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土地の相続を完全解説!手続き・分け方・必要書類・費用を紹介!

被相続人の財産の中には「土地や不動産」などが入っていることもあります。

現金を引き継ぐ時とはまた違った税金や手続きの手順があるため、いざという時に知らないと不便ですよね。

今回はそうした土地の相続に関する基本的な知識を中心にご説明していきます。

親が生きている場合の土地の相続の流れ

被相続人である親が生きている間に土地の相続を行うことを「生前贈与」と言います。

ではまず、この生前贈与を行う際の具体的な流れについてご説明しましょう。

1、物件調査

まずは生前贈与予定の土地が現在どのような状態であるかを調査する必要があります。具体的な所有者情報等を調べましょう。 

調査は法務局から「登記事項証明書」を取り寄せて行います。

この証明書には「地番」「具体的な面積」「所有者情報」「担保の有無」などの重要事項が記載されているのでしっかり確認しましょう。 

基本的には「地番」が分かれば登記事項証明書を取得可能です。ただし、この「地番」は住所とは異なるものなので注意してください。

地番を調べるには以下の3つの方法があります。

・住所を活用して法務局で「地番検索」を行う

・固定資産税納税通知書の表記を確認する

・権利証で土地の記載を確認する

2、生前贈与のプランニング及び検討

上記で物件情報を揃えたら、次に「そもそも生前贈与を行うべきなのか?」ということを検討しましょう。 

生前贈与では被相続人の財産を引き継ぐことができるので一見するとメリットしかないように思います。

しかし実はデメリットもあるため、そこも考慮しつつ生前贈与を受けるかどうかを判断しなければなりません。

それでは判断に必要なメリット・デメリットをそれぞれ確認していきましょう。

生前贈与のメリット

◎節税対策になる可能性がある

これは「必ず節税できる」というわけではありません。

しかし、相続税と贈与税のいずれにも控除枠があるため、それらを組み合わせて「生前贈与の方が得かどうか?」を判断していきましょう。

例えば、贈与税には「年間110万円の基礎控除」があります。これは「贈与税の対象となる金額から110万円を差し引いた額に贈与税がかかる」というものです。

そのため、年間110万円までは贈与税が適用されません。

つまり、これを利用すると「合計1,000万円の財産を10年かけて毎年100万円ずつ贈与する」ということも可能であり、贈与税の負担なく財産を引き継ぐことができるのです。 

さらに「生活費や教育費として贈与された財産には課税されない」ということを活用し、生前の内に子供の教育費や生活費として贈与をしておくことで節税することもできます。

また相続税にも基礎控除があり、その控除額は「3000万円+600万円×法定相続人の数」で算出可能です。

この基礎控除額の範囲が大きければ相続税の方がお得になることもあるでしょう。

このように様々な控除等を活用しながら生前贈与を行うかどうかを決めるのがオススメです。

なお、この辺りの計算は複雑になる可能性も高いため、必要に応じて税理士などの専門家に依頼すると良いでしょう。

◎比較的速やかに生前贈与できる

「生前贈与を実行すべきか?」ということは慎重に判断すべきです。

しかし、いざ実行する場合にはそこまで時間はかかりません。1ヶ月程度あれば十分です。

◎事前に贈与相手を決められる

相続は被相続人が亡くなってから行うため、相続人同士でトラブルとなる可能性が高いです。

しかし生前贈与の場合は被相続人がまだ存命であるため、そうした相続人同士のトラブルを牽制して速やかに引き継ぐことができます。

生前贈与のデメリット

◎余計な税金や費用がかかる場合がある

上記のように生前贈与によって節税できる金額をしっかり計算しておかないと、節税対策のつもりが逆に割高になってしまうということも考えられます。

例えば、贈与税には「不動産取得税」が課税されるのですが、相続税には発生しません。当然その分だけ支払う金額は大きくなります。

また、相続と贈与のいずれの場合でも「登録免許税」が課税されるのですが、相続の際の税率が「固定資産税評価額の0.4%」であるのに対し、贈与の際の税率は「固定資産税評価額の2%」です。

こちらも贈与の方が割高になります。このように贈与税独自の税金なども含めて考えると割高になることもあるので要注意です。

◎被相続人の老後資金に影響が出る場合もある

被相続人が存命の間に贈与を行うので、贈与し終わった後は当然減少した財産額を使いながら生活しなければなりません。

そのため、もし存命中に必要な生活資金の額を見誤っていた場合、被相続人の生活に支障が出る可能性があるので注意しましょう。 

上記のようなメリット・デメリットを慎重に考慮しながら、生前贈与を行うべきかどうかを判断しましょう。

3、贈与契約書作成

生前贈与を行う場合は「贈与契約書」を作成しましょう。この契約書は、税務署など外部の人間に対しても贈与を証明するための大切な書類です。

「記載すべき事項」を守って正しく運用しましょう。

具体的には以下のようなことに注意します。

◎贈与契約書には、土地の住所ではなく「地番」を記入する。

先述の登記事項証明書に記載されているものです。間違いがないように正確に記入しましょう。

◎誰が見ても贈与内容がわかるように記載する

被相続人の土地を「誰に・どこの土地を・どのくらい・いつまでに」贈与するのかということをはっきり明記しておきます。

被相続人が亡くなった場合はこの書面が重要な証明書類です。そのため文章を見ただけで何が書いてあるのかをすぐ判断できるようにしておきましょう。

◎署名と捺印を忘れない

被相続人と贈与を受ける人物の署名と捺印を記載しておきます。

◎収入印紙を200円分貼っておく

贈与契約書には200円分の収入印紙を貼っておく必要があります。

4、書類収集・登記申請

贈与契約書の作成後は登記申請に必要な書類を集めます。具体的には以下のような書類を用意すれば大丈夫です。 

・作成済みの贈与契約書

・被相続人の印鑑証明書

・登記済み権利証あるいは登記識別情報

・固定資産評価証明書

・相続人の住民票 

上記の書類を揃えて法務局で申請を行います。

申請方法には「窓口申請」「郵送申請」「オンライン申請」の3種類があるので、自分のスケジュールに合わせたものを選びましょう。

この登記申請の際に「登録免許税」「不動産取得税」も必要になるので忘れずに準備してください。 

特に問題が無ければ申請してから約1週間ほどで完了します。

5、贈与税の申告

生前贈与を行なったら「贈与税」もきちんと納付しましょう。

申告期限は「贈与を行なった翌年の2月1日〜3月15日」、納付期限は「申告期限と同じ年の〜3月15日」です。

なお贈与する金額が、年間で「基礎控除限度額の110万円を超えない」場合は贈与税がかかりません。

親が亡くなった後に土地を相続する際の流れ

それでは次に「親が亡くなった後」に土地を相続する場合の流れについてご説明します。

1、土地の分配方法を相続人同士で話合う

親が亡くなったら、まずは土地の分配方法について話し合いましょう。

もしも遺言書があれば基本的にはその内容に従うことになります。そのためまずは遺言書の確認から始めると良いでしょう。

遺言書の主な作成方法としては「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」があります。

作成方法の違いによって、保管場所や開封に関する決まりが違うので注意しましょう。 

「自筆証書遺言」と「秘密証書遺言」に関しては、どちらも被相続人自身で保管をするのが原則です。

そのため心当たりがある場所を探してみてください。また、もし見つかっても勝手に開封してはいけません。

改竄の恐れがあるため、家庭裁判所での検認が必要です。 

「公正証書遺言」に関しては、公証役場に原本が保管されています。そのため役場に確認してみるのが良いでしょう。

こちらに関しては、作成段階ですでに内容のチェックを受けているため、見つかり次第開封しても大丈夫です。

その遺言書に土地の相続に関する記載があれば、その内容に沿って相続登記を行います。

ただ、相続人全員で話し合って同意が得られれば遺言書とは異なる内容で相続することも可能です。

遺言書が無い場合は、最初から「遺産分割協議」を行い土地の所有者を決めていきましょう。

この協議内容は必ず「遺産分割協議書」にまとめておきます。

書面で結果を記載しておかないと後々トラブルになる可能性がありますし、そもそも相続登記申請の際にはこの遺産分割協議書が必要です。 

そして所有者を決めたら、なるべく早めに「相続税がかかるかどうか?」の計算もしておきます。

相続税の申告期限は「被相続人の死亡を把握した日から10ヶ月以内」です。

1年近くあるように思えますが、相続でもたつくといつの間にか期限が来ている可能性も十分あるので余裕のあるうちにやっておきましょう。 

相続税が発生するのは、財産金額が基礎控除額である「3,000万円+(600万円×法定相続人数)」を上回った場合です。

もちろん実際はこんなに単純な計算ではないので、可能なら税理士などの専門家に相談しましょう。 

2、相続登記に必要な書類・費用を準備

次に登記に必要な書類を集めます。具体的には以下の書類を揃えましょう。 

・登記申請書

・遺産分割協議書

・被相続人の出生から死亡までを記した戸籍謄本

・被相続人の住民票あるいは戸籍の付票

・相続人全員分の戸籍謄本

・相続人全員分の住民票

・相続人全員分の印鑑証明書

・固定資産評価証明書

・相続関係説明図

・(必要に応じて)取得時の権利証

出生から死亡までの戸籍謄本に関しては、改制や制度変更に関わらず全てを揃える必要があるため少し手間がかかる可能性があります。 

3、書類を法務局へ提出

上記の必要書類を揃えたら管轄の法務局に提出します。

こちらも「窓口申請」「郵送申請」「オンライン申請」のいずれかを選びましょう。また、先ほどと同じように「登録免許税」の納付も必要です。

こちらも1週間くらいで登記は完了します。完了したら「登記識別情報通知」という書類が発行されるので大切に保管してください。

土地の売却などの際に必要となります。

4、相続登記に期限はないがデメリットもある

上記のような手順で相続登記を行います。この作業に申請期限はありませんが、いつまでも放置しておくのは得策ではありません。

なぜなら登記をしないと、「土地の売却ができない」「申請を延ばすほど登記費用が高くなる」「他の相続人に処分される場合がある」などの問題が発生するためです。

後から大きな問題に発展するよりかは、多少面倒でも早めに終わらせた方が良いでしょう。

土地相続での分け方

では具体的に土地の相続をする際は、どのように相続人同士で分割することができるのでしょうか?

現物分割

相続した土地をそのまま分割する方法です。特に換金したりしないので、分割できるだけの広大な土地であればこの方法が有効でしょう。

換価分割

相続した土地を売却し、その料金を相続人同士で分割します。

狭い土地などでは現物分割も難しいため、全員が納得できる金額で売却できたのであれば非常にわかりやすく分割できるでしょう。 

代償分割

特定の相続人が土地を相続し、残りの相続人に対しては土地の価値相応の現金を支払うという方法です。

「土地で相続したい人物」と「現金で相続したい人物」がいれば有効的に分割することができます。 

共有分割

他の相続人との共同名義で土地を相続する方法です。相続人同士でしっかり話し合いができていればこの方法でも良いでしょう。

ただし複数人の名義がある以上、後から「やはり土地を売却したい」などとなった場合には全員の同意を得なければなりません。

そこで誰かが反対すればトラブルとなる可能性もあるため、極力この分割方法は避けるべきではないかと思います。 

土地の相続に関する費用

このように、土地には様々な相続方法があります。では実際に相続する場合はどのような費用が必要になるのでしょうか? 

相続税

基本的には、土地を相続すると「相続税」がかかります。以下で計算式をご説明しますが、それはあくまでも「一番シンプルに計算した場合」です。

実際の計算は複雑になることが予想されますので、無理せず専門家である税理士などに依頼した方が良いでしょう。 

土地を相続した場合の相続税の計算

まずは「仮の税額=課税遺産総額×法定相続分×税率ー基礎控除額」を計算します。この仮の税額は相続人一人一人に対して算出してください。

仮の税額を計算したら、それを相続人全員分で合計します。この合計額が「相続税の総額」です。

相続税の総額を算出したら、今度は「実際の税額=相続税の総額×(相続人それぞれの課税価格÷課税価格の合計額)」を計算します。

これが実際に納付すべき相続税の額です。ただし、必要に応じて控除などが適用されるので金額は変動します。 

相続税以外の費用

上記以外にもかかる費用はあります。

◎固定資産税

土地を相続してから毎年かかる税金です。土地の評価が高くなるほど税額も上がっていくので、きちんと毎年納付できるかどうかを計算しておく必要があります。 

◎登録免許税

登記の際に必要な税金です。税額は「(土地の価格+建物の価格)×0.4%」で計算します。

◎譲渡所得税

土地を売却した際にかかる税金です。

「土地の売却料金ー(土地の取得費用+土地の譲渡費用)」で計算します。売却した翌年度に納付するので忘れずに準備しておきましょう。 

◎書類発行費用

税金だけでなく、申請に必要な書類の発行にも費用がかかります。およそ5,000〜2万円くらいを見積もっておきましょう。 

土地の相続時に相続税を抑える小規模宅地等の特例

広大な土地を引き継いでもそれに伴い相続税が上がってしまえば、日々の生活に影響が出る可能性もあります。

そのような事態を避けるために、極力相続税は節約したいですよね。 

その際に有効なのが「小規模宅地等の特例」という方法です。これは「一定の条件を満たす土地であれば大幅に減税できる」という制度のことです。

具体的な条件とは以下の通りです。

・特定居住用宅地等

「被相続人及び生計を共にしていた親族が居住用に利用していた土地」のことです。最大330㎥までで80%の減税が可能になります。 

・特定事業用宅地等

「被相続人及び生計を共にしていた親族が自身の事業用に利用していた土地」のことです。最大400㎥までで80%の減税が可能になります。

・貸付事業用宅地等

「被相続人及び生計を共にしていた親族が自身の貸付事業のために利用していた土地」のことです。相続税の申告期限まで所有することで、最大200㎡までで50%の減税が可能になります。 

・特定同族会社事業用宅地等

「法人の事業用として利用していた土地」のことです。相続税の申告期限まで所有することで、最大400㎡までで80%の減税が可能になります。

実際には細かい諸条件はありますが、このように最大で8割もの節税をすることが可能です。相続した土地に当てはまるものがあれば適用を検討してみても良いでしょう。

土地に関する税金の注意点

相続税や登記費用は相続のタイミングで支払いますが、固定資産税や譲渡所得税は少し時間を空けてから納付する必要があります。

そのため、そこまでにきちんと計算して現金を用意しておかないと支払いができない可能性もあるでしょう。

特に固定資産税は毎年かかる税金であるため、計画的に現金を運用しなければなりません。

「せっかく価値のある土地を相続したのに税金の支払いで破産した」というようなことがないようにしましょう。

相続した土地を売却する場合

このように相続した土地を売却する場合は何をすれば良いのでしょうか?

①名義人変更をする

まずは相続登記の際に名義人変更をしておきましょう。被相続人名義でも売却できないことはありませんが、買い手がつくことはほぼありません。

購入者に安心してもらうためにも新しい相続人名義に変更しておいた方が良いでしょう。 

②売却依頼を行う

名義人変更まで終わったら不動産業者に土地の売却依頼をかけます。

依頼しただけでは費用は発生せず、無事に売買が成立した段階で代金を支払いましょう。支払う金額は「売却金額の3%」が一般的です。 

依頼する場合は、複数の業者に査定をしてもらいましょう。ここで最も条件の良かった業者に依頼するのが得策でしょう。

ただし、土地に古い建築物がある場合は買い手がつかない場合もあるので注意です。

もし売却したい場合はその建築物を解体する必要があるのですが、その費用は購入金額に上乗せしなければなりません。

「1坪につき3万円」が目安とされています。そのため、建築物込みで相続した場合はそうしたことも頭に入れて売却を行いましょう。

③不動産譲渡税を納付する

土地や建築物を売却した時に発生した利益に対しては「不動産譲渡税」がかかります。

ただし、売却によって発生した利益が「取得費(被相続人が土地を購入した際の価格)」を下回っていれば納付の必要はありません。

しかし実際には取得費がわからないケースも多いです。その場合は「売却した利益の5%」相当を取得費として計算します。

土地の相続トラブルを防ぐためのポイント

それでは、土地の相続を行う上で注意すべきこととしては、上記以外にどのような内容があるのでしょうか?

誰が相続人になるかを把握する

財産の相続というのは、相続人に与えられた確かな権利です。そのため、分割の際は相続人に当てはまる人物を必ず全て特定しておきましょう。

兄弟等で土地が共有になるような生前贈与はしない

先述の「共有分割」では、その場では相続人全員が納得したとしても、後から「やっぱり土地を自分の思い通りにしたい」という意見が出てくることは十分予想されます。

そのように1人でも意見の違う相続人がいると土地をいじることが困難であるため、極力土地は共有しない方が良いでしょう。 

遺留分に配慮して生前贈与をする

「遺留分」とは、(兄弟姉妹以外の)相続人に法律で保障された最低限の取り分のことです。

相続だけでなく生前贈与に関しても、この「遺留分」には十分配慮しなければなりません。

現金はもちろん、土地に関しても遺留分は適用されます。

仮に「全ての土地を愛人の◎◎に遺す」というような遺言があったとしてもそれは無効になるので気を付けましょう。

親が認知症になる前に相続の話し合いを行う

相続の有効性を保証するためにも、必ず親の判断力が健在のうちに話し合っておきましょう。

認知症等で判断力の衰えが指摘されてしまうと、「本当にこの分割方法は親の意思なのか?」という疑問が浮かぶことになり、適切な配分が難しくなる可能性があります。

不要な土地を相続したら相続放棄を検討

相続する全ての土地が良いものであるとは限りません。

例えば、相当人里離れた場所にある土地を相続したところで、それに活用価値があるかは疑問です。

国に引き取ってもらうことも可能ですが、土地の状態によってはそれも難しいでしょう。

そのような時は「相続放棄」を検討してみるのも一つの手です。

ただし、相続放棄を行なっても管理責任は残ります。その場合、費用はかかりますが財産の管理人を任命することも可能です。

登記されていなかった場合

遺産分割協議によって所有権を与える人物を決めた上で、「所有権保存登記」を行いましょう。

これは未登記の土地などに適用される制度であり、これにより所有権のありかが明確になります。 

土地が担保に入っていた場合

担保に入っている土地は、いわば抵当権がついている状態です。

抵当権があると借金付きの土地である可能性があり、この借金は相続人が返済の義務を負ってしまいます。

そのためきちんと完済し、抵当権抹消手続きをしなければなりません。

土地の相続についてのまとめ

以上が土地の相続に関する流れや注意点などです。最後に改めて今回の内容をまとめて確認していきましょう。 

・被相続人である親が生きている間に土地の相続を行うことを「生前贈与」と言う。この生前贈与は以下のような流れで行う。

1、物件調査

2、生前贈与のプランニング及び検討

3、贈与契約書作成

4、書類収集・登記申請

5、贈与税の申告

・親が亡くなった後に土地を相続する場合の流れは以下の通り。

1、土地の分配方法を相続人同士で話合う

2、相続登記に必要な書類・費用を準備

3、書類を法務局へ提出

4、相続登記に期限はないがデメリットもある 

・土地の相続をする際は「現物分割」「換価分割」「代償分割」「共有分割」という4つの方法がある。

・実際に相続する場合に必要となる費用は「相続税」「固定資産税」「登録免許税」「譲渡所得税」「書類発行費用」などである。 

・相続税を節約するために有効なのが「小規模宅地等の特例」という方法。

これは「一定の条件を満たす土地であれば大幅に減税できる」という制度のことである。具体的に対象となる土地は「特定居住用宅地等」「特定事業用宅地等」「貸付事業用宅地等」「特定同族会社事業用宅地等」である。

・固定資産税や譲渡所得税は少し時間を空けてから納付する必要があるため、計画的に現金を運用しなければならない。 

・相続した土地を売却する場合の流れは以下の通り。

①名義人変更をする

②売却依頼を行う

③不動産譲渡税を納付する

・土地の相続を行う上で注意すべきこととしては以下のようなものがある。

「誰が相続人になるかを把握する」

「兄弟等で土地が共有になるような生前贈与はしない」

「遺留分に配慮して生前贈与をする」

「親が認知症になる前に相続の話し合いを行う」

「不要な土地を相続したら相続放棄を検討」

「登記されていなかった場合は所有権保存登記を行う」

「土地が担保に入っていた場合は相続人が負債も引き継ぐ」 

土地の相続には大きな手間がかかります。特に各種税金も必要なため、そもそも相続するかどうかを慎重に判断する必要もあるでしょう。

いざという時に慌ててしまい間違った判断をしないよう、あらかじめこうした土地の相続に関する知識をしっかり確認しておきましょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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会社名 LDT株式会社
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設立 2019年9月
所在地 〒105-0004
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TEL:0120-538-175
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企業理念

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お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。