全8つ!初七日・四十九日までしてはいけないこと&すべきことを解説
みなさんは初七日という言葉をご存知でしょうか?初七日とは、故人の命日を含めた七日後に行う法要のことです。故人が亡くなってから葬儀を除いた初めての追善供養となるため、喪主を務める方はどのような準備が必要なのか、初七日について知っておかなければならないことが多いと思います。
そこでこの記事では、初七日とはそもそもどういう意味があるのかや、初七日を迎えるまで行ってはいけないことなどについて詳しく解説していきます。
初七日(しょなぬか・しょなのか)とは?
初七日(しょなぬか・しょなのか)とは、葬儀後に行う初めての追善供養です。四十九日までの期間、個人の命日から七日間ごとに行う法要を期日法要と言い、四十九日までの期間を中陰と言います。
ここでは初七日とは一体どのようなものなのか、いつからいつまでのことなのか、四十九日で唱えてもらうお経の意味について詳しく解説していきます。
初七日とは?
初七日とは、人が亡くなった日から七日目の日のことです。初七日に行う法要のことを初七日法要と言い、追善供養の一種になります。初七日法要を終えたら二七日・三七日・四七日・五七日・六七日・七七日と七日ごとに法要を行います。仏教の考え方では、人が亡くなってから七日ごとに極楽浄土に行けるかどうかの裁きが行われるとされています。この四十九日間を中陰と言い、中陰の間に行われる法要を中陰法要と言います。
繰り上げ初七日
また、最近では葬儀の日に合わせて初七日法要を行う「繰り上げ初七日」と「繰り込み初七日」という方法が選択されることが多いです。理由としては、遠方から来る弔問客の負担を減らすためや、普段働いている人が休みを取得することが難しいためということが挙げられます。
繰り上げ初七日とは、葬儀が終わったら火葬を行い、火葬が済んだらもう一度葬儀会場へ戻り初七日法要を行う方法です。別名「戻り初七日」と言い、火葬を済ませた後なので近親者のみで執り行われることが多いです。
繰り込み初七日
繰り込み初七日とは、葬儀の後にそのまま連続で初七日法要を行う方法です。別名「式中初七日」と言い、葬儀の弔問客が初七日法要まで参列することになるため、弔問客の拘束時間が長くなってしまうというデメリットがあります。
※東京近郊など式場の使用時間に制限がある地域では、特に繰り込み初七日を行うケースが多いです。
初七日はいつからいつまでか?
初七日は人が亡くなった日を合わせて七日目になります。つまり、死後六日目が初七日になります。しかし、西日本など一部の地域では命日の前日から数えた七日目を初七日とすることもあるため注意してください。
初七日のお経の意味
初七日は、故人が三途の川の辺りに到着する日だと考えられています。三途の川は流れが急な部分と緩やかな部分があるとされ、故人の生前の行いによりどの部分を渡ることになるか裁かれることになります。初七日法要で読経されるお経には、故人が三途の川の緩やかな部分を渡れるようお祈りする意味があります。
初七日については、下記記事もご参考ください。
・初七日とは?意味・数え方・お供え・お経・知っておきたい常識とマナー
遺族が初七日までしてはいけないこと
遺族は故人が亡くなってから四十九日を迎えるまでは忌中、一周忌を迎えるまでは喪中となります。この忌中と喪中の間には、いわゆる祝い事への参加は避けた方が良いとされています。具体的な内容は下記の通りです。
●結婚式の挙式、参列
●お祭りへの参加
●家を新たに建てる
●正月のお祝い
●神社へお参り
●旅行
●お中元やお歳暮をおくる
●年賀状を送る
喪中・忌中については「喪中とは?喪中の期間・喪中にしてはいけないことを完全解説!」「喪に服すとは?意味と期間と宗教と寺社と注意点・マナーを徹底解説!」の記事もご参考ください。
初七日と一緒に覚えておきたい四十九日
初七日から四十九日までに行う法要は全部で七回あります。初七日から七日ごとに法要を行うため、その度に遺族が集まることが難しく最近では葬儀当日にまとめて行われることが多いです。
また、初七日から四十九日までに行う法要のことを「期日法要」と言い、一周忌や三回忌などの法要を「年忌法要」と言います。期日法要の最初が初七日で、最後が四十九日法要なので、それぞれの法要について意味や特徴についてしっかりと押さえておきましょう。
四十九日とは?
四十九日とは、故人が亡くなった日を合わせて四十九日目のことです。ただし、初七日同様に命日の前日から数える地域もあるため注意してください。四十九日は忌明けや満中陰法要などと呼ばれることもあります。故人は亡くなってから七日ごとに極楽浄土へ行けるかどうかの裁きを受けると前述しましたが、四十九日目が裁きの最後の日となります。
四十九日法要
この四十九日には法要を行います。四十九日で行う法要には様々な準備が必要なので、ここで確認しておきましょう。また、四十九日では仮位牌から本位牌への切り替えや仮祭壇から仏壇への切り替えを行いますので、本位牌と仏壇の発注も必要となります。
寺院で行う場合には、弔問客が集まり次第僧侶の読経が行われます。読経が済んだら弔問客が故人と関係の深い順にお焼香を行います。続いて仏壇をすでに手配済みの場合には、仏壇の開眼法要を行い、そして納骨式を行います。これらの儀式が済んだら、精進落としと呼ばれる会食を行います。また、これはあくまでも一例となりますので、仏壇やお墓の手配状況によって、変更を都度行なってください。
四十九日法要については「四十九日の香典相場を完全解説!書き方・マナー・故人との関係別相場も紹介!」「四十九日法要のお布施を完全解説!相場・地域・宗派を詳しく紹介!」の記事もご参考ください。
忌中と喪中
忌中と喪中はそれぞれ親族が亡くなった際に身を慎む期間のことを指します。忌中の期間に身を慎むことを「忌に服す」、喪中の期間に身を慎むことを「喪に服す」と言います。
忌中と喪中の期間
仏教の場合の忌中期間は四十九日が明けるまで、喪中期間は一年間とされています。また、キリスト教の場合は召天記念日あるいは五十日祭まで、神式の場合の忌中期間は五十日祭までとされていますが、喪中期間は宗派にかかわらず一年間とされているようです。忌中・喪中にかかわらず、お互いの期間中は祝い事などの参加や主催は行わない方が良いと考えられています。
忌引きとは?
また、忌中の期間に葬儀などの法事で仕事や学校を休むことを「忌引き」と言います。故人が配偶者の場合には10日、子どもの場合には5日、両親の場合は7日などの目安がありますが、詳細は学校や会社によって異なりますので注意してください。
初七日法要の香典相場と香典返しの相場
初七日法要では葬儀と同様に香典をお渡しすることになるため、香典返しを用意する必要があります。では、葬儀と香典の額は同じくらいなのか、香典の相場と合わせて香典返しの相場を見ていきましょう。
香典相場
初七日での香典の相場はいったいいくらくらいになるのでしょうか?
故人との関係性によってまとめましたので、下記を参考にしてみてください。
【香典相場】
●実の親、義理の親:30,000円〜100,000円
●兄弟姉妹:10,000円〜50,000円
●祖父母や伯父伯母:10,000円〜30,000円
●友人、知人:5,000円〜10,000円
香典相場については「葬式の香典を完全解説!マナー・金額相場・書き方・渡し方を紹介!」「香典を完全解説!意味・歴史・金額相場・書き方・包み方・渡し方を解説!」の記事もご参考ください。
香典を渡すときの注意点
葬儀でお渡しする香典の金額は、頭の数字が奇数になるようにする方が良いと言われています。理由としては、偶数は割り切れてしまうので、縁起が悪いものだと考えられているからです。
また、最近では初七日は葬儀と同日に行われることが多いと紹介しましたが、その場合には初七日の香典は葬儀の香典に対して二分の一程度の額を包むと良いでしょう。
香典返しの相場
香典返しとは、香典をいただいた場合に弔問客へお渡しする返礼品のことです。葬儀に参列してくれた弔問客全員へお渡しするのが会葬御礼で、香典をいただいた弔問客にのみお渡しするものが香典返しとなるので混合しないように注意してください。
香典返しに渡すもの
香典返しの相場は包んでいただいた香典の三分の一から二分の一程度だとされています。香典返しの品物は基本的に消え物から選ぶことになります。例としては、お茶やコーヒーのほかに賞味期限が長い焼き菓子やタオルなどが挙げられます。何を選べば良いか悩んでしまうような場合には、カタログギフトなどを選ぶと良いでしょう。
香典返しを渡すタイミング
香典返しをお渡しするタイミングは、忌明け後の四十九日が明けた後が一般的ですが、最近では初七日の当日にお渡しすることも多くなってきています。ただし、この場合にはいただいた香典の金額がわからないため、統一して2,000円~3,000円程度の品物をお渡しすることになります。
香典返しについては「香典返しのマナーを完全解説!相場・時期・挨拶状・例文・品物も紹介!」の記事もご参考ください。
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初七日までしてはいけないことについてのまとめ
ここまで初七日までにしてはいけないことを中心として、初七日の基礎知識や合わせて覚えておきたい四十九日などについて詳しく解説してきましたが、いかがだったでしょうか。ここでは今までの内容をわかりやすく箇条書きでまとめていきます。
【初七日とは?】
●初七日とは故人の命日を含めた七日後に行う追善供養である。
●最近では、葬儀の当日に合わせて行われる「繰り上げ初七日」と「繰り込み初七日」がある。
【初七日を行う理由】
●初七日のお経は、故人が三途の川の流れが弱い箇所を渡れるように願う意味がある。
●遺族は初七日が明けるまでは祝い事などへの参加、主催を慎んだ方が良い。
【四十九日との違い】
●四十九日は故人が極楽浄土へ行けるかどうかの裁きの最後が行われる日である。
●仏教の場合、四十九日が明けるまでを忌中、一周忌が明けるまでを喪中と言う。
【初七日の香典相場】
●親が30,000円〜100,000円
●兄弟姉妹が10,000円〜50,000円
●祖父母や伯父伯母が10,000円〜30,000円
●友人知人が5,000円〜10,000円
【香典返しの相場】
●香典返しの相場はいただいた香典の三分の一から二分の一程度である。
●また、当日に香典返しをする場合には、一律で2,000円〜3,000円程度である。
初七日は故人への初めての追善供養になります。最近では弔問客や親族などへの配慮から、葬儀と合わせて執り行われることも増えてきています。初めての喪主を務める場合には様々な準備が必要となるので、事前にしっかりと要点を押さえておいてください。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール