」「何をすると別料金となるのか」「希望するものは含まれているのか」「含まれていない場合いくらかかるのか」など、具体的にしっかり見ておきましょう。
【業者別】家族葬費用のプラン比較表
家族葬費用のプランは様々な会社で費用と内訳が表示されています。
生前予約することでお得に利用できるところもあるなど、少しずつ内容が違いますのでまずは相談し、内容を理解した上で見積もりを見てから決めるといいでしょう。
・家族葬プラン内容比較表(2024年5月現在)
※価格はHP記載税込み金額
|
小さなお葬式 |
イオンのお葬式 |
よりそうお葬式 |
やさしいお葬式 |
総額 |
438,900円~ |
481,800円~ |
405,900円~ |
382,800円~ |
搬送 |
50km |
30km |
安置室利用 |
4日分 |
4日分 |
4日分 |
2日分 |
ドライアイス |
式場使用料 上限額 |
100,000円 |
55,000円 |
50,000円 |
50,000円 |
会葬礼状 |
60枚 |
50枚 |
30枚 |
30枚 |
生前予約する際には半年以上前に決めておくことで希望が尊重しやすくなり、故人に一番合う形で内容、予算ともに納得した葬儀を行うことができます。
そして、これらの葬儀プランには通夜振る舞いなどの食事や返礼品、さらにはお布施も含まれておりませんので「家族葬にかかる費用相場と内訳(費用相場:約90~125万円)」を元に全体費用を考えておきましょう。
「後悔しない葬儀社の選び方!知るべき5つのポイントと3つの確認事項」では、満足度の高い葬儀社を選ぶために重要なポイントと、すぐにできる準備を解説していますので、あわせてご覧ください。
「やさしいお葬式」では、お客様のご要望に丁寧にお応えして業界最安値水準で家族葬をご案内しています。
→ やさしいお葬式の家族葬
家族葬の費用についてのよくある質問
家族葬についてよくいただくお問い合わせに、質問の多い順で葬儀のプロがお答えします。
1.家族葬と一般葬の違いは?
2.費用は誰が払うべき?
3.地域によって家族葬の値段は違うの?
4.自宅安置すれば費用って安くなる?
家族葬と一般葬の違いは?
家族葬と一般葬の違いは主に参加人数となり、葬儀の内容も一般葬と同じで通夜~火葬までを二日間かけて執り行うのが一般的です。
平均参列者数が一般葬は30~70名なのに対し、家族葬は10~50名となり、葬儀社によっては30名までを家族葬としているところが多くあります。
「家族葬だから家族以外を呼んではいけない」ということはなく、参列者も家族以外の親しい友人等の参加も可能です。
「家族葬は小規模なお葬式」と覚えておくと良いですね。
一般葬にかかる費用相場と内訳
一般葬にかかる相場の目安は下記の通りになります。
|
内容 |
一人当たりの相場 |
30人の場合の総額(僧侶を含む) |
葬儀プラン |
・搬送
・安置室利用
・ドライアイス
・会葬礼状
・遺体安置場所
・枕飾り(故人の枕元に飾る祭壇)
・棺・棺用布団
・骨壷・骨箱
・遺影写真
・位牌
・仏衣一式
・運営スタッフ
・受付
・焼香
・司会
・手続き代行
・自宅飾り一式
|
71万円 |
火葬代 |
|
プランに含む~5万円 |
通夜振る舞い |
お通夜後に参列者や僧侶に振る舞うお酒やお食事のこと |
2千~3千円 |
6万~9万円 |
精進落とし |
葬儀終了後に参列者や僧侶をもてなすための食事 |
4千~5千円 |
12万~15万円 |
返礼品 |
香典をいただいたことへのお返し |
500~千円(本来目安は香典の半額~1/3程度) |
15万~30万円 |
お布施 |
読経代 |
葬儀内でお経をあげてもらうことへのお礼 |
15万~30万円 |
戒名代 |
戒名をつけてもらうことへのお礼 |
15万~30万円 |
御車代 |
会場までの交通費のようなもの |
5千円 |
合計 |
|
|
134.5万~190.5万円 |
「家族葬にかかる費用相場と内訳(費用相場:約90~125万円)」でご紹介した費用の内訳と比べると、葬儀プラン以外の内訳は同じで参列者数に応じて価格が大きく変わってることがわかりますね。
費用は誰が払うべき?
葬儀費用は主に「喪主」が負担することが一般的です。
喪主とは葬儀の代表者のことで、お通夜を含めた葬儀やお墓のことまで供養全般を仕切る窓口となる人で、誰がやるべきかなどの法的なルールはないため、故人の配偶者や長女、長男が務めることが多くなります。
喪主が費用を全額負担するのが難しい場合、
・喪主の補佐的な役割である「施主」が負担する
・身内で折半という形で負担する
ということが可能ですので、家族間でしっかり話し合っておきましょう。
喪主は「葬儀の代表者」、施主は「葬儀費用を分担」といったそれぞれの具体的な役割とともに「喪主と施主(せしゅ)は葬儀の役割が違う!決め方~マナーまで全解説」でより詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
地域によって家族葬の値段は違うの?
家族葬の費用は地域によって値段が大きく異なります。
この値段の違いは
・葬儀場や安置場所を自社で管理しているかどうか
・霊柩車やバスなどの車両を自社で管理しているかどうか
・火葬場が民営(会社が運営管理)公営(地域自治体が管理)かどうか
によるもので、自社で管理している場合はプラン内に含まれていることが多いため、費用は抑えることができます。
このようにそれぞれの地域にある葬儀場、安置場所、火葬場の運営元の条件により費用は大きく変わってくるのです。
「やさしいお葬式」では地域ごとの葬儀費用を解説していますので、あわせてご覧ください。
自宅安置すれば費用って安くなる?
