墓じまいから永代供養にするまでの流れ、永代供養墓の種類・選び方から注意点まで徹底解説

自分がお墓を継承する立場である場合、もしお墓の遠方に住んでいたら、お墓参りをするために毎度帰省するのは大変という本音もあるのではないでしょうか。

しかし、墓守をするためにお墓の近くに引っ越すというのは非現実的なので、お墓とどう向き合っていけばいいのかわからない…。

上記のケースのように、「田舎の墓の管理をどうするか」という悩みや、

「自分の子供にお墓の管理の負担をかけたくない」「子供がおらず、どのようにお墓を建てれば良いかわからない」などといった、

お墓の管理や継承における不安から「自分の代で墓じまいをしたい」と思う方が増えてきているようです。

このように、具体的にどのように進行していけば良いのかわからない方もたくさんいらっしゃると思います。

今回は、墓じまいの具体的な手順や、永代供養にするまでの流れ、永代供養墓の選び方などをご紹介させて頂きます。

墓じまいと永代供養の基本

「墓じまいや永代供養とはそもそもなんなのか?」「どういう時に墓じまいするの?」などの疑問を抱いている方も多いかと思います。

まずは、墓じまいと永代供養の意味や特徴から、年々永代供養が多くの人から選ばれている原因などをご説明していきます。

墓じまいとは

墓じまいとは、管理ができなくなったお墓を撤去・処分することを指します。

墓じまいが必要になるケースは様々で、子供や孫が遠方に住んでいるためにお墓りをしたり管理したりするのが困難になった場合や、年齢・肉体的な問題でお墓を維持管理することができない場合など、何かしらの理由でお墓参りをする人がいなくなったことが大きい理由として挙げられます。

墓じまいは、ただお墓を撤去すれば良いということではなく、更地にして墓地所有者(自治体、寺院、霊園)に返却しなければなりません。

また、遺骨は他の墓地に遺骨を移す(改葬)必要があり、納骨堂や合祀墓、お手元供養にし供養できる状態にする必要があります。

近年では、お墓の名義人と連絡がつかず、放置されたままになっている無縁墓が増加傾向にあり、放置された無縁墓は、ゆくゆくは撤去されてしまうという悲しい現実があります。

こういった社会問題も背景に「お墓の問題は自分の代で解決しておきたい」と墓じまいを選択する人が増えているようです。

永代供養との違い

永代供養とは、寺院や霊園で遺骨を代わりに供養してもらうことを指します。

墓じまいと混同されることが多いのですが、厳密には異なります。

墓じまいは前述の通り、すでにあるお墓を撤去し更地に戻すことを指します。

そして、墓じまいした後、撤去したお墓をまた別の場所に移したり、納骨堂などのスタイルのお墓に変更したり、あるいは永代供養にするなど供養の方法を選択します。 

つまり、永代供養とは、供養を寺院や霊園などにお任せする形式のことを指すため、あくまでも墓じまいの後に行われる供養方法の1つということになります。

ちなみに、永代供養や納骨堂の他にも樹木葬、散骨、手元供養など新しいタイプの供養法もあります。 

永代供養が増えている理由・特徴

永代供養が近年増加している理由は大きく3つあります。

一つ目は、お墓の後継がおらず、管理する人がいないことで、ゆくゆくは無縁墓になってしまう懸念から永代供養を選択すること。

二つ目は、継承者はいるものの、精神・肉体・経済的な負担をできるだけかけたくないという思いから永代供養を選択すること。三つ目が、経済的な問題でお墓にそこまでコストを割くことができないということが挙げられます。

ちなみに、永代供養料は、期間中の費用を初回に支払ってしまえば後にかかる料金は基本的にありません。 

お墓から後継者の家が遠く、お墓に足繁く通うことが困難な場合、必然的にお参りできるタイミングというのは、お盆やお正月などの連休シーズンに限られてしまいます。

お参りできない時もお墓の周りの草花が伸びてしまったり、お墓が砂埃で汚れたり、お供え物の劣化などは時間の経過とともにどうしても進んでいきます。

したがって、お墓を管理すべき立場にある親族が、どれだけお墓や中に入っている親族に気持ちがあったとしても、お参りができないのであれば継続的な管理は難しくなります。

つまり、ご先祖様たちとの最適な向き合い方のひとつとして、永代供養が選ばれているのです。 

また、永代供養の特徴としては、

・基本的に初期費用を支払うと後に追加費用を伴うこともなく、管理は寺院や霊園が代わりに行ってくれるので、継承者への物理的な負担もないこと

・永代供養費は基本的に10万〜20万ほど

・生前から申し込むことができ、余裕を持って準備ができること

・基本的には宗教・宗派を問わないこと

などが挙げられます。

お墓と言えば継承していくもの、先の世代に繋いでいくものという印象は今も根強く残っていますが、同時に時代の流れに沿って、ライフスタイルや死生観、家族観なども少しずつ変化し、多様化してきているのも事実です。

そういった社会の変化からも永代供養に注目する人が増えてきているというのは当然と言えるでしょう。 

改葬と永代供養との違い

すでに埋葬されている遺骨を別のお墓に埋葬し直すことを改葬と言います。

改葬の理由としては大きく2つに分けられますが、一つ目が、継承者がお墓から離れたところに住んでいる場合などにお参りしやすい場所にお墓を移すもの。

二つ目が、承継者がいない場合や子供に負担をかけたくない場合などに遺骨を永代供養墓に移し、家墓をなくしてしまうものです。

よって、改葬後にとる供養方法のひとつとして永代供養があるので、改葬と永代供養は別物です。 

ちなみに改葬にはお墓のある市区町村役場で改葬の許可を得る必要があります。

また、改葬を申請するためには、次の埋葬先を決めておく必要があり、家墓の場合、親族の了承を得ておかないとトラブルに発展することも珍しくはありません。

改葬する際は、必要な手続きやそれにかかる費用や労力を調べ、具体的な準備を進めていきましょう。

墓じまいから永代供養までの流れ

それでは具体的に墓じまいはどのように進めていけばよいのでしょうか?墓じまいを進める手順や注意点、必要な手続きについて細かくご紹介していきます。

親族の同意

墓じまいをスムーズに進めるためには、親族の同意を得ることが必要不可欠です。

先祖代々の遺骨が祀られている家墓の場合、お墓に縁や情を抱いている親族は少なからずいることでしょう。

家墓の管理は継承者の役割ですが、一人で勝手に墓じまいを決めてしまうのは賢明な判断ではないと言えます。 

特に永代供養は継承が前提とされていない供養方法なので、親族はそのお墓に入れないということになります。

したがって、合意のないまま話を進めてしまうと後からトラブルの元にになりかねません。 

また、合意を得る場合に重要なのが、報告するのではなく、あくまでも相談するスタンスで話し合うことです。

継承者として、ある程度の希望や条件などの考え方がまとまっていたとしても、まずは相談するという姿勢で臨みましょう。

なぜ改葬したいのか、改葬先はどこにするのか、新しいお墓ではどのように供養する予定なのか、その合理的な理由を具体的に話し合うことが大切です。 

お墓への思いは人それぞれなので、親族の気持ちに寄り添い、十分に話し合った上で準備にとりかかるのが理想です。

墓地・お寺への連絡

親族間で合意がきちんと取れ、改葬が決まれば、寺院墓地であれば寺院に、霊園であれば管理事務所にそれぞれ申し出ることになります。 

ただ、お墓が寺院墓にある場合、伝える時期や伝え方には十分に注意が必要です。

寺院墓地の場合、墓地の所有者である自分たちは檀家という立場に当たり、お墓を移すということは同時に檀家をやめることになります。

すなわち、お寺の立場からすると、お墓の管理費が入らなくなることに合わせて、お寺を経済的に支援してくれる人が減るということを意味します。

それはお寺にとっては好ましいことではないので、できるだけ早めに墓じまいの希望を伝えるようにしましょう。

墓じまいしたい理由や希望する時期を相談することに合わせ、これまでの供養に対して感謝を述べることも忘れずに行いましょう。

また、離檀する際に離壇料を支払う必要があると言われることがありますが、本来、離壇料というものはありません。

改葬にあたりお布施を包むといった習慣はあるものの、あくまでも檀家側からの気持ちの印ですので強制されるものではありません。

支払うのか支払わないかは、寺院さんとの関係性なども考慮しながら慎重に検討しましょう。

参考までに、お布施を包む場合は、法要1回〜3回分が金額の目安とも言われています。 

永代供養墓の決定

寺院や霊園が永代供養を施してくれるお墓のことを永代供養墓と言います。

墓じまいの目処が立てば、次は遺骨をどこの永代供養墓に移すかを決めなければなりません。

永代供養墓には大きく分けて2つのスタイルがあり、一つ目は、単独もしくは夫婦で入る個人墓。

二つ目が、最初から身内以外の人の遺骨と一緒に入る、合祀(ごうし)墓・合葬(がっそう)墓があります。 

個人墓であっても、一定期間すぎると合祀・合葬されるものと、家墓と同様に専用区画に暮石を新たに建て、合祀・合葬されないタイプもあります。

また、遺骨の埋葬は、地下または地上に設置したカロート(骨壷を納める場所)に納めたり、室内の専用スペースに骨壷に入れた状態で納めるもの(納骨堂)などがあります。 

人によって優先する要素がそれぞれ異なるので、永代供養墓を選ぶときは「誰と入るか」に加えて、「どのような形式のお墓に入るのか」ということも合わせて考える必要があります。

墓じまいの手続き

墓じまいには諸々手続きが必要になってきます。

いくつか用意しなければいけない書類があるので、あらかじめ頭に入れておくと良いでしょう。主に以下のような手続きが必要です。

①元のお墓の管理者に改葬を許可してもらう手続き

②新しく遺骨を移すお墓に納骨を受け入れてもらう手続き

③元のお墓を解約するための手続き

これらの手続きを進めるにあたって以下の書類が必要となってきます。それぞれ発行してもらう先が異なってきますので、ご注意ください。

<必要書類>

①墓地使用許可証(移転先のお墓からもらう)

②改装許可申請証(役所でもらう)

③埋葬許可証(元のお墓の管理者からもらう)

④改装許可証(必要書類を提出し、役所からもらう) 

それではもう少し細かくご説明していきます。まず遺骨の納骨先が決まれば、改葬先の新しいお寺や霊園から、墓地使用許可証という書類をもらいます。

これは、遺骨を新しいお墓に納めることを許可してもらう証となるものです。

また、この証明書があることで役所はどこのお墓に納骨されるかがわかり、安心して改葬の許可を出すことができます。 

続いて、改葬を許可してもらうための申請書となる改葬許可申請書を元のお墓がある役所から取り寄せます。

なお、この改葬許可申請書は遺骨一体につき一枚必要なので注意が必要です。

また、書類自体は、ホームページ等からダウンロードできる自治体もあるので、ご自身の自治体のサイトを確認してみてください。

ちなみに、この改葬許可証に記入する項目としては「故人の名前」、「故人の住所・本籍地」、「死亡年月日」、「火葬の場所と年月日」「改葬の理由」、「改葬先」などが挙げられますので、曖昧なものがあれば確認することをおすすめします。

改葬許可申請証をもらったあとは、元のお墓の管理者から埋葬許可証という書類をもらいましょう。

埋葬許可証自体は、遺体が火葬された後に遺族に渡されるものですが、お墓に納骨する際に寺院や霊園の管理者に渡すこととなっています。

これは、遺骨が確かにそのお墓にこれまで納骨されていたということを証明するために必要な書類となっています。

そして最後に、ここまでに入手した墓地使用許可申請証と必要事項を記入した改葬許可申請書、埋葬許可申請証などの必要書類を役所に提出します。

ここで問題がなければ改葬許可証がもらえ、その改葬許可証を元のお墓の管理者に提示することで、はじめて遺骨を移すことが認められます。

まとめると大まかなフローとしては以下の通りです。 

①元のお墓がある市区町村の役所で改葬許可証申請書をもらう

②元のお墓の管理者に①の改葬許可申請書へ署名・押印してもらう

③新しいお墓の管理者から墓地使用許可証をもらう

④②の改葬許可申請書を元のお墓がある市区町村の役所に提出し、改葬許可証を発行してもらう

⑤元のお墓の管理者に改葬許可証を提示し、遺骨を取り出す

⑥新しいお墓の管理者に改葬許可証、墓地使用許可証を提出し、遺骨を納める

 少し複雑な手続きとなりますが、原則として改葬を希望される方には必ず求められる手続きとなりますので、ひとつひとつ確実にこなしていきましょう。

なお、どうしてもご自身での手続きが難しいということであれば、10万〜30万円程で行政書士が代行してくれるサービスもあるので、必要であれば検討してみてもいいかもしれません。

解体工事業者へ相談、依頼先決定

お墓を解体してもらうには解体工事業者である石材店へお願いする必要があります。

場合によっては、それぞれの寺院や霊園で、すでにどこの石材店に依頼するのかが決まっている場合もありますので、まずは管理者に確認しておくのがよいでしょう。 

また、撤去費用の目安としては、墓地1㎡辺り10万円程と言われています。

ただ、お墓の大きさや立地条件により価格が異なるため、基本的には2、3社の複数業者から見積もりをとり、相場と予算と見合わせながら依頼先を決めていきましょう。

閉眼供養

お墓を石材店に解体してもらう前に、お墓からご先祖様の魂を抜く作業(魂抜き)が必要になります。

この作業のことを閉眼供養と言います。この閉眼供養を行わないと、暮石にご先祖様の魂が宿ったままとなるので、暮石を一旦ただの石に戻す儀式として、僧侶に読経してもらいます。

その際に僧侶にお布施をお渡ししますが、費用は3万〜10万円が相場と言われています。

なお、僧侶が遠方からお越しの場合は、お車代として別途5千〜1万円ほど準備しておくのが一般的です。

墓石の解体、原状復帰

閉眼供養が無事完了すると、遺骨を取り出し、ようやく暮石の解体に移ることができます。

暮石の撤去費用は前述の通り、墓地1㎡辺り10万円程と言われています。

この費用はお墓の大きさや、立地などによって変動してきます。具体的には以下のような要素で価格が決定していきます。

・暮石の質量および高さ、形状

暮石の重さや高さによって、撤去する上で使用する道具が変わってくるため、当たり前ですが手間がかかればかかるほど料金は増していきます。

基本的に外柵(お墓を囲む石の枠のこと)の撤去費が20万〜、暮石の撤去が10万〜、撤去した暮石の運搬費が2万〜、遺骨の移送費が2万〜など暮石の撤去以外にも別途料金がかかってくるため、どこの業者に頼むかは慎重に判断することが必要です。

決して少ない金額ではないので、見積もりを数社からもらい、相場を判断した上で依頼先を決定するようにしましょう。

・立地

お墓のある場所が平地にあるのか山沿いなどの斜面なのか、はたまたトラックやクレーンなどの重機が入っていけるような場所なのか、様々な要因で費用は変わってきます。

車を暮石の近くにつけられるような場所であれば問題ありませんが、道が狭く重機が通れなかったり、途中で階段や障害物があり先に進めないとなると、人力で解体作業を行わなければならなくなるため、そういった場合はかなり金額が上がります。

・暮石以外の撤去物の有無

暮石の周りに植木があったり、灯籠や物置台など、暮石以外にも付属品がる場合は費用がかさむ可能性もあります。

あらかじめご確認されておくことをおすすめします。

<暮石以外の付属物一例>

・塔婆立(とうばたて):卒塔婆供養の時に、卒塔婆(お墓の後ろに立ってある文字の書かれた細い木の板のこと)を建てるところです。

ほとんどの場合、お墓の後ろに設置されています。塔婆立は、塔婆を用意する際に必須ではありませんが、長期間に渡って卒塔婆をお墓の近くに置いておく場合には必要になります。

なお、浄土真宗の場合は、卒塔婆を立てないので必要ありません。

・外柵(がいさく):隣との区画の境界となる枠のこと。

・墓誌:埋葬されている人の名前や享年、没年月日などが刻まれた石のこと。

・灯籠:道を照らすためのもの。

・手水鉢(ちょうずばち):お参りする際に手を清めるための鉢。実用的ではなく、形式的に置かれている場合が多い。 

遺骨を永代供養墓に納骨

遺骨の移動手段は、新しいお墓までの距離や遺骨の数などによって考えます。

自身で持ち運ぶ際、電車やバス、タクシー、飛行機などへの持ち込みは原則として可能です。

ただし、飛行機の場合は搭乗後の置き場などが指定されることがあります。遺骨の数が多い場合は、専門の運搬業者に依頼が必要となります。 

ほかにも、郵便局の宅配便に限り、発送が可能なようです。破損を防ぐために遺骨を骨壷から納骨袋に移し替え、きちんと梱包しておきましょう。

また、発送前に送り先の寺院などに受け取ってもらえるのか、事前に確認することも忘れずに行いましょう。

永代供養墓の種類と選び方

永代供養と一括りに言っても、お墓にはいくつか種類と特徴があります。

どのスタイルが最適であるか、予算や親族の思いなども汲み取りながら決めていくことが必要です。 

納骨堂

納骨堂とは、遺骨をお墓の下に埋葬するのではなく、屋内の専用スペースに遺骨を安置する施設のことです。新しいタイプの供養として知られています。

納骨堂の場合、暮石でお墓を建てる必要がないので、一般的なお墓を建てるよりは費用面での負担が少なくなります。

また、屋内にあるためお墓の管理にも手間がかからず、天候にか関わらずお参りがしやすいという利点があります。

一方で、お線香やお供え物に条件があったり、個別にお参りができないというケースもあるので、その点は注意が必要です。

永代供養塔・合祀墓・合葬墓

永代供養墓には個人墓以外にも、初めから他の故人の遺骨と一緒に入る永代供養塔や合祀墓・合葬墓といったものがあります。

永代供養塔とは、故人の永代供養を目的に建てられた石塔のことで、お墓同様に、寺院や霊園の管理者が永代にわたり供養をしてくれます。 

永代供養塔・合祀墓・合葬墓では、前述した通り、身内以外の他の人の遺骨と一緒に供養されます。

友人など特定的な人と入る場合と、不特定多数の人が入る場合があります。特徴としては、継承を前提としておらず、個別でお墓を建てるわけではないので、永代供養墓の中でも比較的安価になっていることが挙げられます。

永代供養塔・合祀墓・合葬墓の注意点としては、一度そのお墓に入ってしまうと、もう一度お墓を新しく建てたいと思っても遺骨を取り出すことが難しい点です。

他の人の遺骨と一緒になり、判別がつかなくなるためです。 

樹木葬

樹木葬は、暮石の代わりに樹木や草花を植えて埋葬する供養方法です。

「最後は自然に還りたい」という気持ちから希望される方が多いようです。

樹木葬の場合、遺骨は直接埋葬されることもありますが、基本的に骨壷などに入れて埋葬します。

注意しなければいけないのが、あくまでもお墓なので、建てることができるのは墓地として許可を得ている山林や、墓地の一角にあるスペースなどに限定されます。

樹木葬の多くは永代供養墓なので、承継者がいなくても管理を寺院や霊園にお任せできます。

ただ、埋葬後には遺骨を取り出せなくなることがほとんどなので、改葬を視野に入れている方には不向きと言えます。

永代供養墓を選択する場合の注意点

永代供養墓がそもそも何なのか、どんな種類があるのかなどご説明してきましが、ここで選択する上での注意点をいくつか挙げていきます。

立地

いくら管理をお寺や霊園任せられるからといって、お参りをしなくなるわけではありませんので、お墓を建てる場所を適当に選択してしまうことはおすすめできません。

居住地から遠い場所にあるとなると、お参りがしにくくなり、お墓から足が遠のいてしまう可能性が多いにあるため、立地もきちんと条件を加味しながら考えていきましょう。

たとえば、車でお参りするのであれば、駐車場が併設されているか、そもそも車が入れる場所であるのかなどのリサーチは必要となってくるでしょうし、電車やバスなどで行くのであれば、近隣の公共交通機関が充実しているか、近くでお供え物を準備できたりするかなどもチェック項目になります。 

したがって、場所や立地を考慮する上では、自分たちがどのような交通手段でいくのかという点は、立地を考える上で特に外せないポイントとなるでしょう。

宗教によってお墓参りの方法が異なる

永代供養は宗教・宗派不問の場合も多く見受けられます。

なので、お墓参りに来られる方も他宗教の方である可能性が大いにあり、お供え物の違いや題目の違いなど、その宗教・宗派ごとの特徴があります。

例えば、仏教はお墓の種類こそ同じものの、題目が異なります。

・浄土宗:南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)

・浄土真宗:南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)

・天台宗:南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)

・真言宗:南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)

・日蓮宗:南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)

・禅宗:南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ) 

他にも、神道ではお花ではなく榊を供えたり、キリスト教は生花以外のお供え物をしないなど、様々な違いがあります。

合祀墓の場合、以降遺骨を取り出すことが困難になる

合祀墓は、最初から他人とお墓に入るものと最初は夫婦のみで入り、後に合祀されるものがありますが、どちらにせよ一定期間たつと他のご家系の遺骨と一緒に納められることがほとんどです。

(専用区画に暮石を新たに建て、合祀・合葬されないタイプもあります。)

そうなってしまえば、遺骨はもう取り出せなくなり、新しいお墓に納めなおすこともできなくなりますので、しっかりと相談をしながら進めることが重要です。

永代供養墓のメリット・デメリット

永代供養を選択する上でのメリットデメリットを改めて整理していきます。 

メリットは以下の2点です。

・お墓の管理を任せられる親族がいない場合やなどでも、寺院や霊園が代わりに管理、供養してくれるので、親族の肉体的・精神的に負担が少なくなる

・一度料金を払ってしまえば追加費用がかかることはほとんどないので、経済的にも優しい 

一方、デメリットは以下の2点です。 

・永代供養墓の中でも合祀墓・合葬墓に入ってしまうと、原則として遺骨を再び取り出すことはできない

・継承墓ではなくなるので、以後親族はそのお墓に入ることはできないため、自分でお墓を探す必要がある

永代供養墓を選択すると、お墓を管理する親族の肉体的・精神的負担はかなり軽減され、加えて寺院や霊園は手厚く供養してくれるので、お墓が廃れる心配もなく安心です。

ただ同時に、管理の権利を寺院・霊園に譲渡することになるので、これまで継承してきたご先祖様の縁を自分たちが引き継ぐことはもうできません。 

以上のメリット、デメリットをそれぞれ踏まえ、どのような価値基準で永代供養墓を選択するのかしっかりと吟味することが重要です。

永代供養と墓じまいについてのまとめ

永代供養と墓じまいについてここまで述べてきましたがいかがでしたでしょうか。 

これまでのお墓というのは、祭祀財産の所有権を継承した長男が、代々引き継いでいくというのがスタンダードでした。

しかし、少子化によって子供のいない夫婦や、子供はいても女子だけという夫婦もあり、さらに単身世帯も増加してきています。

家族観そのものの変化など、家族を取り囲む事情も日々多様化してきているため、お墓の継承の方法も今後多様化していくことが想像できます。 

今回ご紹介した墓じまいにも決まった手順があり、用意すべき書類、周りに相談すべきことなど多々あることがお分りいただけたかと思います。

また、墓じまいに関しては、遺骨を移す作業が伴ってくるのですが、これをよくわからないまま闇雲に進めていくと法に抵触していたなんてことも起こる可能性があります。

実際に手続きされる際は、しっかりと手はずを整え、ポイントを押さえながら臨みましょう。

冒頭にも述べた通り、墓じまいをしなければ家墓は無縁墓となり、期限が来れば管理者によってお墓も撤去されてしまいます。

その後、無縁仏墓というお墓に遺骨は供養されますが、改めて遺骨を取り出すことはかないません。

ご先祖様との縁が悲しくも切れてしまうということです。 

墓じまいをするということは、子孫と自分たちとの関わり方を改めて考え直すきっかけになるかもしれません。

生前から親族のみなさんでしっかりと相談をしながら、納得のいく墓じまいと、永代供養墓への改葬ができるといいですね。

墓じまいについての記事

墓じまいで失敗しないために。墓じまい費用の内訳から費用を抑える方法まで!

墓じまいとは?墓じまいの流れから費用の内訳・マナーまでを完全紹介!

墓じまいのお布施について、費用相場からマナーまでを徹底解説!

  • 超高齢化多死社会を迎える中、今の時代に必要なのは、ご遺族の状況に応じたプランをご提案することです。
    厚生労働省認定1級葬祭ディレクターとして、これまでの画一的な「一般的な葬儀」を一から見直し、必要な人に、必要なお葬式を自由に選んでもらうためのプランを作成しました。
    後悔のないお葬式を執り行いたいけど、シンプルなお葬式でいい。そんな方はぜひお気軽にご相談ください。

ジャンル一覧

同じジャンルのコラム

新着コラム