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永代供養料の料金相場は?永代供養の種類から料金相場まで徹底解説!

一般的なお墓に遺骨を納める以外にも、なるべくご遺族への負担を減らせるように「永代供養」という方法を選択する方も増えています。

それでは実際に永代供養料はどのくらいになるのでしょうか?今回はそうした具体的な相場も含めて永代供養についてを一通りご説明します。

永代供養とは?

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始めに永代供養について知っておくべき基礎的な内容を押さえておきましょう。

永代供養とは?

故人の遺骨は、基本的にはご遺族や子孫などによって管理されることが多いです。しかし中には、お墓を継げる方がいなかったり金銭的な事情でお墓の購入が難しいという場合もあります。

そのような方に代わって、寺院や霊園が故人の遺骨を引き取りお墓の掃除やお供え物の入れ替えなどの管理を代行するのが「永代供養」です。

永代供養の特徴

永代供養であれば最初の段階で必要な費用を支払うことが多いため、その後の継続的な管理費用やお布施などが必要ありません。

ただし、寺院や霊園によっては初回の支払いに管理費用が含まれていないこともあります。その場合は別途支払う必要があるので気をつけましょう。

また、名称は「永代=いつまでも」となっていますが、ずっと管理し続けることはあまりありません。実際には遺骨に安置期限を設けている寺院や霊園がほとんどであり、33回忌まで保管したら他の方の遺骨と合同で納骨する(合祀)を行うことが多いです。

三十三回忌については下記記事もご参考ください。
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合祀については下記記事もご参考ください。
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永代供養料と永代使用料の違い

永代供養に必要な費用を「永代供養料」と呼ぶのに対し、「永代使用料」という少し似ている言葉もあります。ほとんど同じように思うかもしれませんが、意味は全く異なるので注意しましょう。

●永代供養料

寺院や霊園に永代供養を依頼する際に支払う費用のこと。お墓を建立するよりも費用を抑えられることが多いです。

●永代使用料

お墓を建立する土地に対して支払う費用のこと。この永代使用料を支払うことで土地を使用する権利(永代使用権)を所有することができ、次世代にお墓を継承できます。

つまり、永代供養料が「他者に遺骨の管理を委託する費用」であるのに対し、永代使用料は「自分たちでお墓を持つために必要な費用」ということです。

永代供養料と永代使用料については下記記事もご参考ください。
永代供養とは?永代使用との違いから永代供養の種類・メリットデメリットまで徹底解説!

永代供養の種類

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永代供養の施設は、以下の2種類に分けられます。それぞれで安置方法が異なるため故人やご遺族の希望に沿った施設を見つけましょう。

納骨堂

「納骨堂」とは、屋内に故人の遺骨を納めるためのスペースが多数用意されている施設のこと。遺骨を納め続けることを目的としているので基本的に墓石などは設置されていないことが多いです。ただし必ずしもそうではないため、自分たちの希望に合わせて選びましょう。

この納骨堂は、さらに以下の形式から選べます。

①ロッカー型

コインロッカーのような形で遺骨を納めるスペースが並んでいるタイプです。それぞれのスペースは個人ごとで分けられているので、遺骨だけでなく思い出の品なども納められます。

②墓石型

個別のスペースに墓石を設置できるタイプです。「室内墓地」と呼ばれることもあり、線香やお花などを通常のお墓参りと同じようにお供えできます。

>>線香とは?身近だけど意外と知らない線香の種類や選び方、供える際の作法まで徹底解説!

③仏壇型

遺骨を納められるスペースが設けられた仏壇が並んでいるタイプです。遺骨だけでなく位牌も設置できます。「霊廟型」とも呼ばれており、墓石型と同じようにお供え物も可能です。

④機械型

最新式の機械を駆使して遺骨を希望通りに保管できるタイプです。主に遺骨や位牌をご遺族のいる位置まで移動させてくれるものがあります。他には、故人の好きな音楽を流したり遺影を投影したりすることも可能です。

>>遺影写真の原稿で悩まないようにするには

屋外型(納骨壇・納骨塔・合祀)

こちらはその名の通り、屋外に遺骨を納めるタイプです。

主に以下の3種類があるので、こちらも故人やご遺族の希望に合わせて選びましょう。

①納骨壇

遺骨を故人ごとに安置できる施設のことです。石造りの建築物であることが多く、形や大きさは寺院ごとに様々なものがあります。

屋外型の中ではこの納骨壇がオーソドックスです。先ほどご紹介したロッカー型や仏壇型のものが屋外型として設置されていることもあります。

②納骨塔

石造りの塔の下に遺骨を納めるタイプです。塔がモニュメントのような形をしており、屋内に設置されることもあります。

③合祀

他の遺骨と合同で供養する方法です。記念碑や上述の納骨塔などを目印として、その根本に納めます。さらに比較的大きめのお墓として、前方後円の形をした「墳陵型」というタイプもあります。

>>合祀とは?納骨堂の違いからメリット・デメリットまで徹底解説!

永代供養の料金相場

このように様々な種類がある永代供養。料金も形式によって様々です。それではそれぞれの料金を詳しく見ていきましょう。

永代供養にかかる一般的な料金相場

永代供養全般の料金相場にはかなり差があります。およそ「10万〜300万円前後」の幅があり、主に「永代供養を個別で行うかどうか?」によって永代供養料の相場は決まることが多いです。

ただし、同じ形式の中でも「施設の大きさ」「場所の面積」などによっても料金は変動するので事前に確認しておきましょう。

永代供養料

それでは、永代供養の方法ごとに永代供養料の相場をご説明していきます。

①個別墓で永代供養を行う場合

個別で墓石を設けて遺骨を納めるタイプです。樹木を目印にすることもあります。

個別墓は専用のスペースが確保されていることに加えて墓石を建立する必要もあるので、料金が高くなる可能性が高いです。およそ「40万〜150万円前後」かかると考えておきましょう。

スペースをさらに確保したり墓石を立派なものにすると300万円近くかかります。その場合は通常のお墓とそこまで遜色がありません。

ただし永代供養の場合、33回忌を過ぎると合祀墓に移される可能性があります。通常のお墓のように安置し続けてくれる場所もあるため、「お金をかけたので通常のお墓と同じようにずっと残しておきたい」という方はその希望に沿ってくれる寺院や霊園を探してみると良いでしょう。

②集合墓で永代供養を行う場合

礼拝のシンボルとして共通のモニュメントや墓石・樹木を設け、その根本に個別で遺骨を納めるタイプです。「遺骨を分けて安置したいが経済的に厳しいので料金はなるべく抑えたい」という方を中心に選ばれています。集合墓を選択した場合の永代供養料の相場は、およそ「20万〜60万円前後」です。

個別墓と同じように、33回忌を過ぎると合祀されます。また、個別で遺骨を安置しているので後から取り出すことも可能です。ただし寺院や霊園によっては取り出せないこともあるので、予定がある方は事前に確認しておきましょう。

③合祀墓で永代供養を行う場合

集合墓のように分けることなく複数人の遺骨を合同で供養するタイプです。

個別スペースを確保する必要がなく管理側の手間も軽減できるため、これらの方法の中では最も永代供養料を抑えることができます。5万〜30万円前後」が相場ですが、10万円前後になることが最も多いです。

ただし合祀墓に関しては、後から遺骨を取り出すことはできません。また、他の遺骨と一緒に納骨されることに抵抗を感じる方もいるでしょう。

そのため「大きなこだわりはないのでとにかく永代供養料を抑えたい」という方にオススメです。

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供養料

永代供養料と似ている言葉ですが、こちらは「僧侶へのお布施」を指します。遺骨を納める前に、葬儀と同様に僧侶の読経を行うのでその時に渡しましょう。供養料の相場は「3万〜5万円前後」になることが多いです。

寺院や霊園によっては、上述の永代供養料の中にこのお布施が含まれていることもあります。

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その他の費用

上記以外にも必要に応じて様々な費用がかかります。

①刻字料

墓誌に故人の名前を彫刻する場合に必要な費用です。永代供養料に含まれていることもありますが、別途で準備することもあります。相場はおよそ「3万円前後」になることが多いです。

②墓石料

個別で墓石を建立する場合に必要です。墓石の大きさやデザインなどにもよりますが「50万〜150万円前後」はかかると考えておきましょう。

③戒名料

永代供養であっても戒名を設定することは可能です。戒名自体にランクがあり、最高位のものであれば「100万円前後」になることもあります。

とはいえ費用を抑えるために永代供養を選ぶ方も多いので、結果的に「2万円前後」が相場となるようです。

戒名については下記記事もご参考ください。
戒名とは?浄土宗の戒名の特徴から他宗の特徴、生前戒名まで徹底解説!
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④管理費用

永代供養であれば基本的には管理費用などはかかりません。ただし個別墓などで特別に管理が必要な場合は、別途で支払う必要があります。とはいえ、年間でおよそ「数千円前後」なので他の費用と比べたらそこまで大きな負担ではありません。

寺院や霊園によっては永代供養料の中に管理費用が含まれている場合もあるので事前に確認しておきましょう。

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永代供養のメリット・デメリット

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このように様々な種類があるため、永代供養であってもご遺族や故人のニーズに対応してもらえる可能性は高いです。

もちろん良い面ばかりではありません。メリット・デメリットの両方をきちんと把握して自分たちにふさわしい選択をしましょう。

永代供養のメリット

①比較的費用を抑えることができる

通常のお墓の場合、墓石等の建立費用や場所代などが必要です。さらに定期的に寺院や霊園に管理費用を支払わなければならないため、継続的な費用負担が発生してしまいます。

それに対して永代供養であれば、基本的にはかなり負担を軽減することが可能です。もちろん永代供養であっても、個別墓にしたり立派な墓石を建立したりすれば通常とそこまで費用は変わりません。

しかし永代供養の場合は「通常の供養よりも費用を軽減できる余地がある」ということは間違いないでしょう。

②次の世代に管理の手間がかからない

一般的なお墓の場合、維持に必要な掃除などは自分たちで行う必要があります。また定期的にお参りもしなければ無縁仏になってしまう可能性もあるでしょう。近場ならまだしも物理的に距離が離れているとこうしたことが負担になるかもしれません。

しかし永代供養であればそうした管理などを寺院や霊園に任せることができます。ご遺族だけでなく、まだ見ぬ次の世代にまで自分を世話する手間をかけたくないという方にはピッタリです。

③相続税対策になる

生前にお墓を購入した場合、その費用は相続税の課税対象からは外れます。そのため、「自分の死後に関して極力遺族に費用負担を残したくない」という方であれば生前に永代供養の契約を結んでおくと良いでしょう。

相続税については下記記事もご参考ください。
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永代供養のデメリット

①必ずしも永久的に遺骨を安置してもらえるわけではない

永代供養といっても、実際に半永久的に遺骨を安置できる場所はあまりありません。33回忌までとしているところが多いですが、この期限は寺院や霊園によっても設定が異なります。

もっと短い可能性もありますし、そもそも寺院自体が継続できないこともあるでしょう。管理を任せている以上、そうした外的要因に影響を受けやすいことは理解しておいてください。

②遺骨を取り出せないこともある

先述の通り、合祀墓の場合は後から遺骨を取り出すことができません。そのためもし後から自分たちのお墓に移す予定などがある方は、その辺りも考慮した方が良いでしょう。

さらに、合祀墓以外でも取り出せないことが多いです。上記でご説明したように、一定期間を過ぎるとそれまでの安置方法を終了し他の遺骨と混ぜてしまうこともあります。「取り出せると思ったのにできなくなった」というようなトラブルが無いように事前に必ず確認しておきましょう。

③同じ墓に納められる遺骨の量が限られる

例え個別墓であっても遺骨を納めるスペースには限界があります。そのため「次の世代も同じ永代供養のお墓に入れたい」となっても、スペースを確保できない可能性も考えておきましょう。

お墓を次の世代にも継承していきたいと考えている場合は、永代供養ではなくしっかりと自分たちのお墓を建立することを検討した方が良いかもしれません。

お墓の建立については下記記事もご参考ください。
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永代供養料を納める際のマナー

永代供養料を渡す時にもマナーがあります。現金をそのまま渡せば良いわけではないので注意しましょう。

基本的には不祝儀袋に永代供養料を入れて渡します。水引は無くても問題ありません。またお布施と同じように表書きも記載しましょう。「供養料」と書くのが一般的です。その表書きの下に代表者の名前か「○○家」と書いておきましょう。

渡す時は不祝儀袋をそのまま手渡ししても構いません。より丁寧にしたい場合は、袱紗に包み切手盆に乗せた上で差し出すと良いでしょう。

ただし寺院や霊園によっては、手渡しではなく銀行振込をお願いされることもあります。

お布施のマナーについては下記記事もご参考ください。
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永代供養料についてのまとめ

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以上が永代供養料についてです。最後に今回の内容をもう一度振り返っておきましょう。

◎永代供養とは、寺院や霊園が故人の遺骨を引き取りお墓の掃除やお供え物の入れ替えなどの管理を代行すること。

◎永代供養料が「他者に遺骨の管理を委託する費用」であるのに対し、永代使用料は「自分たちでお墓を持つために必要な費用」である。

◎永代供養の施設は以下の2種類に分けられる。
●納骨堂(ロッカー型・墓石型・仏壇型・機械型)
●屋外型(納骨壇・納骨塔・合祀)

◎永代供養全体の料金相場は「10万〜300万円前後」である。

◎種類ごとの永代供養料の相場は以下の通り。
①個別墓で永代供養を行う場合
40万〜150万円前後
②集合墓で永代供養を行う場合
20万〜60万円前後
③合祀墓で永代供養を行う場合
5万〜30万円前後

◎供養料とは「僧侶へのお布施」を指す。相場は「3万〜5万円前後」になることが多い。

◎永代供養にはその他に以下のような費用がかかる。
①刻字料
3万円前後
②墓石料
50万〜150万円前後
③戒名料
2万円前後
④管理費用
年間でおよそ「数千円前後」である

◎永代供養のメリットは以下の通り。
①比較的費用を抑えることができる
②次の世代に管理の手間がかからない
③相続税対策になる

◎永代供養のデメリットは以下の通り。
①必ずしも永久的に遺骨を安置してもらえるわけではない
②遺骨を取り出せないこともある
③同じ墓に納められる遺骨の量が限られる

◎永代供養料を納める際のマナーは以下の通り。
●基本的には不祝儀袋に永代供養料を入れて渡す。
●表書きは「供養料」と記載する。
●袱紗に包み切手盆に乗せた上で差し出すと丁寧である

価値観の多様化や経済的な事情も重なり、このような永代供養を選択する方も増えています。

もちろんどのような方法であっても一番大切なのは故人を供養したいという気持ちです。今回ご紹介した永代供養料など基本的な知識をきちんと押さえておき、自分たちにとって最適な選択ができるようにしましょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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設立 2019年9月
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お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。