お通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!
2021/4/14 情報更新
故人と最期の時間をともにするお通夜。見送る側は、急なことだとお通夜に向けてどんな準備をすればいいかわからず、動揺してしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、お通夜の流れやお悔やみの言葉など、お通夜の基本的なマナーをおさらいします。
しっかりとお見送りしてあげるためにも、正しいマナーを知っておきましょう。
お通夜とは?(お通夜の意味)
まずは、お通夜の意味について説明します。お通夜とは、故人が亡くなった翌日、夜通し灯りを絶やすことなく、遺体を見守る儀式です。
お通夜が行われるのはいつ?
一般的には、お通夜は葬儀・告別式の前夜におこなわれることが多く、お通夜に集まった親族や親しい友人などのゆかりの人々は、故人の冥福を祈り、別れを惜しみます。
スケジュール次第では行えない場合も
ただし、亡くなった時間帯や斎場の空き状況によっては、お通夜、葬儀・告別式ともに日にちがずれる場合がありますし、亡くなる人が多い冬場、特に都心部では、僧侶のスケジュールがすぐに調整できない場合もあります。
また、参列者の希望などによって日にちをずらすケースもあるので、列席すべき人が、亡くなった翌日だと参列できない場合、日程を調整しても問題ありません。
友引について
また、「友を引く」の意味を持つ「友引」には弔事を執りおこなわないほうがいいとする考えから、友引は休業日とする火葬場が多いので、それに合わせてスケジュールを組まなければならない場合もあります。
>>友引に通夜を行ってもよい?友引と通夜と葬儀の関係を完全解説!
仏滅について
友引と同様に六曜で「仏滅」とされる日。文字からも不吉な日とされ、結婚式などお祝い事を行うには避けられてきました。しかし、弔事は故人の冥福を祈るためのものですので、仏滅に行っても全く問題はありません。
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お通夜と告別式、どちらに出席するのがマナー?
仕事や家庭でのさまざまな事情で、通夜と告別式のどちらかにしか出席できない場合は、告別式の方に参列しましょう。通夜はもともと、故人と親しい人たちによって行われるものです。
ただし、故人との関わり合いが深かったのであれば、どちらにも参加しましょう。告別式に参列できない場合は、お通夜に参列し故人のご冥福をお祈りしましょう。
通夜・葬儀を欠席する場合
通夜・告別式、どちらの葬儀も欠席する場合は、欠席する旨をご遺族に伝えましょう。可能であれば、香典を代理の方にお渡ししましょう。また、弔電や供物、供花を送り弔意をあらわすこともできます。
後日、ご遺族の元へ弔問する場合は、必ず事前にご都合を確認しましょう。
>>どうやって送るの?弔電の送り方から費用・注意点までを徹底解説!
>>供物とは?意味と葬儀・法要での正しい贈り方と相場!
>>供花の手配方法!供花の意味と費用相場と宗教ごとのマナーを紹介!
通夜と告別式の違い
お通夜は故人と近しい人たちが、故人を見送り偲ぶ意味があります。一方の告別式は、家族以外の友人や会社関係者、近所の方達が故人とのお別れをする儀式です。ちなみに葬儀とは僧侶が故人の供養のために、お経を読む宗教的な儀式を指します。
>>告別式とは?知っておくべき遺族側・参列者側必読のマナー!
通夜を行わない葬儀も形式もある
故人と近しい人たちだけで執り行わる家族葬において、通夜を行わない葬儀を一日葬と呼びます。
通夜を行わない理由
一日葬で通夜を行わないことで、一般葬と比較して、費用を抑えることができます。その理由は参列者が少ないことで会場費や返礼品、料理の費用を縮小することができるからです。また、大切な故人を亡くして憔悴しきっている遺族の弔問への精神的負担の軽減もできます。
ただし、一日葬は日中に行われることがほとんどです。その為、夜間に行われる通夜に参列できないという方がいらっしゃるかも知れません。通夜を行わない場合は、メリット・デメリットを考え親族ともよく相談しましょう。
一日葬については下記記事もご参考ください。
・一日葬とは?流れ・メリット・デメリット・食事・マナーを完全解説!
・色々なお葬式の形 一日でお葬式を行う「一日葬」とは?
・負担は軽くても心を込めた見送りができる!一日葬の内容を解説
家族葬については下記記事もご参考ください。
・会社にはどう連絡する?家族葬の際の会社への連絡方法やマナーを徹底解説!
・家族葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!
・知っておきたい家族葬と一般葬との違いとは?費用と参列基準とマナーについて
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お通夜の流れ(喪主側)
・本通夜の前に仮通夜をおこなう場合もある
お通夜は、故人が亡くなった翌日におこなわれると前述しましたが、死亡翌日におこなわれるものは一般的に「本通夜」といい、一般の弔問客を迎えるものです。
仮通夜とは?
それとは別に、故人が亡くなった当日の夜に遺族や親族だけでおこなう「仮通夜」も存在します。仮通夜の目的は、遺族や親族だけで故人を見守り、一緒に過ごすこと。仮通夜では、僧侶を招いて読経をお願いすることもありますが、基本的には特別なことをおこなう必要はありません。
仮通夜での服装
服装も、礼服をまとってかしこまる必要はなく、派手な色のものや、殺生をイメージさせる動物の皮を使ったものでなければ平服で構いません。
仮通夜をおこなう場合も、本通夜のみの場合も、故人が亡くなってからお通夜までの流れは変わりありません。
仮通夜については「仮通夜を完全解説!本通夜と半通夜との違いと喪主・参列者のマナーを紹介!」の記事もご参考ください。
・臨終からお通夜まで(お通夜準備の流れ)
ご遺体の搬送
ご家族が臨終を迎えたら、まず必要なのはご遺体の搬送です。葬儀社にあてがある場合は、速やかに連絡してご遺体の搬送をお願いしましょう。
>>ご遺体の長距離搬送とは⁉︎長距離搬送を手配する方法・段取りについて
同時に、菩提寺がある場合は菩提寺にも連絡を取り、お勤めを依頼します。
ご遺体の搬送先は、遺族や故人の想い、住宅事情などを考慮して決めます。一度自宅に連れて帰ることにするなら、その旨を葬儀社に伝えます。
直接斎場に向かう場合は、ご遺体の安置後に、お通夜や葬儀の打ち合わせを葬儀社とおこないます。
遺体を安置場所まで搬送したら、仏式の場合は遺体の枕元に、供え物や花立て、香炉、燭台などをお供えする供物台を設けます。これを「枕飾り」といいます。
>>枕花とは?枕花の贈り方から贈る際の注意点、枕花に用いる花の種類まで徹底解説!
納棺
また、お通夜の前に納棺をおこないます。遺体を整えたら、旅立ちの衣装とされる「死装束」を着せて棺に納めます。
これは、遺族らでおこなう儀式ですが、葬儀社や納棺師などの専門家がおこなうこともあります。
>>納棺とは?意味・流れ・入れるもの・マナーを完全解説!
>>納棺師とは?資格取得の方法と費用・年収・将来性を徹底解説!
棺の中には、故人が生前愛用していた品や好きだったものを入れてあげましょう。ただし、不燃性のものは入れることができません。
通夜・葬儀などの日程調整
そしてご遺体の安置と並行して進めたいのが、お通夜や葬儀・告別式の依頼先や日時決定です。具体的には、以下の手配が必要です。
このうち、返礼品の準備や通夜振る舞いの準備は葬儀社に頼むことができますし、遺影写真の準備も同様です。
故人がひとりで写っている写真がない場合は、集合写真であっても、ピントが合っていて大きく引き伸ばせるものなら加工してもらえるので、故人らしさが表れたよい表情の写真を選んであげましょう。
・お通夜当日の流れ
お通夜の開始時間の目安
一般的なお通夜では開始時間は18時から21時と夕方から夜にかけて行われます。
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①到着
遺族や親族は、葬儀社や世話役との打ち合わせがあるため、お通夜が始まる1~2時間前に会場に到着するのが理想です。
どのくらい前までに到着すればよいかに関して、一般的には葬儀社から指示があるので、そのとおりに行動すれば問題ありません。
通夜に遅刻する場合
また、お通夜は急な連絡となることも考えられるため、遅れてもマナー違反とはなりません。
一般的には、一般参列者の焼香が始まるころから、お通夜開始後1時間半くらいまでなら遅れても構わないとされています。
もしも予め遅刻することがわかっているようなら、何時までなら弔問してもよいか、斎場に問い合わせておくと安心です。
>>お通夜の開始時間と所要時間は?流れ・遅刻する場合の対応方法!
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②受付
受付では、遺族や親族にお悔やみの言葉を述べます。「このたびはご愁傷様でございます」「心よりお悔やみ申し上げます」などが一般的です。
また、芳名帳に住所と名前を記載します。この手順を省くと、誰が参列したかがわからず遺族が困るので、必ず記帳しましょう。
代理として香典を渡す場合
事情があってお通夜に参列できない人に代わって、代理人として出席する場合、香典を預かっているなら、その旨を受付で伝えて、香典の贈り主の住所と名前も記帳します。
自分は香典を出すことなく、単純に代理人として参列する場合は、香典の贈り主の住所・名前のみ書いても構いません。
丁寧に記帳したいなら、香典を包んだ人の名前を書いた後、下に「代」「代理」と記し、続けて自分の名前を記します。
妻が夫の代理人として参列する場合は、「代」「代理」ではなく、「内」と書きます。
香典については下記記事もご参考ください。
・香典の正しい書き方を完全解説!金額・表書き・中袋・のし袋の書き方を紹介!
・香典を完全解説!意味・歴史・金額相場・書き方・包み方・渡し方を解説!
・香典の相場を完全解説!故人との関係別・書き方・包み方・渡し方も紹介!
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③着席
お通夜開始の10分ほど前に、弔問客の着席案内があります。一般的に、祭壇に向かって左側が一般弔問客の席です。
お通夜に遅れてくる人がいる可能性があるので、前から詰めて座るのが鉄則です。
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④僧侶入場
僧侶入場の際には、一同で起立や合掌して迎える場合があります。地域などによっては遺族だけが起立する場合もありますが、いずれにしろ司会者から案内があるので、注意して案内を聴いていれば問題なく対応できます。
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⑤読経・焼香
30分~40分程度の読経が終わると、焼香の案内があります。
焼香の順番
焼香の順番は、遺族・親族・弔問客となります。焼香の際は、内側から中央の通路を使って進んでいきます。焼香が終わって席に戻る際には、外側の通路を使いましょう。
また、焼香の際には遺族や親族への挨拶は不要です。遺族や親族は大切な人との別れを迎えています。余計な気を遣わせないよう、軽い会釈程度で済ませましょう。
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⑥法話
僧侶による法話がおこなわれます。ただし、省略されることもございます。
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⑦僧侶退場・喪主挨拶
入場時同様の作法で起立または合掌などをおこないます。司会者からの案内に従いましょう。僧侶が退場すると、喪主が故人に代わって挨拶・謝辞を述べます。
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⑧閉式
喪主の挨拶終了とともに閉式となります。
>>喪主の挨拶とは?葬儀・告別式の文例・言葉!失敗しないマナーを徹底解説!
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⑨通夜振る舞い
通夜振る舞いがある地域では、お通夜終了後、式場内の準備が整うと通夜振る舞いが開始となります。
通夜振る舞いに参加する場合は、出されたものには一口でもいいので手をつけるのがマナーです。そうすることが、故人の供養になるからです。通夜振る舞いはおおむね1~2時間で終了となります。
通夜振る舞いのメニュー
一昔前は、通夜振る舞いのメニューは肉や魚など殺生を連想させる料理は避けれていましたが、現代はメイン料理でなければ使用しても構いません。
サンドイッチやオードブルなどの大皿料理でもてなすケースも多いです。
通夜振る舞いの参加者は?
通夜振る舞いに参加するかどうかの基準ですが、これは地域によって異なります。
関東地方では、参列者であれば参加しますが、関西地方では故人と近しい親族のみで通夜振る舞いを行うケースが多いです。
>>おとき(お斎)とは?意味とマナーと香典相場を3分で解説!
お通夜の流れについては下記記事もご参考ください。
・意外と知らないお通夜の流れとマナー
・通夜と葬式の違いは?どんな目的で行うもの?それぞれの流れを紹介!
・お通夜の開始時間と所要時間は?流れ・遅刻する場合の対応方法!
