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曹洞宗の葬儀の特徴は?葬儀の流れからお布施の相場、注意点まで完全解説!

皆さんは、宗派によって葬儀の形式が異なることはご存知でしょうか?

「なんとなく、こうかなあ」「葬儀の流れはわかるけど、どこの宗派なのかはわからない」とう思われる方も多いのではないでしょうか。

無宗教が多い日本では、葬儀の宗派を気にしたことがある人は少ないのではないでしょうか。今回は数多くある宗派の中から「曹洞宗」の葬儀をピックアップしてご紹介します。曹洞宗の信仰や葬儀の流れから、お布施の相場、実際の葬儀を行う際の注意点までを解説いたします。

曹洞宗(そうとうしゅう)とは?

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「曹洞宗」と聞くと何を想像しますか?学校で習ったことはあるけど、詳しくはわからないという人が多いのではないのでしょうか。この記事では、そんな曹洞宗の葬儀における基本的なことから応用まで丁寧に紹介してまいります。

曹洞宗の歴史

曹洞宗は、遡ること800年、中国に由来する歴史があります。

中国の禅宗五家の内の1つである曹洞宗は、800年ほど前に日本達磨宗・臨済宗・黄檗宗・普化宗に並ぶ鎌倉仏教のひとつとして日本に伝わりました。そして福井県の永平寺と横浜市鶴見区の總持寺(そうじじ)が本山として現在もあります。

中国の禅宗の多くは貴族階級や幕府からの信仰を受けていましたが、曹洞宗は地方の一般民衆の帰依を受け、だんだんと地方へと勢力を伸ばしていきました。

日本においても、他の禅宗が幕府と関係の深い鎌倉や京都を中心に発展させる傍ら、曹洞宗は地方へとその発展への目を向け、地方の民衆の素朴な悩みに応え、地道に布教活動を続けてきた歴史があるからこその今の曹洞宗になります。

曹洞宗の教え

その教えの内容として、「人間は本来、仏の心を生まれながらに持っていて、慎ましい生活を送ることで、仏の心が現れてくる」とされています。

その元凶である利己的な考えを悔い改め、自分だけでなく、それ以外の人やもの、それらの命を大事にすることで、仏の心、すなわち「仏心」に近づける、という信仰です。そんな曹洞宗は、日本で最も信仰の多い宗教として今でも広く知られています。

曹洞宗の特徴

そんな曹洞宗は「黙照禅」という専ら「坐禅に徹する」ことが特徴とされています。仏の姿に近づくには座禅に徹する、というのが曹洞宗の中での信条で、修行の中でも座禅はとても重要な意味があります。

加えて、信仰の軸として他人を思いやることや恩返し、感謝の心を大切にし、精進することが修行として大切であるとされてきました。また曹洞宗は仏陀、つまり悟りを開いた人・目覚めた人の教えであるため、出家や在家に拘らず、求道者各自が悟りを開くことを標榜としています。

曹洞宗の葬儀の特徴

そんな曹洞宗での葬儀は、3つの大きな特徴があります。

1.葬儀は故人が仏の弟子になるための葬儀
曹洞宗の葬儀はどんな意味づけがあるのでしょうか。曹洞宗の葬儀は、「故人を仏の弟子にするための儀式」を行うことになります。

葬儀の流れは大きく前半と後半に分けられますが、前半では「授戒の儀式」という故人を仏の弟子にする為の行いをして、後半には「引導の儀式」を実施することで、仏の世界へと故人を導く、という流れで行われています。

2.比較的賑やかな葬儀
皆さんは葬儀や通夜と聞くと、どんなイメージを持たれていますか?曹洞宗の葬儀や通夜は他の宗教と比較して、とても賑やかなことも特徴の一つです。1人の僧侶がお経を読み上げるだけでなく、食事やお酒の振る舞いや葬儀内で楽器や音を鳴らすのも儀式の一部となっているのです。

3.儀式が多く、時間がかかる
他の禅宗も含め曹洞宗の葬儀は、儀式の数が多く葬式全体の時時間を要することも特徴となっています。禅宗では曹洞宗だけでなく他の宗派でも儀式が多いことが特徴ですが、曹洞宗にしかない儀式もいくつかあるのでこれからピックアップしてご紹介していきたいと思います。

葬儀は故人が仏の弟子になるための葬儀

曹洞宗において、葬儀を実施することは非常に大切なものです。曹洞宗では「葬儀を実施した際に、故人が仏の弟子になる」と考えられています。ですので、曹洞宗の葬儀は「故人を仏の弟子にするための儀式」を行う必要性があります。

具体的には、故人が亡くなってから、枕経、通夜式、葬儀と、1度だけでなく何度も御経をお唱していきます。なぜ繰り返し御経を唱えるのかというと、故人がみな立派な仏の弟子となり浄土すなわち天国へと登れるように手助けになるからです。

>>枕経とは?何のために亡くなった方へ枕経を行うのか、実際のお布施の相場とは

この手助けするのは、僧侶の力だけでは足りません。遺族や故人が生前親しくしていた友人の心の中には、生前に故人から受けた恩や愛情などが残り続け、それを胸にみな生きているのです。ですから、葬儀に参加する人みんなでお経を唱えます。

突然身近な人が亡くなったという悲しみの中で、遺族や故人をよく知る友人がすぐに落ち着いた気持ちで故人と向き合うということは難しいことです。ですが、僧侶らと共に手を合わせ、無事に故人が浄土へ行き仏の弟子になれるように力を貸してあげることも大切なのです。

比較的賑やかな葬儀

曹洞宗の葬儀などは非常に特徴的なものとなっています。葬儀や前日の通夜式を大変賑やかに行います。通夜式では、葬儀の最後に料理や飲み物を参列者に出す「通夜振る舞い」を行うケースが多いです。

この「通夜振る舞い」では、施主がオードブルや大皿の料理や飲み物などを用意して会食ができる場を設け、僧や参列者などの席を回り、簡単な挨拶を丁寧に行っていきます。

故人との思い出を振り返るなどをして、通夜式の時を経た後、僧や参列者は自身の家へと戻ります。僧侶や参列者が帰宅した後は、家族や親族などがそのまま残り、朝まで夜通し故人に付き添います。そこに残った人たちで夜通し故人を見守ることが通夜式のしきたりなのです。

しかし実際には、葬儀を翌日に控えている関係上、交代で休むなどの方法を取りながら朝を迎えることが多いです。

仏式の通夜に関しては「お通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!」「通夜と葬式の違いは?どんな目的で行うもの?それぞれの流れを紹介!」もご覧ください。

鼓鈸三通(くはつさんつう)とは?

また、葬儀の日に行う「鼓鈸三通(くはつさんつう)」と呼ばれる儀式があります。曹洞宗の儀式は非常に手順が多いのですが、その中の鼓鈸三通は曹洞宗独自の儀式の1つで曹洞宗の葬儀においてとても大きな特徴とされています。

これは、1人の僧侶がただ御経を読み上げるのだけでなく、僧侶が三人で。楽器のシンバルに似た形をした「鐃祓(にょうはち)」や、手で持って鳴らす「引磐(いんきん)」、太鼓での独特な音を叩いて響かせます。故人を仏の世界に導く手助けをするために、曹洞宗の葬儀では楽器や音を用いて盛大に表現することも特徴のひとつです。

このように葬儀当日だけでなく通夜式から荘厳な儀式を行うことで、大切な人を失い、深い悲しみの遺族らを優しく包んでくれます。

儀式が多く、時間がかかる

曹洞宗ではどのような儀式が行われ、どのくらいの時間を要するのでしょうか。

曹洞宗だけでなく禅宗の葬儀は、他の宗教とは異なり儀式の数が多く葬式全体の時間がかかることも特徴となっています。その理由としては先ほど述べた、故人を仏の弟子にするために繰り返し御経を唱えることや、葬儀のみならずその前後も盛大に行うことが挙げられます。

葬儀の所用時間は1時間以上かかる

曹洞宗の葬儀自体の所要時間は1時間以上と言われています。これは他の宗派のおおよそ倍であり、丁寧に仏門への入門を行うことが葬儀の時間を長くすることに繋がるのです。

では、葬儀は実際にどのような流れで行われるのでしょうか?次は曹洞宗の葬儀の流れに関して詳しく説明していきたいと思います。

一般的な葬儀に関しては「仏式葬儀とは?一般的なマナーや葬儀の流れについて徹底解説」をご覧ください。

曹洞宗の葬儀の流れ

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曹洞宗の葬儀の流れは詳しく以下の7つの段階に分けられます。

『剃髪』→『授戒』→『入龕諷経』→『龕前念誦』→『挙龕念誦』→『引導』→『山頭念誦』

ほとんど馴染みのない言葉ばかりですが、これらはそれぞれどんな意味を持ち、どんな儀式なのでしょうか?1つずつ詳しく説明していきます。

剃髪(ていはつ)

曹洞宗における葬儀の当日には、剃髪(ていはつ)の儀式を行うことが通例になっています。剃髪とは故人の頭を僧侶が剃る儀式です。しかし僧侶が実際に故人の髪の毛を剃るということは、現在はありません。

一般的には、読経をしながら髪を剃るような様子を見せることで、剃髪の儀式を行います。

授戒(じゅかい)

授戒(じゅかい)には多くの手順があります。

まず、懺悔文(さんげもん)、三帰戒文(さんきかいもん)、三聚浄戒(さんじゅうじょうかい)という儀式を、順を追って進めていきます。さらにその後、十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)、血脈授与(けちみゃくじゅよ)という儀式を続けて行い、段階的にあの世へと旅立つ準備を行うという流れです。

それぞれの儀式を詳しく解説していきましょう。

▲懺悔文

懺悔文では故人の生前の罪に対する懺悔を行います。

▲三帰戒文

三帰戒文は、仏の教えを守り世の中の修行者のためにきちんと尽くすことを誓います。

▲三聚浄戒・十重禁戒

法性水と言われる水を僧侶が用意し、コップなどに入れた法性水の水滴を木の葉や枝などを使い故人の身体あるいは棺の上に飛ばして行います。

これはお浄めのための儀式ですが浄めるという意味に加えて、この水がかかることによって、生前の煩悩が消失し、仏様の教えに目覚めるというような説もあります。

▲血脈授与

授戒の最後に行われる儀式で、仏様の弟子になった証明のことです。仏様から故人までの系譜が記された血脈を故人の前にお供えします。血脈の紙には、故人の名前と僧侶の名前が書かれており、裏側には戒名が書かれています。

仏様の教えが葬儀を執り行う僧侶に、そして故人に代々に受け継がれてきたつながりが感じられます。血脈授与を行い授戒の儀式は終了します。

入龕諷経(にゅうかんふぎん)

入棺とは、故人を納棺する儀式であり、本来であれば棺を納める際に読経がなされます。しかし、納棺がすでに終わっているので、入龕諷経では「大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)」と「回向文(えこうもん)」が読経されます。読経をしている間に、参列者は死者を弔うために香を焚きます。

納棺については「納棺とは?意味・流れ・入れるもの・マナーを完全解説!」「納棺の儀式とは何?儀式の流れで知っておきたいことについて」の記事もご参考ください。

龕前念誦(がんぜんねんじゅ)

龕前念誦は、棺を閉じるときに読み上げる読経です。「十仏名(じゅうぶつみょう)」と「回向文(えこうもん)」が読経されます。

亡くなった方が悟りの道を進むことを祈るために唱えるものです。

挙龕念誦(こがんねんじゅ)

大宝楼閣陀羅尼(だおほうろうかくだらに)のお経を唱えながら、僧侶が太鼓やシンバルに似た鐃鈸(じょうはつ)という楽器を鳴らす儀式。

また、3つの鳴り物が掛け合うように鳴らされるので、チンドンジャランなどと言われたりします。鼓鈸三通(くはつさんつう)ともいい、これは曹洞宗の葬儀において、特異な点でもあります。

これらは故人を送り出すために、出棺をする際に行われるものです。儀式を導く導師とは別に、鳴り物を鳴らす僧侶が必要なため、僧侶の人数が多くなることも特徴でしょう。

引導(いんどう)

引導は引導法語とも呼ばれ、故人を仏の世界へと導くために、故人の半生を僧侶が漢詩で表すことを言います。そして、法炬(たいまつ)を使い、円を右回り、左回りに描いて故人に引導を渡します。

しかし、現在は本物の法炬を使われることは少なく、法炬に似せた線香のような仏具を使うことが一般的のようです。

山頭念誦(さんとうねんじゅ)

山頭念誦は、故人が仏の弟子となり、仏性に目を覚ますことを手助けするための祈願のことで、「修証義」が読経されます。山頭は「火葬場」のことを指しており、故人が斎場から埋葬場へと向かうまでに行う儀式でした。

曹洞宗の葬儀はやさしいお坊さんでも対応可能です。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。葬儀は業界最安値の60,000円からご依頼可能です。

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曹洞宗のお布施相場

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続いて、お布施の相場について紹介してまいります。

まずお布施というものは、僧への謝礼の気持ちとして渡すものですので、正確な金額は決まっていません。ですので、お寺に具体的な金額を相談しても「お気持ちで結構です」と答えられてしまうことが多く、金額を明示してくれないケースがほとんどです。

しかし、金額をこちらで自由に決めることはできますが、ある程度の相場は存在します。一般的な相場は20万円から60万円とされていますが、法要の規模や地域、お寺との関係性などで変動します。

このお布施の他にも、戒名をお寺につけてもらう場合は、お布施とは別にお金が必要となってきます。

お布施の相場については「お布施を完全解説!意味・相場・表書き・裏書などを解説!」「3分で分かる法事のお金の相場(香典・お布施):お金の入れ方と袋の書き方!」の記事もご参考ください。

曹洞宗の葬儀での注意点

葬儀には、宗派ごとに様々なしきたりやルールが存在します。

特に宗派によっては焼香の違いが如実に現れますので、実際に参列した際にしっかりとルールを覚えておくと戸惑うことも少なくなるでしょう。実際に役立つ、大切な注意事項をいくつかご紹介します。

曹洞宗では略式数珠が一般的

曹洞宗には、公式の数珠は108玉が連なる「看経(かんきん)」とよばれるものがあります。

数珠の形は、他の禅宗と同じですが、曹洞宗の数珠には金属の輪がつけられています。しかし、曹洞宗の葬儀だからといって、必ずこの看経を使用する必要はありません。

曹洞宗の葬儀では「略式数珠」を使うケースをよく目にします。
略式数珠は宗派を選ばずに、あらゆる宗派の葬儀で広く使うことのできる一重の数珠です。

数珠の使い方

数珠は左手にかけて、右手は添えるようにして合わせ合唱をします。

焼香の手順

葬儀において最も宗派ごとに違いが現れるのがこの焼香です。曹洞宗では焼香は2回行います。

焼香の回数

1回目は、右手を使いお香をひたいくらいの高さまで持ち上げます。この焼香を額の高さまであげることは「押し頂く」という動作になります。

2回目は、1回目よりも少ない量の焼香つまみ、押し頂くことはせずに香炉へと焼香を投じます。

焼香の回数は、基本は2回とされていますが、葬儀の参列者の人数や葬儀の時間等の関係で1回のケースもあるので覚えておきましょう。なお、アナウンスが流れますので、指示があった場合はその指示に従います。

焼香の手順詳細

焼香の丁寧な手順は次のようなものです。

①祭壇へと進み、遺族、参列者の順に一礼をする。
 ↓
②焼香台の前に立ち、まず合掌し一礼をする。
 ↓
③右手の親指、人差し指、中指の3本の指でお香を軽くつまみます。
 一回目は額の高さくらいに押しいただき、二回目は押しいただかずに香炉にくべる。
 ↓
④数珠は左手にかけ、そこに右手を添えて数珠を挟むようにして再び合掌をする。
 ↓
⑤遺影を向いたまま二、三歩後ろに下がる。はじめ同様ここでも、遺族に一礼、参列者に一礼をして席に戻る。

この5つの手順が曹洞宗の焼香の手順となっています。

合掌の手順

合掌は、両方の手のひらをぴったりとつけ、両手の指が自然に合うような手にします。このときに、指がゆるんでしまったり、指と指の間が広がったりしないように注意しましょう。

合わせた手の位置は、中指の先が鼻くらいの高さにくるようにし、肘はややはりぎみにします。この時、指を下に向けたり、横に倒したりすることはせずに、自然と上を向くようにしましょう。

お布施の書き方

不祝儀袋に「御布施」または「お布施」と表書きを書きます。

不祝儀袋の中には、すでに表書きが書かれているものが市販でも販売されています。そちらを購入して使用しても問題はありません。お布施は僧侶へ対する謝礼の気持ちを伝えるものです。表書きに使用する筆ペンは通常の濃い筆ペンを使用するようにしましょう。

表書きは「お布施」と「御布施」のみ

御布施を準備する際に、曹洞宗で使用する表書きは、『お布施』もしくは『御布施』のどちらかになります。ほかの書き方はございません。名前は、不祝儀袋の下半分の中央にフルネーム、もしくは〇〇家と記載します。

お布施のマナーについては「一周忌とは?意味・香典・お布施・お供え・マナーを完全解説!」「三回忌のお布施を完全解説!金額相場・書き方・渡し方・喪主・参列者のマナーを紹介!」の記事もご参考ください。

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曹洞宗ならではの仏具

曹洞宗の葬儀では、他の宗派とは違い、あまり見られない特徴的な仏具を使用します。

皆さんは「鼓鈸三通(くはつさんつう)」と呼ばれる曹洞宗ならではの儀式はご存知でしょうか。これは 静寂に包まれた環境の中で、大きな音を打ち鳴らしたりすることから、参列する方々は少々驚かれる方が多いようです。

ここでは、鼓鈸三通で用いられる仏具について紹介します。

鐃祓

まずは鐃祓(にょうはち)です。これは楽器のシンバル似た造りをしており、それぞれを両手で持ち、打ち鳴らして使います。

本来は別々に分かれていた「鐃」と「祓」ですが、区別がつかないことが多かったことが理由で、「鐃祓」としてどちらも同じであるようことにしたことからついた名前だと言われています。

太鼓

次に太鼓です。こちらは皆さんがイメージしている太鼓とさほど変わりません。周知の通り、太鼓を叩いて使用します。

引磐

そして最後が引磐(いんきん)です。

こちらは鐘に持ち手が付いているような仏具です。手で持って鳴らすベルのような形状のもの、と言った方がイメージしやすい方も多いと思います。使い方はベルと同様に、軽く振ることで音が鳴ります。

「鼓鈸三通」ではそれらの仏具を僧が1つ1つ持って、故人を迎える為に綺麗に音色を鳴らし、故人を見送っていきます。加えて、演奏するために僧侶が3人1組で組むことが基本で、葬儀の規模が大きくなりにつれて、3人単位で僧の数も増えていくことが何より特徴的です。

曹洞宗の戒名

お戒名という言葉をご存知でしょうか。お戒名とは、釈迦の弟子である「仏弟子」のことを一般的に言います。

お釈迦様が悟りを開かれたのちに、俗名である「ゴータマ・シッダルタ」から「シャキャムニ・ブッダ」や「釈迦牟尼仏」などと尊称されるようになったことが、お戒名の由来と伝えられています。日本においては、出家をした僧もしくは受戒し、仏弟子となった人らが、俗名から戒名へと改めるようになっていきました。

俗名については「俗名とは?戒名との違いから俗名での位牌の作り方まで完全解説!」の記事もご参考ください。

十六条の仏戒

そうした戒名の為に必要なものが、「十六条の仏戒」と呼ばれる仏弟子になる為に必要な誓いで、それを頂くための儀式が授戒式です。受戒を経て、正統なる仏弟子であることを示すお戒名を頂いた僧には、更に「お血脈」というものを授けられることになります。

お血脈とは?

「お血脈」は、中国唐代の禅宗から由来していると言われております。これは、お釈迦様から曹洞宗に由来する各国の代表となるお弟子様方の名前が記された紙を折りたたんだものです。

それらの記された名前の最後は、ご住職から故人の戒名を記したのちに、お釈迦様から故人さまに至るまでを一筋の赤い線(血脈)で結びます。この系図こそが正統な仏弟子での証とされています。この「仏戒授与」と「血脈授与」があることで曹洞宗のお戒名は成り立っているとされています。

戒名については「戒名とは?浄土宗の戒名の特徴から他宗の特徴、生前戒名まで徹底解説!」「戒名の居士とは?他の戒名との違いから戒名の決め方、生前戒名まで完全解説!」の記事もご参考ください。

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曹洞宗の葬儀についてのまとめ

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「曹洞宗の葬儀」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。

【曹洞宗とは?】
中国の禅宗五家の内の1つである
800年ほど前に日本達磨宗・臨済宗・黄檗宗・普化宗に並ぶ鎌倉仏教のひとつとして日本に伝わった
●福井県の永平寺と横浜市鶴見区の總持寺(そうじじ)を本山としている

【曹洞宗の特徴】
●「黙照禅」という専ら「坐禅に徹する」ことが特徴とされている
●修行の中でも座禅はとても重要な意味がある

【曹洞宗の葬儀の特徴】
①葬儀は故人が仏の弟子になるための葬儀
・故人が亡くなってから、枕経、通夜式、葬儀と、1度だけでなく何度も御経をお唱していく
②比較的賑やかな葬儀
・楽器のシンバルに似た形をした「鐃祓(にょうはち)」や、手で持って鳴らす「引磐(いんきん)」、太鼓での独特な音を叩いて響かせる
・楽器や音を用いて盛大に表現する
③儀式が多く、時間がかかる
・葬儀の所用時間は1時間以上かかる

【曹洞宗の葬儀の流れ】
剃髪
・故人の頭を僧侶が剃る儀式
・僧侶が実際に故人の髪の毛を剃るということは、現在はない

●授戒
・まず、懺悔文(さんげもん)、三帰戒文(さんきかいもん)、三聚浄戒(さんじゅうじょうかい)という儀式を、順を追って進めていく

●入龕諷経
・「大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)」と「回向文(えこうもん)」が読経される

●龕前念誦
・棺を閉じるときに読み上げる読経

●挙龕念誦
・大宝楼閣陀羅尼(だおほうろうかくだらに)のお経を唱えながら、僧侶が太鼓やシンバルに似た鐃鈸(じょうはつ)という楽器を鳴らす儀式

●引導
・故人を仏の世界へと導くために、故人の半生を僧侶が漢詩で表すこと

●山頭念誦
・故人が仏の弟子となり、仏性に目を覚ますことを手助けするための祈願のこと

【曹洞宗のお布施相場】
一般的な相場は20万円から60万円とされている
法要の規模や地域、お寺との関係性などで変動する

【曹洞宗の葬儀での注意点】
●曹洞宗では略式数珠が一般的
●曹洞宗では焼香は2回行う
●合掌は、両方の手のひらをぴったりとつけ、両手の指が自然に合うような手にする
●不祝儀袋に「御布施」または「お布施」と書く

【曹洞宗ならではの仏具】
●鐃祓
・楽器のシンバル似た造りをしており、それぞれを両手で持ち、打ち鳴らして使います。

●太鼓

●引磐
・鐘に持ち手が付いているような仏具です。手で持って鳴らすベルのような形状のもの

【曹洞宗の戒名】
戒名の為に必要なものが、「十六条の仏戒」と呼ばれる仏弟子になる為に必要な誓いがある
「十六条の仏戒」を頂くための儀式が授戒式
●お戒名を頂いた僧には、更に「お血脈」というものを授けられる

 

曹洞宗と馴染みない方は勿論、日頃から僧侶とお付き合いのある方でさえも、宗派の葬儀の意義や作法について知っている方はあまりいなかったのではないでしょうか。

ご自身が遺族として葬儀をあげることになった場合も、参列者としてお参りに伺う際でも、失礼のない振る舞いができるよう、宗派の作法を知っておくと安心でしょう。

また、儀式の流れや意味を良く理解することで、一見よく分からなかった葬儀の見え方や感じ方が違って見えてくるはずです。曹洞宗の信徒の方はもちろん、急に葬儀に参列することになった方々も、ぜひ参考にしてみてください。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

プロフィール

運営会社

会社概要

会社名 LDT株式会社
Life Design Technologies co.,Ltd


https://le-tech.jp/
資本金 11,930万円(資本準備金含む)
代表取締役 白石 和也
設立 2019年9月
所在地 〒105-0004
東京都港区新橋5丁目23-10片山ビル6階
TEL:0120-538-175
FAX:03-6800-5820
事業内容 AgeTech(エイジテック)プラットフォーム事業
AgeTech(エイジテック)関連のソフトウェア開発・提供事業
AgeTech(エイジテック)関連のコンサルティング事業

企業理念

ライフエンディング(葬儀)の後悔をなくす

私たちは超高齢社会に適した情報インフラとサービスインフラを構築することにより、人々のQOLの向上に寄与し、社会に貢献し続けます。

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お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。