社葬とは?意味・流れ・マナー・費用を完全解説!

一般的な葬儀とは異なる社葬というものをご存知でしょうか。

社葬とは、会社にとって多大な功績を残した方や会社の役員が亡くなった場合に会社側が執り行う葬儀のことです。

社葬は参列者の人数によって大規模なものになりますが、会社としては絶対に成功させたい社内の行事となります。

この記事では、社葬の基礎知識から準備する内容、流れについて詳しく解説していきます。

社葬の基礎知識

社葬とは、通常の葬儀とは異なり参列者の数が多く大規模なものが多く、葬儀費用は企業が全額負担する場合と遺族と分担する場合があります。

葬儀自体の意味や流れは一般的な葬儀と大きく変わっている点はありませんが、社葬に関連企業や取引企業などの関係者が多数参列します。

そのため、葬儀の規模が大きくなります。

また、社葬の段取りなどが上手くいかず失敗してしまったら会社への印象や評価が下がってしまうため、入念な下準備が必要となります。

社葬の意味

社葬とは企業の発展に著しく貢献した故人に対して、業績や遺志を感謝するために会社を挙げて執り行う葬儀のことです。 

また、社葬を行う目的として故人の追悼だけでなく、社内の団結や社外へのアピールというような側面があります。

つまり、企業にとっては重要な行事と言えます。社内に向けた目的として、社葬を行う際に日常の業務とは異なる儀式を施行することで、社内の体制を一層強固なものにする役割を果たすことがあります。

後継者が社葬を執り行い、個人の意思を継ぎ立派な葬儀をすることで自身の企業への強い思いをアピールすることにつながります。 

また、社外に対しては自社以外の企業からの参列者に対し、自社の団結力や組織力を示す場所となります。

つまり、社葬は絶対に失敗してはいけないものであり、万全の準備を行って望まなければなりません。

社葬が失敗することは企業へのイメージダウンへと直結してしまうからです。

社葬を行う場合・基準

ではどのような場合に社葬を行うのでしょうか。

社葬は本来企業の発展に功績を残した人に対して感謝の意を示すべく行われるものですが、それ以外でも社葬を行うことがあります。

具体的には下記のような人が亡くなった場合に社葬を行うことが一般的です。

1.勤務中の不慮の事故などで殉職した人

2.会社の発展に大きく寄与した人、もしくは特別な功績を残した人

3.会社の創設者や会長、および役員の立場にある人、あった人 

ただし、上記以外の人が亡くなった時にも社葬を行うことがあります。

不公平さを社員に感じさせないように、社葬取扱規程のなかで、具体的な社葬の対象となる人物の基準を設けておくことが大切です。

例えば、「会長もしくは社長として在職5〜10年以上経過していること」などとして決めておくと、前会長が亡くなった時は社葬にするのかどうかを決める際に役に立ちます。

また、社葬の対象となる人物の基準を定める際には合わせて葬儀の費用の負担の範囲を決めておきましょう。

合同葬・お別れ会との違い

社葬と混合されがちなものに合同葬とお別れ会があります。これらと社葬との違いは何なのでしょうか。 

・合同葬

合同葬とは、会社で行う葬儀と一般葬を合わせて行う葬儀のことです。

もしくは2つ以上の企業などが合同で行う葬儀も合同葬と呼ばれることがあります。

合同葬の流れは一般的な葬儀と同じで、通夜・通夜振る舞い・告別式・出棺・火葬・繰上げ法要・精進落としの順で行います。 

合同葬の費用は、会社と遺族で話し合いながらどちらがどのくらい負担するのかを決定します。

また、香典は基本的に遺族に渡ることが多く、その代わり香典返しや返礼品の準備は遺族が行うのが一般的になっています。 

合同葬では喪主、施主、葬儀実行委員長を決める必要があります。

喪主は基本的に故人の配偶者や子供が務めます。

施主とは葬儀にかかった費用を支払う人のことを指しますが、合同葬の場合は会社側の負担が多いため、会社の人間が務めることが多いです。

葬儀実行委員長は葬儀の規模や予算、遺族・葬儀会社との打ち合わせを行う人を指します。通常会社側の上役が務めることが多いです。 

・社葬と合同葬の違い

社葬と合同葬の決定的な違いとして、葬儀を実施するタイミングが異なるという点があります。

社葬は繁忙期などを避けて行われるため、密葬と社葬との2回に分けられて数ヶ月間の間に行われます。

つまり、社葬が行われる時にはすでに火葬が終わっているということになります。

それに比べて合同葬は、通常の葬儀と同様に故人が亡くなってから一週間以内には行われます。

・合同葬のメリット

合同葬を行うメリットとして、葬儀費用の軽減があります。

遺族側としては会社が葬儀費用の一部を負担してくれるため、遺族の負担が減ることになります。

また、会社側としては葬儀費用の内容によっては経費として計上できるものがあるため、税制面での負担が減ることになります。

また、合同葬は社葬と違い葬儀を二回に分けて行わないため、束縛される時間が減ることになります。

・合同葬のデメリット

合同葬のデメリットとして、故人とのお別れを偲ぶ時間が減るということが挙げられます。

合同葬の参列者は親族だけでなく、会社の関係者も多く参列するため時間に余裕を持つことが難しくなります。

また、葬儀の準備に対する時間的余裕も少なくなります。

社葬では一度家族葬などを行なってから社葬を行うため、繁忙期などを避けて行うことができますが、合同葬では一度に行わなければならないために時間的余裕がありません。

しかし、会社として行うので相応の準備が必要となってきます。 

・お別れ会

お別れ会とは、葬儀から数日後に開催するもので、親族や友人などを集めて故人とのお別れを行う会のことです。

社葬との違いとして、お別れ会に形式や宗教などのとらわれはなく自由に行えるというものが挙げられます。

一般的には葬儀から14日後〜四十九日までの間にホテルなどで行われることが多いです。

会の流れとしては、まずは受付で香典や会費のやりとりを行います。定刻になったら遺族と参列者が入場し、開会の辞が行われます。

開会の辞とは、司会の人が挨拶や参列者への感謝の意を伝えます。

そして黙祷を行い、故人がどのような人だったのかを伝えるために経歴を紹介します。

紹介が終わったら友人代表からのスピーチや弔電の紹介を行います。続いて、遺族代表による謝辞で、お別れ会を行うにあたっての経緯や参列者への感謝を伝えます。

スピーチが終わったら、献花台に献花を行い、会食をします。会食が終わったら司会による閉会の挨拶を行い、会は終了となります。

・お別れ会のメリット/デメリット

お別れ会を行うメリットとして、故人との別れをじっくりと行うことができる、故人の遺志を尊重して自由に行うことができるということがあります。

デメリットとして、場所によっては遺骨の持ち込みやお焼香をあげることができないことがあります。

最近のお別れ会の傾向として、故人とのお別れを偲ぶほかに親交を深め合うようなホテルでの立食パーティーのような形式が見受けられます。

また、演出なども自由なため、故人が好きだった曲を流したり写真を飾ったりすることも多いです。 

お別れ会に参加する際のマナーについて解説します。

お別れ会に参加する際の服装としては、特に指定がなければ派手すぎない平服で参加しましょう。

また、香典についてですが基本的には持参します。しかし、案内状に香典を辞退する旨が記載してあれば必要はありません。

また、香典ではなく会費として支払う場合があります。 

喪主と施主

社葬では「喪主」と「施主」といった役割をもつ人がいます。

喪主は通常故人の遺族が務めます。

施主は通常の葬儀では喪主が兼任して行いますが、社葬の場合は葬儀の費用を負担する割合が多い会社側の人物が務めることが一般的です。

喪主は通常故人との血縁関係が深い順番で選出します。施主の決め方は、取締役会にて選出します。

葬儀委員長と施主は兼任することがあり、葬儀の決定権は喪主よりも施主の方が高いことが多いです。 

社葬の準備

社葬はとても大規模なもので、かつ社内外に対して重要な役割を持つため決して失敗しないよう事前の準備が大切です。

そのため、急な葬儀に備えてあらかじめ規定などを定めて体制を整えておく必要性があります。

社葬の事前準備

まずは社葬取扱規程を制定しておく必要があります。

社葬取扱規程とは、社葬執行者や葬儀を運営するための葬儀実行委員、会社負担となる費用の範囲の取り決めなどについてのルールを決めていきます。

そうすることによって、社葬に対する具体的なイメージをつかむことができるからです。

そのほかに社葬マニュアルを作成しておくことが重要です。

社葬マニュアルでは亡くなってから葬儀終了までの流れにおいて、必要な人員や葬儀実行委員の役割についてまとめておくものです。

誰がどのくらいの範囲を担当するのか、誰の指示で動けば良いのかなど指揮系統についてもまとめておくと良いでしょう。

また、参列者をある程度絞り込むために連絡簿の作成をしておきましょう。

参列者人数の想定のために、訃報を伝える優先順位や株主・弁護士などの関係者など円滑に連絡をするため必要なものです。

連絡簿は定期的な更新が必要となってくるため、更新する日を決めてことで連絡漏れやミスなどを防ぐことができます。 

また、社内用の緊急連絡網も作成しておくと危篤の連絡が来た時のフローについて整理ができます。

遺族から会社の誰に連絡が来るのか、病院先には誰が行くべきなのか、危篤の連絡を受けた場合にはどのように社内に伝えるのかなど、いざという時に慌てることのないよう連絡網は作っておくと良いでしょう。 

社葬を準備する際に決めること

社葬を行うには、通常の葬儀とは異なる規模の会場などを抑えなければいけないため、社葬に強い葬儀会社を選定しておく必要があります。

葬儀会社を選ぶポイントとして、下記の点に注目して検討してみることをおすすめします。

・対応が柔軟でかつレスポンスが早い

・社葬の実績が豊富である

・見積もりが明確である

葬儀会社によって、一般葬が得意だったり社葬のような大規模の葬儀を専門にしていたり、最近の流行として多く選ばれる家族葬を専門としている会社もあります。

そのため、できる限り社葬のノウハウがある会社を選ぶようにしましょう。

いざという時に急いで葬儀会社を選んでしまうと、やりとりが煩雑であったり、予算が噛み合わないことがあります。

そういった手間を省くために、社葬を任せる業者のリストを作成しておくと良いでしょう。

続いては会場についてです。大体の参列者の人数が判明した時点で葬儀会場を選ばなくてはいけません。

会場を選ぶポイントとして、車で来る参列者が多いことが想定された場合には、駐車場が広いところにしなくてはいけません。

また、公共交通機関で来ることが想定されている場合には、バス停や駅から近い会場を用意すると良いでしょう。

訃報通知状

訃報通知状とは、社葬の対象者が亡くなった際に、亡くなった日付や葬儀の予定日、死因などを連絡するための通知です。

通知を送るタイミングとして、葬儀の日程が定まった時点で送ると良いでしょう。

案内状を送るほか、新聞の「死亡広告」や会社のホームページに掲載する方法があります。

新聞に掲載する場合には、死亡広告と死亡記事の二種類があります。死亡記事は無料で掲載することができますが、掲載内容は新聞社によって作成されます。

広告の方は有料になります。また、金額は全国紙かそうでないかと掲載するサイズによって異なります。通常は全国紙の方が、金額が高い傾向にあります。

掲載する流れとしては、まずは新聞社に相談し広告代理店に制作の依頼を送ります。

そして掲載する日付や場所を確認し打ち合わせを行い、遺族が内容を確認して実際に掲載されることになります。

葬儀後の通知となった場合には、お詫びの言葉も合わせて記載します 

訃報通知状の例文

では実際の訃報通知状はどのように書けば良いのでしょうか。具体的な文面は下記の通りです。

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弊社 代表取締役社長 ◯◯◯◯ 儀

×月×日午後××時××分□□□□のため永眠致しました(享年△歳)

ここに生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます

なお通夜ならびに告別式は社葬をもちまして左記のとおり執り行います

記 

一、日時 ●月●日(●) 

葬儀  午後●時から●時まで

告別式 午前●時から●時まで

一、場所 葬儀場名(東京都●●区●●)

令和●年●●月●●日

株式会社●●●●

喪主●●●● 

ご参列の際には本状封筒をご持参のうえ、お名刺を添えて受付にご提出いただきますようお願い申し上げます

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訃報通知状の書き方で注意しておかなければならないことがあります。

一つ目は句読点を使用しないことです。基本的には、儀礼的な手紙には句読点を使用することはマナー違反となります。

二つ目は「逝去」という言葉を使用しないことです。逝去は敬語表現となるため、永眠や他界を使用しましょう。

そのほかに宗派を前もって伝えておくことで、参列者がその宗派の葬儀についてマナーなどを事前に調べることができます。 

社葬の流れ

社葬を必ず成功させるために、事前の準備やリハーサルが大切です。

書類や取締役会をふまえ準備を行い、実際の葬儀を執り行います。葬儀後は挨拶回りや費用の精算を行います。

葬儀の流れは通常の葬儀と特に変わりはありません。具体的な流れは下記の通りです。

・遺族および親族入場

・導師入場

・開式の辞

・読経

・弔辞および弔電

・指名焼香

・葬儀委員長挨拶、喪主挨拶

・導師退場

・閉式の辞

一般的な流れはこの通りですが、焼香のタイミングや葬儀委員長挨拶、喪主挨拶の順番は前後することがあります。

また、座席の順番ですが前列には遺族や親族、葬儀委員長・弔辞者が座ります。

それ以外の重要な来賓や関係企業についても席の位置は重要となりますので事前にしっかりと確認しておきましょう。

社葬の流れ

社葬を行うにあたって、まずは事前準備を行います。事前準備では、社葬取扱規程や葬儀会社の選定を済ませておきます。

その後、社内への通知や遺族は死亡手続きなどの対応を行います。続いて社内で取締役会を開き、葬儀実行の決議を取ります。

社葬の実行が認められたら社外へ通知をして葬儀の詳細を詰めていきます。

会場のレイアウトや来賓・参列者への対応を決めておき、タイムスケジュールなどを作成します。

準備が整ったら実際にリハーサルを行い、会場での動きや備品の不足がないかなどを確認します。問題が無かったら社葬を実施し、葬儀や告別式を済ませます。 

社葬が無事に終わったら遺族や来賓へあいさつを行い、費用の精算を行います。開式の辞・閉会の辞は葬儀の司会が行います。

弔辞は通常5本前後で、一人当たりの所要時間は5分程度が良いでしょう。

また、弔電は、5通前後は全文読み上げ、それ以外は送っていただいた方の名前のみを読み上げます。

社葬後の流れ

葬儀が終了し、出棺を見送ったら会場の後片付けを行います。

通常葬儀終了後から3日以内に弔電を送ってくれた人や参列者に対して会葬礼状を送ります。

また、社葬にかかった費用などは税務上の手続きが必要なため、費用の集計を行います。

また、費用によっては経費として計上できるものがあるので、紛失しないよう領収書を保管しておきます。

社葬での会葬礼状

会葬礼状とは、葬儀に参列してくれたあるいは弔電を送ってくれた方に対して送る感謝状のことです。

葬儀に参列することを会葬と呼ぶため、会葬礼状と言います。

通常葬儀の翌日から3日以内に送りますが、現在では葬儀の当日に返礼品とともにお渡しすることも多いようです。 

会葬礼状は、葬儀会社・専門業者に依頼あるいは自作しても問題ありません。

また、内容には故人の名前とお礼の言葉、差出人は必ず記載しますが、特に決まりはありません。

そのため写真などを使用してオリジナルの会葬礼状を自作することもあります。 

会葬礼状には感謝の意とともに故人の名前と葬儀の日付などを記載します。

会葬礼状のマナーとして、句読点は使用しないようにしましょう。また、時候の挨拶も使用してはいけません。

社葬の挨拶文例

社葬では、喪主や葬儀委員長などの役割を持つ人は挨拶の場があります。

では、どのような挨拶をすればよいのでしょうか。社葬での挨拶の文例を役割ごとにまとめていきます。

喪主挨拶文例

まずはじめに、喪主の社葬での挨拶文例です。下記を参考に作成してみてください。

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遺族を代表し、一言ご挨拶申し上げます。本日はご多忙のところ、遠路ご会葬いただき厚く御礼申し上げます。 

お陰をもちまして故●●●の葬儀も滞りなく済ませることができました。このように大勢の方々にお見送りいただきまして、さぞ故人も喜んでいることと存じます。 

尚、私ども遺族に対しましては今後とも故人と同様お付き合いいただき、ご指導とご厚誼を賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではありますがお礼の挨拶と致します。本日は誠にありがとうございました。

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喪主の挨拶では、参列者への感謝とともに故人との続柄や社会的立場について、今後の付き合いについて述べるようにしましょう。

葬儀委員長とは?葬儀委員長の挨拶文例

社葬を行うにあたって、役員クラスを中心として葬儀委員会を設立します。

規模が大きくなると、葬儀委員とは別途で葬儀実行委員も設置することがあります。

葬儀実行委員は実務レベルの内容になるので、通常の社員で構成されます。

葬儀実行委員の編成として、事務係・広報係・記録係・受付係・案内係・接待係などが必要です。

葬儀委員を設立したら、葬儀委員長を決めることになります。基本的には社長や専務などの会社の代表的な人物を据える事になります。

一般葬では喪主と施主は兼任することが多いですが、社葬の場合喪主は遺族の代表で、施主は葬儀委員長が務めます。

社外の方に委任する場合には、重要取引先の社長や公的立場の市長などにお願いするのが一般的です。 

葬儀委員長の役割は、遺族や葬儀会社との打ち合わせを行い、葬儀の進め方について決めていきます。

社葬では葬儀委員長による挨拶の場があるので、事前に挨拶の言葉を決めておきましょう。下記の例文を参考にしてみてください。 

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皆さま、本日はお忙しい中ご会葬賜りまして誠にありがとうございます。葬儀委員長といたしまして、ご挨拶を申し述べさせていただきます。

故●●●殿は株式会社●●●の発展に尽力してくださり、数々の業績を残してくださいました。

故●●●殿は不慮の病により今月○日の午後○時○分、○歳の生涯を閉じられました。

今後、私どもは●●●の意志を継ぎ、社をより一層発展に向けて努力していく所存でございます。

どうぞ今後とも変わらぬお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。

最後にご遺族に対しましても、故人に賜りましたのと同様のご厚意をお願い申し上げまして、挨拶と代えさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

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葬儀委員長の挨拶では、故人の生前の功績を讃えるとともに、参列者へ遺族に対するサポートについて話すと良いでしょう。

また、喪主からの挨拶がある場合には内容が重複しないようにしておくことが大切です。

弔電文例

弔電(ちょうでん)とは、葬儀に参列できない場合に故人に対してお悔やみの言葉を伝える電報のことです。

弔電は急ぎの場合には、NTTのサービスを利用すると良いでしょう。

115番に電話をかけて当日19時までに申し込むことができれば、全国どこにでも配達することが可能です。 

そのほかに郵便局やインターネットで申し込むことが可能です。

インターネットでの申し込みでは、電報の内容を確認できるので間違いがないように確認することができます。

弔電に使用する台紙はシンプルなものからデザイン性が高いものまで色々と揃っています。弔電の相場は5千円前後が一般的です。

また、弔電を送る際には送り先と受取人、差出人について記載しなければいけません。

社葬の場合、送り先は葬儀会場にするのが通常です。受取人には葬儀委員長などの葬儀を仕切っている責任者宛にしましょう。 

注意しなければならないのは差出人の書き方です。

通常の葬儀では、差出人は本人の名前で問題ないのですが、社葬の場合には会社が運営をしているため、差出人の欄には会社名と会社の代表者名も合わせて記入しておきましょう。 

弔電を送る際の内容についてですが、特に決まった形式はないため自由に書いても特に問題はありません。

しかし、プライベートな話題や忌み言葉は避けましょう。実際の文例は下記の通りです。 

・貴社の○○様のご永眠に接し、ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に、心からお悔やみ申し上げますとともに謹んで哀悼の意を表します。

・貴社社長の突然のご逝去の報に接し、社員一同驚愕し、言葉もありません。謹んでお悔やみ申しあげます。

社葬に関する服装・マナー・注意点

社葬に参列する際の服装として、男性はあらかじめ指定されていなければ通常の喪服を着ていけば問題ありません。

靴や靴下に関しても通常の葬儀と変わらず黒色のものを着用しましょう。

また、女性は黒か紺色のスーツかワンピースを着用しスカートの丈は長めのものにしましょう。

アウターに皮が使われているものは避け、バッグや靴は黒でなるべく光沢が控えめなものを使用しましょう。

そして髪はできる限り下の方で縛り、メイクも派手にならないよう気をつけましょう。

運営を行う場合

運営側のマナーとして、社員は基本的に葬儀の補助などを行います。そのため、服装や髪型、お焼香についての作法は事前に確認しておきましょう。 

また、参列いただいた他の会社の人との名刺交換はマナー違反となるので注意しましょう。

参列する場合

社葬の社外通知を受け取った場合、自社からは誰を参列させるべきかを検討する必要があります。

参列者の選び方のポイントとして、故人と同等の役職の人物を選ぶ必要があります。

理由としては、故人への敬意と自社の葬儀に対する姿勢を示す必要があるからです。

故人より低い役職の人物を選出してしまうと、失礼にあたるので注意してください。

もし何かしらの事情によって参列ができない場合には、代理人を選出します。その代理人に本来参列すべき人物の名刺を持参してもらい、受付に提出しましょう。

受付で名刺を提出し終わったら、喪主への挨拶に向かいます。葬儀場が広く見つけることが難しい場合には、受付に伝えて案内をしてもらいましょう。

持参するべきものは、数珠と香典袋、袱紗に名刺です。しかし、数珠は仏式の葬儀のみで使用します。事前に葬儀の形式が分かっていれば持参する必要はありません。

また、参列する際の注意点として、名刺交換や商談はマナー違反のため控えましょう。また、通夜振る舞いに招待された場合にはできる限り断らず、参加するようにしましょう。 

香典の渡し方・香典辞退された場合のマナー

出席した場合の香典の渡し方は、故人との関係がわかるように香典袋に会社名を記載し、社長名義でお渡しすることが一般的です。

また、参列できなかった人の代理としてお渡しする場合には、名刺の左下などの余白部分に代わりに出席することを記載し、右上に「弔」と記入し受付へ香典と一緒にお渡しします。

香典の表書きは宗教によって異なります。仏式の場合は「御香典」、神式の場合は「御神前」、キリスト式の場合には「御花料」と記入しましょう。

香典袋は一般的なもので問題ありません。水引は黒白か銀色のものが良いでしょう。 

受付で直接渡す際には、袱紗(ふくさ)を広げて香典袋を乗せて差し出します。その時の香典袋の向きは受取手側から見て正面になるようにしておきます。

金額の相場は1〜3万円程度で、社長名でお渡しする場合には10万円前後が良いでしょう。

社葬の香典は、会社に対してではなく遺族に対してお渡しするのが一般的です。理由としては、会社側が香典を受け取った場合には法人税が発生するためです。

また、遺族にお渡しする場合には香典による税金は発生しません。そのため、用意する際には遺族宛で準備しましょう。 

もし香典を辞退されたような場合には、菓子折りや果物などの供物を贈ると良いでしょう。 

供花の送り方

供花(きょうか、くげ)とは、故人に対してお悔やみの気持ちを込めてお贈りすることです。

お渡しした生花は、祭壇や葬儀場の入り口に飾られます。宗教によって送る花の種類が異なるので注意しましょう。

供花を贈るのは一般の参列者よりも故人との関わりが深い友人や親族が贈ります。仕事上で関わっていた場合には、会社規模でお贈りすることがあります。

供花は、故人と親しい間柄であった人から順番に祭壇脇へ飾られますが、葬儀が終わったら棺に入れるあるいは参列者に配られることがあります。

供花は一般的な花屋では取り扱っていないので、対応している花屋を調べておきましょう。供花の相場は1万円〜3万円ほどで、白菊や洋花を選ぶことが一般的です。 

また、社葬ではあらかじめ主催側から「供花の義は固くご辞退申し上げます」というように供花の辞退を通知状などに記載している場合が多いです。

そのため、もし供花を贈る場合には社葬を行う会社に問い合わせてみましょう。 

社葬に関する費用

社葬を行うにあたって、多くの費用が発生します。具体的には訃報通知状の作成・送付から葬儀・火葬施設の利用料、祭壇や供花に返礼品などが挙げられます。

しかし、社葬の費用の中には会社の経費として計上できるものがあります。その他にも費用の相場や費用を負担するにあたって考えることなど、詳しく解説していきます。 

社葬の費用相場

社葬の費用相場は、参列者の数によって会場の規模が変わります。会場の規模が大きくなればなるほど、会場の利用費や配置するスタッフの人件費が上がります。

また、会社によっては祭壇を豪華にしたり、ビデオ撮影、生演奏などのオプションをつけることがあるため、社葬の費用は大きく幅があり、大規模な社葬では一千万円以上になることが多いようです。

費用負担の考え方

社葬は基本的に葬儀を行う主体が会社のため、会社が負担することが多いです。

しかし、合同葬のような一般葬と社葬を合わせて行う場合には、遺族と会社で話し合って費用を分担する範囲を取り決めます。

勘定科目・税務上の注意点

社葬にかかった費用は、経費として計上できるものとできないものがあります。

法人税法では、下記の2点を満たすことで、福利厚生費として計上することが可能となります。

・社葬を行うことが社会通念上相当である

・社葬のために通常要すると認められる費用 

社会通念上相当である、通常要すると認められる費用とは会社への貢献をしており、かつ一般的に見て社葬を行うにふさわしい人物であり、費用の項目も常識の範囲内であることを指します。

また、申請には取締役会の議事録とかかった費用に関する領収書などが必要です。

お心付けやお布施など領収書が発行しにくい支出に関しては、きちんとメモを残しておくようにしましょう。 

そのほかに会社から遺族へ支給される死亡弔慰金というものがあります。

法的な義務はありませんが、多くの会社がこの制度を導入しています。

死亡退職金と混合されることが多いですが、死亡退職金は社員が亡くなった場合に支給され、死亡弔慰金は社員の家族が亡くなった時に支給されるものです。

この死亡弔慰金を支給した場合、その金額が社会通念上妥当な金額であると判断されればこちらも福利厚生費として計上することができます。

死亡弔慰金は死亡退職金とは異なり、受け取った遺族は非課税となります。 

経費に認められる費用、認められない費用

では、具体的に損金計上できるものとできないものには何があるのでしょうか。下記が経費に認められるものになります。 

・葬儀会場の使用料

・生花・祭壇・祭具費

・火葬場利用料

・お布施(葬儀中の読経料)

・マイクロバスやタクシー、霊柩車などの車両費用

・社葬の案内状作成費・郵送費

・納骨費用(石材店への支払、納骨法要の御布施など)

・会場での飲食費 

次に、経費に認められないものは下記の通りです。基本的には葬儀後に遺族が負担しなければならないと判断されるものになります。 

・墓地や仏壇の購入費用

・戒名を授かる場合、戒名料

・香典返しの費用

・死亡診断書の発行費用

・社葬以外の法要費用 

香典は遺族の収入となるため、香典返しは通常経費には認められません。

社葬のメリット・デメリット

社葬を行うメリットとして、一つ目は会社のイメージアップにつながるという点です。

会社の代表が亡くなった場合には、社葬で後継者を披露して今後の会社の方針などについて、各関係企業の参列者へアピールすることができます。

二つ目は、遺族の金銭的負担が軽減するという点です。社葬の場合には会社が費用を負担することが一般的なので、遺族は葬儀に関する費用の心配は必要ありません。 

デメリットとしては、会社や葬儀場など複数の関係者と連携して葬儀を執り行わなければいけないというものがあります。

遺族や故人の意向と会社の意向に摩擦が生じて、打ち合わせなどに時間を要することがありえます。

社葬に関する知識のまとめ

ここまで社葬に関する知識や流れについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。ここで今までの内容について分かりやすくまとめていきます。

・社葬とは、会社に多大な利益をもたらした人あるいは会社の役員が亡くなった場合に行われる葬儀のこと。

・社葬は通常会社側が運営を行い、費用の負担も会社で請け負う。

・社葬と混合されがちなものに「合同葬」と「お別れ会」がある。

合同葬とは社葬と一般葬を合わせて行うもので、費用の負担も遺族と会社で分割することが多い。お別れ会は宗教的な要素を取り除いたもので、自由な形式で執り行われる。 

・社葬の準備として、社葬取扱規程の整備・社葬マニュアル・参列者連絡簿を作成しておく必要がある。特に参列者連絡簿は定期的に更新が必要なため、更新日を決めておくと良い。 

・社葬は、事前準備・葬儀会社の選定・取締役会・打ち合わせ・リハーサル・本番といった流れで行う。 

・社葬後には会場の後片付けを行い、通常葬儀終了後から3日以内に弔電を送ってくれた方や参列者に対して会葬礼状を送る。

・社葬でのマナーとして、名刺交換や商談は行なってはならない。

・社葬の費用相場は、参列者の規模によって抑える会場の大きさが変わるため費用の幅が広い。規模が大きいと一千万円以上になることが多い。

・社葬でかかる費用には、会社の経費として計上できるものとできないものがある。できるものは福利厚生費として計上される。

・社葬のメリットとして、遺族の金銭的負担を減らすことができるという点と会社のイメージアップにつながるという点がある。 

・社葬のデメリットとして、複数の関係者同士で連携して進めるため、トラブルやミスが起きないように注意しなければならない。

社葬は遺族のためだけではなく、会社の今後にも関わる重要な行事です。

また、社葬が行われるということは故人が会社にとって、とても重要な人物だったということが伺えます。

もしも、社葬に参列あるいは運営する側になった際には、事前にしっかりと注意事項について確認しておきましょう。

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