23回忌とは?23回忌の準備から注意点まで徹底解説!
みなさんは23回忌についてどれくらいご存知でしょうか?故人の葬儀が終わった後、〇〇回忌と呼ばれる法要が複数回あります。23回忌は、故人が亡くなってから満22年目に行うだけあり、規模は小さく身内のみで行うことがほとんどです。
しかし、身内のみだからといってルーズな法要をあげることはよくありません。本記事では、そもそも23回忌とはどのようなものなのか、23回忌を行う場合はどうすればよいのかといったことをご紹介していきます。
23回忌とは?
皆さんは23回忌といった言葉を聞いたことはあるでしょうか。近年では省略されることも多くあまり聞き馴染みの無い法要かもしれません。今回は、そんな馴染みの薄い23回忌法要についてじっくりと解説していきます。
23回忌とは何か?
23回忌法要とは、故人が亡くなった後22年目に行われる法要のことです。仏教では、故人が亡くなった年を1年目として数えるために、1年ずれているのです。
こうした数え方を数え年と呼びますが、原則として法要は全てこの数え方で執り行われます。加えて、法要は3と7が付く年に行われます。
また、23回忌法要は親族のみで小さく執り行われることがほとんどです。しかし、身内のみ法要だからと言ってマナーをないがしろにしてよい訳ではありません。身内のみだからこそ、しっかりとマナーを守って23回忌法要を行えるようにしましょう。
その他の法要については、こちらもご参考ください。
<<四十九日法要について>>
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また、法要をいつまで行うかについては、「亡くなった方の法事法要は『いつまで』行うことが多いの?」もご参考ください。
併修(へいしゅう)とは?
続いて併修についもご説明しておきます。併修とは、同時期に亡くなった複数の方の法要を一度に行うことを言います。
葬儀などは別々にやったとしても、身内などのみで執り行うことが多くなる23回忌ではこの併修が行われることが多いです。これは、親戚などのなかには、遠方から来る人も少なくないからです。こうした場合は、同時期に何度も来ることが大変なため、こうした併修と言われる制度を用いるのです。
7回忌など初めの頃は、それぞれ丁寧に法要を行うことが望ましいと言えます。また、同じ年のうちであっても半年以上差があるなどの場合には、併修を行っては行けないわけではありませんが、別々に行うことが望ましいでしょう。
23回忌の準備
さて、ここまで、23回忌の意味や併修について解説してまいりました。
ここから先は23回忌の準備について解説してまいります。23回忌を執り行うために必要な準備としては、主催者の場合は「日取り」「場所決め」「招待者決め」「お布施の準備」「香典返しの準備」が主に挙げられます。
特に日取りに関しては、遠方からの参列者のことも十分に配慮しながら、無理のない日程を決めるようにする必要があります。
また、香典返しに関しても、後日送るより、当日しっかりとお返しできるように準備をする必要があります。当日お渡しできるように事前の準備が大切になります。
日付を決める
まず日取りについてです。基本的に法要を行う日程は命日に設定することが基本です。一方で、命日が平日などの場合、普段仕事をしている人の参加が難しくなってしまいます。
そのため、実際には、日取りについては命日に十分に近い休日に設定することがほとんどです。みなさんも、できる限り命日に近いほうが良いですが、それで人が集まらなければ、休日に設定するなどの配慮ができると良いでしょう。
また、参列予定者の特性に応じて、前の日に休日を持ってくる、後の日に休日を持ってくるなどの特別な配慮があると良いでしょう。
日程については「法事とは?日程とお布施と服装持物を徹底解説!」をご確認ください。
場所を決める
次に決めるべきことは、法要を行う会場です。会場の選び方としては、大きく分けて「自宅」と「菩提寺(ぼだいじ)」に分けられます。菩提寺とは先祖代々お世話になっているお寺のことです。
多くの場合では「菩提寺」で法要をあげることがほとんどです。一方で「自宅」で法要をあげるケースも十分にあります。
もちろんどの場所にも一長一短があります。
菩提寺で行うメリット
菩提寺で法要を行う場合は、準備などは基本的に菩提寺で行ってくれます。
自宅で行うメリット
一方で、自宅で行う場合は、自分たちで祭壇の準備をするなど一定の負担がかかります。一方で、故人や親族の慣れ親しんだ自宅でリラックスして法要を行えるなどのメリットもあります。
法要の場所を決める際は、上記の様なメリット・デメリットを十分に比較検討しながら決めることができると良いでしょう。
菩提寺が無い・分からないという方やお坊さんの心当たりがないという方は、『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。
招待者を決める
続いて行うことは、どこまでの範囲を法要に呼ぶかです。故人がなくなったあとの葬儀の場合だと、一部のケースを除いて故人に生前関わりのあった多くの人を招待もしくは受け入れることがありますが、23回忌の場合は、ほとんどのケースで身内のみで執り行います。
一方で、故人と本当に仲の良かった一部の知人などに関しては、法要に呼ぶ場合もあるようです。こうした法要の場合は、日時や場所を書いた案内状を送付し、出欠を回答して返送してもらうことがほとんどです。
お布施を用意する
次にお坊さんなどの宗教者に読経してもらうためのお布施を用意します。
お布施の相場
お布施の相場は、23回忌の場合、30,000円程度であると言われています。加えて注意が必要なことは、宗教者を自宅に招く場合は、お布施とは別にお車代を用意する必要があるということです。お車代の相場は、およそ5,000円と言われています。
こうした葬儀に関する相場は、お住まいの地域や家柄などによって大きく変動する可能性があるため、事前に周囲に相談しておくことをおすすめします。
また、ここでは触れませんが、お布施やお車代などには、表書きや裏書きなど細かなルールが存在します。間違った包み方で、相手に不快な思いをさせないように十分な配慮が必要でしょう。
お布施のマナーについては「お布施を完全解説!意味・相場・表書き・裏書などを解説!」の記事もご参考ください。
香典返しを用意する
最後に法要に対する香典への香典返しの準備が必要となります。23回忌の場合、一般的な葬儀と異なり、完全招待制のことがほとんどです。そのため香典返しの数も決まっていることがほとんどのため、事前に必要数用意しておくようにしましょう。
香典返しは、即日返しが基本となります。渡しそびれることのようにしましょう。また、のしは「蓮」の描かれた「結び切り」を用いて、志など文字を墨で入れるようにしましょう。
香典については「香典の袋の書き方を完全解説!金額相場・書き方・渡し方を紹介!」の記事もご参考ください。
23回忌を営む際の注意点
さて、ここからは23回忌を実際に営む際の注意点について解説してまいります。23回忌は身内のみで行うことがほとんどのため、そのルールやマナーが緩んでしまいがちですが、身内のみで行う法事だからこそ、きちんとしたマナーで行えるようにしましょう。
23回忌の服装
まず1つ目の注意点は服装についてです。身内のみの集まりゆえに、一番緩んでしまいがちなマナーになります。
身内のみが集まる法事ですが、基本的に服装は喪服になります。加えて、一般的な葬儀と同様に光るものの着用は控えましょう。
一方で、主催側の意向などで平服での参列をお願いされる場合もあります。そうした場合は、黒系の落ち着いた服を着用するようにしましょう。そうした場合に強行に喪服を着てしまうと、相手を恐縮させてしまうことになりますので、こうした場合には要請通りになるべく地味な平服を着て参列するようにしましょう。
服装については、「急な葬儀での服装はどうする?注意点の多い女性の喪服を徹底解説!」「法事とは?日程とお布施と服装持物を徹底解説!」
お布施の渡し方
続いて、お布施の渡し方になります。「お布施に渡し方なんてあるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、渡し方にもきちんとしたマナーがあるのです。
基本的に、お布施を直接手で渡すことはマナー違反になります。お布施をさらに袱紗に包む、またはお盆に入れるなどして渡すようにしましょう。
みなさんも、お盆に載せた紙袋をそっと渡す光景を見たことがあるのでは無いでしょうか。
23回忌を行う宗派と行わない宗派がある
最後に、23回忌を行う宗派と行わない宗派があることがある点に注意が必要です。
浄土真宗は23回忌を行う
まず、23回忌を必ず行う宗教としては、浄土真宗が挙げられます。浄土真宗は33回忌までの全ての法要を行うことで有名です。
しかし、地域によっては例外があることもありますので、注意が必要です。
禅宗と日蓮宗は23回忌を行わない
次に、禅宗と日蓮宗は23回忌を行わない場合もある宗派として挙げられます。これらの宗派ではお寺等によってルールが異なり、23回忌を行う場合もあれば、行わない場合もあるのです。
宗教の違いについては「前もって理解しておこう!葬儀の種類や宗教ごとの違いを解説」もご参考ください。
23回忌の香典の相場
続いて23回忌における香典の相場についてご紹介して参ります。
香典の金額は、お住いの地域や家柄、加えて法事後に食事の席があるかどうかによって大きく変動します。また、故人との続柄も香典の金額に大きく作用します。
目安としては、両親や兄弟など近しい関係であれば、10,000万~30,000万円。祖父母や従妹では、1万円ほどです。
さらに、香典の包み方にも様々なルールがあります。包んだ封筒の表と裏にそれぞれ表書きと裏書きをするのですが、書き方にも決まりがあるのです。相手に失礼の内容ようにきちんとした方法で香典を包めるようにしましょう。
香典の相場は「香典金額の相場を完全解説!地域別の金額・書き方・包み方・渡し方も紹介!」もご参考ください。
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23回忌についてのまとめ
さて今回の記事では、23回忌の基本から実際に行う際の準備、注意点について説明してまいりました。
「23回忌」について重要となるポイントを下記にまとめました。
【23回忌とは?】
●故人が亡くなった後22年目に行われる法要のこと
●23回忌法要は親族のみで小さく執り行われることがほとんど
【23回忌で準備すべきこと】
●日取り
・基本的に法要を行う日程は命日
・ただし命日に近い休日にすることがほとんど
●場所決め
・自宅
・菩提寺(ぼだいじ)
菩提寺が無い場合は、『やさしいお坊さん』にご相談ください。
●招待者決め
・ほとんどのケースで身内のみ
・故人と本当に仲の良かった一部の知人であれば呼ぶ場合もある
●お布施の準備
・相場は30,000円程度
・自宅に招く場合は車代として5,000円
●香典返しの準備
・人数分を用意する
【23回忌の注意点】
●服装は基本的に喪服
●主催側の意向などで平服での参列をお願いされる場合も
●お布施は袱紗(ふくさ)かお盆に入れて渡す
【23回忌の香典の相場】
●両親や兄弟は、10,000円~30,000円
●祖父母や従妹は、10,000円
近年では省略されることもある23回忌ですが、宗派によっては絶対に行う宗派もあるため時期が近づくと必ず菩提寺に相談することをおすすめ致します。
加えて、23回忌では身内のみで執り行うことが非常に多いため、ルールやマナーが緩んでしまいがちになってしまいます。身内のみで行うからこそ、マナーには十分に注意し、遺族にも故人にもしっかりと敬意を払うようにしましょう。
また、法事を菩提寺で行う場合と、自宅で行う場合で、準備すべきことが細かく異なってきます。自宅で行う際もただ読経のみを依頼するのではなく、準備段階からしっかりと菩提寺に相談し、指導を受けるようにするとよいでしょう。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
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