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お別れ会を検討する前に抑えておきたいポイント5選と必須マナー3選

最近、話題となっている「お別れ会」を完全解説!

お別れ会を開くことで、ご葬儀ほど厳格な場でなく、故人を偲ぶ場を自由に設けることができ、故人と関係の深かった方々が思い出をゆっくり語ることも可能になります。

ただし、あくまで、故人の死を悼む場であるので、最低限のマナーも必要です。せっかくのお別れ会を台無しにしないために、必要なこと全てを解説します。

お別れ会とは?

火葬の前に無宗教式で葬儀を行うことを、お別れ会と呼ぶこともありますが、今回ご紹介するのは、葬儀開催後に行われる、比較的カジュアルなお別れ会についてです。まずはお別れ会の基本的な内容をご紹介します。

お別れ会の定義

通夜・告別式のように、厳密な定義がある訳ではありません。最近では家族葬などの近親者のみの形式が増えているため、葬儀・火葬は家族だけで行い、後日に故人の友人・仕事に関係する人を改めて集めて行うのが、お別れ会です。

>>家族葬とは?家族葬のメリット・デメリットから参列者をどこまで招待するかまで徹底解説!
>
>家族葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!

芸能人などの著名人が亡くなった際に、関係者やファンのために行うイベントのようなイメージがあるかもしれませんが、最近では葬儀の小規模化に伴い、一般の方の間でも、お別れ会を行うケースが増えています。

慣習にとらわれないお別れ会

開催時期・場所・内容などは様々で、葬儀のように宗教上のルールや地域の慣習にとらわれないこと、準備の時間が長くとれることから、会場の装飾、内容など自由度が高くすることができます。

お坊さんを呼ぶ/呼ばない、お経や焼香の有無もそれぞれの自由なので、かなりカジュアルなパーティ形式のようになることもあり、葬儀と比べると明るい雰囲気になります。

また、故人が社会的地位の高い方だった場合、社葬の代わりとして行われることもあります。

一般的な葬儀に関しては「仏式葬儀とは?一般的なマナーや葬儀の流れについて徹底解説」をご覧ください。

お別れ会の名称

ちなみに、お別れ会は「感謝の会」や「偲ぶ会」と呼ぶこともあります。名前によって内容が大きく変わることはありませんが、開催時期で呼び名を変える場合があります。

その際は、四十九日法要までの会は「お別れ会」、その後に行うものは「偲ぶ会」と呼びます。 

四十九日法要については「四十九日法要のお布施を完全解説!相場・地域・宗派を詳しく紹介!」「四十九日の香典相場を完全解説!書き方・マナー・故人との関係別相場も紹介!」の記事もご参考ください。

葬儀とお別れ会の違い

葬儀とお別れ会の大きな違いは、宗教的なルールや地域の慣習にのっとったものかどうか、になります。葬儀では、通夜・告別式・火葬があり、参列者は香典や供物を持参したり、焼香をしたりします。

しかし、お別れ会では必ずこれらを行う必要はなく、会によって内容が大きく変わります。

開催時期が異なる

また、亡くなってから数日程度で葬儀を行うのに対して、お別れ会を開催する時期は様々で、亡くなってから数週間〜数ヶ月以内に行うこともあれば、数年後になることもあります。

ただし、一般の方のお別れ会の場合、亡くなってから2週間〜2ヶ月以内程度での開催が多いです。

主催者が異なる

さらに、主催者も異なります。葬儀の主催者(喪主)は近親者になるのが一般的ですが、お別れ会は、友人や会社関係者が主催することもあります。

参列者の金銭的負担ですが、葬儀には香典を持っていくのがマナーですが、お別れ会の場合は香典が不要な場合や、会費制の場合もあります。

葬儀についての詳細は『前もって理解しておこう!葬儀の種類や宗教ごとの違いを解説

新型コロナウイルス感染症により亡くなった方のお別れ会の詳細は『新型コロナウイルスで亡くなった方の直葬プラン(火葬)とお別れ会プラン(後葬)への対応を開始しました。

また、葬儀についての不明点や疑問はやさしいお葬式から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。やさしいお葬式では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。

 

お別れ会を開くタイミング

お別れ会を開くタイミングに決まりはないので、主催者や出席者の都合のいいタイミングを選ぶと良いでしょう。ただし、タイミングとしていくつか選択肢があるので、詳しくご紹介します。

亡くなってから2週間〜四十九日までの間

お別れ会開催のタイミングはいつでも問題ありませんが、基本的には亡くなってから、または葬儀が終わってから2週間以上経ってから行います。

主催者が遺族の場合、葬儀の後片付けや会の準備をする期間を考えると、最低でも2週間は余裕があったほうがいいでしょう。亡くなってから1ヶ月程度を目安に行われるケースが多いようです。

特に、仕事関係者が主催する場合、日程の調整や準備などから、葬儀の1ヶ月後くらいになることが多いです。

どちらにしても、参加者が集まりやすい土日などに、交通の便がいいところで行うのが良いでしょう。

四十九日や一周忌に合わせて行う

四十九日や一周忌など、法要に合わせることもあります。

もちろん、三回忌以降の法要時や、亡くなってから5年、10年といった節目に行われることもありますが、亡くなってから年月が経っている場合は、お別れ会というよりも、故人を偲ぶ会という性質が強くなります。

そのため、遅くとも一周忌までに行うことがおすすめです。このように、行う時期によって会の性質や雰囲気も異なるため、会の目的も踏まえた上で日程調整するのがおすすめです。

四十九日法要のお布施を完全解説!相場・地域・宗派を詳しく紹介!
一周忌とは?意味・香典・お布施・お供え・マナーを完全解説!
三回忌のお布施を完全解説!金額相場・書き方・渡し方・喪主・参列者のマナーを紹介!

記念日やイベントに合わせて行う

故人の誕生日や思い入れのある日、同窓会などのイベントに合わせて開催することもあります。

亡くなってからあまりにも時間が経っていると、参加者も集まりづらくなってくるため、他のイベントと併せて行うことで、参加人数が増えるというメリットもあります。

直葬と同時に行う

少しイレギュラーな方法ですが、直葬とお別れ会を併せて行う方法もあります。

直葬とは?

直葬とは、お通夜や告別式などの葬儀をせず、火葬だけをするお葬式のことです。基本的に参加者は親族だけで、費用も安く済むことが特徴です。

直葬では、故人とのお別れの時間が10分程度しか取れないため、火葬の後にお別れ会を行うことで、改めて故人とのお別れをゆっくりと行うことができ、さらに親族以外の友人や仕事関係者にも参加してもらうことも可能です。

後日に改めてお別れ会を行う時間がない、出来るだけ費用を抑えたい、宗教や慣習が重要な葬儀は煩わしい、などの場合におすすめです。

いずれにしろ、お別れ会の日程が決定したら、参加者、関係者には早めに連絡し、主催者も参加者も故人とのお別れが気持ちよくできるように心がけましょう。

直葬についての詳細は「周囲の理解を得ることが大切!直葬を選ぶときの注意点について」「火葬のみで葬儀を行う「直葬」を完全解説!

新型コロナウイルス感染症により亡くなった方の直送の詳細は『新型コロナウイルスで亡くなった方の直葬プラン(火葬)とお別れ会プラン(後葬)への対応を開始しました。

お別れの会の流れ

お別れ会の中身は主催者の自由ですが、自由だからこそ、内容や流れを迷ってしまうことも多いと思います。次に、お別れ会の準備の仕方、当日の流れ、内容などについて詳しく紹介します。

お別れ会の準備

お別れ会は、一般的な葬儀のように決まりきった型があるわけではなく、結婚式のように自由度が高くなります。そのため、ある程度の準備期間や調整が必要となります。

また、個人で全て行うのが難しい場合は、葬儀社や専門会社に依頼することができるので、不安な方はプロにお任せするのがおすすめです。

葬儀からあまり時間をあけずにお別れ会を開催する場合は、葬儀と同時進行くらいでお別れ会の準備も始めておくと安心です。準備期間の大まかな流れは、

・葬儀社や専門の会社に相談する
・葬儀を済ませる
・お別れ会の会場や日程を決める
・お別れ会の内容を決める
・細かな事前準備
・当日

になります。

開催4週間前に行っておくべきこと

目安として、4週間前くらいまでには日時、会場を決めておきましょう。また、会場のキャパの問題があるため、出席者の人数はあらかじめ予測しておきましょう。

日時、会場が決まったら、往復はがきで案内状を送付し、出欠確認を行います。案内状の書き方などは後半で詳しくご紹介します。

開催3週間前に行っておくべきこと

3週間前頃には、当日の内容を打ち合わせし、会場の下見もしておきましょう。出欠確認、出席者リストの作成、弔辞者の決定とお願いも行います。

開催2週間前に行っておくべきこと

2週間前頃には、会場装飾や映像、音楽、飲食メニューなど細かな部分の調整をします。この辺りで最終見積もりが出るので、会場によって手付金など事前に支払いする場合があります。

開催1週間前に行っておくべきこと

1週間前には、最終の人数確認、飲食物の最終発注を行い、準備を万全にしておきましょう。

開催当日に行っておくべきこと

また、当日は1時間ほど前からリハーサルや最終確認を行います。また、供物やお花など当日発注していたものが届いているかも確認しましょう。

お別れ会の流れ

一般的な流れは、以下のようになります。

1.遺族、参列者入場

受付をすませ、参列者が入場します。受付の際に、会費や香典のやりとりも行います。

2.開会の辞

遺族、主催者、司会者などが、開会の挨拶を述べます。ここで参列者へのお礼なども伝えます。また、開会の辞のほかに、遺族や主催者が挨拶を述べることもあります。

3.献花

故人に向けて、参列者が献花台に花をお供えします。場合によっては焼香などを行うことも可能です。

4.黙祷

故人に向けて、黙祷します。献花と黙祷は開会の辞の前に行ったり、黙祷のみを開会の辞の前に行い、献花は中盤の、会食前に行われることもあります。いずれにしろ、黙祷はどこかで必ず行うことが一般的です。

5.故人の経歴、思い出の紹介

故人の略歴や家族との思い出を、参列者にわかりやすく紹介します。また、故人が好きだった曲をかけたり、映像や思い出の品を紹介するなどして、故人を偲びます。

6.弔辞、弔電披露など

生前、故人と関わりの深かった友人などに、弔辞やお別れの言葉などをスピーチしてもらいます。こちらは必ず行わなければならないというものではないので、省略しても問題ありません。また、弔電がある場合はここで披露することもあります。

弔辞については「弔辞の例文10選!書き方・話し方・マナーを完全解説!」の記事もご参考ください。

7.お礼の言葉

ここで遺族または主催者が、参列者にお礼を述べ、一度会を締めることもあります。流れとしてはこのあと会食、懇談などの時間になり、ここで挨拶をする、もしくは会食が終了してから挨拶をする、どちらのパターンでも問題ありません。

喪主の挨拶についての詳細は「喪主の挨拶とは?葬儀・告別式の文例・言葉!失敗しないマナーを徹底解説!

8.献杯、会食

献杯をし、食事が始まります。メニューは、故人が好きだったものなどを選ぶと、より話が盛り上がりやすいでしょう。

献杯についての詳細は「献杯のあいさつの仕方とは?意味と正しいマナーと注意点!

9.閉会

食事前にお礼の挨拶を行っていない場合は、ここでお礼の言葉を述べます。会が終了したら、出入り口で参加者に記念品などを渡し、終了です。

お別れ会の種類、内容

お別れ会には、大きく分けて、セレモニー式、パーティー式、2つを組み合わせたものの3つの種類があります。

セレモニー式

セレモニー式は、葬儀に近い形式のお別れ会です。会場の正面には生花の祭壇や献花台をもうけ、故人の略歴紹介、主催者の挨拶、参列者による弔辞などを行います。

また、最後に参列者が1人ずつ献花を行うことも多いです。会の形式上、会場は葬儀用のセレモニーホールなどを使うのがおすすめです。

パーティー式

パーティー式は、弔辞や献花にプラスして、会食も行うお別れ会です。ブッフェスタイルやコース料理を提供し、その間に弔辞や故人のエピソードを紹介するなど、結婚式のような進行となることが多いです。

生花祭壇は省略されることも多く、会場もホテルや宴会ができる施設で行うことが多いため、よりカジュアルな雰囲気になりやすいです。参列者は、献花だけの参加や途中退場が気軽にできることも特徴です。

また、香典持参よりも、会費制の方が一般的です。立食ブッフェの場合、当日人数変動があっても料金変動しない点などがメリットとなります。

セレモニー式+パーティー式

セレモニー式とパーティー式を組み合わせたものは、まず献花や弔辞などのセレモニーを行います。その後、会場を変えて会食を行います。

会の目的や、故人の人柄、参列者の要望などを踏まえて、これら3つの中から形式を選ぶことになりますが、基本的にはお別れ会の内容は自由です。

会食事に参列者が自己紹介をして親睦を深めたり、全員で写真撮影を行ったりすることもあります。

一般的に多いのは、会場の装飾や演出に、故人の趣味や好きなものを展示したり、映像や音楽を流したり、好きだったものを食事メニューに入れたりするというものです。

ただし、会の雰囲気があまり暗くなりすぎないように気をつけましょう。厳粛さと和やかさが程よいバランスの雰囲気になるように、音楽などに注意するといいですよ。

お別れ会の場所

葬儀や告別式は、葬儀専門のセレモニーホールやお寺などで行われることが一般的ですが、お別れ会は場所の選択も自由です。

セレモニーホール以外にも、ホテルやレストランで開催することもあります。ホテルなどであれば、食事や演出も融通がきくことが多いため、より自由度の高いお別れ会を行うことができるでしょう。

ただし、会の形式によって、適する会場が若干異なったり、会場によってはできない演出などがあったりするため、注意が必要です。

セレモニー式の会場

一般的な葬儀に近い、セレモニー式のお別れ会の場合は、葬儀専門の会場を使用するのがおすすめです。

生花祭壇の準備や宗教儀礼が必要なので、それに対応できる設備やスタッフが揃っている点で、大きなメリットがあります。また、ホテルやレストランでは、焼香や遺骨の持ち込みができなかったりすることもある

パーティー式の会場

カジュアルな雰囲気で、パーティーらしさを重視する場合は、ホテルやレストランのほか、貸し会議室などを利用することも可能です。

食事や演出にこだわりたい場合は、日頃からパーティーに慣れている、ホテルや宴会専門の施設を選ぶのがおすすめです。アクセスが良く、会場スタッフの接客もこなれていることが多く、安心できます。

ただし、焼香不可、遺骨の持ち込み不可、読経不可など、制約がある場所もあります。さらに、弔事での利用が難しい会場もあるため、注意しましょう。

セレモニー式とパーティー式を組み合わせる場合の会場

セレモニーを行う必要があるので、葬儀に慣れている斎場やセレモニーホールがおすすめです。

特に、施設内に会食できるスペースが併設されているかどうかをよく確認しましょう。また、音響の演出などがある場合、そういったものができるかどうかも要確認です。

会場選びの注意点

前述したように、会場によっては焼香、遺骨の持ち込み、読経不可などの制約がある場合があります。

逆に、葬儀専門のセレモニーホールでは、パーティーのような会食ができない場合があります。また、音響や映像などの演出ができないこともあるので、よく確認しましょう。

さらに、ホテルやレストランでは、お別れ会の開催に慣れていないところもあるため、何かとスムーズにいかなくなる可能性もあります。不安な場合は、葬儀社など、お別れ会に慣れたプロに相談するのがおすすめです。

そのほか、開催できる場所として、自宅や故人ゆかりの場所、公共施設などもあるでしょう。会場の雰囲気、制約、交通の便などを踏まえて、より故人らしいお別れ会を開催できるといいですね。

お別れ会を開く際の相場

お別れ会の費用を負担するのは主に、遺族、関係者、参列者(会費や香典でまかなう)の3つの選択肢があります。

主催するのが遺族以外の場合や、関係者の発案でお別れ会が開催されることになった場合は、事前に費用負担についてしっかりと話し合っておく必要があります。

目安は招待客一人につき1~2万円

一般的に、最も高額になるのが会場費のため、費用の相場は会場と人数のバランスによっても異なりますが、招待する人1人につき、1〜2万円程度と考えておきましょう。

例えばホテルの場合は、50人程度の参列者で、50〜100万円程度かかるのが一般的です。

また、セレモニー式とパーティー式を組み合わせる場合は、会場が2箇所となるため、その分お金がかかることが多いです。

さらに、祭壇、演出、料理、返礼品などの金額がプラスされるほか、案内状や映像制作を外部に頼むと、より金額がかさみます。

会費制の場合は、1人8,000〜15,000円が相場となりますが、故人が学校関係者などで、参列者に未成年が多い場合は、もう少し安くなることもあります。

葬儀の費用については「葬式の金額は?一般的な葬儀費用の平均から、葬儀費用の内訳、費用を抑える工夫まで徹底解説!」「葬儀費用はどうやって決めれば良い⁉︎葬儀に掛ける費用について」をご参考ください。

お別れ会の主催者が留意すべきこと

お別れ会の主催者は、故人とのお別れの場が良い思い出になるよう、さまざまなところに注意を配る必要があります。

準備の始め方

お別れ会の準備は、開催の1〜2ヶ月前頃から始めるのが一般的です。お別れ会を主催した経験がない、会の規模が大きくなりそうなどの場合は、葬儀社に相談するのがおすすめです。

中にはお別れ会の専門知識を持っているスタッフや葬儀社もあるため、そのような業者にお願いしましょう。また、プロに相談する場合は、日程、会場、大まかな内容を簡単に決めておくと、打ち合わせがスムーズに進みます。

さらに、お別れ会の規模が大きい場合は、発起人や幹事をしっかり決めておきましょう。特に主催者が家族以外の場合は、連絡系統をはっきりさせたり、トラブル防止のために役割分担しておく必要があります。

どの範囲まで案内状を出すべきか?

お別れの会をどの範囲まで呼ぶのか悩まれる方もいらっしゃると思います。案内状を出した人だけ参加できる会もあれば、来ていただいた人全員に参加してもらう会もあります。

会場の広さや食事の準備も限られている場合は、案内状を出した人にだけ参加してもらう形が望ましいでしょう。反対に、会場に余裕があり、多少人数が増えても問題ない場合は、来客者全員に参加してもらうこともできます。ただし、予想外に人が増えてしまった場合、十分なお別れの会が行えない可能性があるので慎重に判断しましょう。

案内状の書き方

お別れ会は葬儀とは違って、基本的には主催者が参加者を選ぶことができます。そのため、候補者に案内状を送り、出欠確認を行う必要があります。

案内状は封筒の中に入れ、返信用のはがきを同封して送付しましょう。記載する内容は以下の通りです。

・誰のお別れ会なのか(故人の名前)
・時候の挨拶
・お別れ会への出席依頼
・生前のお付き合いに対するお礼
・お別れ会の日時、場所
・代表者(主催者)の名前

案内状はだらだらとエピソードなどを書く必要はなく、簡潔に書きましょう。また、句読点を使わないのがルールなので、気をつけましょう。

ちなみに、葬儀のように来てくれた方全員に参列してもらうことも可能です。その場合は立食のビュッフェパーティーにしておけば、席や食事が足りないトラブルや、支払い金額の変動を避けることができます。

会葬礼状についての詳細は『会葬礼状とは?意味と必要なケースと例文一覧!

遺骨の扱い

お別れ会には、遺骨を持ち込む、持ち込まない、どちらの選択をしても構いません。

会場によっては遺骨の持ち込みが制限されていたり、ホテルやレストランなどでは、他のお客さんへの配慮も必要になったりするため、事前に会場の担当者に確認しておいたほうがいいでしょう。

司会者の選定

お別れ会の進行において、司会の存在はとても重要です。普通の葬儀では、司会は葬儀社のスタッフなど、プロが行うことが多いですが、お別れ会の場合は遺族や主催者が行うことも可能です。

もちろん、プロの方にお任せすることもできるので、どちらでも構いません。ただし、司会者は参列者と故人の関係をしっかりと把握しておく必要があります。

会の雰囲気作り

お別れ会は葬儀とは違うので、あまり暗く湿っぽくならないよう、雰囲気作りに気をつけましょう。演出などに配慮し、明るく和やかで、リラックスできるカジュアルな雰囲気にするのがおすすめです。

故人に喜ばれそうなアレンジも

お別れ会は葬儀ではできないアレンジを加えることもできます。例えば、参列者に故人への思い出を書いた色紙やメッセージカードを書いてもらい、会場に飾ったり故人の思い出のビデオを会場で流してもらうなど、さまざまな催しを行うことが可能です。

故人がカラオケが好きであれば、カラオケ大会やお酒が好きであればバーを開く……など会場の許可があれば自由に演出できます。

遺族以外が主催する場合

場合によっては友人や仕事関係者がお別れ会を主催することもあります。遺族以外がお別れ会を開催する場合は、必ず遺族の意向を踏まえて、日時、会場、内容を調整しましょう。

また、代表者や発起人を明確にし、遺族との連絡役を決めておくとスムーズです。さらに、遺影や遺骨を持ってきてもらう場合は、取り扱いに細心の注意を払いましょう。

ちなみに、遺族がお別れ会に招待された場合、やむを得ない事情がない限りは、できるだけ出席するのがマナーとなります。

喪主についての記事の一覧

喪主とは?喪主の決め方と役割、服装、マナー、挨拶を解説!
施主と喪主の違いとは?葬儀における施主の役割を解説!

お別れ会に参加するときのマナー

お別れ会に参加する側も、気をつけておいたほうがいいポイントがいくつかあるため、詳しく紹介します。

参加するときの服装

葬儀は喪服で参加するのがマナーですが、お別れ会の場合は、平服でも問題ないことが多いです。

むしろ会場によっては、他のお客さんへの配慮のために、喪服を避けることもあるので、案内状に書かれている内容に従うようにしましょう。

案内状に何も記載されていない場合

案内状に何も記載されていない場合は、喪服よりも平服の方がいいと考えられています。

ただし、平服といってもあまりにもカジュアルや派手なものは避けたほうがいいでしょう。例えば、女性なら地味な色のスーツやワンピースを、男性なら落ち着いた色のネクタイに、スーツやジャケットを着用します。

また、故人ゆかりの衣装やユニフォームがある場合は、そういった服で参加することも可能です。ただし、案内状にそのような指示がない場合は、必ず事前に遺族に確認しましょう。

弔事の服装については「急な葬儀での服装はどうする?注意点の多い女性の喪服を徹底解説!」「お通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!

持ち物・香典の相場

著名人や芸能人など、生前に面識がない人にも広く開かれたお別れ会の場合は、不祝儀は必要ありませんが、故人のお別れ会では不祝儀(香典)が必要となることがあります。

香典辞退のアナウンスがなく、会費制でもない場合は、香典を持参しましょう。

香典の金額と書き方

香典は、一般的な葬儀と同じく、白黒、結び切りの水引の香典袋に、「御香典」、「御花料」「御香料」などと書いて渡します。

ただし、お別れ会の場合は無宗教式であることも多いので、そこまで香典の形式にこだわる必要はなく、白無地の封筒でも問題ないとされています。

包む金額は1~2万円が相場です。会費制の場合は、白無地の封筒などにぴったりの金額を入れて持参しましょう。封筒ごと渡す可能性もあるので、封筒には名前や住所も書いておくと丁寧です。

香典以外の持ち物

その他の持ち物ですが、無宗教のお別れ会なら、数珠などは不要です。お花や供物など、何か持ち込みたい場合は事前に主催者に確認しておきましょう。

香典についての詳細は、
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弔辞などを頼まれた場合

弔辞やスピーチを頼まれた場合は、自身と故人の関係や、生前のエピソードなどを盛り込むといいでしょう。

決まった形式があるわけではないので、文章のうまさよりも心がこもっているかどうかが大事になります。

ただし、お別れ会の主催が故人の職場などの場合は、ややかしこまった雰囲気の方がいい場合もあります。会の雰囲気によって臨機応変に対応しましょう。

また、話題も故人の仕事の業績などに関するものがいいでしょう。もちろん、故人の冥福を祈る気持ち、遺族に寄り添う気持ちを忘れずに、失礼のない挨拶を心がけましょう。

お別れ会に参加できない場合のマナー

お別れ会に招待されたものの参加できない場合は、手紙などでお悔やみの言葉を伝えるのがおすすめです。

弔電の選択肢も浮かぶかもしれませんが、弔電とはそもそも葬儀に参列できない時に取り急ぎ弔意を伝えるものなので、お別れ会に送るのは適切ではありません。

お悔やみの言葉については「亡くなったときにかける言葉は?お悔やみの言葉の基本から注意点まで徹底解説!」「本当にいいの?お悔やみの言葉をメールで送る際の注意点を徹底解説!」の記事もご参考ください。

社葬でのお別れの会

会社が主体となって行う葬儀を社葬と呼びます。遺族の費用負担はなく、喪主も会社となるため、本来喪主となるべき人は、遺族代表として挨拶などを行ったりします。

社葬を行うかどうかは会議などで決定され、葬儀委員長なども立てられるなど、準備期間、費用ともに大きくなりがちです。

そのため、社葬は亡くなってから1ヶ月〜四十九日頃に行われることが多く、これがお別れ会となることもあります。

社葬を行う目的

社葬は公的な性格が強く、故人の功績や、次世代も変わらず仕事を進めていくことなどをアピールする目的もあります。

そのため、新聞などに開催のお知らせを出したり、社員も業務の一環として出席が義務付けられたりと、一個人のお別れ会とは大きく異なります。

しかし最近では、中小企業の社長や会社への貢献度が高かった社員などを、企業主催で偲ぶ、比較的カジュアルなお別れ会も増えてきています。

そのため、一般の人でも、家族が亡くなった場合に社葬のようなお別れ会を開催してもらえる可能性があります。

社葬でのお別れ会の服装

ただしこのような場合でも、個人のお別れ会に比べると、仕事という側面があるため、ある程度しっかりとした振る舞いが求められます。

例えば、服装は喪服かブラックスーツの着用が多いです。女性もダークカラーのワンピースに黒いストッキング、真珠のアクセサリーなどが無難です。

ただし、アパレル業界など、業種によっては求められる服装が異なることもあります。また、香典も一般の葬儀と同様に持参します。

社葬でのお別れ会の香典相場

役職や関係性によりますが、3~5万円程度を包む人が多く、場合によっては20万円を超えることもあります。香典は、遺族に渡るのが一般的です。

会社主催のお別れ会の場合も、供花や供物を送りたいときは、必ず事前確認をしましょう。規模が大きい場合、供物が殺到して受け取りきれない場合があるからです。

社葬でのお別れ会の弔事

なお、弔辞を頼まれた場合は、必ず引き受けましょう。依頼する側もかなり塾考して依頼しているため、断るのは失礼になることがあります。

社葬についての詳細は「社葬とは?意味・流れ・マナー・費用を完全解説!」「社葬の目的は追悼だけではない!企業が行う目的や費用について解説

有名人・著名人のお別れの会

有名人、著名人が亡くなった場合、関係者やファンが多数いるため、葬儀の後でお別れ会を実施することがあります。

こちらの場合は、開催する側になることは稀であるため、参列する側についてのお話をします。

有名人のお別れ会が開かれる場合、まず一般のファンが参加できるかどうかを確認しましょう。新聞やニュースでお知らせされることが多いため、チェックしてみてください。

参加が可能な場合は、派手な色を避けた平服を着用し、勝手な行動をとらないことに注意します。また、香典(不祝儀)は不要です。

ちなみに、有名人のお別れ会の開催費用は少なくとも1,500万円程度で、3,000万円以上かかることも普通です。また、故人にちなんだ独創的な会場装飾や演出が行われ、弔辞も、付き合いの深い著名人が複数人読み上げることも珍しくありません。

大原麗子さんのお別れ会の詳細は『大原麗子さんの最期から考える、葬儀・お別れ会・芸能人のお別れの形と終活!

お別れ会の知識についてのまとめ

「お別れ会」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。

【お別れ会とは?】
●通夜・告別式のように、厳密な定義がある訳ではない
●葬儀・火葬は家族だけで行い、後日に故人の友人・仕事に関係する人を改めて集めて行う会
●「感謝の会」や「偲ぶ会」と呼ぶこともある

【お別れ会の特徴】
●開催時期・場所・内容などは様々で、葬儀のように宗教上のルールや地域の慣習にとらわれない
●準備の時間が長くとれることから、会場の装飾、内容など自由度が高くすることが可能

【葬儀とお別れ会の違い】
●葬儀では、通夜・告別式・火葬があり、参列者は香典や供物を持参したり、焼香をしたりする
●お別れ会では必ずこれらを行う必要はなく、会によって内容が大きく変わる
●亡くなってから数日程度で葬儀を行うのに対して、お別れ会を開催する時期は様々で、亡くなってから数週間〜数ヶ月以内に行うこともあれば、数年後になることもある
●葬儀の主催者(喪主)は近親者になるのが一般的ですが、お別れ会は、友人や会社関係者が主催することもある

【お別れ会を開くタイミング】
●亡くなってから2週間〜四十九日までの間
●四十九日や一周忌に合わせて行う
●記念日やイベントに合わせて行う
●直葬と同時に行う

【お別れ会の準備】
4週間前
・日時、会場を決める
・往復はがきで案内状を送付し、出欠確認を行います

3週間前
・当日の内容を打ち合わせ
・会場の下見もしておく
・出欠確認、出席者リストの作成、弔辞者の決定とお願い

2週間前
・会場装飾や映像、音楽、飲食メニューなど細かな部分の調整
・会場によって手付金など事前に支払いする場合も

1週間前
・最終の人数確認、飲食物の最終発注を行う・

【お別れ会の流れ】
①遺族、参列者入場
②開会の辞
③献花
④黙祷
⑤故人の経歴、思い出の紹介
⑥弔辞、弔電披露など
⑦お礼の言葉
⑧献杯、会食
⑨閉会

【お別れ会に参加するときのマナー】
●お別れ会の場合は、平服でも問題ないことが多い
●香典を包む金額は1~2万円が相場

お別れ会は、通常の葬儀の後に、もしくは通常の葬儀を行わずに、故人の関係者を集めて行うセレモニーです。

生花祭壇を設け、焼香や読経もあるセレモニー式や、食事をメインに楽しむパーティー式など、形式によっても雰囲気が変わるため、目的に合わせて会の内容を決めるといいでしょう。

また、参加する場合、香典辞退の申し出がない限りは、香典持参または会費制となります。服装は喪服ではなくて問題ないですが、落ち着いた色のスーツやワンピースが好ましいでしょう。

お別れ会を開催する場合も、参加する場合も、故人を偲ぶ気持ちを大切に、失礼のない行動を心かげましょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

プロフィール

運営会社

会社概要

会社名 LDT株式会社
Life Design Technologies co.,Ltd


https://le-tech.jp/
資本金 11,930万円(資本準備金含む)
代表取締役 白石 和也
設立 2019年9月
所在地 〒105-0004
東京都港区新橋5丁目23-10片山ビル6階
TEL:0120-538-175
FAX:03-6800-5820
事業内容 AgeTech(エイジテック)プラットフォーム事業
AgeTech(エイジテック)関連のソフトウェア開発・提供事業
AgeTech(エイジテック)関連のコンサルティング事業

企業理念

ライフエンディング(葬儀)の後悔をなくす

私たちは超高齢社会に適した情報インフラとサービスインフラを構築することにより、人々のQOLの向上に寄与し、社会に貢献し続けます。

やさしいお葬式

「丁寧なお葬式を適正価格で」

私たちは後悔のない終活の
サポートに全力を注ぎます。

私たちはお客様がご納得いただける
まで真摯に向き合います。

私たちはお客様の「ありがとう」を
仕事のやりがいにします

私たちは誰もが知っていて誰もが
使いやすく誰もがなくては困る
そんなサービスを提供し続けます

私たちはこの仕事に誇りを持っています

やさしいお葬式監修

葬祭ディレクターとして10年以上培った経験を活かし、多様化する価値観の中でご相談者様にとって
どのようなご葬儀を選択することがよいのかを丁寧にヒアリングさせていただき、ご提案いたします。

お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。