遺体を自宅で安置すれば費用を抑えることができます。
主に安置場所は下記の3種類です。
・自宅
・斎場や葬儀社の安置室
・民間業者の遺体保管場所
それぞれ3日間安置した場合の費用の目安をご覧ください。
|
自宅 |
斎場・葬儀社の 安置室 |
民間業者の 遺体保管場所 |
遺体搬送費用 (10km) |
2万円 |
2万円 |
2万円 |
施設利用料 (日) |
0円 |
1万円~3万円 |
1万円程度 |
保冷のための費用(日) |
1万円~3万円 |
1万円~3万円 |
7,000円~1万円 |
付き添い費用 (日) |
0円 |
5万円程度 |
5,000円~3万円 |
3日間安置した場合の費用目安 ※搬送費用は除く |
3~9万円 |
21~33万円 |
6.6~15万円 |
自宅以外の場合、遺体に付き添う人と施設の利用料が必要で一番費用がかかる部分でもあります。
ただし自宅に安置するためには「ご遺体を自宅まで運べるのか?」「安置するスペースはあるか?」「遺体の面倒を見られる人はいるか?」といった条件が必須です。
「ご遺体を自宅安置する3つの条件とは?期間やメリット・注意点も解説」では用意すべきものまでわかりやすく解説していますので是非ご覧ください。
まとめ
<10名の参列者数で想定した場合の家族葬にかかる費用の総額は約90~125万円>
・参加人数が少ないため費用が抑えられる
・一般葬は参加人数が読みきれずに確定しにくいが、家族葬は人数が確定しやすい
・一般葬の総額191万円に比べて約66万円ほど抑えることができる
<スムーズ&後悔せずに費用を抑える8つの方法>
1.事前に葬儀社を決めて生前予約をしておく(費用対効果:5千~10万円)
2.参加者をある程度決めておく(費用対効果:一人あたり約1万円)
3.可能な限りプラン内におさめる内容で執り行う(費用対効果:1万~10万円)
4.「一日葬」「直葬」も検討してみる(費用対効果:約15万~30万円)
5.会食をなしにするかお弁当にする(費用対効果:一人あたり約1.5千~9千円)
6.会葬礼状などの返礼品をなしにする(費用対効果:一人あたり5百~3千円)
7.菩提寺がなければお布施を抑える方法を検討する(費用対効果:20万~45万円)
8.故人が入っている保険の内容を調べておく(費用対効果:5万~27万円)
<家族葬は費用だけで決めてはいけない!5つの理由と対策>
1.家族間で「見送り方」の考えの違いからトラブルになることもある
→「どう見送るか」を曖昧にせずに丁寧にしっかりと話し合う
2.参列者が少ない分香典の総額や返礼品負担に注意する
→「誰を呼ぶのか」を元に香典の総額や返礼品の金額などを、一度シミュレーションして目安を考えておく
3.香典を辞退した場合は葬儀費用の自己負担額が増えてしまう
→家族で費用を分担するなど家族間で話し合う
4.菩提寺によっては家族葬が認められないこともある
→家族葬を検討した段階で菩提寺に相談する
5.葬儀プランによってはオプションでお金がかかることもある
→「基本プランがどのような内容なのか」「何をすると別料金となるのか」「希望するものは含まれているのか」「含まれていない場合いくらかかるのか」などをしっかり見ておく
<家族葬と一般葬の違い>
参列者数の違いのみで家族葬に家族以外の身内が参列することは問題ない
家族葬に関するトラブルを避けるためには、家族葬の内容、基本プランに含まれる内容、菩提寺の有無をまずはしっかりと理解しましょう。
そして戒名への考え方、家族を見送るために予算か内容かなどの優先すべきことを家族間で話し合っておくことが重要です。
費用の安さだけで決めるのではなく、「どう見送りたいか」を家族間で話し合い、全員が納得した形で進めることで、後悔なく見送ることができるでしょう。
近年では葬儀の生前予約も終活の一つとして行っている方も増えているため、ネガティブなことではなく、より満足した最期とするためにとても素敵なことなのです。
「やさしいお葬式」では、お客様のご要望に丁寧にお応えして業界最安値水準で家族葬をご案内しています。
→ やさしいお葬式の家族葬
<関連KW>
・家族葬は小規模な葬儀!費用相場や人数・流れや注意点などすべて解説
・通夜振る舞いの流れと費用|注意点や挨拶例文・喪主の心得まで全解説
・精進落としとは?葬儀後に行われる食事の席の流れや内容から注意点やマナーまで徹底解説!
・戒名の値段は30万円?必要性から相場・費用を抑える方法まで全解説
・これで完璧!お布施の包み方・書き方・入れ方・渡し方のマナーと準備
・【直葬の費用と流れ】シンプルな葬儀でも後悔しない!注意点を全解説
・通夜を省略する「一日葬」の流れ・費用・知るべき注意点をプロが解説
・「戒名はいらない」選択は可能!知るべき4つのリスクと準備を全解説
・寺院手配サービスとは~~寺院(僧侶)を手配する方法とは?
・忘れてはいけない!~申請すれば頂ける葬祭費・埋葬料とは?給付金制度の概要と申請時のポイント
・葬式の香典を完全解説!マナー・金額相場・書き方・渡し方を紹介!
・後悔しない葬儀社の選び方!知るべき5つのポイントと3つの確認事項
・喪主と施主(せしゅ)は葬儀の役割が違う!決め方~マナーまで全解説
・地域ごとの葬儀情報
・ご遺体を自宅安置する3つの条件とは?期間やメリット・注意点も解説
【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール