お布施を完全解説!意味・相場・表書き・裏書などを解説!

大切な方が亡くなると、葬儀・告別式の手配や参列者への連絡などで一気に多忙になります。

そのような状態になると誰もが精神的に疲弊するはずです。

しかしその中でもお布施についてもしっかりと用意する必要があります。

お布施は、供養をしてくださる僧侶の方にお渡しする大切なお金。

相場などを踏まえて上でマナーを守ってお渡しできる準備を整えておきましょう。

お布施とは?

そもそもお布施の意味を正しく捉えている方はどれだけいらっしゃるでしょうか?

なんとなく「僧侶に方にお支払いするお金」くらいの感覚の方もいるのではないかと思います。

まずはお布施の持つ意味からご説明していきましょう。

お布施の意味

お布施は現代では、葬儀・告別式や納骨を始め「各種法要でお世話になっている僧侶へのお礼として、いくらかのお金をお渡しするもの」として定着しています。

現代では現金をお渡しするのが一般的ですが、かつては「現金を渡したくても渡せない」という家庭もありました。

その場合は家宝や骨董品、お米などをお布施としてお渡しすることもあったそうです。

形はどうであれ、お布施というのは供養をしてくださった僧侶への感謝の気持ちを込めた風習なのですね。

また、そうしたお礼と感謝の気持ちを込めてお渡しするものであると同時に、寺院への寄付金としての意味合いもあります。

しかし本来のお布施の意味は異なり、仏教徒の修行法である「六波羅蜜」の中の一つでした。

この六波羅蜜というのは、仏教徒が自分を磨き悟りの境地に到達するために必要な6つの徳目の総称のこと。

以下のものを指しています。

布施

返礼を期待せず人に施しを与える修行

持戒

戒律を守りながら、人間らしく生きていく修行

精進

良い結果を得るために常に努力し続ける修行

忍辱

堪え難い出来事に襲われても落ち込まずに耐えること

禅定

どのような場面でも心を落ち着かせて動揺しない修行

智慧

正しい判断力を持ち、物事を正しく認識する修行

この六波羅蜜の一つである「布施」は、さらに3種類の意味に分けることができます。

それが以下です。

財施

金銭や食料、衣服などの形あるものを施すこと 

法施

知識や釈迦の教えを施したり、読経する行為のこと 

無畏施

恐怖心を取り除くための施しをすること 

つまり、現代のお布施は「財施」に当てはまり、僧侶が行う読経は「法施」に当てはまるということであり、より厳密にいえば、このお金は僧侶への対価としてではなく、寺院で祀られている御本尊、すなわち仏様に捧げられています。

このお金によって、御本尊を守っている寺院の維持やその役目を担う僧侶と家族の生活を支えているのです。

間接的に仏様を支えているというところが仏教徒らしさを表現しているようにも思いますね。

お布施はどのくらい必要か?

多くの意味合いを持つお布施。

現代においてこのお布施を修行として捉えている方はほとんどいないでしょう。

しかし、大切な故人を供養してくださったことへのお礼の気持ちを表すと同時に、それをしてくれた僧侶の生活を支えるためのお金としてお布施は必要なものです。 

包む金額が高いと考える方も多いでしょう。しかし、本来お布施に包む金額の価値観は人それぞれです。

法要などによって一応の相場はありますが、感謝の心を表すためのお金なので厳密な定価などはありません。 

家計に無理の無い範囲で、きちんと心を込めてお渡しできれば問題ないでしょう。

御膳料や御車代との違い

このお布施と一緒にお渡しすることが多いのが「御膳料」「御車代」です。

「御膳料」は、僧侶が葬儀後の会食に参加できない場合にお渡しするお金です。

「御車代」は寺院以外で葬儀を行なった際に僧侶へ交通費としてお渡しするお金です。

お布施は先述の通り「僧侶個人ではなく寺院の本尊に対して捧げる」という意味合いが強いのに対し、御膳料や御車代は「僧侶個人への感謝の気持ちを示す」という意味合いが強いものです。

お布施はほぼ確実にお渡しするものですが、御膳料や御車代に関しては時と場合によって変わります。

例えば、僧侶に御膳を持ち帰ってもらう場合には御膳料は必要ありません。

お布施の相場

ここまで、お布施が持つ意味合いについてご説明してきました。

ではここからは、具体的なお布施の金額相場についてご紹介していきましょう。

お布施の相場は、葬儀や法要の段階によって多少前後するものです。

先述の通りあくまでもお気持ちを示すためのものなので「必ずいくらお渡ししなくてはいけない」という金額はありませんが、最低限の金額相場を覚えておくと、いざという時に慌てずに済みますね。

葬儀のお布施の相場と戒名

ずは葬儀におけるお布施の相場についてです。

葬儀におけるお布施の相場はかなりばらつきがあり、5万〜100万円以上寺院へのお布施を準備した等、様々です。

人によっては「最低でも15万円はお渡しすべき」という方もいればそれ以下の金額をお渡しする場合もあります。

お布施はあくまでも僧侶へのお気持ちを示すためのものであるため、実際の金額は個人の考え方によるところが大きいのかもしれません。

それに、寺院との付き合いの長さなど個人の事情もあるため一概には言えないのが現実です。 

ただし葬儀のお布施には、読経・告別式・戒名料などが含まれるので、あまりに安すぎる金額は少し考えものかもしれません。

特に、戒名料は寺院の考え方などにより変化があり、場合によっては100万円程度になることもあります。

それを考えるとある程度の金額を包むことは大切なのかもしれません。

ちなみに、都市部で最近増加しているのが、葬儀社が「葬儀だけをお願いする寺院を紹介してくれる」というものです。

長い付き合いなどを気にせず、まずは葬儀・告別式を終わらせることを目的とする場合に行われることが多いです。 

この方法だと、付き合いによる気遣いがないので相場よりもお布施を安くすることが可能です。

こうした手法の増加もあり、お布施の相場がかなり上下しているのでしょう。

もちろんその後に四十九日法要などを行いたい場合は、お世話になる寺院を見つけた方がベストです。

この他にも宗教や宗派、土地柄によってもお布施の相場は変化します。

法要別での相場

法要とは、故人への供養として僧侶による読経の儀式のことを指し、「四十九日法要」や「一周忌」などがあります。

これらは追善供養ともいいます。故人を偲び冥福を祈るために行われるものであり、この場にも僧侶をお呼びして読経を行う場合がほとんどです。 

金額相場は、3万〜10万円が一般的。

しかしこれも法要の種類によってばらつきがあります。 

四十九日法要と一周忌法要は3万〜5万円、それ以降の三回忌法要や七回忌法要などは1万〜5万円程度になることがほとんどです。

まだ亡くなってからそこまで日が経っていない時の法要はより重要と考えられているため、相場も少し上がる傾向にあるのです。

追善供養の場合でも、葬儀と同じように御膳料や御車代を必要に応じてお渡ししましょう。

いずれも目安は5千〜1万円程度です。

納骨でのお布施

ご遺骨を納骨する際にも、お布施をお渡しする必要があります。

なぜなら納骨は単純に骨壺をお墓に納めて終わりではなく、僧侶も立ち会って納骨式を行うからです。 

一般的には四十九日法要の後に、そのまま納骨式を行うことがほとんど。

納骨式の際に僧侶に読経をしてもらい、お布施をお渡しします。

この金額相場も地域によりばらつきがありますが1万〜5万円程度であることが多いです。

石材店でないと納骨堂の扉を開けられないということもあるので、場合によっては石材店の立会いが必要な場合もあります。

納骨式を行う場合は、そうしたところで手間取らないようにあらかじめ寺院や石材店、納骨堂の管理者などときちんと話し合っておきましょう。 

ただし、必ずしも四十九日法要の後に納骨式を行わなくてはいけない、と決まっているわけでもありません。

どちらかというと「再び親族を一同に集めるのが難しいから」という理由が大きいです。

なので、お布施をお渡しするタイミングも、それによって変わってくるでしょう。

ちなみに、新しいお墓を建てた場合は、納骨式と一緒に「開眼供養」を行うときもあります。

これは新しいお墓に仏様の魂を入れるための儀式のことです。

納骨式のお布施とまとめて、開眼供養に対するお布施も包むのが一般的です。

金額相場としては1万〜5万円程度が妥当でしょう。

お盆でのお布施

毎年夏に訪れるお盆。故人や先祖の霊が帰ってくるといわれるこの時期には、法要を行う方も多いでしょう。

この時に僧侶を招いて法要を行うのであれば、きちんとお布施をお渡しする必要があります。

金額相場ですが、例年行うお盆法要の際には5千〜2万円程度をお渡しすることが一般的。

もちろんこれも寺院との関係性にもよるので、一概にはいえません。

しかし、故人にとって初めて迎えるお盆である「初盆(あるいは新盆)」の場合は少し違います。

最初のお盆は金額が少し上がり、3万〜5万円程度を包むのが理想的です。

ちなみに、亡くなってから四十九日以内にお盆が来る場合は、「その翌年の夏」が初盆になるのでご注意ください。

宗派によるお布施の相場

それでは、時期ではなく宗派によってはどのように相場が変わるのでしょうか?

これも地域によって変動するので、あくまでも目安として捉えておく形でお願いします。

お布施の金額が変動する要因として、一番大きいものが戒名料です。

先述の通り、戒名料は位によって金額が異なるため、100万円以上かかることもあります。

そのため、戒名が必要ない宗派だと、お布施の金額が下がる傾向にあるといえるでしょう。

※本来、位の高い戒名は「本山や寺院などに対して、貢献を行なった方にしか付けることはできません。

宗派ごとのお布施の相場を考える際には、戒名料を目安に考えると分かりやすいです。

以下に、具体的な宗派ごとの金額相場を記しておきます。

浄土真宗

約10万〜30万円

浄土真宗には戒名はなく、変わりに「法名」を授かります。

この法名に位は存在せず、法名料のようなものも発生しません。

そのため他の宗派と比べてお布施の相場も安価になりやすいといわれているのです。

浄土宗

約20万〜70万円

浄土宗のお布施は、年収の1〜2割くらいが適切といわれています。

そのため30万〜50万円が目安となります。

真言宗

約25万〜100万円

戒名料によっては100万円以上になるケースもあります。

しかし一般的には安価な戒名を選ぶ方がほとんどのため、金額も30万円前後の方が多いでしょう。 

曹洞宗

約25万〜100万円

曹洞宗の葬儀の特徴は、複数人の僧侶で葬儀を進める場合も多く、そのため一番安価な戒名を選んだとしても50万円前後になることが多いといわれています。

日蓮宗

約25万〜100万円

日蓮宗には、他の宗派にある「居士・大姉」という戒名の位がありません。 

天台宗

約25万〜100万円

臨済宗

約30万〜100万円

臨済宗は宗派が10以上に分かれているため、さらにお布施の金額が異なる可能性があります。

また、他の宗派にある「院信士・院信女」という戒名の位がありません。 

キリスト教

約10万〜40万円

キリスト教の場合は、教会で葬儀を行うため「献金」という形で教会にお金をお渡しすることが多いです。

神道

約15万〜50万円

神道の場合、神官に対する感謝の気持ちを込めて「御祭祀料」としてお渡しします。

この金額は、神社の格式によって変化するので確認しておいた方が良いでしょう。

地域によるお布施の相場

地域によっても相場のばらつきがあります。

・北海道15万〜30万円程度
・東北地方15万〜60万円程度
・関東地方20万〜80万円程度
・近畿地方20万〜50万円程度
・中部地方40万〜80万円程度
・四国地方15万〜40万円程度
・中国地方15万〜40万円程度
・九州地方15万〜35万円程度

同じ地域内でもこれだけの差があります。ただし先述の通り、関東地方などの都市部では葬儀だけを寺院に頼む方も多いので、ややお布施の相場が下がる傾向にあるそうです。

お布施が高いと感じた時の対処法  

どうしても高いと思ったら、遠慮せずお世話になっている寺院や葬儀社などに相談してみてください。

住んでいる地域や故人の宗教や宗派によっても金額は前後するので、わからない場合は素直に質問してしまいましょう。 

お金に関する話題を出すことを避ける方もいますが、お布施についての質問をすることは全く問題ありません。

寺院によっては「無理のない範囲で大丈夫です」という旨の回答をしてくれたり、金額表を渡してくれる場合もあります。

先述の通り、お布施はあくまでも感謝の気持ちを示すもの。無理をしてまで高い金額を包む必要はありません。

気をつけなければいけないのは、お金の問題を避けるために僧侶への事前相談をせず葬儀・告別式や法要などの打ち合わせをしてしまうことです。

お金の話をしておかないと、双方認識の違いにより、後日高額な料金を請求されることもあるので要注意です。 

お付き合いのあった寺院と交流が続いていましたが、その件以降関係が悪化し、墓地への納骨を断られてしまう可能性もあります。

事務局を設置している菩提寺も増えているので、疑問点はあらかじめそこで解消しておきましょう。

寺院とお付き合いがない場合、『やさしいお坊さん』から僧侶への読経の依頼が可能です。

お布施のマナー

お布施は相場の金額をただ渡せば良いというものではありません。包み方や渡し方などにもマナーがあります。

お世話になった僧侶の方に失礼とならないようしっかりと覚えておきましょう。 

お布施の包み方・袋の選び方

まずお布施を包む袋について。お布施は遺族へのお悔やみの金品ではないため、不祝儀袋を使用しなくても大丈夫です。

基本的には「お布施用の奉書紙」か「白い封筒」を使用しましょう。

奉書紙が最も丁寧な袋であるとされており、冠婚葬祭の際には頻繁に使用されるため、ベストなのは奉書紙を使用することです。

また葬儀の際は、お布施の金額が少し増えるので余裕を持たせる意味でも奉書紙を使用すると良いでしょう。 

封筒を使用する場合は、郵便番号欄などの印字が無い無地のものを選びます。

あらかじめ封筒に「お布施」等と印字されている場合もあるので、それでも大丈夫です。

ただし封が二重になっているものは使用しないでください。「不幸が重なる」ということを暗示させるためです。

ではこの袋を使用してどうやって包むのでしょうか?封筒の場合はそのまま入れれば大丈夫です。

奉書紙を使用する時は、先に半紙でお札を包んでから奉書紙で包みます。または中袋にお札を入れてから奉書紙で包みましょう。

奉書紙はツルツルな面が表のため、包むときは裏側を上にするのを忘れないでください。

お札の入れ方

お札を入れるときは、肖像画が書かれている面を上に向け、袋の入り口に肖像画が来るようにします。

2枚以上入れる場合はきちんとこの向きを揃えましょう。

また、お布施で使用するお札に関しては、新札を使用しても構いません。

通夜などでは「急なことで対応できなかった」ということを表すために新札を避けるべきでしたが、ここに関してはあらかじめ予定が決まっているので大丈夫です。

枚数が多くなるようなら、なるべく新札の枚数が多くなるように準備をしましょう。

お布施を渡すタイミングと渡し方

お布施は基本的に儀式が始まる前、あるいは終わった後にお渡しします。

ただ、儀式が始まる前だと喪主側が参列者対応などに追われている可能性もあるので、儀式終了後の方が、余裕があって良いのかもしれません。

寺院以外で儀式を行う場合に開始前にお渡ししてしまうと、儀式が終わるまでは僧侶自身がお布施を持っておくことになり、手間になります。

そのため事前に僧侶に渡す場合、タイミングを確認しておくといいでしょう。

僧侶が会食にも参加する場合は、会食の最中にタイミングを見計らってお渡ししてもいいですね。

お布施はお渡しする時にもマナーがあります。お

渡しするまではお布施を袱紗に包んでバッグなどに入れておき、お渡しするときになったら袱紗からお布施を取り出しましょう。

袱紗に入れたまま渡さないように注意してください。 

袱紗から取り出したお布施はそのまま手渡しはしません。

「切手盆」というお盆に乗せることが多いです。これは葬儀社が準備を行うことが多いです。

奉書紙や封筒の文字が僧侶から正しい方向で見えるように、両手で差し出しましょう。このときにお礼の言葉も忘れずに伝えてください。

お盆がない場合もあります。その場合は、袱紗の上にお布施を乗せて差し出せば問題ありません。

お布施に関するマナー

お布施に関するマナーとして他にもいくつか確認しておきましょう。

袱紗ですが、色は紫・紺・緑・灰青・灰色などの暗めでシックなものを選びます。

紫は弔事だけでなく、慶事の際にも使用できるので便利です。

袱紗の包み方にも気を配りましょう。

お布施をお渡しするときには袱紗から取り出すとはいえ、そのときにキレイに包んであった方が見栄えも良いです。

まずは袱紗をひし形に広げ、真ん中よりやや右寄りにお布施を置きます。

そして奉書紙などの輪郭に合わせつつ、右→下→上→左の順に折りたたみましょう。

折り方を決めておけば、この逆から開けば良いだけなのでスムーズに取り出せますね。 

またこれは冠婚葬祭全般に当てはまることですが、お布施に包む際に「4」「9」がつく金額を包まないように気をつけましょう。

ただし数字の桁の頭の数字が偶数か奇数かで迷う必要はありません。

「割り切れる偶数は別れを連想させるので避ける」というマナーもありますが、これは仏教における教えではありません。

そのため、よほど受け取り手が気にしない限りは、桁の頭の数字が偶数か奇数かというのは考慮しなくて大丈夫です。

神式の場合

先ほど宗派ごとの相場の箇所で少し触れましたが、神式の場合はお布施ではなく「御祭祀料」と呼ばれます。

これは僧侶ではなく神社や神官に対してお渡しするものです。

お渡しする主な儀式としては、通夜にあたる「通夜祭」、葬儀にあたる「葬場祭」、追善法要にあたる「霊祭」などがあります。 

御祭祀料の相場は30万〜50万円前後が一般的です。

「使用するお札は新札」「奉書紙や封筒に包んでお渡しする」というような基本的なマナーは仏式と同じです。

また御車代や御膳料も必要に応じてお渡ししましょう。

お布施の書き方

お布施をお渡しする際には、封筒等に書く「表書き」にも気を配りましょう。

数字の書き方などに細かい注意点があるので気をつけてください。 

表書き

基本的に表書きは、どの種類のお布施袋であっても袋の中央上部に「お布施」「御布施」「御礼」などと書きます。

すでに印字してあるものはそのままで大丈夫です。

「読経料」などと書く場合もありますが、お布施は僧侶や仏様への感謝の気持ちを表したもの。

労働の対価ではないためあまり書かない方がいいでしょう。 

表書きを書いたら、その下に包んだ方の名前を書きます。

喪主のフルネームか、「◎◎家」のような形で書くのが一般的です。 

ちなみに表書きは、薄墨ではなく普通の濃い墨を使用して書きましょう。

親族への香典は「突然のことで薄い墨しか用意できなかった」という意味を込めて薄墨で表書きを書きますが、お布施に関しては感謝の気持ちを表すものなので、濃い墨で問題ありません。

市販の筆ペンで大丈夫です。

裏書き

布施の裏側には「裏書き」として、氏名・住所・電話番号・金額を書きます。

金額は特に書かなくても問題はありませんが、僧侶側の事務処理がやりやすくなるので書いておいた方が無難です。

ちなみに省略して金額だけを書いても大丈夫です。

住所や金額などは縦書きで、金額はもちろん住所の番地や号室などに数字が入る場合は漢数字を使用しましょう。

漢数字

上記の通り、裏書きの数字は全て漢数字です。

この漢数字は、普段使用している「一」「二」「三」などではなく、旧字体である「壱」「弐」「参」を書きましょう。

かつては旧字体を使用することで金額の書き換えを防いでおり、その名残が今でも続いています。 

実際に書くときは「円→圓」に変換し、「金〜圓也」という形にしてください。

これらを考慮すると、裏書きの金額はこのような表記になります。 

5,000円→金伍阡圓也
30,000円→金参萬圓也
35,000円→金参萬伍阡圓也

内袋

袋のタイプによっては内袋が付いている場合もあります。

そのときは封筒等に裏書きは書かず、内袋の表側に「金額」、裏側に「氏名・住所・電話番号」を書きましょう。

これを封筒等に入れる場合は、きちんと文字が同じ向きなるように揃えてください。 

なお漢数字を描くときのルール等は先述のものと同じです。

お寺との上手な付き合い方

このようにお布施には様々なルールがあります。

しかし時にはわからないことがあるかもしれません。

そういった時に気軽にコミュニケーションが取れるよう、日頃から上手にお寺と付き合うことが大切です。

菩提寺とは

そうした普段から付き合いのあるような、先祖代々お世話になっているお寺を「菩提寺」と言います。

先祖代々お寺との間で、葬儀・告別式や法要などの際に読経をしてもらうという内容です。

諸々の費用はかかりますが、墓地の管理などをしっかりと行なってくれるので安心ですね。 

ご家族が亡くなるという突然の出来事はいつ起こるかわかりません。

しかし菩提寺があれば、そうした場合にも丁寧に対応してくれます。

特に普段経験したことがないと「いざという時どこへ連絡すればいいのかわからない」という場合もあるので、遠慮なく相談できる相手がいるのは心強いでしょう。

檀那・檀家とは

檀家とは、これは「特定のお寺に属している一つの家」のことです。

檀家になることで、お布施等で支援をする代わりに、墓地の管理や手厚い供養を行ってもらえるようになります。

ご自宅の墓が霊園ではなく寺院にある場合は、そこの檀家になっている可能性が高いです。 

この檀家になるためには「入檀料」というものが必要です。

金額はおよそ30万円前後で、ここに位牌堂を設置するための費用が10万円ほど加わります。

また寺院の改修などの際に寄付を求められることもあるでしょう。

強制ではありませんが、今後の関係を考えると悩ましいところです。

しかしその分、上記でも触れたような手厚い供養や管理を行ってもらえます。

またお盆などの繁忙期にも優先的に法要を開けるので、そうしたメリットがあるのも事実です。 

また、檀家と似た言葉に「檀那」というものがあります。

これは菩提寺と同じく「先祖代々一つの家がお世話になっているお寺」のことを指しますが、厳密には少し違いがあるのです。

檀那は正しくは「檀那寺」と呼ばれ、檀家から経済的援助を含めて様々なサポートを受けている寺院のことを指します。

一方「菩提寺」は、葬式や法事ごとをメインに頼むための寺院を表しており、檀家であるかどうかは関係ありません。

そのため檀家制度を結んでいるのであれば、厳密には「檀那寺」と呼ぶのが正式です。

しかし現代ではそこまで厳密に菩提寺と檀那寺を使い分ける必要はありません。

お寺との上手な付き合い方

このような制度もあるので、お寺とは上手に付き合っていく必要があります。

具体的には、日頃からお寺とのコミュニケーションをとることを意識するといいでしょう。

例えば、お盆やお彼岸などでお墓参りをした際に僧侶の方に簡単に挨拶をしてみるなどです。

忙しい時期かもしれませんが、お寺にいるスタッフさんなどに顔を見せるのもいいでしょう。 

また、合同供養祭や法話開催に関するお知らせが届く場合もあります。

それに参加して僧侶にご挨拶をするのもいいですね。 

お布施についてのまとめ

以上がお布施に関して知っておくべき金額相場やマナーについてです。

以下に今回の内容をまとめました。

・お布施は供養をしてくださった僧侶への感謝の気持ちを込めてお渡しするもの。大切な故人を供養してくださったことへのお礼の気持ちを表すと同時に、僧侶の生活を支えるためのお金としてお布施は必要なものである。 

・お布施と一緒に、必要に応じて「御膳料」「御車代」もお渡しする。

・葬儀におけるお布施の相場は5万〜100万円とかなりばらつきがある。寺院との付き合いの長さなど個人の事情もあるため一概には言えない。

・追善法要における金額相場は、3万〜10万円が一般的。四十九日法要と一周忌法要は3万〜5万円、それ以降の三回忌法要や七回忌法要などは1万〜5万円程度になることがほとんど。

・納骨式の際にも僧侶に読経をしてもらい、1万〜5万円程度のお布施をお渡しする。

・例年行うお盆法要の際には5千〜2万円程度をお渡しする。「初盆(あるいは新盆)」の場合は3万〜5万円程度を包む。

・お布施が高いと思ったら、遠慮せずお世話になっている寺院や葬儀社などに相談する。お布施についての質問をすることは全く問題ない。

・お布施を包む袋は「お布施用の奉書紙」か「白い封筒」を使用する。

・お布施は基本的に儀式が始まる前、あるいは終わった後にお渡しする。事前に僧侶に渡すタイミングを確認しておいても良い。 

・神式の場合はお布施ではなく「御祭祀料」と呼ばれる。御祭祀料の相場は30万〜50万円前後が一般的。

・お盆やお彼岸などのお墓参りの際に僧侶の方に簡単に挨拶するなど、日頃からお寺とのコミュニケーションをとることが大切。

このように、お布施は地域や宗派ごとなどで金額が少しずつ異なる場合があります。

もちろん基本的には僧侶への感謝の気持ちを表すものなのでそこまで金額に縛られすぎる必要もありません。

ただ、あまり失礼にならない程度に相場を覚えておくのは大切です。

また、いざという時にお布施を用意するとなったらわからない点も出てくるでしょう。

そうした時に備えて気軽に質問できるような関係性を築いておくことを普段から意識するのもいいですね。

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