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創価学会のお墓は?創価学会のお墓の特徴からお参りの特徴まで完全解説!

「創価学会」という宗教団体をご存知の方は多いでしょう。現在まで、日本だけでなく世界にも数多くの支持者を得ている団体です。

それだけの規模を誇る団体なので、独自の文化を持つ側面もあります。今回ご紹介する「お墓」もその一つです。この記事では、具体的に創価学会がお墓に関してどのような独自性を築いているのかをご紹介します。

創価学会についての基礎知識

はじめに創価学会に関する基礎知識を押さえておきましょう。

創価学会とは?

創価学会とは、日蓮大聖人という仏法を信仰する宗教団体のこと。会員数は日本で約800万世帯、そして世界では192の国や地域に広がりを見せている大変影響力の強い団体です。

この「創価」という言葉には「価値創造」の意味があります。そして、創価学会における価値とは「生命の尊厳の確立」とされており、それに基づいた世界平和の実現を目指して活動しているのです。

創価学会の歴史

この創価学会の前身は、1930年に牧口常三郎氏らによって創立された「創価教育学体系」というもの。牧口氏が日蓮正宗を信仰していたため、最初はその法華講員として教えを実践していましたが、徐々に創価学会へと変化していきました。

会員数が増加し始めたのは1950年代の高度経済成長期からと言われており、そこから1960〜70年代に最盛期を迎えています。

三大指導者とは?

創価学会には「三大指導者」と呼ばれる人物がおり、歴代会長が該当します。創価学会の三大指導者は以下の通りです。

初代会長:牧口常三郎氏
2代目会長:戸田城聖氏
3代目会長:池田大作氏

創価学会のお墓

公園の画像

このように非常に大きな影響力を持つ団体である創価学会。これだけの規模を誇っているため独自の文化を確立している面も多く、お墓にも独自の趣向や設計が凝らされています。

それでは具体的に、創価学会独自のお墓などについてご紹介しましょう。

まずはお墓の様式についてです。創価学会には大きく3種類のお墓の様式があります。それは以下の通りです。

①墓地公園
②長期収蔵納骨堂
③常楽納骨堂

それでは詳しくご説明します。

墓地公園

「墓地公園」は、故人を個別で納骨できるお墓です。一般的なお墓では、故人の家系それぞれで墓石が異なる形をしていることが多いでしょう。しかし創価学会の墓地公園には「全国どこでも同じ設計が施されている」という特徴があります。

墓地公園の特徴

具体的には「墓地公園全面が芝生で同じ大きさの白いみかげ石を使ったお墓」というデザインです。これらが全て等間隔で並んでいます。

お墓の形は「一番下に厚い台石が置かれその上に幅のある低い石が乗せられている」というもの。さらにその上には墓標となる「竿石」が置かれ、上部には法華経の教えである「妙法」が刻まれています。そして、その妙法の下に戒名や家名が刻まれるということがほとんどです。

また、一般的なお墓と同じように線香立て、そして水鉢も設置されています。

長期収蔵納骨堂

「長期収蔵納骨堂」は、故人の遺骨を長期間保管できる施設です。保管場所自体はコインロッカーのような形式になっており、その中にそれぞれの遺骨を納めます。焼香は礼拝堂で行うのが一般的です。

長期収蔵納骨堂の特徴

この長期収蔵納骨堂では、20年間遺骨を保管できます。20年が経過したら、後述の「常楽納骨堂」に移されて保管されるという仕組みです。

常楽納骨堂

「常楽納骨堂」は、先述の長期収蔵納骨堂で期日を迎えた遺骨を改めて保管する場所です。ここでは永久に保管できます。

常楽納骨堂の特徴

ただし、この常楽納骨堂に移されると遺骨を見たり引き取ったりすることはできません。そのため、お参りをする際は常楽納骨堂が設置された墓地に向かって礼拝することになります。形式としては、永代供養の合祀墓と似ていますね。

納骨については「納骨とは?納骨式の時期と準備・流れと費用を完全解説!」「納骨のお布施を完全解説!金額相場・書き方・渡し方・マナーを紹介!」の記事もご参考ください。

創価学会のお墓の特徴

このように、創価学会のお墓は他の宗派とは異なり形がどれも同じです。これは「仏教の平等観」に基づいています。

とはいえ、必ずしもこの形式のお墓を利用しなければいけないというわけではありません。人によっては「親は創価学会だが自分は信仰する宗教が違う」「ペットの遺骨と一緒のお墓に入りたい」などの希望があるかと思います。その場合は墓地公園などは利用できないため、個別で用意することになるでしょう。

お墓の金額相場

創価学会のお墓や納骨堂は、先述の通りデザインがどれも同一です。つまり故人に合わせて建立する必要がないため、相場よりお墓の費用が抑えられる傾向にあります。

墓地公園の費用相場

まず、墓地公園の費用相場は「100万円前後」になることが多いです。一般的なお墓の建立には200万円近くかかることもあると考えると、かなり費用は抑えられているでしょう。

長期収蔵納骨堂の費用相場

次に、長期収蔵納骨堂の費用相場は「20万〜30万円前後」になることが多いです。ただし、場合によっては5万円程度で納骨できることもあるのであらかじめ確認しておくと良いでしょう。

常楽納骨堂の費用相場

最後に、常楽納骨堂の費用相場も「20万〜30万円前後」になることが多いです。一番最初に常楽納骨堂へ納めてしまえば、その時点で納骨は完了するので最も費用が抑えられます。しかし、先述の通り一度納骨してしまったらそのあとに引き取ることなどはできません。そのため、本当に後悔がないかどうかを熟慮してから決めると良いでしょう。

お墓については「永代供養墓にはどんな特徴がある?種類や費用相場などを徹底解説」の記事もご参考ください。

創価学会のお墓参り

創価学会のお墓にはそれ自体に特徴がありますが、お墓参りの方法も独特です。

そもそも創価学会にはお墓参りの習慣自体がほとんどありません。その代わり、会員は自宅の本尊前で「唱題」と呼ばれる読経を日々行うことで功徳を積みます。こうした行動が故人の成仏に繋がると考えられているのです。

もちろん「お墓参りを絶対にしてはいけない」ということではありません。中にはお盆やお彼岸にはお墓参りをする方もいます。しかし、遠方のためそうしたことも難しい方は、最寄りの創価学会の会館で行われる法要に参加することで故人を供養するということが多いです。

創価学会については「創価学会の墓地は?墓苑の種類から金額相場まで完全解説!」の記事もご参考ください。

創価学会の仏壇

樒(しきみ)の画像

他の宗教と同じく、創価学会の供養においても仏壇はあります。ただし、そもそもの考え方などに独自性があるので確認しておきましょう。

創価学会の仏壇は故人のためのものではない

一般的には仏壇は故人を供養するためのものですが、創価学会ではそれはメインではなく「仏壇は日々の勤行のためにある」と考えられています。勤行とは、自宅の御本尊に向けて法華経の題目及び抜粋を唱えることです。

創価学会の仏壇の多くは扉がついており、その扉を開けて中に御本尊を安置します。このように御本尊を納められる仏具のことを「厨子」と呼びますが、必ずしもこの厨子がある仏壇にしなければいけないという決まりはありません。他の宗教で使っていた仏壇があればそれを利用しても大丈夫です。

本尊は「文字曼荼羅」

上記のような厨子があれば、その中に「文字曼荼羅」と呼ばれる御本尊を納めます。勤行の際には扉を開けて御本尊が見えるようにするのが一般的です。

創価学会の場合は、この御本尊の左右に徳利も置きましょう。この徳利には創価学会の象徴である鶴丸などが描かれています。

位牌は飾らない

一般的な宗教においては仏壇に位牌を飾るのが一般的です。しかし創価学会では位牌を飾りません。もともと創価学会は日蓮正宗の流れを受け継いでいる団体。そのため、その慣習に合わせて仏壇に位牌を飾らないのです。

創価学会では葬儀の際に位牌を使いはします。しかし葬儀が済み次第処分してしまうのが通例のため、そもそも仏壇に飾る位牌は存在しないのです。

位牌については「俗名とは?戒名との違いから俗名での位牌の作り方まで完全解説!」の記事もご参考ください。

一般的な供花でなく、しきみを添える

一般的な仏壇には、菊やカーネーションなどの供花が置かれることが多いです。それに対して、創価学会の場合は「しきみ」という植物を供えるのが通例です。

このしきみには、強い香りと強い毒があります。特にしきみの毒性はかなり強く、実の部分を食べてしまうと死亡する恐れがあるほど。これだけ聞くと恐ろしい植物ですが、だからこそ「毒によって邪気を祓う」「毒によって故人を悪霊から守る」というような意味合いで使われるのです。

とはいえ、実際にこの毒が体内に入ると非常に危険なので仏壇に供える際には細心の注意を払いましょう。

樒(しきみ)については「樒とは?榊との違いは?仏事に必須の樒を解説!」の記事でもご紹介しています。

供花については「供花の手配方法!供花の意味と費用相場と宗教ごとのマナーを紹介!」「知らないと恥をかく!供花の手配方法や相場を徹底解説!」の記事をご覧ください。

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創価学会のお墓についてのまとめ

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以上が創価学会のお墓などに関することです。それでは最後に、今回の内容を改めて振り返っておきましょう。

【創価学会とは?】
●日蓮大聖人という仏法を信仰する宗教団体のこと

【創価学会の歴史】
●1930年に牧口常三郎氏らによって創立された「創価教育学体系」というもの
●会員数が増加し始めたのは1950年代の高度経済成長期からと言われている

【創価学会の三大指導者】
初代会長:牧口常三郎氏
2代目会長:戸田城聖氏
3代目会長:池田大作氏

【創価学会のお墓の種類】
墓地公園
故人を個別で納骨できるお墓

長期収蔵納骨堂
故人の遺骨を長期間保管できる施設

常楽納骨堂
遺骨を永久に保管できる場所

【創価学会のお墓の特徴】
●仏教の平等観に基づき基本的にデザインなどが統一されているという点。

【お墓の金額相場】
●墓地公園の費用相場は「100万円前後
●長期収蔵納骨堂の費用相場は「20万〜30万円前後
●常楽納骨堂の費用相場は「20万〜30万円前後

【創価学会のお墓参り】
●創価学会にはお墓参りの習慣自体がほとんどない
●その代わり、自宅の本尊前で「唱題」と呼ばれる読経を日々行うことで功徳を積む

【創価学会の仏壇の特徴】
●創価学会の仏壇は故人のためのものではない
●本尊は「文字曼荼羅」
●位牌は飾らない
●一般的な供花でなく、しきみを添える

創価学会は、日本屈指の規模を誇る宗教団体です。人数もかなり多いため、こうしたお墓などに関しても独自の文化を築いている側面があります。特にお墓の形式や仏壇への考え方などは独特です。このように供養には様々な形があることをあらかじめ把握しておき、いざという時に落ち着いてその通例に合わせられるようにしておくと良いでしょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。