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遺品整理で個人情報の処理を迅速&安全に行う10の手順!【遺品一覧表】

「遺品整理で個人情報に気を付けるべき理由って?」

「遺品で個人情報にあたるのはどんな品物?」

「個人情報の処理の仕方はどうやるの?」

死後の手続きや遺産相続、不用品の廃棄を踏まえ、遺品整理にあたって欠かせないのが『個人情報の処理』です。

個人情報とは、氏名・住所・電話番号・生年月日をはじめ、本人を識別できるマイナンバーや写真や映像、指紋やDNAなどのデータや情報のことをいいます。

参考:「個人情報保護法」をわかりやすく解説 個人情報の取扱いルールとは?(政府広報オンライン)

個人情報はただの「識別情報」だけではありません。故人が残した思い出の数々であり、この世に生きた証。SNSのアカウントや、手紙・ハガキ、写真・動画、通帳などの資産も、故人にとって『人生の記録』です。

他人に見られたくないであろう日記やSNSなども含めて、故人に思いを寄せながら丁寧に処理してあげることで、故人と愛用品への供養となり、皆さまの気持ちの整理にも繋がるでしょう。

とはいえ、故人の個人情報に関しては、下記のように役所や年金事務所などへの手続きが必要となり、その多くは『期限』が定められています。

順序 必要な手続き 期限
1 死亡届の提出 死亡を知った日から7日以内
2 火葬許可証の交付申請 決まりはないが死亡届と同時が一般的
3 年金受給権者死亡届(報告書)の提出 厚生年金・共済年金:死亡日から10日以内

国民年金:死亡日から14日以内

4 健康保険資格喪失届の提出 国民健康保険・国民年金:死亡日から14日以内

健康保険・厚生年金:死亡日から5日以内に事業主が行う

5 世帯主変更届の提出 死亡日から14日以内
6 葬祭費・埋葬費の支給申請 葬祭を行った日もしくは埋葬した翌日から2年以内
7 介護保険料過誤納還付金の請求 通知書の送付から2年もしくは5年(市区町村により異なる)
8 遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求 死亡した翌日から5年以内

また、遺品では亡くなったご本人の個人情報のみならず、アルバム、名簿、名刺、手紙など、あらゆる人たちの個人情報の取り扱いに気を付けなければなりません。

ご存知のとおり、個人情報を一般ゴミにそのまま廃棄するのはたいへん危険なこと。

もし、個人情報を漏洩された相手にとってプライバシーの侵害にあたれば、損害賠償や慰謝料を求められるかもしれません。

安易な判断や身勝手な行為で、故人にとって大切な人とトラブルになったり、他人へ迷惑をかけたりすることは避けたいですね。

そこで、この記事では、遺品整理で個人情報を『迅速&安全に処理する手順』や『主要15品目の処理方法』のほか、遺品の個人情報の処理に最適な『お焚き上げ』についてご紹介します。

さらに…!

実は、遺品整理にあたっては最初に確認しておくべきことがあり、皆さまは『保険』が適用される場合があるのをご存知でしょうか?

「こんな保険が遺品整理に対応していたなんて、知らなかった!」

「確認してみたら、大家さんが保険に入っていて助かった!」

そんな知らないと損する保険の仕組みなど、遺品整理で費用を抑える3つの方法についても解説しますので、ぜひ最後までご覧のうえ、万全な対処にお役立てください。

INDEX

01
遺品整理で個人情報を迅速&安全に処理する10の手順
02
遺品整理で個人情報の処理に注意するべき7つの理由
03
遺品整理の費用を確実に1万円以上抑える3つの方法
04
遺品整理で抑えるべき「お焚き上げ」で個人情報を処理する方法
05
遺品整理の個人情報やお焚き上げの不明点は無料相談を活用しよう!
06
まとめ

遺品整理で個人情報を迅速&安全に処理する10の手順

遺品整理で個人情報を迅速&安全に処理するにはコツがあり、期限や費用を加味した下記の順番に作業を行うとスムーズで、無駄な出費も抑えられて安心です。

順序 作業 重要度
1 個人情報に関する書類を集めて手続きが必要な書類を分類する ★★★★★
2 役所への申請や名義変更などの手続きを行う ★★★★★
3 遺品整理の前に加入保険をチェックする ★★★★☆
4 携帯電話やパソコンのロック解除を行う ★★★★★
5 故人の財産はインターネット経由や名義まで確認する ★★★★★
6 退会・利用停止手続きでは支払明細やアプリ・ブックマークを確認する ★★★★★
7 デジタル遺品を整理して必要な個人情報はメモリーカードへ移す ★★★★☆
8 故人が見られたくないであろう情報はそのまま廃棄・削除する ★★★☆☆
9 携帯電話やパソコンは処分する前に初期化する ★★★★★
10 個人情報に関する15品目を適切に廃棄処理する ★★★★★

1.個人情報に関する書類を集めて手続きが必要な書類を分類する

まず、遺品の中から次の14項目の個人情報が記載されている書類を収集して、さらに手続きが必要な書類を分類します。

【書類に関する個人情報の14項目】

・氏名

・住所

・電話番号

・生年月日

・写真

・マイナンバー

・パスポート番号

・免許証番号

・保険者番号

・メールアドレス

・銀行口座

・クレジットカード情報

・アカウントIDとパスワード

・会員番号

死後の手続きについては、『親が亡くなったらすべき全一覧!不利益を生じない為の3つのポイント』『死亡手続きを完全解説!するべきこと・期間・費用を一覧で紹介!』の記事で、分かりやすく一覧表にまとめていますので、ぜひ参考になさってください。

2.役所への申請や名義変更などの手続きを行う

順序 必要な手続き 期限
1 死亡届の提出 死亡を知った日から7日以内
2 火葬許可証の交付申請 決まりはないが死亡届と同時が一般的
3 年金受給権者死亡届(報告書)の提出 厚生年金・共済年金:死亡日から10日以内

国民年金:死亡日から14日以内

4 健康保険資格喪失届の提出 国民健康保険・国民年金:死亡日から14日以内

健康保険・厚生年金:死亡日から5日以内に事業主が行う

5 世帯主変更届の提出 死亡日から14日以内
6 葬祭費・埋葬費の支給申請 葬祭を行った日もしくは埋葬した翌日から2年以内
7 介護保険料過誤納還付金の請求 通知書の送付から2年もしくは5年(市区町村により異なる)
8 遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求 死亡した翌日から5年以内

役所や年金事務所などへの死後の手続きや給付金の申請では、上記のように『期限』を伴うため、注意が必要です。

このほかにも、生命保険や入院保険などの保険金の請求は保険法により「3年以内」という規定があるため、遺品整理では大事な書類の保管にご注意ください。

参考:保険法(e-Gov法令検索)

なお、『葬儀後の手続きに必要なのは?相続から保険、年金関係まで、必要な手続きを徹底解説!』『申請忘れは損!死亡手続きで受け取れる補助金5選とやるべきこと』の記事では、具体的な手続き方法や給付金についてご紹介していますので、事前に手続き内容を把握しておくとスムーズで損することを防げます。

3.遺品整理の前に加入保険をチェックする

遺品整理では、遺品整理業者や不用品の廃棄、自宅の補修などに利用できる保険があるため、事前に適応する保険がないかどうか加入保険をチェックしましょう。

故人が被保険者である以外にも、住まいが保険対象になっている場合もあり、詳しくは「遺品整理で適用される4種類の保険をチェックする」で解説しますので、損をしないよう必ず確認してください。

4.携帯電話やパソコンのロック解除を行う

基本的に携帯電話やパソコンは、携帯会社や製造メーカーによるロック解除が不可能なため、パスワードを解読することができません。

残念ながら、パスワードの控えている遺品が見当たらない場合は、思い当たるパスワードや、初期設定の「0000」で試行してみるしかないのが実態です。

さらに、端末によっては初期化されるケースもあるため、事前に『ロック 初期化 回数(機種名)』などで回数制限を調べて、試行は数回程度に留めてください。

どうしてもパスワードを判明してロックを解除したい場合は、デジタル遺品の専門家へ依頼します。

ただし、決してロック解除ができる保証はなく、成功報酬は20万以上など割高になるケースが多いため、必ず事前に注意事項の確認や見積取得を行ってください。

なお、Apple製のiPhone・iPadやiCloudなら、死亡証明書の提出によって故人のデータへのアクセスや削除の申請が可能なため、ぜひ手続きを行いましょう。

参考:亡くなったご家族の Apple アカウントへのアクセスを申請する方法(Apple公式サイト)

 

5.故人の財産はインターネット経由や名義まで確認する

故人の資産に関しては、ネットバンクを含めた銀行口座や証券取引口座のほか、暗号資産や電子マネーなどまで、しっかりと調べましょう。

これらの相続は、カスタマーセンターなどの問い合わせ窓口へ連絡のうえ、死亡診断書のコピーや相続人の戸籍謄本などの必要書類を揃えて手続きを行ってください。

また、土地建物の相続では、名義や抵当権、借地権付きの土地や建物ではないかなどを事前に把握し、法務局への所有権移転登記によって名義変更を行います。

遺産相続は、遺言書に基づいたり、相続人が何をどのように遺産を継承するかを書き残す遺産分割協議書が必要になったりと、状況によっては法律の知識も必要です。

親族とのトラブルを防ぎ、専門的な知識を踏まえて期限内に正しい書類を提出するには、司法書士に委ねるのが的確で安心なため、困った時は専門家に相談しましょう。

なお、遺産相続については『【プロ解説】遺産相続の全手続き|死亡届?相続税還付まで徹底解説』の記事で、時系列を踏まえて一連の手続きをご紹介していますので、事前に流れを把握しておくと安心です。

遺産を巡って家族間でトラブルにならないよう、『遺産相続は配偶者が最優先!順位を決める4つのポイントと割合を解説』『遺産争いの原因は7つ!有効な対処法5つと未然に防ぐ方法を徹底解説』の記事もどうぞ参考になさってください。

6.退会・利用停止手続きでは支払明細やアプリ・ブックマークを確認する

有料会員や課金サービスの退会、利用停止手続きでは、会員証のほか、請求書や申込書の控えなどの書類を確認しましょう。

さらに、銀行口座やクレジットカードや携帯電話などの支払明細、携帯電話やパソコンのアプリやブックマークまでチェックすると万全に対処できます。

7.デジタル遺品を整理して必要な個人情報はメモリーカードへ移す

携帯電話やパソコンやデジカメ、クラウドサービスなどに保存されている故人の写真や動画を思い出として残したい場合は、データをメモリーカードへ保存します。

機器のまま保存しておこうとすると、電源が入らないなどのトラブルが起こった際、個人情報を保護するために本体やハードディスクごと破壊せざるを得ません。

そのため、SDカードやUSBメモリーなどのメモリーカードへ保存して大切に管理することが最良です。

8.故人が見られたくないであろう情報はそのまま廃棄・削除する

故人の性格を知っている身内だからこそ、親子や兄弟姉妹であっても知られたくないであろう故人の個人情報は、内容を確認せずにそのまま削除するようにします。

知ってしまったことで、後悔をしたり、傷付いたり、未練が残ったりと、遺族の立場ではさまざまな苦しみを背負ってしまう可能性もあるでしょう。

そのため、日記やメールやLINE、手紙の内容やインターネットの閲覧履歴などは故人のプライバシー保護のため、内容まで確認しない必要性も知っておいてください。

なお、SNSでは、Twitterは利用者が本人に限られているため、アカウントは削除申請を行うことが必要ですが、FacebookやInstagramは追悼アカウントとして遺族が管理を継続することも可能です。

ブログは運営会社により判断基準が異なりますが、有名芸能人では人気だった「飯島愛」さんのブログが家族により7年間も公開され続けたケースもあります。

しかし、不特定多数が集まるインターネットでは、故人や遺族の悪口を書かれるいたずらや、サイバー攻撃、なりすましなどの被害の可能性もあるためご注意ください。

9.携帯電話やパソコンは処分する前に初期化する

携帯電話やパソコンをリサイクルや廃棄をする時は、メモリーカードを取り出し、個人情報を一切残さないように必ず機器を初期化しましょう。

個人情報が気になる方や、壊れた機器の処分は、世界中の政府機関・公的機関から認定されているデータ消去ソフト「Blancco」を採用しているデジタル遺品業者へ依頼すると安全で安心です。

参考:Blancco(公式サイト)

【デジタル遺品廃棄処理のオススメ業者】

・リネットジャパン(Blancco採用)

環境省認定!全国各地の自治体と連携

個人情報削除 3,300円 回収無料0円~

参考:リネットジャパン(公式サイト)

なお、故障や電源アダプターを紛失して電源が入らない端末の個人情報を自分で処理をする場合は、物理的に破壊するしかありません。

携帯電話ならバッテリーを取り外してから、パソコンは取り外したハードディスクをハンマーやドリルにより破壊します。

ただし、作業的に危険なうえ、記憶装置を十分に破損できたかどうかを確認することも不可能なため、どのようにするかは慎重にご判断ください。

10.個人情報に関する15品目を適切に廃棄処理する

遺品整理後の個人情報の処理にあたっては、死後の手続きを済ませてから行うとともに、相続関連の書類は納税が終わってから廃棄するように注意します。

また、気持ちの面で廃棄しにくい遺品は、無理して廃棄処分をしようとせず、『お焚き上げ』による供養処理を検討することがオススメです。

お焚き上げに関しては、後述「遺品整理で抑えるべき「お焚き上げ」で個人情報を処理する方法」にて詳しく解説いたしますので、故人と皆さま自身のためにぜひご覧ください。

遺品整理の個人情報15品目の処理方法

※表の最下部からダウンロードも可能です。ぜひ、ご活用ください。

品目 処理方法
1.マイナンバーカード 役所の担当窓口に返還
2.介護保険証
3.障害者手帳
4.保険証 役所の窓口や勤務先へ返還
5.免許証 警察署へ返還
6.パスポート パスポートセンターや役所の担当窓口へ返還
7.実印 死亡届を提出したらカッターなどで名前部分を削って解読できないようして廃棄
8.印鑑登録証明書 死亡届を提出したらハサミで細かく切り刻んで廃棄
9.請求書・権利書・契約書 窓口に連絡のうえ精算や名義変更や相続後にシュレッダーやハサミで細かく切って廃棄
10.通帳
11.キャッシュカード・クレジットカード・会員証
12.保険証券 保険金の受け取り時に提出・不用な保険証券は解約後にシュレッダーやハサミで細かく切って廃棄
13.携帯電話やパソコン 初期化してから適切に廃棄

・自治体のリサイクル回収依頼

・メーカーのサイトを確認して回収依頼

・リユース会社や家電販売店へ回収依頼

・中古買取店へ買い取ってもらう

・解体して不燃ゴミとして廃棄する

14.手紙・ハガキ 連絡先の転記と訃報通知後シュレッダーによる廃棄
15.ゴミに捨てにくい個人情報

(写真・日記・手帳・賞状など)

お焚き上げ供養により処分

<<ダウンロードはこちらから>>

個人情報に該当する主要な遺品は上記のとおり15品目あり、それぞれ適切な処理方法によって処分します。

アイリスオーヤマ シュレッダー 3,612円(Amazon)


A4コピー用紙を最大5枚カット可能

・容量:8.7L(A4コピー用紙65枚分)

・幅約31cm×奥行約19cm×高さ約30cm

・重量:約3kg

サンスター文具 7連刃シュレッダーはさみ 1,188円(Amazon)


7枚刃で細かく個人情報をカット可能

・ステンレス鋼,プラスチック

・26cmx12cmx3cm

・重量:161g

遺品整理で個人情報の処理に注意するべき7つの理由

遺品整理で個人情報に気を付けるのには7つの理由があるため、優先度の高い順にご紹介します。

1.死後の手続きは期限が定められている

2.個人情報保護法では死者も個人情報の対象となる場合がある

3.個人情報が流出すると悪用される危険性がある

4.遺品整理は資産を正確に把握しないと遺産相続で支障をきたす

5.有料会員や課金サービスを対処しないと費用の支払いが生じる

6.交友関係を知ることで故人の大切な人へ訃報を伝えられる

7.デジタル遺品には故人の写真や動画が保存されている可能性がある

1.死後の手続きは期限が定められている

役所への申請や名義変更などの手続きを行う」でご紹介したように、死後の手続きはさまざまあり、給付金の申請ともども期限が定められています。

また、銀行は死亡を確認すると口座を凍結するため、公共料金や賃貸住宅やNHK受信料などの自動引き落としやクレジット払いなどの支払いにも注意が必要です。

これらは契約上、名義変更が必要でもあるため、なるべく早めに手続きを行うようにしましょう。

2.個人情報保護法では死者も個人情報の対象となる場合がある

個人情報保護法は生きている人の個人情報のみを対象としていますが、政府としては亡くなった人も個人情報に該当するケースがあると発表しているため注意が必要です。

個人情報とは、基本的に「生存する個人に関する情報で、氏名、生年月日、その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの」をいいます。

参考:個人情報の保護に関する法律 第2条(e-Gov法令検索)

死者に関する情報であっても、「存命する遺族や相続人などに関与する場合は個人情報に該当する」ため、取り扱いには注意しなければなりません。

参考:個人情報の該当性 死者に関する情報(総務省)

3.個人情報が流出すると悪用される危険性がある

個人情報が流出すると、銀行口座から現金を引き出したり、クレジットカードを不正に利用されたり、身に覚えのない悪事に個人情報を利用される可能性もあります。

SNSやブログなどのオンラインサービスでは、乗っ取りによるなりすましで第三者への迷惑行為などもあり得るため、他人へ危害に及ぶことにも理解が必要です。

4.遺品整理により資産を正確に把握しないと遺産相続で支障をきたす

遺産相続は故人が亡くなってから6ヶ月以内に相続税の申請手続きをしなければならず、負の財産が多く相続放棄をする場合も3ヶ月以内に申告しなければなりません。

近年はインターネットバンキングの活用が盛んなほか、手軽に資産運用を行えるため、遺品整理ではデジタル遺品も含めて、正しく財産を把握する必要があります。

5.有料会員や課金サービスを対処しないと費用の支払いが生じる

故人が有料会員の場合や課金サービスを利用していた場合、退会や利用停止の手続きをしなければ、料金の支払いは継続されてしまいます。

故人がインターネットを利用していた場合は、回線やプロバイダー以外にも、有料サイトやゲーム、定期払いのサブスクなど、オンラインサービスを調べてみましょう。

6.交友関係を知ることで故人の大切な人へ訃報を伝えられる

交友関係を知らない場合でも、遺品整理によって連絡先を把握することができれば、故人の訃報を伝えることができます。

故人宛ての手紙やハガキ以外にも、携帯電話やパソコンへは親しい人の連絡先を登録することが多いため、アドレス帳を確認しましょう。

訃報通知の書き方は、「【例文付き】訃報連絡の完全版!誰に・いつ・何を伝えるかを徹底解説」の記事でご紹介しているため、例文を参考にすると便利です。

7.デジタル遺品には故人の写真や動画が保存されている可能性がある

携帯電話やパソコンなどには、故人の写真や動画が保存されている可能性が高いため、デジタル遺品のデータ整理によって発見できる可能性があります。

ご本人以外にも、子どもや孫など遺族の皆さまの思い出が残されている場合があるため、しっかりと確認してください。

遺品整理の費用を確実に1万円以上抑える3つの方法

遺品整理では遺品の仕分けや不用品の廃棄、住まいの現状回復などの業者委託の費用を抑えることができるため、次の3つの順序でポイントを確認してください。

1.遺品整理で適用される4種類の保険をチェックする

2.遺品整理業者へ依頼する前に遺品を整理しておく

3.売却できる遺品を買い取りしてもらう

1.遺品整理で適用される4種類の保険をチェックする

故人や自宅が被保険者として対象になっている場合、遺品整理に関する費用を保険で捻出することができるため、次の順序で保険の加入状況をチェックしましょう。

1.孤独死保険

2.火災保険

3.少額短期保険

4.生命保険

孤独死保険

孤独死が社会問題となっている昨今、単身者を対象にした保険がさまざま誕生しており、孤独死保険に加入していれば、住まいの現状回復などの費用を保険で賄えます。

孤独死保険は、賃貸住宅の大家やマンションや団地などの集合住宅の管理会社や組合が加入する「家主型」と、住人が個人加入する「入居者型」があることが特色です。

つまり、ご本人が加入しなくても自宅が対象になっている可能性があるため、ぜひチェックしてみてください。

また、名称は異なっても、同等の保険が少額短期保険や火災保険の特約となっているケースも増えているため、保険は特約の内容まで確認することがオススメです。

火災保険

火災保険では、家具や家電の損害を対象にした家財保険や、特約として遺品整理における特殊清掃や部屋の現状回復などができるケースが多くあります。

一般的に火災保険は火災や落雷などに備える保険という認識が強く、遺品整理に適応していることをご存知ない方が多くいらっしゃいるため、ぜひチェックしましょう。

なお、対象の場合は特定の費用を賄えたり、保険会社からの紹介によって提携先の遺品整理業者で割引が適用されたりと、特典が用意されている場合もあります。

少額短期保険

少額短期保険は、生命保険よりリーズナブルなことが特徴で、個人で葬儀費用などを目的に加入する保険ですが、用途としては遺品整理でも利用可能です。

少額短期保険とはミニ保険とも呼ばれ、一定の事業規模の範囲内において保険金額が1,000万円以下に定められている保険のことをいいます。

死亡保険や医療保険といった一般的な保険以外にも、葬儀保険や終活保険などの名称もあるため、亡くなった人が受け取れる保険は漏れなくご確認ください。

生命保険

生命保険は通常、死亡や病気やケガのほか、遺族のために備えることが一般的ですが、もちろん遺品整理の費用は生命保険から捻出することもできます。

お葬式後は、遺品整理以外にもお墓やお仏壇の用意も必要になるため、生命保険は故人のための費用をゆとりをもって確保しておくとよいでしょう。

2.遺品整理業者へ依頼する前に遺品を整理しておく

遺品整理の費用は3万円程度からで、人数と作業時間の人件費として部屋数や荷物の量によって料金は異なり、いかに委託作業を減らすかが費用削減のポイントです。

業者へ依頼すると、遺品の仕分けから不用品の処分はもちろん、予算に応じてハウスクリーニングや引っ越しまで対応してもらえます。

遺品整理の料金はどのくらい?業者に遺品整理を依頼する際の相場や注意点、安く抑える工夫などを完全解説!」の記事では、費用削減のコツをご紹介していますので、どうぞ参考になさってください。

損害賠償保険の適用も確認しておこう!

遺品整理を業者委託する際、業者が損害賠償保険に加入していれば、もしも作業中に建物や遺品へ破損や汚れなどが生じてしまったときも安心です。

大きな家具や重たい家電の移動時など、悪意がなくても、つい自宅の角や柱にぶつけてしまう可能性などがあります。

万一に備えた保険を準備している業者なら、安心して遺品整理を委ねることができるでしょう。

3.売却できる遺品を買い取りしてもらう

価値ある遺品は買取業者へ売却することが可能なため、次のような品物は相続が不用でも積極的に査定してもらうようにしましょう。

【売却できる遺品の一例】

・骨董品

・美術品

・絵画

・貴金属

・宝石

・時計

・カメラ

・ブランド品

・着物

・家具

・家電

・ゴルフ用品

・コレクション

・本

・DVD

・CD

・衣類

買取業者の多くは自宅訪問による見積取得が可能です。買取がダメでも無償で引き取ってもらえれば処分の手間や廃棄費用を削減できます。

また、骨董品などの買取でお困りの場合は、以下のオススメ2社がありますので、併せて参考にしてくださいね。

1.骨董品買取センター【査定・出張費が無料で対応可能】

TEL:0120-510-815(メールでの問い合わせも可能)

2.高く売れるドットコム【世界最大級の総合買取サービス】

TEL:0120-503-864(メールでの問い合わせも可能)

さらに、片付けや不用品が多くて処分に困っている場合には、以下の業者で検討するとよりスムーズに完了できます。

【片付けや不用品回収業者2社】

1.片付け110番【全国800社の加盟店網を持ち、抵コストで依頼可能】

2. Eco助(エコスケ)【東京都内であればどこでも対応可能】

遺品整理で抑えるべき「お焚き上げ」で個人情報を処理する方法

遺品整理では『お焚き上げ』を利用する方が多くいらっしゃるため、その理由から手配方法まで、次の3つの順序で詳しく解説します。

1.遺品整理でお焚き上げが行われる3つの理由

2.お焚き上げを依頼する5つの手順

3.遺品整理を業者へお焚き上げをしてもらう場合は5つのポイントに注目!

 

お焚き上げは、故人の遺品をただ燃やして処分するわけではなく、古くからある日本の宗教的儀式ですので、正式な手順に従ってきちんと行うべきでしょう。「遺品のお焚き上げで後悔しない5つのコツ!場所と費用・注意まで解説」でくわしく解説しています。

遺品整理でお焚き上げが行われる3つの理由

遺品整理でお焚き上げが行われるのには理由があるため、皆さまにとってメリットの大きい順にご紹介します。

1.供養を伴う処理方法のため罪悪感がない

2.個人情報を焼却処分できるため安心感がある

3.衣類なども一緒にお焚き上げが可能

供養を伴う処理方法のため罪悪感がない

お焚き上げは、神職の祈祷によるお祓いや、僧侶による読経を伴った処分方法のため、遺品整理では故人の想いと故人の愛用品の供養に最適です。

神道ではあらゆる物に魂が宿るとされることから、お焚き上げの儀式によって魂を天に還し、仏教でもあの世の故人へ大切な物を届ける効果があるとみなされています。

遺品整理ではアルバムや写真をはじめ、故人が大事にしていた物など、ゴミとして廃棄しにくい遺品があると思いますが、その場合はお焚き上げを行うのが最良です。

処分することに罪悪感を抱く場合でも、遺族の疚しい気持ちを解消できるため、お焚き上げはお葬式で使用した遺影写真などの処理にも適しています。

個人情報を焼却処分できるため安心感がある

焼却処分によるお焚き上げなら、個人情報に関する品物もしっかりと燃やして廃棄することが可能です。

個人情報が気になる場合は、氏名や住所などの箇所をペンで塗り潰したり、アルバムや名簿類はページがめくれないように接着剤で貼り付けるとよいでしょう。

お葬式後はお香典袋や参列者の記帳簿などの処理に困る方もいらっしゃると思いますが、お香典返しを済ませた49日後なら、一緒にお焚き上げすることも可能です。

衣類なども一緒にお焚き上げが可能

お焚き上げでは、紙類以外にも衣類などの布製品や、木製品なども一緒に燃焼処分することができます。

お焚き上げの費用は業者によって異なりますが、規定サイズの封筒や段ボールに収まれば、数量を問わずに一定料金でお焚き上げが可能なケースも多いです。

【お焚き上げの料金事例】2022/12月現在

・レターサイズ(A5):税込1,650円

・レターサイズ(A4):税込2,860円

・ロングサイズ/長辺60cm:税込3,200円

・3辺計100cm/10kgまで:税込6,600円~

・3辺計120cm/20kgまで:税込9,350円

・3辺計140cm/20kgまで:税込11,000円

・3辺計170cm/25kgまで:税込16,500円

引用:みんなのお焚き上げ(クラウドテン)

亡くなった人の衣類の処分時期は49日後がベスト

49日法要を済ませたら、親族や故人の友人や知人へ形見分けを行うことが一般的のため、遺品の処分時期は『49日法要後』を目安にするのがオススメです。

仏教では故人があの世に辿り着くのは49日で、早々と処分してしまうと「まだ49日も迎えていないのに…」と、親族などから避難されてしまう可能性があるためご注意ください。

遺品の中でも衣類は相手に選んでもらいやすい品物のため、形見分けには最適ですが、デザインや色柄に好みがあるため、良質な衣類でも押し付けるのは厳禁です。

事前にクリーニングやアイロンがけなどのお手入れをして、スムーズに手渡せるように持ち帰り用の紙袋も準備しておくと相手にも喜ばれます。

自宅のクローゼットから品物を選んでもらう際は、下着や靴下などのリサイクルできないものを事前に廃棄し、適度な衣類をハンガーで陳列しておくとよいでしょう。

遺品整理は『49日前に終わらせる』のがオススメな理由を把握しておきたい方は「遺品整理を49日前にする5つのメリットと6つの注意点を全解説!」もご覧ください。

お焚き上げを依頼する5つの手順

お焚き上げをする際は、品物の選出や業者選びも大切なため、失敗や後悔のないよう、次の5つの手順で手配しましょう。

1.49日後に個人情報や故人の愛用品などからお焚き上げ供養したい品物を選ぶ

2.品物の種類・寸法・数量の詳細をリスト化する

3.お焚き上げ業者の候補先を4つのポイントから2社以上選ぶ

【お焚き上げ業者を選ぶ4つのポイント】

・個人情報への取り組みとしてプライバシーポリシーを確認する

・お焚き上げ業者の口コミ情報を調べる

・神社やお寺の実態を調べる

・お焚き上げの証明書発行や処理後の報告をしてもらえるかを確認する

4.事前の見積取得により内容を比較検討する

5.個人情報保護に安心感のある業者へ依頼してお焚き上げする

遺品整理を業者へお焚き上げをしてもらう場合は5つのポイントに注目!

遺品整理業者へ依頼する際は、失敗や後悔のないよう次の5つのポイントに注目して、より安心できる業者選びを行いましょう。

【遺品整理業者選びの5つのポイント】

1.許可証や届け出があるかどうか

・一般廃棄物収集運搬業許可

・古物商許可

2.スタッフの対応を確認する

3.遺品処理が禁止されているものを知っているかを確認する

4.見積もりを確認する

5.会社情報を調べる

詳しくは、『【安心して託す遺品整理業者の選び方】見極めるべき5つのポイント』の記事で解説していますので、大事な遺品が不法投棄など粗末に扱われないよう、より良い業者を見極めてください。

遺品整理の個人情報やお焚き上げの不明点は無料相談を活用しよう!

いざ遺品整理をしようとすると、不明点や疑問に感じることがあると思いますが、そんな時は『無料相談』を利用すると、手軽に悩みごとの相談に応じてもらえます。

「故人の保険手続きや銀行口座手続きはどうやるの?」「遺産相続は何から始めたらいいの?」と、難しい知識でお困りの場合には『やさしい相続』が便利でお得です。

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【代行できる手続き】

・相続人調査

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・弁護士

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・税理士

・司法書士

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「こんな遺品や個人情報はどうやって処理したらいいの?」という疑問にも、葬儀社(系列サイト:やさしいお葬式)ならではのお客様志向で真心を込めてアドバイスさせていただいています。

遺品整理士に依頼したい方へは有資格者のいるオススメの業者も無料でご紹介しており、第三者の立場からしつこい営業行為も一切行いませんので、どうぞ安心してご相談ください。

まとめ

遺品整理で個人情報を迅速&安全に処理する10の手順を確認しましょう。

1.個人情報に関する書類を集めて手続きが必要な書類を分類する

2.役所への申請や名義変更などの手続きを行う

順序 必要な手続き 期限
1 死亡届の提出 死亡を知った日から7日以内
2 火葬許可証の交付申請 決まりはないが死亡届と同時が一般的
3 年金受給権者死亡届(報告書)の提出 厚生年金・共済年金:死亡日から10日以内

国民年金:死亡日から14日以内

4 健康保険資格喪失届の提出 国民健康保険・国民年金:死亡日から14日以内

健康保険・厚生年金:死亡日から5日以内に事業主が行う

5 世帯主変更届の提出 死亡日から14日以内
6 葬祭費・埋葬費の支給申請 葬祭を行った日もしくは埋葬した翌日から2年以内
7 介護保険料過誤納還付金の請求 通知書の送付から2年もしくは5年(市区町村により異なる)
8 遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求 死亡した翌日から5年以内

3.遺品整理の前に加入保険をチェックする

4.携帯電話やパソコンのロック解除を行う

5.故人の財産はインターネット経由や名義まで確認する

6.退会・利用停止手続きでは支払明細やアプリ・ブックマークを確認する

7.デジタル遺品を整理して必要な個人情報はメモリーカードへ移す

8.故人が見られたくないであろう情報はそのまま廃棄・削除する

9.携帯電話やパソコンは処分する前に初期化する

10.個人情報に関する15品目を適切に廃棄処理する

品目 処理方法
1.マイナンバーカード 役所の担当窓口に返還
2.介護保険証
3.障害者手帳
4.保険証 役所の窓口や勤務先へ返還
5.免許証 警察署へ返還
6.パスポート パスポートセンターや役所の担当窓口へ返還
7.実印 死亡届を提出したらカッターなどで名前部分を削って解読できないようして廃棄
8.印鑑登録証明書 死亡届を提出したらハサミで細かく切り刻んで廃棄
9.請求書・権利書・契約書 窓口に連絡のうえ精算や名義変更や相続後にシュレッダーやハサミで細かく切って廃棄
10.通帳
11.キャッシュカード・クレジットカード・会員証
12.保険証券 保険金の受け取り時に提出・不用な保険証券は解約後にシュレッダーやハサミで細かく切って廃棄
13.携帯電話やパソコン 初期化してから適切に廃棄

・自治体のリサイクル回収依頼

・メーカーのサイトを確認して回収依頼

・リユース会社や家電販売店へ回収依頼

・中古買取店へ買い取ってもらう

・解体して不燃ゴミとして廃棄する

14.手紙・ハガキ 連絡先の転記と訃報通知後シュレッダーによる廃棄
15.ゴミに捨てにくい個人情報

(写真・日記・手帳・賞状など)

お焚き上げ供養により処分

遺品整理では、お焚き上げ以外にも『清め塩』による供養方法もあり、天然塩の粗塩を用いて、魂を浄化してから処分する方もいらっしゃいます。

また、故人が自営業だった場合など、仕事関係の機密文書にあたる書類の廃棄を行うには、次のサービスの活用もオススメですよ。

ECOBox(ヤマト運輸 公式サイト)

一人ひとりの人生が異なるように、遺品の種類や思い入れも故人によって違いがあるため、この記事を通じて、皆さまが安心のできる処理方法を知っていただければ嬉しく思います。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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企業理念

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葬祭ディレクターとして10年以上培った経験を活かし、多様化する価値観の中でご相談者様にとって
どのようなご葬儀を選択することがよいのかを丁寧にヒアリングさせていただき、ご提案いたします。

お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。