危篤とは?意味と準備すべきことと対応方法を完全解説!
家族が危篤という連絡がきたら、落ち着いていられませんよね。気が動転してしまうことでしょう。それでも家族として回復を祈りつつ、適切な判断や対応をしていかなければなりません。こちらの記事では、家族の危篤の連絡があった時に何をすればいいのか、どういう心構えでいればいいのか、職場への連絡の仕方などをまとめています。
危篤(きとく)状態とは?
危篤とは、病気や怪我などで体の状態が悪化し命に危機が迫っている状況をいいます。危篤状態は不慮の事故で命の危機にいたるなど急に発生する場合や、病気で入院中に徐々に体の状態が悪化して危機にいたる場合など様々です。
医師が危篤と判断した場合、患者がそこから回復する見込みは少ないです。危篤状態になるとすぐに家族に連絡が行き、医師より家族に状況を説明されます。家族は状況を受け入れ、回復を祈りながらも心の準備を始めます。
重篤(じゅうとく)と危篤の違いは?
危篤と似た「重篤(じゅうとく)」という言葉がありますが、危篤が命の危険が迫っている状況を表しているのに対し、重篤は重い症状でそのままだと命の危険がありますが回復が見込める状態です。危篤と重篤は似た言葉ですが、重篤は命が危ういという意味ではあまり使いません。一方、危篤は現状では回復を見込めない時に使います。
重篤につていの詳細は「重篤とは?危篤・重体・重症の意味と読み方を3分で完全解説!」「重篤とは?重篤の意味・危篤との違いを解説!」がよく読まれています。
危篤状態から持ち直す確率は?
医師が危篤と判断すると、多くの人が生命の危機に陥り息を引き取ります。しかし、全ての人が命を落とすわけではなく、人によっては危篤状態から回復したり、状態が持ち直したりすることもあります。
危篤状態から回復することも
医師は患者の病状やバイタルサインなどその時に確認できる様々なデータを元に総合的に危篤と判断します。ただし、危篤状態は常に状況が変化するため、医師がその状態の全てを把握して正確に判断するのは難しいです。
危篤状態は生命の危機が迫っている状態ですが、急に危篤状態から回復することも少なくありません。患者の生命力や回復力により状態を持ち直すこともありますが、どうしたら回復するかどうかは、わかりません。
危篤から持ち直す確率は人それぞれ
危篤状態から持ち直すこともあれば、回復と危篤状態を繰り返すというケースもあります。状況は常に変化し、これからどのように体が変化するかを予測するのは医師でも困難です。そして、状態がどのようなものであっても生命の危機という状況は変わりません。
危篤状態から息を引き取ってしまうまでの期間も、予測が難しいです。危篤の判断があってから半日で息を引き取ることもあれば、数ヶ月、数年生きるというケースもあります。家族は回復を祈りながらも、もしもの時を考えながら動くことが大事です。
危篤については下記記事もご参考ください。
・危篤状態とは?回復の可能性・心構え・準備・連絡方法を紹介!
危篤の際の心構え
病院から入院している家族が危篤になったと連絡を受けた場合に家族はどのような心構えをすればいいでしょうか。予想外の出来事により、冷静さを失い取り乱してしまう人もいます。
危篤の一報を受けて、心が乱れてしまうのは誰にでも起こりうることです。冷静さを欠いたまま行動してしまうと病院に向かう途中で事故にあったり、思わぬトラブルが発生したりしてしまうこともあります。事前に心の準備をしておき、突然の一報にも落ち着いて行動できるようにしておきましょう。
危篤状態のときにかける言葉
危篤状態でも声が聞こえている可能性があります。思い出の話や今までの感謝を伝えましょう。間違えても遺産相続の話や今までの恨みつらみを言うなどということは無いようにしましょう。
危篤状態の時にしておくべきこと
家族が危篤状態になったら、回復を祈るとともに、もしもの場合にも備えましょう。まずはお金を用意しましょう。こんな時にお金のことは考えたくもない。という感情はわかります。しかし、もし臨終になればいろいろな費用が必要です。
銀行など金融機関の口座は、口座名義人の死亡が確認されると凍結されて現金を引き出せなくなります。もし支払う必要のある費用が発生しても危篤になった家族の口座からは引き出せなくなってしまう恐れがあります。
※最近では葬儀費用について、一定の金額となりますが葬儀社の見積もり・請求書などの提出で故人の口座から引き出せる金融機関もあります。
危篤の際の費用
危篤の際の費用は以下のとおりです。
・病院に支払う費用
病院に危篤となった家族の医療費を精算します。もし支払う金額がわからなければ病院に確認しましょう。
・交通費
家と病院の間に利用した交通機関の交通費です。遠方からかけつける親族や友人に交通費をお渡しすることもあります。
・お布施
宗派や葬儀で行うことによりお布施の金額は大きく変わります。葬儀の時にお寺へ渡すお布施の全国平均は約24万円です。(第4回お葬式に関する全国調査/2020年)
お布施については下記記事もご参考ください。
・お布施を完全解説!意味・相場・表書き・裏書などを解説!
・3分で分かる法事のお金の相場(香典・お布施):お金の入れ方と袋の書き方!
・3分で分かるオンライン葬儀!香典・お布施・費用を完全解説!
・葬儀費用
葬儀を行う時に葬儀社などに支払う費用です。葬儀の規模や形式、宗教や地域などで大きく葬儀費用は変わります。葬儀費用一式の全国平均額は約119万円、飲食費は約31万円となりました。(第4回お葬式に関する全国調査/2020年)
また、事前に葬儀社を決めておくことで、家族が臨終を迎えた時に、心の負担が少なく、次の行動をすることができます。
葬儀社はつき合いがあったり、家族で事前に決めていたりということがなければ、大まかでいいのでどこの葬儀社にお願いするか候補を挙げておきましょう。0から葬儀社を探すという負担を軽減できます。連続した判断を求められる状況で、少しでも流れを事前に決めておくことで心が落ち着き動きやすくなります。
葬儀費用については下記記事もご参考ください。
・今更聞けない葬儀・告別式のマナーと費用を地域別に徹底解説!
・葬儀費用はどうやって決めれば良い⁉︎葬儀に掛ける費用について
・葬式の金額は?一般的な葬儀費用の平均から、葬儀費用の内訳、費用を抑える工夫まで徹底解説!
葬儀についての不明点や疑問は『やさしいお葬式』から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。『やさしいお葬式』では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
危篤状態の連絡方法と連絡先
病院などから危篤状態の連絡を受けたら、親族や親しい友人などに連絡を入れましょう。
連絡をするのは3親等以内の親族
危篤の際に連絡を入れる範囲は、3親等以内の親族というのが一般的です。具体的には配偶者や子、親や祖父母、兄弟姉妹、孫やひ孫、叔父叔母や甥、姪です。
他にも危篤の当人との関係性が深ければ親族でなくても連絡を入れるといいでしょう。親族でも普段からあまり関わっていない場合は必ず連絡を入れる必要はありません。危篤の当人に意識があるうちに連絡してほしい相手を聞いてまとめておくといざという時にすぐに連絡することができます。
家族や親族、親しい人に連絡するのはよいのですが、大人数で一度に病室に訪れても病院に迷惑をかけてしまいます。面会する時は人数を決めて交代して会いに行くなど迷惑にならないようにしましょう。もし医師から、身近な親族だけに連絡するように指示があれば従いましょう。
住所が離れている人に連絡する場合
遠方地に住んでいる人に危篤状態と連絡をする場合は、宿泊費や交通費を負担しなければいけない場合があります。すぐに病院に駆けつけて欲しいのか、危篤状態であることを伝えるに留めるのかの判断が必要になります。
危篤であることを知らせない方が良い場合
高齢者の方や妊婦、精神的に弱っている人には危篤であることを伝えない方が良いという場合もあります。ただし、亡くなってしまった後に「なぜ伝えてくれなかったのか」とトラブルになる可能性も考えられる為、日ごろのお付き合いや状況によって判断しましょう。
危篤状態の際の連絡方法
まずは電話を使用する
連絡方法は、まず電話を使いましょう。電話は相手が取れる状態ならすぐに繋がり説明ができます。スピードが大切な状況なのでできるかぎり電話を利用するとよいでしょう。
LINEなどのSNS、Eメール、FAXなどは連絡した相手が確認できない恐れがあります。もし電話がつながらなかったら電話した旨を記してSNS、Eメール、FAXで連絡してもよいでしょう。
LINEやSNSで連絡する際の注意点
LINEやSNSを使って連絡する場合も、電話で話す内容と同じです。下記の「親族への連絡時の3つのポイント」をご参考ください。ふざけた印象を与えてしまう可能性がありますので、絵文字やLINEスタンプなどは使わないようにしましょう。
早朝・深夜に関わらず連絡をおこなう
危篤の時は緊急なのでどの時間帯であってもすぐに連絡するようにしましょう。日頃の関係もありますが、親族への電話連絡は早朝や深夜に行っても緊急事態として常識の範囲内です。その場合、電話口では「早朝(深夜)に申し訳ありません」と一言入れるといいでしょう。
連絡する時に伝えることは以下の3点です。話すポイントをメモなどにまとめておくと冷静に話すことができます。
親族への連絡時の3つのポイント
1.危篤に陥った人と自分の名前、その関係
例)「□□の長女の○○です」
2.危篤に陥った人の現在の状態
例)「現在すでに意識がなく、呼びかけても反応しません。医師の説明では明日までもつかどうかわからないということです」
3.もし来てくれるならどこにいつ来てほしいのか
例)「もしお越しいただけるようでしたら、△△病院にお願いします。深夜でも夜間出入り口から入館できるそうなので、事情を伝えて入館ください」
メールやFAXなど文字だけで危篤の連絡をするよりも、電話で口頭のやり取りをすることで相手の反応を確認しながら伝えられます。
危篤状態の連絡を病院から受けたらすべきこと
危篤状態の連絡を受けて、親族に連絡したら職場にも連絡しましょう。危篤の時はどれくらい休む可能性があるのかわからないので、早めに職場に連絡を入れるのがマナーです。事前に連絡するリストを作成し、職場への連絡もリストに加えましょう。
また、日頃お世話になっているお寺があればもしもの時に備えて電話で連絡をするとよいでしょう。日頃お世話になっているお寺は、菩提寺ともいい先祖代々のお墓を守っているお寺のことです。もし亡くなった時にはお寺に葬式や法事をお願いするので、早めに連絡をしておくとよいでしょう。
昨今は、お寺とのお付き合いも薄くなってきており菩提寺を持っていない方も多いです。その場合は僧侶を手配することもできます。
僧侶派遣は『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。
危篤のときに会社を休むことができるのか?
危篤状態は時間との戦いです。人によっては短い時間で息を引き取る可能性もあるため、連絡があればすぐに病院に向かう必要があります。そこで気になるのが危篤の連絡があった時に会社を休むことができるかどうかです。
危篤状態は存命中の為、忌引休暇は使えない
危篤状態の時はまだご家族が存命のため、一般的には忌引休暇を使うことはできません。会社の忌引休暇は家族の葬儀に参列するための休みというのが理由です。会社によって危篤の際に対応したルールがあることもあるので、事前に会社に確認しておきましょう。
有給休暇を使用する
危篤の時に家族のところへ行くには、一般的には有給休暇を利用します。危篤は急を要する事態なので、会社への有給申請は事後でも認められる可能性が高いです。
どのような状態でも、日頃上司には家族の状態を連絡しておくと、急に動かないといけなくなってもスムーズに説明ができます。危篤の一報を受けた状態では、引き継ぎや有給の申請をする時間が無いことも多く、どれくらい休まないといけないのかわかりません。
会社への連絡は小まめに行う
いざという時にはできるだけ早く上司に連絡しましょう。就業中なら電話で、就業時間外ならメールで連絡し、落ち着いたら電話をするといいでしょう。普段から家族の状態を伝えておくと説明がすぐにでき、手続きなどもスムーズな対応が期待できます。
忌引については下記記事もご参考ください。
・忌引とは?忌引の意味から気になる休暇の申請方法とマナーまで徹底解説!
・忌引休暇とは?突然の訃報に、忌引休暇で対応するための方法や忌引休暇の一般的な期間を完全解説!
・祖母の葬式には参列すべき?祖母の葬儀に参列する際の注意点や香典相場から忌引について徹底解説!
臨終になった際の流れと対応方法
危篤の状態から臨終となってしまった場合は、葬儀を行うために準備を始めます。こちらでは臨終になった際の流れと対応方法をご紹介します。
医師による死亡診断書の発行
臨終となった場合は、医師により死亡が確認されます。その後死亡診断書が発行されるので必ず受け取って大切に扱ってください。死亡診断書を管理する人を家族で決めて、どこに死亡診断書があるかしっかりと把握しましょう。
死亡届の提出
死亡診断書は死亡を届けるために役所へ提出する必要があります。役所に死亡届が受理されないと火葬もできません。遺体を病院から搬送する時にも死亡診断書を一緒に携えます。事故などで死亡した時は死亡診断書ではなく、死体検案書という書類が発行されます。
死亡届については下記記事もご参考ください。
・意外と知られていない「死亡届の提出方法」について徹底解説!
・死亡届の基礎知識を押さえておこう!書き方やその他の手続きについても解説
末期の水とは?
病院によっては、臨終の際に「末期の水」をとることがあります。末期の水とは故人があの世に旅立つ時に、喉が渇かないように臨終を迎えた人の唇を潤します。ガーゼを割り箸につけたり、筆を使ったりして水を口元に運びます。これは故人がもう一度蘇るよう願うという意味も込められているそうです。
エンゼルケア
臨終を迎えた後に、故人の遺体に行う処置には様々な種類があります。これらを総称してエンゼルケアと呼んでいます。一般的に行わなれるエンゼルケアは以下の通りです。
エンゼルケアで行う処置の種類
・清拭(せいしき) 遺体をアルコールなどで拭く
・綿詰め 遺体の耳、鼻、口に脱脂綿を入れる
・着替え 死装束に着替えを行う
・ひげ剃り 遺体のひげを剃る(男性に多い)
・化粧 死化粧を施す
・洗髪、整髪 遺体の髪を洗い、きれいにして整える
葬儀社に葬儀の依頼をする
葬儀を行うために、葬儀社に依頼します。依頼する葬儀社が決まっていれば問題ありませんが、決まっていない場合は葬儀社を探すところから始めます。ゆっくりとはできませんが、焦らずに決めることがポイントです。
依頼する葬儀社を決めるため、どのような葬儀を行いたいか確認し、複数の葬儀社に見積もりを依頼します。もし病院などから葬儀社の紹介があっても必ずそこに葬儀をお願いしないといけないわけではありません。
心乱れる中、時間もなく決断をしないといけないのはつらいですが、後々後悔しないようにしっかりと葬儀の内容を確認して、見積もりとともに検討しましょう。
葬儀依頼は『やさしいお葬式』から24時間365日無料でご相談を承っています。業界最安水準の75,000円から各種葬儀プランを用意してあります。
死亡のお知らせをする
死亡のお知らせを周りに行います。家族や親戚だけでなく、故人と生前親しくしていた友人などの近しい人にもお知らせしましょう。葬儀の詳細はこの時点では決まっていないこともあるので、まずは死亡したということを連絡します。
もし、普段つき合いがなく危篤を知らせなかった親族がいても、亡くなったことについては連絡しましょう。
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葬儀の内容を決める
葬儀をお願いする葬儀社を決めたら、葬儀の内容について担当者と打ち合わせを行います。葬儀には決める事が多数あるので、しっかりと決めていきましょう。具体的には葬儀の日程、喪主は誰が務めるのか、どのお寺に依頼するのか、葬儀内容(葬儀のプラン、棺や祭壇、お花)などです。
葬儀の日程
葬儀は、通常亡くなってから翌日にお通夜、翌々日に告別式と火葬の葬儀となります。ただし、火葬場の空き状況によってはこの通りに行えないこともあります。特に都心部ですと火葬場が混んでいる為、すぐの葬儀は難しいかも知れません。
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喪主
葬儀を執り行うのが喪主で、遺族の代表者としての重要な役割を担います。喪主を誰にするかは、親族でよく話し合ってから決めましょう。通常は、世帯主が亡くなれば配偶者。もし、配偶者がいない場合は子供が務めるケースが多いです。
喪主については下記記事もご参考ください。
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お寺に依頼する
昔からお世話になっている菩提寺がある場合は、葬儀の手配をしましょう。最近ではご遺族の代わりにお寺を派遣するサービスもあります。
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葬儀プランなど
昨今では、ごく少数で行う家族葬や通夜を行わずに葬儀・告別式・火葬を一日で終わらせる一日葬など、さまざまな葬儀プランがあります。こちらも寺院手配と同様にどのプランが良いか熟考してから選択をしましょう。
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・火葬のみで葬儀を行う「直葬」を完全解説!
家族葬や一日葬をはじめ、各葬儀プランは『やさしいお葬式』から24時間365日無料でご相談を承っています。
棺や祭壇、お花
ご遺体を安置する棺や、葬儀で使用する祭壇、供花なども選ぶ必要があります。どれを選べば良いか戸惑うことも多いかも知れませんが、予算や葬儀規模を考慮し、不明点は葬儀会社に相談しながらすすめていきましょう。
棺については下記記事もご参考ください。
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葬儀を行う
葬儀を行います。葬儀に必要なものや段取りは葬儀社が行うので、おまかせしましょう。参列者への挨拶は喪主が行うので、挨拶の内容は考えておきます。葬儀に関してわからないことがあれば葬儀社の担当に聞くと安心です。
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危篤の連絡を受けた場合の対応
入院しているご家族から危篤の連絡を受けた場合の対応方法についてご紹介します。突然、親族や友人など近しい人が危篤であることを聞くと慌ててしまうかもしれませんが、冷静に対応するようにしましょう。
ご家族から「来て欲しい」と連絡があった場合
あなたへ危篤の連絡あったということは、それなりに近しい関係だったということです。ご家族から「病院へ来て欲しい」と連絡があったのであれば、可能な限り応じてあげるべきでしょう。
駆け付けられる場合
連絡をしてくれた方へ「病院と何号室なのか?」の他に念のため「住所や電話番号」も聞いておきましょう。会話はできるだけ簡潔にし、すぐに病院へ駆けつけましょう。もし、遠方から駆け付ける時は念のため、喪服の準備をしておきます。ただし、病室へ喪服を着て駆けつけるのは大変失礼な行為ですので絶対に止めましょう。預け先が無い場合は、駅のコインロッカーなどにしまい、喪服を病室へ持ち込まないような配慮が必要です。
駆け付けられない場合
残念ながら駆け付けられない場合は、丁寧に理由を説明し謝罪をしましょう。前述したように、危篤は命の危険が差し迫っている状態です。自分自身が悔いの無い判断をするようにしましょう。
お見舞い品は不要
危篤の場合は、お見舞い品などは不要です。一刻も早く病院へ駆けつけるようにしましょう。ただし、華美な服装やアクセサリーは控え、質素な服で向かいましょう。
ご家族へかける言葉
病室に着いたらご家族に寄り添った言動を心がけましょう。「葬儀」「亡くなったら…」など死後のことを話すのはNGです。「何かお力になれることがあればおっしゃって下さい」など、言葉数は少なくて大丈夫です。また、無理に励まそうとして「きっと良くなりますよ」など無責任な言動も控えましょう。
危篤についてのよくある質問
Q危篤の連絡を受けてまず何をすればいい?
A危篤の連絡を受けたらまずはすぐに病院に向かいますが、移動中に家族や親族に連絡を入れます。伝えるべき内容をメモしておくとよいでしょう。気が動転したまま移動すると、怪我をしたり予期せぬトラブルが発生したりすることもあるので、落ち着いて行動しましょう。
病院では、状況により滞在が長引く可能性もあるので、宿泊の準備をしておくとよいでしょう。
Q危篤状態を連絡する時に何を伝えればいい?
A危篤の連絡を受けると心が乱れ、普段ならできることも難しくなってしまうことがあります。危篤の連絡は危篤状態の家族と自分の名前、現在の状態、連絡先や入院先の施設の情報などをメモにまとめておくとよいでしょう。
最初に電話で大事なことだけを伝えて、後にメモした情報を携帯で撮影し、メールで送信するという方法もあります。聞き間違いや言い間違いを減らすことができます。
Q会社を危篤で休むのは気が引けます。
A突然、家族の危篤の連絡で、すぐに病院に向かわないといけないのに、会社を休んでもいいのか、非常識ではないかと不安になりますが、まったく非常識ではありません。特に父母や祖父母などの近い関係なら常識の範囲です。
職場の上司や同僚に普段から家族の状態を相談しておくことで、いざという時に休みを取りやすくなります。
Q危篤状態から息を引き取ってしまったらどういう行動をすればいい?
A息を引き取った後には、親戚や故人の友人、職場などに訃報の連絡をします。忌引き休暇を申請して取得するためになるべく早めに連絡しましょう。
葬儀を行うため、葬儀社に連絡を入れることも大切です。亡くなった後は手続きや葬儀への対応など忙しくなります。事前にお願いする葬儀社を決めておくと手続きなどがスムーズに進みます。
急な葬儀については『やさしいお葬式』から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。『やさしいお葬式』では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
危篤にについてのまとめ
「危篤」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【危篤(きとく)状態とは?】
●病気や怪我などで体の状態が悪化し命に危機が迫っている状況
●医師が危篤と判断した場合、患者がそこから回復する見込みは少ない
【危篤状態から持ち直す確率は?】
●危篤状態は生命の危機が迫っている状態ですが、急に危篤状態から回復することも少なくない
●危篤から持ち直す確率は人それぞれ。場合によっては数カ月、数年生きるケースも
【危篤の際の心構え】
●冷静さを欠いたまま行動してしまうと病院に向かう途中で事故にあったり、思わぬトラブルが発生する可能性も
●落ち着いて行動することが大切
【危篤状態の時にしておくべきこと】
●病院代や交通費、葬儀費用などが発生するのである程度のお金を用意しておく
【危篤状態の連絡方法と連絡先】
●連絡をするのは3親等以内の親族(配偶者や子、親や祖父母、兄弟姉妹、孫やひ孫、叔父叔母や甥、姪)
●まずは、電話を使用する。電話がつながらなかったら電話した旨を記してSNS、Eメール、FAXで連絡
●早朝・深夜に関わらず連絡をおこなう
【危篤状態の連絡を受けたらすべきこと】
①親族へ連絡
②(必要があれば)早めに職場に連絡を入れる
③日頃お世話になっているお寺があればもしもの時に備えて電話で連絡をする
突然、家族が危篤という連絡を受けると、予想以上に心が乱れて落ち着きを失ってしまうことがあります。心が乱れていると聞くべき情報が理解できなかったり、こちらの意思を伝えるのが難しくなったりします。また、落ち着きを失うことで移動中に事故を発生させたり、思わぬトラブルに繋がったりするかもしれません。
このような事態を避けるために、事前に決められることは家族で話し合って決めておきましょう。具体的には危篤となった時に連絡する人をリストにしたり、葬儀をどの葬儀社やお寺にお願いするかということを決めたりするだけでいざという時に落ち着いて行動できます。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール