周囲の理解を得ることが大切!直葬を選ぶときの注意点について
2021/8/10 情報更新
親族が亡くなったときに直葬を選ぶというケースがあります。経済的な理由などの様々な理由から葬儀を行わないという選択をすることも可能で、法律上で義務付けられているわけではないので何も問題はありません。ただし、直葬を選ぶと思わぬトラブルに発展することがあるので、どのような点に注意しておくべきかを理解しておく必要があります。ここでは直葬のメリットやデメリット、費用などについて紹介します。
直葬についての基礎知識
直葬は葬式をしなくて済むから経済的負担が小さくて良いという話を聞いたことがあるけれど、具体的にどういうものなのかを知らないという人もいるでしょう。直葬とは一体どういうものなのでしょうか。どのくらいの割合の人が選んでいるのか、費用はどのくらいかかるのかといった基礎知識を説明します。
直葬とは何か?
直葬とは一般的なお葬式のように通夜や葬儀、告別式を執り行わず、火葬だけで故人を弔う方法です。
葬儀をしない葬送法
葬儀のやり方の一つと言われることもありますが、厳密には葬儀をしていないので葬送法との一つと捉えるのが適切でしょう。火葬だけで終わらせることから火葬式と呼ばれることもあります。基本的には個人が亡くなって遺体を安置したら安置場所から火葬場へ直接遺体を運んで火葬を行う仕組みになっています。そして、火葬によってできた遺骨を収骨して終わりというのが流れです。直葬にもやり方がいくつかあり、通夜や葬儀をしないだけで僧侶を呼ぶ場合もあります。その場合には火葬炉の前でお経を上げてもらい、供養するのが一般的です。
直葬と家族葬の違い
直葬と家族葬の大きな違いは、通夜や葬儀、告別式を行うかどうかです。火葬だけをおこなう直葬と違い、家族葬では規模は小さいものの、宗教的儀式は一般の葬儀と変わらずに行われることが特徴です。
家族葬については下記記事もご参考ください。
・家族葬のお葬式の費用は?家族葬でお葬式を行う際の費用相場や費用を押さえるためのポイント、注意点まで徹底解説!
・家族葬を安くするための7つのポイントを公開!一般葬との違いとメリット・デメリット!
・家族葬の流れは?一般的な家族葬から一日葬まで、家族葬の流れを完全解説!
直葬を選ぶ人の割合
直葬で故人を弔う人の割合はどのくらいになっているのでしょうか。
2017年の統計調査では直葬は約5%
2017年に行われた統計調査では直葬・火葬式を選んで弔った人の割合は約5%となっていました。これはその直近2年以内に葬儀に携わった40歳以上の男女を対象とした調査です。一般的に喪主になるのは配偶者や親または子なので40歳以上のケースが大半を占めていることから母集団としては適切でしょう。この際のデータによると東京都に限ってみれば割合は約9%となっていて、都会では直葬を選ぶ人の割合が高いことがわかります。それでも9割以上は通夜や葬式を執り行っているということも同時に理解できるでしょう。
直葬の認知度は上がってきている
直葬はもともとは葬儀社が表に出していないプランとして提案しているものでした。経済的に余裕がない遺族に対して火葬をして故人を弔うための方法として執り行っていたものなのです。直葬が行われているという事実がインターネットなどによって情報発信されるようになった影響でだんだんと認知度が高まってきている段階にあります。IT世代である若い人たちが喪主となる時代になると直葬に対する理解も広まり、直葬を選ぶ人の割合も変化していくことになるでしょう。
直葬について詳しくは下記記事をご参考ください。
・葬儀無しで火葬のみ?直葬の流れからメリットデメリットまでを徹底解説!
・直葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!
直葬にかかる費用
直葬をするのにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。一般的な費用相場として12万円から40万円ということが知られています。葬儀社によっては破格のプランを用意していて10万円以下で対応すると宣伝していることもあるでしょう。ただ、直葬のために必要な物品やサービスが含まれておらず、追加料金がかかって結局は相場と同じくらいの費用がかかってしまうのが通例です。
直葬にかかる費用の内訳
直葬にかかる費用は遺体の搬送費用、安置施設の使用料、遺体安置のためのドライアイスの費用のように火葬に至る前に必要なものがまず挙げられます。火葬の際には棺や骨壺、お別れ用の花束などの物品費用がかかり、さらに火葬費用と火葬場の運営スタッフの人件費、火葬手続きの代行費用といったものが代表的です。また、僧侶を呼んで読経してもらった場合にはお布施を渡すことが必要になります。
直葬の費用については下記記事もご参考ください。
・直葬(火葬)の費用を完全解説!相場・流れ・メリット・デメリットを紹介!
・火葬(直葬)の費用を完全解説!相場・内訳・費用を抑える方法を紹介!
・直葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!
直葬のメリット
直葬は一般的な葬儀をあげる方法に比べて魅力的なのかどうかと悩んだときに、まず知っておくと良いのがどんなメリットがあるかです。直葬についてよく知られているメリットが二つあるので確認しておきましょう。
費用を抑えられる
直葬の最も大きなメリットとしてよく認識されているのが費用を抑えられることです。直葬では通夜、葬儀、告別式を一切行わないのでこれらにかかる費用を削減できます。これらの式には会場費用や花束などの物品費がかかるだけでなく、通夜や告別式の後に行う会食の費用などもかかります。また、僧侶に払う読経料やお車代なども払わなくて済むようになるため、大幅な費用削減になるのです。一般的な葬儀では100万円を超えるケースがあるのに対し、直葬では費用相場が12万円から60万円という低い水準にあることを考慮すると経済的な負担を減らすのに効果的な選択肢だと言うことができます。
余裕をもって故人との別れができる
直葬を選ぶメリットとして故人との別れに十分に余裕を持つことができる点も挙げられます。通夜や葬儀、告別式などを行うと参列者への対応をしなければなりません。家族葬ならまだしも会社の関係者なども含めた大勢の参列者に来てもらうとなるともはや接待のようなことになります。香典返しやお手伝いをしてくれた人への挨拶やお礼、そして葬儀後に訪問してくる人への対応なども少なくて済むので負担を軽くできるのが魅力です。
告別式などを行わない火葬だけの形式にすると遺族や親族、ごく近しい友人などに参列者を限定しやすくなります。そのため、ただ時間や労力を軽減できるだけでなく、故人と親しかった身近な人や気の知れた人だけで集まって故人との別れの時間を設けることが可能です。赤の他人と一緒ではないので心の内も話しやすく、心の整理もつけやすいでしょう。
直葬のデメリット
直葬にはメリットだけでなくデメリットもあります。きちんと知った上で直葬を選ぶようにしないと後々になって後悔してしまうかもしれません。デメリットについても代表的なものを二つ紹介するので、直葬に決めてしまう前にしっかりと理解しておきましょう。
親族や友人知人とトラブルになる可能性がある
直葬は葬儀をすることなく直接故人を火葬にしてしまうのが特徴で、考え方によってはとてもシンプルとも言える葬い方でしょう。しかし、いきなり火葬にするという行為に対して抵抗感を示す人も少なくないので注意しなければなりません。火葬が終わった後であの人が亡くなったという話を聞きつけ、弔問に訪れる人もいるでしょう。葬儀に出席したかったという話をされてしまうことも多く、それが恨みに変わってしまうこともないわけではありません。故人と親しかった人の場合には特にこの傾向が強く、その後の付き合いでトラブルが生じるリスクがあります。
同様の理由で直葬をすると決めたときにその場にいなかった親族や友人などとも付き合いに支障を来すようになることがあるので注意が必要です。また、個人が世間的によく知られている人だった場合には周囲の評価が問題になりがちです。葬儀費用を出し渋って直葬にしたひどい家族だと言われてしまう可能性も否定できません。嫌味を言われたり、反感を買ってしまったりしたために近所付き合いが難しくなってしまう場合もあります。本当に社会でよく知られている人だった場合には、遺族や親族が会社などで不当な扱いを受けるリスクすらあるので気をつけましょう。
菩提寺への納骨を拒否される場合がある
直葬をするデメリットとして菩提寺に納骨できない場合があるということも覚えておきましょう。先祖の位牌を収めている菩提寺に納骨したいと思ってもお寺の方から断られてしまうことがあるのです。葬儀は宗教的儀式として必要なものとして位置づけられているため、葬儀をせずに火葬にしてしまったことが菩提寺の基本的な考え方にそぐわないと判断されることがあります。納骨を拒否されてしまった場合の対策として、諦めて別のお墓を作って納骨することもできますが、余計に費用がかかってしまうことは否めません。
菩提寺へ何とかして納骨してもらおうとした場合には実はかなり厄介なことになります。その菩提寺の宗派のやり方に従って葬儀を執り行わなければならないのが一般的だからです。節約することも考慮して直葬を選んだのに結局は費用がかかってしまうことになります。親族などと打ち合わせをして直葬をした場合にはまた葬儀のために集まってもらわなければならず、手間もかなりかかることは否めません。
納骨については下記記事もご参考ください。
・納骨にかかる費用を完全解説!相場・内訳・流れ・準備物を紹介!
・納骨のお布施を完全解説!金額相場・書き方・渡し方・マナーを紹介!
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菩提寺とは?
先祖代々のお墓を管理しているお寺を「菩提寺(ぼだいじ)」と呼びます。昨今は、お寺とのお付き合いも薄くなってきており菩提寺を持っていない方も多いです。その場合は僧侶を手配することもできます。
僧侶派遣は『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。法事・法要は業界最安値水準の50,000円からご依頼可能です。
直葬をはじめ、各葬儀プランは『やさしいお葬式』から24時間365日無料でご相談を承っています。
電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。『やさしいお葬式』では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
直葬のメリット、デメリットについては下記記事もご参考ください。
・直葬(火葬)の費用を完全解説!相場・流れ・メリット・デメリットを紹介!
・葬儀無しで火葬のみ?直葬の流れからメリットデメリットまでを徹底解説!
直葬を行うときの注意点
直葬を行おうと決めた時にはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。デメリットの項目で挙げたように失敗すると後々までトラブルが起こってしまいかねません。直葬のときには次に挙げる2つの注意点をきちんと押さえておきましょう。
周囲の理解を得てから行う
何より大切なのは周囲からの理解を得た上で直葬を選ぶことです。葬儀を省略したことに反感を抱かれないようにするために親族などから承諾を得ましょう。また、参列したかったと言いそうな友人などへも直葬をすることをあらかじめ伝えておくのが安全策です。どうしても賛同を得られないときにはお別れの会などを後日に開くことも検討しましょう。また、菩提寺に納骨したい場合には直葬でも問題ないかを確認しておくのが大切です。
遺体の安置場所を確保する
直葬をするときには遺体の安置場所の確保にも気を払う必要があります。法律上、死後24時間が経過しないと火葬できないので、少なくともそれまでは安置できる場所を用意しなければなりません。病院では長時間の安置は断られてしまうので通常は自宅か葬儀社などが持っている霊安室に安置します。自宅の場合には清潔な布団に遺体を寝かせて安置するのがマナーで、数日間安置する場合はドライアイスなどで冷却することも必要です。葬儀社に相談すれば適切な安置の仕方を教えてくれるので、直葬の打ち合わせをすることも含めてすぐに相談を持ちかけましょう。
>>故人様を預かる施設が足りない⁈都会のご安置所事情
戒名をつけてもらいたい場合
お経をあげてもらわない直葬であっても、戒名を付けることは可能です。その場合は、菩提寺に相談してみましょう。前述したように、直葬に対して否定的な考えを持つお寺もあります。できるだけ事後ではなく直葬を行う前に相談するのがおすすめです。
戒名については、『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。
戒名については下記記事もご参考ください。
・戒名の居士とは?他の戒名との違いから戒名の決め方、生前戒名まで完全解説!
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直葬の流れ
直葬では葬儀などは行わないですが、基本的な流れを踏襲して執り行う必要があります。一般的な直葬の流れと、それぞれの段階で押さえておきたいポイントについて理解しておきましょう。
遺体を迎えにきてもらう
まず死亡が確認されたら故人の遺体を迎えに来てもらいます。葬儀社へ連絡して直葬を行いたいということも伝えて来てもらいましょう。病院や介護施設では遺体を安置できる時間があまり長くないので死亡確認後にすぐに連絡するのが賢明です。一方、自宅で亡くなった場合には事件性がないかを確認するために警察による確認が行われます。遺体には触れずにかかりつけ医や警察に連絡して指示に従いましょう。
自宅や霊安施設へ安置する
葬儀社に自宅や霊安室まで遺体を運んでもらったら火葬する日まで遺体を安置します。霊安室に安置すると家族が付き合う必要はないものの、安置期間中に別れの時間を過ごせないというデメリットもあるので慎重にどちらにするかを選ぶのが大切です。火葬場が混み合っていると数日間は安置しなければなりません。安置したら葬儀社と火葬場や僧侶の手配、日取りなどを相談して今後の予定の打ち合わせをするのが一般的です。
>>葬儀日程の決め方とは?通夜・葬式・法事法要の日程の決め方を完全解説!
また、この間に故人との別れを惜しみつつ、棺に収める思い出の品などを探しておきましょう。
納棺・出棺を行う
火葬の日を迎えたら故人を仏衣に包み、遺体を納棺します。あらかじめ決めておいた思い出の品をこの際に一緒に納めることができますが、可燃物しか納められないので気をつけましょう。
>>棺桶(御棺)とは?意味と選び方と副葬品に入れてよいものダメなものを解説!
入れられるかわからないものは予め葬儀社に問い合わせておくのが賢明です。納棺を終えたら出棺することになり、葬儀社が火葬場まで棺を運んでくれます。遺影写真や位牌がある場合にはこのときに一緒に持っていきましょう。
納棺と出棺については下記記事もご参考ください。
・納棺とは?意味・流れ・入れるもの・マナーを完全解説!
・納棺の儀式とは何?儀式の流れで知っておきたいことについて
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火葬・骨上げを行う
火葬
火葬場に到着したら5分から10分程度の最後のお別れの時間を過ごし、火葬を行うというのが通例です。僧侶に読経してもらう場合には火葬炉の前で行ってもらいます。火葬にかかる時間は1時間程度で、その間は控え室で待機するのが一般的です。
火葬については下記記事もご参考ください。
・火葬をするには火葬許可証が必要!発行の流れや再発行について解説
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骨上げ
火葬が終わったら骨上げをして遺骨を骨壺に納めていきます。骨上げは喪主を先頭にして、血縁の深い順に拾っていくのがマナーです。骨は足側から拾っていき、最後に喉仏を納めるというのが一般的です。骨上げを終えたら線香を上げて解散というのが直葬の基本的な流れです。
埋葬
直葬であっても、埋葬方法は一般葬と変わりません。先祖代々の墓地や納骨堂に埋葬します。無宗教者であった場合は、樹木葬や海洋散骨といった埋葬方法もあります。
樹木葬や散骨については下記記事もご参考ください。
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海洋散骨については『やさしい海洋散骨』でもご相談を受け付けております。ご家族に代わり散骨する「代理プラン」、少人数で散骨をする「合同プラン」、船を貸切る「貸切プラン」や「ペット散骨」などからお選びいただけます。オプションでは手元供養のお骨壺や遺骨リングなども作成可能です。
直葬でのマナー
直葬では参列者を呼ばずに身内だけで執り行うことがほとんどです。そのため、参列する場合は一般葬よりも服装に気を遣う必要はありません。とはいっても、弔事であり故人を見送る大切な場ではあるので、最低限のマナーは守るように注意しましょう。
直葬に参列する際の服装
直葬であっても、準喪服を着用して参列しましょう。男性の場合は、上下黒のスーツに白いワイシャツ。女性であれば、黒色のワンピースやスーツを着用し、ストッキングも黒色を選びましょう。
弔事での服装については下記記事もご参考ください。
・急な葬儀での服装はどうする?注意点の多い女性の喪服を徹底解説!
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直葬でも香典は用意する
直葬では香典を用意するか迷う方も多いと思います。一般的には香典は必要無い場合がほとんどですが、事前に香典辞退の申し出がない限りは香典は念のため用意した方が良いでしょう。ご遺族からその場で受取を拒否される可能性もありますが、香典は万が一必要になった場合、すぐの準備が難しいためです。
直葬での香典相場
香典の相場は友人であれば、3,000円~5,000円ほどです。親族であれば1万円~3万円ほどになります。香典を包む際は新札を使用しないように注意しましょう。
香典については下記記事もご参考ください。
・香典の袋の書き方を完全解説!金額相場・書き方・渡し方を紹介!
・香典の相場を完全解説!故人との関係別・書き方・包み方・渡し方も紹介!
・香典を連名で出す場合は?香典を連名で出す際の書き方やマナー、注意点を徹底解説!
挨拶状は早めに送る
通常の挨拶状では葬儀に参列してくれたお礼を兼ねてお送りします。しかし、参列者が身内のみの直葬では挨拶状には「無事に故人を送り出しました」と亡くなったことを知らせる役割もあります。その為、一般的な挨拶状よりも早めの死後1~2週間でお送りするようにしましょう。
まとめ:周囲への確認が済んでから直葬を執り行おう
「直葬」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【直葬とは何か?】
●一般的なお葬式のように通夜や葬儀、告別式を執り行わず、火葬だけで故人を弔う方法
●火葬だけで終わらせることから火葬式と呼ばれることもある
●火葬炉の前でお経を上げてもらう場合もある
【直葬にかかる費用】
●一般的な費用相場として12万円から40万円
【直葬のメリット】
●通夜、葬儀、告別式を一切行わないので費用を大幅に削減できる
●故人との別れに十分に余裕を持つことができる
【直葬のデメリット】
●葬儀を行わないことで、参列したかった親族や友人知人とトラブルになる可能性がある
●お経や戒名を付けていないことが原因で菩提寺への納骨を拒否される場合がある
【直葬を行うときの注意点】
●葬儀を省略したことに反感を抱かれないために、事前に親族から承諾を得ておく
●死後24時間が経過しないと火葬はできないので、火葬までに安置できる場所を用意する必要がある
【直葬の流れ】
①ご遺体を迎えにきてもらう
②自宅や霊安施設へ安置する
③葬儀社と火葬場や僧侶の手配、日取りなどを相談する
④ご遺体を納棺
⑤火葬場まで出棺
⑥火葬
⑦骨上げ
【直葬でのマナー】
●直葬であっても喪服を着用する
●香典辞退の申し出がなければ香典は持参する
●直葬では挨拶状は故人が亡くなったことを知らせる重要な役割がある為、死後1~2週間で送付する
直葬は費用も手間も少なくて済み、故人との別れの時間を確保しやすいというメリットはあります。しかし、通夜や葬儀、告別式は故人との最後の別れのときなので参列したい人も多いのが実態です。菩提寺に納骨できないトラブルが発生するリスクもあるので安易な気持ちで直葬を選ぶのはトラブルを引き起こしかねません。周囲への理解をきちんと得て万全の体制を整えてから直葬を執り行うようにしましょう。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール