墓じまいの費用を完全解説!相場・手続き・作業の流れ・費用を抑える方法を紹介!

さんは墓じまいという言葉を聞いたことがあるでしょうか?墓じまいとは、様々な事情でお墓の管理ができなくなり、お墓を解体して更地に戻し土地を返却することです。

しかし、墓じまいをしたいと思っても具体的にどのような流れで進めれば良いのか分からない人が多いと思います。 

そこで今回は墓じまいに関わる費用や必要な手続きなどについて詳しく解説していきます。

これから墓じまいをしたいと検討している方はぜひ参考にしてみてください。

INDEX

01
墓じまいとは?墓じまいの意味
02
墓じまいに必要な手続きと流れ・期間
03
墓じまいの費用
04
墓じまいの費用を抑えるには?
05
墓じまいに関するマナー
06
墓じまいに関するよくあるトラブルと回避方法
07
墓じまいに関する疑問
08
墓じまい代行サービスとは?
09
墓じまいのメリットとデメリット
10
墓じまいに向いている人と向いていない人の違い
11
墓じまいについてのまとめ

墓じまいとは?墓じまいの意味

墓じまいとは、現在使用しているお墓から遺骨を取り出して新しい場所に移し、お墓を解体して墓地を更地にし、お寺やお墓の管理者に土地を返還する事です。

取り出した遺骨は、新しい墓地や永代供養墓地に移します。 

ちなみに、墓じまいと近い意味で使われる改葬という言葉があります。

改葬はすでに埋葬されている遺骨を別の形態の墓地に移すことで、簡単に説明するとお墓のお引越しです。墓じまいと改葬儀の決定的な違いは、墓じまいは墓地を更地にするという点です。

墓じまいが行われる背景、宗派による違い、墓じまいにおすすめのタイミングなどについても見ていきましょう。

墓じまいが行われる背景とは?

近年、日本では核家族化や少子高齢化が進み、お墓の管理を子供や孫が行うといった今までの常識が変わってきました。

そのほかにも都市部に人口が集中することで、お墓がある土地まで距離があるから頻繁には帰れないなどの理由もあるようです。

そこで、お墓の管理をしやすくするために、墓じまいを選択するケースが増加しています。

宗派による違い

墓じまいをする際に、異なる宗派のお墓に納骨したいというパターンがあるかと思います。

例えば、遠方のお墓を家の近くのお寺に移したい場合や自分の代から宗派を変えようと思っていたなどのケースが挙げられます。

この場合、どういった問題点があるのかを解説していきます。

1:法要の違い

宗派が異なるということは、法要の方法が異なるということになります。

仏教では三十三回忌で弔い上げです。しかし宗派によって異なり、曹洞宗は五十回忌や百回忌を行います。また臨済宗の場合では二十三回忌と二十七回忌は行いません。

また、念仏も南無阿弥陀仏や南無妙法蓮華経など、宗派によって唱える念仏が異なる点も考慮しておくと良いでしょう。

戒名を新たにつけて頂いたり、お供え物などは宗派による違いは基本的にはありませんので、気にしなくても大丈夫です。

しかし、墓石に刻む文字が、宗派によってルールが少し異なります。 

天台宗もしくは真言宗は、家名の上に梵字という大日如来を指す「ア」という文字を入れます。

また、禅宗の墓石には円相という悟りや心理、仏性、宇宙といったものを象徴した紋様である〇印を掘り入れることがあります。

もし厳しいお寺にお墓を建てる場合には、墓石を変更する必要がありますが、一般的な寺院は墓石を使いまわすことを禁止してはいないため、同じものを使っても特に問題はないでしょう。

気に掛かる場合には一度事前に確認してみると良いでしょう。

2:檀家を抜けるかどうか

檀家に入っている場合には、檀家を抜けるかどうかを決めなければいけません。

檀家を抜けるデメリットとして、お寺との関係がなくなるため、月参りや法要などを頼むことができなくなります。

そのため、法要などの行事は全て自分で手配を行う必要が出てきます。

しかし、特に法要などを行わなければ問題はあまりないのかもしれません。 

檀家を辞める際には特に書類などは必要ないので、直接寺院に伝えると良いでしょう。

余計なトラブルを避けるために、今までお世話になってきた感謝の旨をしっかりと伝えることが大切です。

当社でもこのような相談事を受けておりますが、場合によっては弁護士や行政書士に依頼することも可能なので、一考してみるのもいいかもしれません。

3:親族の理解

最後に親族の理解を得ることが大切です。先祖代々の宗派から抜け、自分の代から別の宗派に入門することで身内のお葬式の際にどの宗派で行うかがトラブルの種になることがあります。

このようなトラブルを回避するために、生前に本人の希望を聞いておくと良いでしょう。

永代供養

墓じまいをした際に、次の納骨方法として選ばれることが多いのは永代供養です。

墓じまいをする理由としては、遠方でお墓の管理をすることが難しい場合やお墓の継承者がいないという点です。

永代供養の場合は管理などを全て寺院や霊園に一任できるため、管理がとてもしやすくなります。 

親族にお墓を継承してくれそうな人がいない、もしくは子供への金銭的・精神的・身体的負担を軽減させるために選択することが多いようです。

また、永代供養とよく似た言葉で「永代使用」という言葉があります。永代使用と永代供養の意味の違いは下記の通りです。 

永代供養:寺院もしくは霊園が遺骨を預かり供養を行う
永代使用:寺院もしくは霊園に永代使用料を支払い、土地を利用する権利を得る

永代使用料は、返還・転売はできないので使用する権利を得てお墓を建てなくなったから返金して欲しいということは不可能です。

永代供養は、大きく分けると「個別型」と「合祀型」に分けることができます。個別型はその名の通り個別に遺骨を管理してもらう方法です。

個別にお墓を建てるわけではなく、スペースを区切って納骨します。合祀型は他人の遺骨と一緒に納骨される方法です。

スペースを取らないため、費用をかなり抑えることが可能ですが、一度納骨した後は二度と取り出すことができないので注意しましょう。 

また、供養する場所によって「屋内型」と「屋外型」の2種類に分けることができます。

屋内型には霊廟型・ロッカー型・機械型があり、屋外型には納骨塔型・個人墓型・樹木葬・散骨があります。

そして、墓石安置型・合祀型・個別安置型・集合安置型の4つの安置法があります。 

永代供養の詳細はこちら。

永代供養の家族墓を完全解説!特徴・種類・費用・メリットを紹介!

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墓じまいのタイミング

では、どのタイミングで墓じまいについて考えれば良いのでしょうか。

墓じまいにはかかる費用や時間などを踏まえて、ある程度時間が確保できる時期にスタートすると良いでしょう。

具体的には、終活を始めた時期や定年を迎えたことをきっかけに始める人が多いそうです。 

ただし、避けておきたいタイミングは存在します。

例えば、寺院が忙しいお盆やお彼岸、墓石の解体工事を行いやすいように梅雨や降雪の時期を避けることが重要です。

墓じまいに必要な手続きと流れ・期間

具体的に墓じまいはどのような手順が必要なのか、墓じまいにかかる期間や流れについて解説していきます。

1:親戚や家族に同意を得る

まずは、墓じまいを行って良いのかどうかを親戚などお墓参りに訪れる可能性がある人に確認をしましょう。

自分が知らないところでお墓参りに来ている人がいる場合に、勝手に墓じまいを進めてしまうと、トラブルを招いてしまう可能性があります。

2:お墓の管理をしてくれている墓地管理所に連絡

お墓の管理を行っている所を墓地管理所と言います。

現在お墓がある場所によって連絡する場所が違うので、注意が必要です。

具体的には下記の4つが挙げられます。

・公営霊園→管理事務所(もしくは墓地のある自治体役所)
・民営霊園→管理事務所
・共同墓地→墓地管理委員会(もしくは墓地のある自治体役所)
・寺院墓地→寺院

寺院の場合はできる限り丁寧な対応を心がけると良いでしょう。

基本的に墓じまいをするということは、離檀することになりますので、今までの感謝やお礼などを述べておくと余計なトラブルを引き起こさずにすみます。

3:新しい供養先を決める

続いては遺骨を移す場所を決めます。お墓が遠くて近くに移したいという理由で墓じまいをするのであれば、できる限り近場でアクセスの良い霊園や墓地を検討しましょう。

また、継承者がいないという問題であれば、永代供養などを検討してみましょう。

もし費用を少しでも抑えたい場合なら、合祀墓がおすすめです。

4:墓石の解体業者の選定

次は墓石の解体を依頼する石材店を選定します。

石材店に依頼する際に、特に必要な書類はありませんが、墓じまいの申請をする際に石材店の情報を記載する必要がある自治体があります。

業者の検討を付けることができたら、見積もりを取っておくことがおすすめです。

見積もり前に急いで契約をしてしまうと、想定外の費用がかかってしまうことがあるので注意しましょう。

基本的には公営霊園や共同墓地の墓じまいをする際には、自分で業者を選びます。できる限り墓地での施工実績のある石材店を選ぶと良いでしょう。

また、見積もりを取る際には複数の業者から取っておくとより費用を抑えることにつながります。

民営霊園や寺院墓地の場合には指定の業者がいることがあります。

その場合には、管理事務所に墓じまいの相談をした時に一緒に業者を紹介してもらうと便利かもしれません。 

お墓は、石塔や霊標、灯籠に玉垣など色々な石の部材の組み合わせでできています。まずはこれらの石塔などを撤去します。

撤去された石材は産業廃棄物として処理され、許可を得た業者に処分を依頼します。

また、お墓の根元には鉄筋コンクリートで基礎が作られている場合があります。その場合にはコンクリートと鉄筋の解体も行います。

このように、お墓の解体には様々な業者を挟む必要があるため、ある程度の費用が掛かるものなのです。 

5:墓じまいに必要な書類の準備

墓じまいに必要な書類は複数あります。

実際にどのような書類が必要か、説明していきます。

・改葬許可申請書

墓じまいをしたいお墓がある自治体の役所で手続きを行います。

まずは、各自治体のHPもしくは直接役所に向かい「改葬許可申請書」を貰います。

改葬許可申請書には墓じまいを行うお墓に埋葬されている人の情報を記入します。 

また、現在の墓地管理者の署名・捺印が必要なので注意しましょう。

他にも自治体によっては遺骨をどこに移すのかや、解体を依頼した業者についての情報を記載する必要があることがあります。 

・埋蔵(埋葬)証明書

埋蔵(埋葬)証明書は、墓じまいをしたいお墓に誰が埋葬されているのかを証明する書類で、墓地の管理者である霊園の管理事務所や寺院の担当者から発行してもらいます。

自治体によっては埋蔵証明書の代わりに改葬許可申請書への署名と捺印で大丈夫な場合があるので事前に確認してみましょう。

・受入証明書

受入証明書とは墓地の契約を証明する書類で、新しい墓地の管理者が契約時に発行します。

受入証明書が必要かどうかは自治体によって違います。改葬許可申請書に墓地名を記入すれば問題ない場合もあります。 

・承諾書(墓地の名義人と改葬許可申請をする人が違う場合のみ)

承諾書は、墓地の名義人と改葬許可申請をする人が違う場合のみ必要です。

承諾書のテンプレートは、現在墓地がある役所の窓口で直接受け取るか、HPからダウンロードできることがあります。

発行できたら現在の墓地の使用者に署名と捺印をしてもらいましょう。

上記の書類が揃ったら、身分証明書のコピーとともに役所に提出します。

提出した書類が受理されたら「改葬許可証」が発行されます。この改葬許可証が発行されたら、遺骨を動かすことができます。 

自治体によっては郵送での対応をしてくれることがあるので、希望する場合は役所に問い合わせてみると良いでしょう。

また、改葬許可証が発行されるまでに時間がかかることも想定できるので、余裕を持って提出をしましょう。

6:法要と工事の日程調整

遺骨をお墓から取り出す際には、閉眼供養あるいは魂抜きなどと呼ばれる儀式を行います。浄土真宗の場合は遷仏法要(せんぶつほうよう)と言います。

僧侶に墓前で御経を唱えてもらい、墓石に宿っている魂を抜くことでただの石に戻すという儀式です。

閉眼供養の費用は3〜10万円が相場とされ、別途でお車代を渡すのが一般的です。 

この儀式を行う僧侶はお世話になっているお寺や同じ宗派のお寺、もしくはインターネットで派遣サービスを利用する方法もあります。

この法要は解体工事と同日ではなく、約1週間前に済ませておくと無難です。

法要が終わったら、石材店に墓石を解体してもらい更地にし、墓所に土地を返還します。

この時に取り出した遺骨は石材店が発送してくれることもあるので、事前に確認してみましょう。

7:新しいお墓に納骨する

最後に遺骨を新しいお墓に納骨することで、墓じまいは完了となります。

納骨の際には「改葬許可証」が必要になるので、忘れずに持参しましょう。

墓じまいが完了するまでには、おおよそ1〜2ヶ月程度かかるのが一般的です。 

墓じまいの費用

墓じまいに関する費用は大きく分けて、 下記の5種類があります。

・お墓の撤去費
・閉眼法要のお布施
・離檀料
・新しい納骨先の初期費用
・開眼法要

今のお墓の規模や、納骨先のお墓の種類によって総額はかなり幅がありますが、だいたい100〜250万円程度と考えて良いでしょう。

費用の内訳

・お墓の撤去費

お墓の撤去費は、1平方メートル当たり10万円程度で、一坪40万円前後とされています。

お墓の立地や墓石の素材によって変動することがあるので、業者に見積もりを出してもらうことがおすすです。

・閉眼法要のお布施

閉眼法要のお布施には、僧侶に依頼するのに3〜10万円が相場とされ、別途でお車代を渡すことが多いです。

閉眼法要は『やさしいい坊さん』にてご依頼可能です。

・離檀料

自分の家族が檀家になっている場合には、墓じまいの際に離檀することが多いでしょう。

離檀するときには、今までの感謝の気持ちとして離檀料を支払います。

近年では檀家が少なくなっており、寺院の収入が減少しているため、高額な離檀料を請求されるという事案もあるようですが、離檀料には法的な根拠は存在しません。 

行政書士や弁護士に離檀料の相談ができるので、もしトラブルになりそうな時は検討も必要です。

・新しい納骨先の初期費用

今のお墓から遺骨を移動するために、新しいお墓と契約するときにかかる初期費用ですがお墓の種類によって金額は大きく異なります。 

1: 納骨堂の場合は50万円から100万円前後と言われています。
2: 樹木葬の場合は30万円から70万円前後と言われています。
3: 永代供養墓の場合は10万円から30万円前後と言われています。
4: 散骨の場合は3万円~30万円前後と言われています。
5: 一般墓の場合は100万円~200万円前後と言われています。

墓じまいをする際の納骨先は、永代供養墓を選ばれることが多いです。

墓じまいの費用を抑えるには?

先ほど墓じまいに関わる費用について解説しましたが、規模によってかなり高額になってしまいます。

できる限りかかる費用は抑えたいと思うのが普通です。

では、どうやって墓じまいの費用を抑えればいいのかについて解説していきます。

業者の選定

墓石の解体を依頼する業者の選定方法によって、費用を抑えることができます。

工事費用の相場は1平方メートルあたり10万円ですが、複数の業者から見積もりをもらうことで、他の業者に少しでも見積もり費用を下げてもらうよう交渉してみると良いでしょう。

しかし、お墓を管理している事務所や寺院によっては指定の業者で工事を行わなければ行けない場合があるので注意してください。

供養の方法

納骨先の種類によって大幅に金額が変わるので、予算に応じて供養の方法を選択してみるのがおすすめです。

最も費用を抑えることができる供養方法は、永代供養・手元供養・散骨の3種類のいずれかになります。 

手元供養とは?

最も費用を抑えることができる供養方法として手元供養と散骨が挙げられますが、それぞれの供養方法について解説していきます。

手元供養とは、一般的な納骨堂やお墓で遺骨を管理するのではなく、自宅で管理する方法です。

手元供養の場合、遺骨ではなく遺灰を保管して供養することもあります。手元供養は別名自宅供養とも呼ばれ、大きく分けて2種類の方法があります。

一つは遺骨もしくは遺灰の全てを自宅で供養する方法で「全骨安置」と言います。

もう一つは墓地や寺院へ納骨を行ったうえで、それらの一部だけ自宅や手元に残し供養する方法で「分骨安置」と言います。 

手元供養のメリットとして、故人を身近に感じることができたり、お墓を買う費用がかからないというものが挙げられます。

デメリットとして、家族や親戚の同意を得ることが難しいということです。

家の中に遺骨があることに対して拒否感や違和感を感じる人もいるので、自分だけの判断で手元供養を選択することは止めておきましょう。 

また、分骨や手元での保管自体には特に法的規制などは存在しません。

しかしお墓を墓地区域以外に作ることを禁止する「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」というものがあります。

この規則は、手元供養の際に自宅の庭などにお墓を作ることを禁止するというような内容です。 

そのため、お墓ではなく自宅の仏壇の骨壷で安置する、もしくは手元供養をするための専用スペースを設けて安置する必要があります。

一般的には分骨を行い、手元供養することが多いです。 

また、分骨には2種類のパターンがあり、火葬場で分骨を行う場合とお墓に埋葬されている遺骨の分骨を行う場合があります。

それぞれ手順が違うので注意しましょう。

火葬場で分骨を行う場合

・分骨する数の骨壷の準備
・火葬場から火葬証明書(分骨用)あるいは分骨証明書を発行してもらう
・分骨先の管理者に火葬証明書(分骨用)あるいは分骨証明書を提出
・分骨先に遺骨を納骨する

火葬場から、「火葬証明書(分骨用)あるいは分骨証明書」を分骨する数の枚数発行してもらいます。

発行手数料は火葬場を管理する自治体によって違いますが、相場は1枚300円程度です。

この証明書は火葬する時に発行される「火葬許可証」とは違うので注意してください。

お墓に埋葬されている遺骨の分骨を行う場合

・お墓や納骨堂を管理している管理会社もしくは寺院から分骨証明書の発行してもらう
・分骨前のお墓あるいは納骨堂から遺骨を取り出す日程を決める
・閉眼法要を行う
・石材店か寺院に遺骨を取り出してもらう
・元のお墓や納骨堂に遺骨を戻した後、開眼供養を行う
・分骨先の管理者に分骨証明書を提出する
・分骨先に遺骨を納骨する
・分骨先で開眼法要を行う

まずはじめに、お墓や納骨堂を管理している管理会社もしくは寺院から「分骨証明書」を発行してもらいます。

この分骨証明書は、2ヶ所以上の場所に遺骨を納骨する場合に、納骨先に提出する必要な書類です。

例えば、分骨した場合は遺骨を自宅で保管をするもしくは散骨の場合には、分骨証明書は必要ありません。

ただし、自宅に遺骨を保管するとしても何かしらの事情で納骨するしなければならない状況になることも考えられますので、紛失しないように保管しておくと良いでしょう。

分骨証明書の発行手数料は1枚100円前後です。

続いて供養・工事の業者を選定して日程を調整し、改葬を行います。

開眼・閉眼法要の相場は数万円程度です。

寺院や石材店によって金額が異なりますので、一度問い合わせや見積もりを依頼しておくと良いでしょう。

さらに分骨先に新しいお墓などを用意する場合には、その費用も発生します。

散骨とは?

供養の費用を抑えるための方法として、散骨が挙げられます。

散骨とは粉末状にした遺骨を海や野山などに撒くというお墓を持たない供養方法です。

少子高齢化が進むことで、お墓の維持管理が難しくなってしまっている現代に合わせた埋葬方法ということで、注目が集まっています。

散骨は海洋散骨、山岳散骨の2種類が代表的ですが、この他にも宇宙葬や空中葬、バルーン葬といった方法もあります。

それでは、それぞれの散骨方法について解説していきます。 

海洋散骨

海洋散骨とは海上で遺骨を撒く方法で、船に乗り沖合から少し距離を取った場所で水溶性の袋に包まれたご遺灰を海に落とすやり方です。

海洋散骨のやり方には下の3つの方法が挙げられます。相場は10万円前後です。

1:代行散骨

故人の希望した散骨の場所が遠い場合など、業者に依頼をして代行散骨をすることができます。

料金には様々なプランが用意されていることが多く、船舶・献花・献酒・散骨証明書などが内訳になります。

代行散骨が海洋散骨の中で最もリーズナブルな方法です。

2:合同散骨

合同散骨とは、複数組の遺族で船に乗り合わせ合同で散骨を行う方法です。

個別でやるよりも合同散骨の方が費用を抑えることができますが、身内だけでお別れをしたい場合には不向きだと言えるでしょう。

3:個別散骨

個別散骨は、身内のみで船を借りて散骨する方法です。

自治体によっては散骨を禁止している所もあるので、業者に前もって確認しておくと良いでしょう。

海洋散骨の中では最も値が張る散骨方法です。 

山での散骨

故人が存命中に山登りやハイキングが趣味だったという理由で希望することがある山での散骨ですが、海洋散骨に比べ専門の業者が少ないのが特徴です。

また、山地は大体の場合は故人の所有物もしくは国の管理下にあるため、好きな山に自由に散骨はできないので注意しましょう。

相場は15〜20万円前後です。

宇宙葬

宇宙葬とは遺灰をカプセルに詰めて、ロケットに乗せて宇宙に飛ばす方法です。

この方法は取り扱っている業者は限られていますし、費用は数十万円となりかなり高額な方法です。

バルーン葬

バルーン葬とは、遺灰を風船に乗せて宇宙に向けて飛ばす方法です。

風船は、気圧の関係で宇宙で破裂し、宇宙で遺灰が撒かれるという内容になっています。

費用は20万円前後です。

空中葬

空中葬とは、ヘリコプターに乗って空から遺灰を撒く方法です。費用は数十万円となります。

散骨のメリットは費用を安く抑えることができるという点ですが、散骨自体があまり馴染みのない方法ですので親戚などの理解を得ることが難しい場合がありますので注意しましょう。

永代供養とは?

永代供養とは、親族にお墓参りやお墓の管理をしてくれる人がいない方に向けた埋葬方式です。

永代供養は三十三回忌や五十五回忌など定めた期間までの供養を寺院や霊園側で個別に代行してもらうことができますが、期間が終わり次第他の人の遺骨と合わせて合祀を行います。

永代供養が初めて日本で誕生したのは、1985年の滋賀県大津市にある比叡山延暦寺だと言われています。

「久遠墓」と名付けられた永代供養墓は、当時TVや新聞にも取り上げられて世間の注目が集まったようです。 

その後、1989年に新潟の妙光寺で「安穏廟」、1990年の東京巣鴨の平和霊苑「もやいの碑」と呼ばれる永代供養の形式を持ったお墓が誕生していきました。

そして、1999年に「墓地、埋葬等に関する法律」の部分改正が行われ、改葬の手間が簡略化できるようになったため永代供養がしやすくなったことが理由に全国的に永代供養が広がっていきました。

永代供養のメリットとして、年間管理費用が発生しないという点と、管理は全て寺院もしくは霊園が行なってくれるという点が挙げられます。

特に、お墓の継承者がいない人や複数の遺骨を墓じまいした後に納骨先を探している人におすすめです。

また、永代供養墓地は4種類に分けられているため、一つずつ解説していきます。

1:納骨堂

納骨堂とは寺院や霊園にある遺骨を納める施設のことです。

寺院や霊園の一画に納骨堂のスペースを設けていたり、墓地とは別に独立したビルや建物として建設することもあります。

納骨堂の種類はロッカー式や仏壇式・位牌式などがあります。

費用の相場は50万円から100万円前後と言われています。

2:樹木葬

樹木葬とは、暮石ではなく樹木を墓標とするお墓です。樹木葬には3種類あります。

個別型は一人もしくは一区画につき樹木を一つ使用する方式です。

集合型は一本の大樹の周りに複数の区画を設ける方式です。

石室で区画分けをしているため、お参りする場所が識別できるようになっています。

合祀型は一本の大樹の周りに遺骨を直接土に埋葬していくタイプです。

集合型とは違い区画分けが明確ではないので、どこに埋葬したのかは識別できません。

合祀型の相場としては約30万円前後だと言われています。 

個別のスペースを作成すると費用が上がり、相場は70万円ほどまで上がると言われています。

デメリットとしては、一度納骨してしまうと取り出せない場合や場所によっては交通アクセスが不便な箇所に多いという点です。

3:期限付き墓地

期限付き墓地とは、その名の通り使用できる期間が定められており、その期間に比例してお金を支払うシステムになっています。

使用料の相場は5年で20万円程、その他霊園によっては保証料や管理料が発生します。また、契約期間の更新も可能です。 

4:合祀墓

合祀墓(ごうしぼ)とは、遺骨を個別のスペースに納めるのではなく、他の人の遺骨とともに埋葬する方法です。

墓石などの代わりに永代供養塔が立てられます。

永代供養料の相場は数万から数十万程で、その他に遺骨を埋葬するための納骨料や戒名を彫刻するための彫刻料、お布施などがかかります。 

墓じまいの注意点

墓じまいをする上では様々な注意点があります。

自分の想定よりも大幅に金額が上がってしまう場合や費用が払えそうにない場合など、それぞれのケースについての対処法を解説します。

費用が高くなるケース

墓じまいの流れですが、通常の費用に対して追加費用が発生するケースがあります。

例えば、お墓が山奥や険しい山岳地帯にある場合などの重機の使用が困難な立地の場合には、お墓を更地に戻すときに相場より高い工事費を請求されることがあります。

理由として、墓石解体工事費用の相場は、小型のクレーン車が横付けできる場合を想定しているからです。

他にも墓所に石塔が複数あると、墓石の解体費用に石塔の撤去費用が加算されます。

例として、本家の墓の隣に分家の墓や夫婦墓などが建っている場合などがあります。 

また、今までのお墓で使っていた墓石を新しい納骨先の墓石にしたい場合、その墓石の運搬費用と設置費用が発生します。

こちらは石材業者によるものなので複数の業者に見積もりを取って比較してできる限り費用を抑えることが可能です。 

ごく稀なパターンですが、お墓の中から遺骨を取り出した時に、遺骨が完全に火葬しきれておらず、肉片などが付着している場合は再火葬をしなければいけないことがあります。

戦後すぐに火葬された遺体の場合、火葬時の火力が足りなかったあるいは火葬しなければいけない遺体が多かったため迅速に火葬しなければならなかったなどの事情があったことから、完全な骨になっていない場合があるようです。

再火葬になる場合には、お墓がある自治体役所に再火葬申請を行い、許可書を発行してもらい、火葬場の手配をして再び火葬する必要が出てきます。

この場合ですと、火葬費用や僧侶のお布施が追加費用として発生します。

費用が払えない場合

墓じまいには様々な費用がかかることが分かりました。

では、誰が墓じまいの費用を負担すれば良いのでしょうか?

お墓の処分の決定権は現在のお墓の所有者にあるため、一般的にはお墓の持ち主が墓じまいを行う意思決定を行い、費用を負担することが多いです。

しかし、親が亡くなり誰も墓を継げないような場合には、兄弟や親戚で負担するケースもあります。

自分一人で抱え込まず、一度親戚などに相談してみることをおすすめします。

そのほかにも、自治体によっては墓じまいの補助金制度を設けている都道府県があります。

実際の例を挙げると、千葉県市川市や群馬県太田市などで行われています。

無縁墓地が増加傾向にあるため、それを避けるために墓地を返却するときにかかる墓石撤去に伴う費用を助成する制度となっています。

市川市の場合、一例として第一種普通墓地4.0平方メートルで24万円の補助金が出ます。

お墓がある市の役所に一度こういった制度があるかどうか問い合わせてみるのも良いでしょう。

また、墓じまいをしたいけど、どうしてもお金が捻出できないなどの場合があると思います。

そのような場合はお墓を建てるときや墓じまいなどの際に利用できるメモリアルローンを利用してみてはいかがでしょうか。

メモリアルローンの特徴として、カードローンなどに比べて審査がとても早く、かつ収入証明書などが必要ないため、比較的簡単に申し込むことができます。

借り入れすることができる金額は金融機関によって異なりますので、検討する際は複数の金融機関に相談してみると良いでしょう。 

墓じまいをしないとどうなるか

では、墓じまいをしないという選択肢を取ったらどのような状態になるのでしょうか。

墓じまいをせず、しかもお墓の管理をしないとなると様々な不都合が発生します。

お墓の手入れをしないことで、墓石が傷んでしまったり、墓所内に雑草が荒れ放題になってしまいます。

そのような場合、墓石が倒れて隣のお墓を傷つけてしまったり、荒れ放題になってしまった雑草などが周辺に迷惑をかけることもあり得ますし、雑草の根が成長して墓石が傾くこともあります。

また、墓所に設置されている外柵には大谷石という素材が使われているお墓があります。

大谷石は耐火性には秀でている一方で経年変化に弱く、表面が劣化して損壊する恐れがあります。

この状態を放置し続けると、墓石が倒壊してしまう可能性があるので注意しましょう。

また、管理費を支払わないでいるとどうなるのでしょうか。多くの霊園や寺院の場合、墓地の年間管理費を支払う必要があります。

お墓を継承した状態で誰も管理していないと、無縁墓となってしまいます。

墓地や霊園に支払う年間管理費の支払いが止まりますと、法事法要などの供養がされなくなる状態になってしまうということになります。

無縁墓となってしまったお墓は、1年ほど霊園の管理者側がお墓の継承人の縁故者を探すことになり、見つからなかった場合にはお墓が撤去されることになります。 

墓地や霊園側によるお墓の撤去の手続きは、管理費の支払い滞納が3年続いた時点で開始されると言われています。

官報や墓所の立て札などでお墓の使用者や被埋葬者の情報が掲載され、管理者は1年以内に申し出るように呼びかけられます。

1年以内に連絡が無かった場合には、墓地の管理者は役所に改葬許可の書類を提出することになります。

そして墓地に対して改葬許可が出ると、お墓は撤去されて埋葬されている遺骨は合祀墓や無縁塚に移動されます。

その際に合祀された遺骨はもう取り出すことができなくなってしまいます。 

また、管理費を滞納した場合には支払い義務の発生から10年は時効が消滅しません。

墓地が解体・撤去をされた後も管理者から今までの管理費用を請求される可能性は十分にあるので、お墓を維持できない場合には早めに墓じまいをすることを検討してみると良いでしょう。 

墓じまいに関するマナー

墓じまいには僧侶を呼んだり、故人と再び見えるため服装やお布施について様々な疑問がありますよね。

それでは墓じまいにはどのようなマナーが存在するのか説明していきます。

挨拶状のマナー

墓じまいをする際には、親戚に挨拶状を送ると良いでしょう。

挨拶状を送るタイミングとしては、閉眼法要を終えた後が良いとされています。

書くべき内容は下記の5つです。

1:時候の挨拶
2:墓じまいをした時期
3:元のお墓の所在地、新しいお墓(移転先)の所在地
4:墓じまいの理由
5:結びの言葉 

墓じまいの服装に関するマナー

僧侶を呼んで墓前でお経をあげてもらう場合は、喪服を着用することが好ましいです。

墓じまいでは一般的にお墓から遺骨を取り出す前に、お坊さんにお経を上げてもらいます。

僧侶を呼ぶ場合には正装が好ましいとされていますので、参列する際は喪服を着用しましょう。 

しかし、墓石の解体当日に僧侶の立ち合いがない場合には平服で構いません。

山の中などお墓に行きづらい場合は、汚れてもいい格好が良いでしょう。

ただし、通常のお墓参りと同様に派手な服装は控え、落ち着いた服装にしておくと良いでしょう。

お布施に関するマナー

墓じまいをする際は、僧侶に法要を執り行ってもらう必要があるためお布施が必要になります。

新たにお墓を持つ場合には、開眼法要もしくは納骨式の際にも必要となります。

お布施の相場は数万円程度だと言われています。

しかし、お布施の金額には地域差があるので経験したことがある親戚やお寺に一度確認すると良いでしょう。 

また、僧侶に出向いてもらう場合は、御車料として5千~1万円を別に包みます。

お布施を入れる袋は、基本的にはそのような場合でも白無地の封筒であれば特に問題はありません。

できれば郵便番号の欄が印字されているものは避けましょう。

地域によって、お布施の封筒に水引をつけることがあります。お布施の表書きを書くときは、毛筆または筆ペンを使用します。

表書きには、上側中央に「御布施」と記入し、下側中央に自分の名前を書きます。

お布施の裏側・中袋には自分の情報や包んだ金額を記入します。

これらは封筒タイプの場合は裏側、中袋がある場合には中袋に記載します。

裏側に書く場合には、左下に右から住所、氏名、電話番号、最後に金額を記載します。

金額は「金○○圓也」と記載し、金額は漢数字で記載しましょう。

1万円を入れる場合は「金壱萬圓也」となります。

お布施を渡すタイミングは、僧侶が帰るときにお渡しします。

封筒をそのまま渡すことは失礼に当たるため、あらかじめ封筒を袱紗(ふくさ)で包みんでおきましょう。

紙幣は表書きを上にして取り出した時に人物の顔が見えるように包みます。 

墓じまい当日の持参物のマナー

墓じまいの当日には何を持参すれば良いのか、について解説します。

基本的に持ち物は普段のお墓参りに持って行くものと同じものが必要です。

一例ですが、掃除道具やお供え物、数珠などです。

お供え物は、五供(ごくう)と呼ばれる5つのお供えをすることが基本です。 

「五供(ごくう)」とは、下記の5つです。

1:香…お線香や焼香
2:花…仏花
3:灯明…ろうそくや灯篭
4:水…自然水や水道水
5:飲食(おんじき)…ご飯など食べ物

墓じまいに関するよくあるトラブルと回避方法

墓じまいには様々な業種の人や血縁者が関わってくるので、トラブルがおきやすいようです。

実際にどのようなトラブルがあるのか、中でもよくあるトラブルとその回避方法について解説します。

菩提寺との離檀料のトラブル

お世話になっている菩提寺に対して、墓じまいをすると伝えたときに起こってしまうトラブルです。

墓じまいをすると、そのお寺の檀家を抜けることになることがほとんどです。

檀家とは寺院にお布施としてお金を払い、その代わりとして住職に供養やお墓の管理をしてもらうお家のことです。

墓じまいをするとその檀家を抜けることになりますので、離檀料を支払って今までの感謝を伝えることが風習になっています。

しかし、寺院側からすると収入が減ってしまうことに繋がるので、離檀料を高額に請求してくることがあります。

では、この離檀料に関するトラブルがどうやって避ければ良いのかについてですが、まずは墓じまいをしようと決めた場合、寺院には決定事項としてではなく、あくまでも相談として伝えましょう。

最初から離檀したいという旨を伝えてしまうと寺院側との関係が悪くなってしまう恐れがあります。

寺院との関係が悪くなってしまうと、離檀を引き留めたい寺院が高額な離檀料を要求してくるという例もあります。

もし高額な離檀料を要求されてしまっても、すぐに支払うのは避けましょう。

離檀料については法的な根拠は特にありませんので、弁護士などに相談を検討してみるのも手段の一つです。

また、現在は離檀の代行サービスなどもインターネットで申し込むことができるため、検討してみるのも良いでしょう。

墓石の解体業者とのトラブル

墓じまいをするときは墓石を撤去して更地に戻し、管理者に土地を返却する必要があります。

このときに墓石の撤去をお願いするのが石材店になるのですが、高額な費用を請求されることがあります。

お墓の立地が悪く、重機を使用することができない場合や、連結墓所のような複数のお墓で共同の土地を使用している場合などは、作業の難易度が上がるため見積もりが高くなることがあります。

そのため、事前にできる限り複数の業者から見積もりを依頼することが重要です。

親戚とのトラブル

最後に親戚関係のトラブルについて紹介します。墓じまいをする前に、親戚に相談をし忘れて発覚した際にトラブルに発展するケースがあります。

特に本家の墓を墓じまいする場合には一族全体に関わる問題になってしまう恐れがあるため、できる限りの範囲に伝えておきましょう。

墓じまいに関する疑問

墓じまいは、そもそも今あるお墓を距離や金銭的事情から管理するのが難しいため行うのが一般的です。

では、そもそもお墓を継承したくない場合などはどうすれば良いのかについて解説します。

お墓を相続したくない時はどうするか

お墓は土地や財産のような一般的な遺産相続とは異なり、「祭祀財産」というものに区別されます。

祭祀財産とはお墓や仏壇、先祖を祀るために必要な物のことを指します。

祭祀財産の相続については、民法897条に定められています。

民法897条

1:系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。
ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。 

2:前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

つまり、今の持ち主が承継者を指名でき、かつ自分が指名された場合には相続を放棄することはできなくなります。

ただし、相続税などは一切かかりません。また、お墓を継承する際には必要な書類があります。

多くの場合、永代使用許可証と墓地使用許可証、祭祀継承者であることを証明できる書類などが必要です。 

お墓を継承する際には必ず名義変更を行う必要があるので、墓地や霊園にその旨を連絡すると同時に必要な書類の確認も行うことがおすすめです。

また、名義変更の際には手数料が発生します。

金額は墓地の種類によって変わりますが、公営墓地は数千円程度、民営墓地は数千円~数万円程度、寺院墓地は手数料とは別途でお布施などを用意する必要があるので注意しましょう。 

独身・一人身の時はどうするか

近年、日本では未婚率が上昇しており、独身のまま生涯を終える人が増えてきています。

そもそもお墓は、多くの場合家の子供が引き継ぐことが多いですが、その子供が生涯独身であったり、子どもがいない場合には代々続いている家系がそこで止まってしまうといった問題があります。

そのため、お墓の継承については生前から考えておく必要があります。

1:長男の場合、実家のお墓はその家の長男が承継者となるのが一般的なので先祖代々のお墓に入ることになります。

しかし、子供がいない場合には次の承継者の候補がいないため、墓じまいや永代供養について考える必要があります。

また、実家のお墓を継がずに自分でお墓を建てた場合も同様です。 

2:長男以外の兄弟・姉妹の場合で自分が親のお墓の承継者では無い場合、承継者の許可を得て霊園に相談すると親と同じお墓に入ることができます。 

3:女性で結婚後、夫に先立たれお墓の承継者となった場合は、夫と同じお墓に入ることになります。

注意したいのは夫が実家のお墓を継いでいた場合、夫の兄弟や親戚との兼ね合いも考えなければいけないということです。

4:女性で一度結婚しその後離婚した場合、亡くなった時の苗字が重要になります。

女性が離婚した場合、子供がおらず自分の実家の名字に戻っていれば元の戸籍に戻ることが出来るので特に問題はありません。

しかし、子供がいる場合にはその子供とは元の戸籍に戻ることはできません。

その場合には自分を筆頭者とした戸籍を新たに作成して子供を入れる必要があります。 

この戸籍を作る時に、名字を元の実家の状態に戻すのか結婚によって変更した名字をそのまま使うのかを選ぶことになります。

変更後の名字のままで実家のお墓に入る場合、実家のお墓の管理者とトラブルが起こる可能性があります。

また、既に離婚した配偶者のお墓に入ることはできないので、自分でお墓を建てる必要が出てくる可能性があります。

このように、自分の状況によって想定されるケースが多いため、心配な場合は永代供養を検討すると良いでしょう。

永代供養であれば、法要など全て霊園や寺院側がやってくれるため安心です。

また、葬儀などが心配な方は弁護士や司法書士と「死後事務委任契約」について相談してみると良いでしょう。 

死後事務委任契約とは、生前のうちに亡くなった後の葬儀や納骨など諸々の事務について委任しておく契約のことを指します。

具体的に委任できる内容は下記のようなものがあります。 

・関係者への死亡の連絡
・死亡届の提出
・火葬許可証の申請・受領
・葬儀や火葬に関する手続き
・埋葬や散骨等に関する手続き
・供養に関する手続き

契約金は委任する内容や量によって違うので、気になる方は一度弁護士事務所などに問い合わせてみることをおすすめします。

また、認知症などにより本人の意思能力が欠如している場合には、契約を締結させることはできませんので注意しましょう。

死後事務委任契約も様々な業者に見積もりを出してもらうことによって費用を抑えることが可能です。 

墓じまい代行サービスとは?

近年墓じまいを選択する人が増加しているため、墓じまい代行サービスというのも存在します。

では具体的に代行サービスは何を行ってくれるのかについて解説します。

墓じまいの代行業者が行ってくれるサービスは主に4つに分けられます。

1:墓地や霊園、寺院の管理者との交渉

墓じまいをする際には必ず現在お墓を管理している人と話をしなければなりません。

特に寺院の場合には離檀をすることが多いのですが、離檀でのトラブルは特に起こりうるのでそういったリスクを最小限に抑えたいという方にはおすすめです。

2:自治体との行政手続き

お墓がある自治体の役所では、墓じまいに関する様々な書類を発行・受領してもらう必要性があります。

代行では必要な書類を全て準備してもらえるため。墓じまいを急いで行いたい場合には最適です。

3:墓石の解体・撤去

墓石の撤去には石材店を自分で手配する必要があります。

自分で様々な業者から見積もりを取ったり、そもそも相場があまり分からない状態で進めるのをストレスに感じる方はいると思います。

代行では、その石材店を予算に合わせて手配して、依頼までを行ってくれます。

4:遺骨の取り出しや移動・一時預かり

墓じまいの際に遺骨を取り出す必要がありますが、遺骨の取り出しから移動・預かりを請け負ってくれるサービスがあります。

どうしても時間を都合できない場合などに便利です。

また、代行業者によりますが、全て一括で請け負うサービスもあれば、一つ一つを代行してくれるサービスもあります。

そのため、「ここだけ代行したい」などのピンポイントに利用することもできますので、上手に活用してみてはいかがでしょうか。

全て一括で任せる場合の相場は、10〜20万円ほどです。

墓じまいのメリットとデメリット

今まで墓じまいの手順や費用、マナーなどについて解説してきました。

ここで墓じまいのメリットとデメリットについて分かりやすくまとめていきます。

墓じまいのメリット

年間管理費などのお墓に関する継続的な出費をなくすことができる。

お墓を所有すると、年間の管理費が発生するため半永久的に出費は発生します。

墓じまいすることにより、一度きりの出費で抑えることが可能です。

承継したお墓をきちんと管理しなければならないという精神的負担が無くなる

お墓を承継した場合には、そのお墓を管理する義務が発生します。

そのため定期的なお墓参りや寺院との付き合いなどの手間が発生しますが、墓じまいをすればこのような負荷が少なくなります。 

永代供養を選択すれば自分の子供への負担を減らすことができる

永代供養を選択することにより、自分の子供は法要の手配やお墓の手入れをする必要がありません。

そのため、墓じまいには永代供養が選ばれることが多いです。

無縁墓にしてしまう心配がなくなる

無縁墓とは、お墓を継ぐ後継者がいないようなお墓のことです。

無縁墓にしてしまうことは先祖に対して失礼に当たってしまうため、精神的負荷がかかる恐れがあります。

また、墓地によっては一定期間が過ぎるとお墓を撤去してしまうところもあるため、そうなる前に墓じまいをしたほうがいいでしょう。

墓じまいのデメリット

墓じまいを行うとコストがかかる

墓じまいをするにあたって、解体費用や法要などの出費が発生します。

そのため一度にかかる出費が家計を圧迫することがありえます。

親族や寺院とトラブルを起こす可能性がある

墓じまいを行うと離檀することになるため、良く思わない寺院とはトラブルが起きてしまうケースがありえます。

また、墓じまい自体に良い印象がない親族がいる場合、説得する際にトラブルが起こる懸念がありますので、注意が必要です。

先祖代々のお墓がなくなってしまう

墓じまいを行えば、今まできちんと継承してきた先祖代々のお墓がなくなってしまうことになります。

しかし、近年の日本では無縁墓がとても増加しているため、管理できない以上は無縁墓にするより墓じまいを選択した方が先祖に対して失礼にあたりません。

墓じまいに向いている人と向いていない人の違い

墓じまいをする上でどのような人が墓じまいをするべきなのでしょうか。

墓じまいに向いている人は下記のような悩みを抱えている人です。

お墓に関する何かしらの不満がある方は、自分の悩みを分解して当てはまるかどうか考えてみてください。 

・お墓を継承してくれる人がいない
・管理費を払うのがもったいない
・お墓参りに行くのが大変
・子供の負担をできる限り減らしたい

では逆に墓じまいに向いていない人はどのような人なのかについてですが、墓じまいはそもそも金銭的負担や身体的・精神的負担から行うことが多いので、定期的にお墓参りを行い管理ができている人や、先祖とのつながりを大切にしていきたい人などは、急いで墓じまいを検討する必要はないでしょう。

墓じまいについてのまとめ

墓じまいについて手順や方法、費用やマナーについてまで詳しく解説してきました。

墓じまいには多くの費用や手続きが必要ですし、トラブルが起きる可能性もあります。

今回の記事でご紹介した内容を下記にまとめましたので、ご覧ください。

・墓じまいとは、現在のお墓を解体、撤去し墓地を更地の状態まで戻すこと。更地に戻した後は土地を管理者に返還する。取り出した遺骨は永代供養や新しい墓地に移動させる。もし墓じまいを行わず継承者もいない場合には、管理者によって無縁墓として合祀されるため、遺骨を取り出すことはできない。

・墓じまいは近年増加しており、背景としては未婚率や核家族の割合の上昇があり、お墓の継承者がいない場合や金銭面の問題によるものである。 

・墓じまいの流れとして、親族や関係者に同意を得てから工事や法要の手続きを行い、役所で必要書類を揃える。

そして、新しい供養先を検討する。法要が終わったら親族に挨拶状を送るとトラブルを招くリスクを減らすことができる。 

・墓じまいには様々な手続きやコストがかかるので、ある程度まとまった時間が取れる状態で行った方が良い。

・墓じまいにかかるコストは、お墓の解体費や法要を執り行ってくれる僧侶へのお布施代、新規の納骨先との契約金などがある。

・墓じまいで起こりうるトラブルは、離檀料の高額請求や親族との話し合い、墓石の撤去費用である。

・墓じまいを選択する人が増加している影響で、墓じまいを代行するサービスが増えている。代行サービスを使って全て一括で任せる場合の相場は、10〜20万円ほどである。

・独身の場合は親のお墓に入るか、永代供養を生前契約すると良い。また、死後の手続きを依頼する「死後事務委任契約」というものもある。

・永代供養とは、親族にお墓参りやお墓の管理をしてくれる人がいない方に向けた埋葬方式で、供養などは全て管理してくれる霊園や寺院側で行ってくれる。また、契約期間が終了したら他の人の遺骨と合わせて合祀を行う。年間管理費が発生せず、契約金のみで良いためコストを抑えることができる。

・永代供養には納骨堂や樹木葬、合祀墓などの種類はあり、個人スペースを設けるほど金額が上がる傾向にある。

・最も費用を抑えられる方法として散骨が挙げられる。散骨は遺骨を粉末状にして海や山に撒く方法がある。 

・墓じまいの費用を抑えるためには、墓石の撤去を依頼する業者を選ぶ際に、複数の業者から見積もりをもらうことが大事である。 

・墓じまいのマナーとして、僧侶に法要を依頼している場合には喪服で参加をするのが好ましいが、墓石の解体時などには派手すぎない普段の服装で問題ない。また、僧侶に依頼した際はお布施を渡す。お布施の相場は数万円で、お墓まで出向いてもらった場合には別途でお車代として5千円〜1万円を渡す。

墓じまいは近年注目されつつあり、選択する人も増加してきています。

お墓に関する相談はお墓ディレクターへの相談も有効です。

お墓ディレクターとは?資格取得の方法と費用・年収・将来性を徹底解説!

自分のお墓をどうしようか、先祖のお墓の管理が大変で困っているというような方は、墓じまいを一考してみてはいかがでしょうか?

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