お通夜のお悔やみの言葉(参列者側)
お悔やみを言う際の注意
お通夜の受付では、受付係の方にお悔やみの言葉を述べるのがマナーです。
死因については尋ねない
お悔やみの言葉を述べる際、死因や病気について尋ねたり、お悔やみの言葉を述べる際に笑顔を見せたりすることは厳禁です。
また、余計な一言を付け加えたことで差しさわりが出ることも考えられるので、最低限のあいさつで十分です。
「このたびはご愁傷さまです」「心よりお悔やみ申し上げます」などがもっとも一般的なあいさつです。
「ご冥福をお祈りします」を使うときの注意
「ご冥福をお祈りします」もよく使われるイメージがありますが、これは浄土真宗以外の仏式のお通夜や葬儀・告別式でのみ使われるフレーズ。
仏教以外の宗教のお通夜では使えないので注意しましょう。そのほか、「成仏」「往生」なども仏教用語です。
>>天理教の葬儀を解説!通夜・葬式の流れとマナーを紹介!
忌み言葉は使用しない
また、不幸が続くことを連想させる「重ね言葉」も使わないように気をつけましょう。代表的なものとしては、「重ね重ね」「たびたび」「ますます」「重々」「いよいよ」「再三」「返す返す」などがあります。
お悔やみの言葉については下記記事もご参考ください。
・亡くなったときにかける言葉は?お悔やみの言葉の基本から注意点まで徹底解説!
・本当にいいの?お悔やみの言葉をメールで送る際の注意点を徹底解説!
お通夜の持ち物(喪主側)
お通夜の際、喪主側が最低限持っておいたほうがよいものがいくつかあります。代表的なものは以下の通りです。
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①数珠
日ごろ使っているもので十分です。新しく買い求める場合は、自分の宗派のものでもいいし、宗派を問わない「略式念珠」でもOK!「略式念珠」とは、房が2つついているデザインのもので、「片手念珠」とも呼ばれます。
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②バッグ
光沢のない生地の布製で、飾りや金具がついていない、黒の無地のものを選びましょう。ハンカチやメモ類など何かとこまごましたものが必要なので、バッグがあると重宝します。
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③メモ類(ペンとノート)
葬儀社との打ち合わせ時や、弔問客から聴いた大事な話などをメモしたいときに重宝します。
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④ハンカチ
黒または白の無地のものを選びましょう。ちなみに、お通夜や葬儀・告別式の場に、タオル地のものはふさわしくないので気をつけましょう。
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⑤袱紗(ふくさ)
香典を用意する場合は、袱紗も必要です。喪主なら、紫の台付袱紗が無難。略式的な扱いとなる金封袱紗は、喪主には向かないと言われます。
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⑥その他
冬場で肌寒い場合などはコートや手袋を持参して構いません。ただし、いずれも黒に近い落ち着いた色のものを選ぶようにしましょう。
天気が悪いときには傘などの用意もあったほうがいいですが、黒や紺などの目立たない色の傘がないなら、透明のビニール傘でも構いません。
弔事についての不明点や疑問は『やさしいお葬式』から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。『やさしいお葬式』では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
お通夜の持ち物(参列者側)
続いては参列者側の持ち物です。
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①数珠
日ごろ使っているもので十分です。新しく買い求める場合は、自分の宗派のものでもいいし、宗派を問わない「略式念珠」でもOK! 「略式念珠」とは、房が2つついているデザインのもので、「片手念珠」とも呼ばれます。
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②香典
葬儀・告別式に参列する予定がなく、お通夜のみに参列する場合は、香典を持参します。
お通夜、葬儀・告別式の両方に参列する場合は、一般的にはお通夜で香典を渡す場合が多いですが、地域などによって差もあります。
ただし、2回香典を用意する必要はありません。2回香典を包むと遺族が困惑するだけでなく、「不幸が重なる」ことを連想させてしまうためです。
香典については下記記事もご参考ください。
・香典の相場を完全解説!故人との関係別・書き方・包み方・渡し方も紹介!
・香典を連名で出す場合は?香典を連名で出す際の書き方やマナー、注意点を徹底解説!
・香典の袋の書き方を完全解説!金額相場・書き方・渡し方を紹介!
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③袱紗(ふくさ)
香典は袱紗に包むことが必須です。弔事の場合、袱紗は寒色系を選びます。
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④バッグ
光沢のない生地の布製で、飾りや金具がついていない、黒の無地のものを選びましょう。
また、バッグのサイズは小ぶりなものが適切。お通夜には最小限の荷物しか持ち込まないのが基本です。
お香典や数珠など、最低限必要なものと貴重品だけになるよう、持ち物をまとめましょう。
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⑤ハンカチ
自分の汗や涙を拭くのにはもちろん、お通夜などの場では、人に差し出す機会も訪れる可能性があります。
また、通夜振る舞いの際などにちょっとしたひざ掛けとしても使うことができます。色は黒または白で、無地のものを選びましょう。
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⑥その他
冬場で肌寒い場合などはコートや手袋を持参して構いません。ただし、いずれも黒に近い落ち着いた色のものを選ぶようにしましょう。
天気が悪いときには傘などの用意もあったほうがいいですが、黒や紺などの目立たない色の傘がないなら、透明のビニール傘でも構いません。
お通夜の服装(喪主)
お通夜では、正式喪服ではない略式の喪服を着用しても構いません。
男性は、黒のスーツに白のワイシャツ、黒のネクタイと黒の靴下。靴も黒で光沢のない生地のものを選びましょう。
和装なら、黒の無地の小紋に、一つ紋か三つ紋の羽織・袴を合わせます。女性は、黒無地のワンピースまたはセットアップ。和装なら、黒無地か地味な色の無地を選びます。
お通夜の服装(参列者)
最近は、葬儀・告別式には参列せず、お通夜を最期の別れとするケースが増えているため、お通夜であっても正式な喪服を着用する人が増えています。
しかし、急なことだと用意する時間がない場合も考えられますし、地味な色やデザインなら、平服でも構わないとされています。
通夜の服装については「お通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!」もご参考ください。
お通夜の香典の受取方(喪主側)
香典を受け取る際には、必ずあいさつして受け取ります。ただし、大きな声や明るい声でのあいさつは厳禁です。
「恐れ入ります」「お預かりします」「ご丁寧に恐縮です」といったお礼の言葉を控えめに伝えましょう。
香典を辞退する場合
また、事情によって香典を辞退したい場合には、「誠に勝手ながら、故人の遺志により辞退させていただいております」「お気持ちだけ納めさせていただきます」などと丁寧に断りましょう。
受付については下記記事もご参考ください。
・葬儀の受付を頼まれたら?葬儀の受付の流れから注意点まで完全解説!
・あなたもお願いされるかもしれない。お葬式の受付係について紹介します!
お通夜の故人との関係性と香典相場(参列者側)
香典の相場は、故人との関係性や付き合いの長さ、年齢、立場などによって変わります。
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自分の親への香典
5万円~10万円が相場です。ただし、自分が喪主である場合や葬儀費用を負担する場合は包む必要はありません。
既に家を出ていて、施主が両親の片方である場合は、包むのが一般的です。
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祖父母への香典
1万円~3万円が相場です。ただし、自分がまだ両親の扶養下にある場合は包む必要はありません。
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兄弟姉妹への香典
3万円~5万円が相場です。
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配偶者の親への香典
5万円~10万円が相場です。同居しているか否かに関わらず、この金額です。
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配偶者の祖父母への香典
自分の祖父母と同じく、1万円~3万円が相場です。
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配偶者の兄弟姉妹への香典
3万円~5万円が相場です。
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親戚のおじ・おばへの香典
1万円~2万円が相場です。
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近くない親戚への香典
5,000円~1万円が相場です。
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友人・知人への香典
3,000円~1万円が相場です。親友なら1万円、そうでないなら3,000円または5,000円が一般的です。
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友人・知人の親への香典
3,000円~1万円が相場です。親友の親なら1万円、そうでないなら3,000円または5,000円が一般的です。
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近所の方への香典
3,000円~5,000円が相場です。
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上司への香典
5,000円~1万円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。
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上司の家族への香典
5,000円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。
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部下への香典
5,000円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。また、上司より高い金額を包まないことも大切です。
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部下の家族への香典
3,000円~5,000円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。また、上司より高い金額を包まないことも大切です。
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同僚への香典
5,000円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。また、上司より高い金額を包まないことも大切です。
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同僚の家族への香典
3,000円~5,000円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。また、上司より高い金額を包まないことも大切です。
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元上司への香典
5,000円が相場です。ただし、会社関係者の場合は、個人で包まず連盟にする場合もあります。また、現在の上司より高い金額を包まないことも大切です。
香典のマナー
香典の表書きの書き方
通夜の香典の表書きは「御霊前」と記載します。四十九日以降は、故人は仏様になっているということから「御仏前」になります。神式の場合は「御神前」「御玉串料」、キリスト教であれば「御ミサ料」「御花料」としましょう。
割り切れる数は入れない
香典を用意する際には、「頭が奇数の金額にすること」「お札の枚数が偶数になることを避けること」も大切です。
たとえば、1万円の香典を5,000円2枚で用意することはご法度。
偶数は割り切れるため、「故人とこの世のつながりが切れる」ことを連想させるからです。
また、奇数であっても、「苦」を連想させる「9」は避けた方が良いでしょう。
新札は入れない
そのほか、新札しかない場合はお札に折り目をつけてから香典袋に入れるなど、知識がないと気を付けられないマナーもあるので、日ごろから最低限の知識を得ておくと同時に、いざというときはインターネットで再度作法について確認できるといいですね。
香典に関する記事の一覧
<香典の相場・書き方>
・香典を完全解説!意味・歴史・金額相場・書き方・包み方・渡し方を解説!
・香典の相場を完全解説!故人との関係別・書き方・包み方・渡し方も紹介!
・香典金額の相場を完全解説!地域別の金額・書き方・包み方・渡し方も紹介!
・香典袋の正しい書き方を完全解説!表書き・中袋・名前・その他のマナーも紹介!
・香典の正しい書き方を完全解説!金額・表書き・中袋・のし袋の書き方を紹介!
<法事・法要での香典>
・法事・法要の香典相場はいくら?三回忌・七回忌・十三回忌と故人との関係別に解説!
・一周忌とは?意味・香典・お布施・お供え・マナーを完全解説!
・七回忌とは?意味とお布施・香典の相場と出席マナーを解説!
・3分で分かる法事のお金の相場(香典・お布施):お金の入れ方と袋の書き方!
・おとき(お斎)とは?意味とマナーと香典相場を3分で解説!
<香典返しについて>
・香典返しのマナーを完全解説!相場・時期・挨拶状・例文・品物も紹介!
<通夜の香典>
・通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!
お通夜のマナーに関するまとめ
「お通夜のマナー」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【お通夜とは?】
●お通夜とは、故人が亡くなった翌日、夜通し灯りを絶やすことなく、遺体を見守る儀式
●一般的には、お通夜は葬儀・告別式の前夜におこなわれる
【お通夜前の流れ】
①ご遺体の搬送
②納棺
③戒名をいただくお寺の決定
④死亡届と火葬許可申請書の提出
⑤葬儀の形式や規模、場所の決定
⑥お通夜や葬儀・告別式の日程決定
⑦喪主や世話役の決定
⑧喪服や数珠をそろえる
⑨遺影の準備
⑩関係者への連絡
⑪供花の配列と贈り主の確認
⑫葬儀社との進行確認
⑬礼状・返礼品の準備
⑭通夜振る舞いの準備
【お通夜当日の流れ】
①遺族や親族の到着
②受付(香典を渡し、芳名帳に住所と名前を記載する)
③着席
④僧侶入場
⑤読経・焼香
⑥法話
⑦僧侶退場・喪主挨拶
⑧閉式
⑨通夜振る舞い
【お通夜のマナー】
●お悔やみの言葉を伝える
・死因や病気について尋ねない
・「ご冥福をお祈りします」の言葉は浄土真宗以外では使わない
・忌み言葉は使用しない
●服装について
・喪主は正式喪服もしくは略式の喪服を着用する
・参列者は、正式喪服もしくは平服でも構わないが地味なデザインにする
●香典について
・香典は袱紗(ふくさ)に包む
・香典は割り切れる数や「苦」を連想させる「9」は避ける
・新札は入れず、用意できない場合は折り目を入れる
・喪主側が香典を受け取るときは「恐れ入ります」「お預かりします」「ご丁寧に恐縮です」といったお礼の言葉を控えめに伝える
通夜については下記記事もご参考ください。
・意外と知らないお通夜の流れとマナー
・これさえ知れば大丈夫。通夜の知識と遺族・参列者のマナー!
・亡くなった日にお通夜ができる地域もあれば、1週間以上待つ地域もある
【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール