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ご遺体を自宅安置する3つの条件とは?期間やメリット・注意点も解説

「人生の最期の時は、自宅で過ごさせてあげたい」

そのようにお考えの遺族の方は、多くいらっしゃるのではないでしょうか。

また、「できるなら最期くらいは自宅へ帰りたい」と考える方も、少なくないでしょう。

基本的には、下記3つの条件をクリアできれば自宅でご遺体を安置することは可能です。逆にどれかひとつでも欠けた場合、自宅での安置をあきらめなければなりません。

1.ご遺体を自宅まで運べるのか?
2.安置するスペースはあるか?
3.遺体の面倒を見られる人はいるか?

また、条件面で可能と判断されたとしても、「自宅へご遺体を連れ帰ったところで自分たちがどのように対処すればよいか」といった不安もあるでしょう。

そこで、本記事では自宅でご遺体を安置するにあたっての条件やメリットとデメリット、注意すべき点や安置できない場合の代替案についてまで詳しく説明します。

自宅安置ができる条件と注意点をあらかじめ知っておくことで、いざという際にどうすればよいか判断が可能です。

「残された時間、住み慣れた我が家で故人と少しでも長く一緒にいたい…」という思いの強い方にとって非常に役立つ記事となっておりますので、ぜひ最後までお読みください。

 自宅での遺体安置は可能

基本的にはご遺体を自宅で安置するのは可能ですし、そのように望まれる遺族も多いでしょう。

すこし前までご遺体は自宅安置が普通でしたが、昨今の住宅事情の変化によって状況が変わってきているのも事実です。

遺体安置場所を決めるタイミング

ご遺体の安置場所は、故人が亡くなった際に最初に決めなければなりません。

故人が病院や警察で死亡判定を受けたあと、ご遺体を安置場所へ移動させます。

病院や警察の霊安室は通常3時間程度、長くても半日くらいしか利用できないため、葬儀の詳細を決める前にまず安置場所を決めて移動させる必要があります。

それほど時間のない中でご遺体の安置場所を決めなければならないため、可能であれば事前に決めておく、それが難しければ葬儀社へ事前に相談してどうするのか決めるとよいでしょう。

自宅で遺体安置ができる3つの条件

ご遺体を自宅で安置させるためには、次にあげる3つの条件をクリアしている必要があります。

自宅へご遺体が搬入できる

1つ目の条件としては、遺体の搬入搬出が可能かどうかです。

最近の住宅事情では、次にあげるようにご遺体を自宅へ搬入できないケースが考えられます。

・マンションのエレベーターが小さい
・マンションやアパートに階段しかない
・自宅までの道路が狭く、搬送車が入れない
・マンションやアパートの規約によって、遺体搬入ができない
・玄関や廊下が狭い

エレベーターや廊下などの狭い場所を無理に搬入させようとすると、ご遺体を立てなければならないケースがあります。また搬入車が入れない場合、自宅から遠い場所でご遺体をおろして人力で運ばなければなりません。

どちらもご遺体の保全や運搬の安全面から考えて現実的ではなく、搬送を断られることが考えられます。

ご遺体を運んでくれる葬儀社に相談し、搬入できるかどうか事前に確認してもらうようにしましょう。

ご遺体の安置場所が確保できる

遺体の安置場所の確保も、非常に重要な条件です。

ご遺体を搬入できる経路は問題なかったとしても、安置する場所が確保できなければ自宅安置はできません。

ご遺体の安置スペースとしては、布団や枕飾りなどの置き場所を考えると最低でも3畳は必要です。弔問客が来ることを考えるとさらにスペースが必要となります。

この場合も葬儀社に事前相談し、自宅安置できるかどうかよく検討しましょう。

ご遺体の面倒を見られる人がいる

ご遺体の面倒を見る人間の確保も、自宅安置ができる重要な条件の一つです。

自宅で安置させるには、ご遺体や線香、ろうそくなどの火の管理、弔問客の対応などすべて遺族でこなさなければなりません。

高齢の遺族しかいない、もしくは常駐できる遺族の人数が少なければ遺体の管理が難しく、体力的にも相当な負担を強いる結果となってしまいます。

対象者がいない場合は自宅以外の施設に預け、面倒を見てもらうようにするのが賢明な方法だといえるでしょう。

自宅でご遺体を安置するメリットとデメリット

ご遺体を自宅で安置するにあたって、次のようなメリットとデメリットがあります。

自宅安置する大きなメリットは、費用面と故人と最後の時間をゆっくり過ごせることです。一方の主なデメリットは、ご遺体を管理することの負担や、近所の方たちへの配慮などが挙げられます。

メリット デメリット
・故人との最期の時間をゆっくりと気兼ねなく過ごせる

・遺体安置のために施設を使わない分、費用を抑えられる

・ご遺体や弔問客の面倒をすべて遺族でするため、体力的・精神的な負担が大きい

・自宅への出入りが多くなり、近隣への配慮が必要となる

・ご遺体の引き取り場所から自宅、自宅から葬儀会場へと搬送が2回必要となる

それぞれについてよく検討して、自宅安置をするかどうか決めるのが賢明といえます。どうしても判断ができないという場合は、葬儀社に事前に相談しましょう。

自宅以外の安置場所と費用目安

自宅以外の遺体安置場所としては、次の施設があげられます。

・斎場や葬儀社の安置室
・民間業者の遺体保管場所

いずれの施設も使用料と付き添い費用が別途必要となり、面会時間や遺族の付き添いに制限があります。しかしながらご遺体の管理はしっかり実施してもらえるのが最大のメリットです。

民間業者の遺体保管場所の方が費用的に安い傾向はありますが、施設そのものの数が少ないため自宅や葬儀会場から遠く、搬送費が高額になる可能性があります。

かかる費用に関して、次の通り一覧表にしました。

  自宅 斎場・葬儀社の
安置室
民間業者の
遺体保管場所
遺体搬送費用
(10km)
2万円 2万円 2万円
施設利用料
(日)
0円 1万円~3万円 1万円程度
保冷のための費用(日) 1万円~3万円 1万円~3万円 7,000円~1万円
付き添い費用
(日)
0円 5万円程度 5,000円~3万円
3日間安置した場合の費用目安
※搬送費用は除く
3~9万円 21~33万円 6.6~15万円

あくまでも目安となりますので、すべてがこの金額の範囲内となるわけではありません。不明点があれば、葬儀社に確認してみるとよいでしょう。

ご遺体を自宅で安置できるのは最長一週間

ご遺体を自宅で安置できる期間は基本的には3〜4日、最長で一週間程度と考えておけば問題ないでしょう。

通夜や葬儀を実施して火葬までの日数は、平均して3日から4日程度です。火葬場の混雑状況や日程の問題で火葬が先に伸びたとしても、一週間以上待たされるケースはほとんどありません。

ご遺体は亡くなってすぐから、どんどんと傷みが進行するものです。しかしながら室温や保冷の管理を適切にしておけば、一週間くらいは大きな傷みの出ないまま安置できます。

ただし長期にわたる自宅管理は遺族の精神や肉体に負担がかかるため、4日をめどに葬儀場所の霊安室へ移動を考えるのが望ましいでしょう。

どうしても長期間自宅で遺体を安置させたい場合は、「エンバーミング」というご遺体の保存方法があります。

費用は150,000円〜250,000円程かかりますが、長期にわたって安置しなければならない事情があれば検討してみるのも一案です。

エンバーミングの具体的な方法や流れは「エンバーミングとは?聞き馴染みのないエンバーミングについてその役割や方法、長所短所まで徹底解説!」をご参考ください。

自宅でご遺体を安置する際に必要な4つの準備

準備物は各宗教によって細かい違いがありますので、仏式以外の場合は葬儀社に相談して対応をおねがいするとよいでしょう。

布団の準備

ご遺体を寝かせるための布団を準備します。

布団を設置する場所は仏壇があれば仏間、なければ和室が望ましいのですが、場所の確保が難しければどの部屋でも問題ありません。

布団は故人が今まで使用していたものでかまいませんし、ベッドを使用していたならばベッドでも大丈夫です。

ただしシーツや枕カバーは新しいものにし、色は白で統一します。

厚すぎる掛布団はご遺体の温度を上げて傷みを進行させるので避け、薄めのものを準備します。掛布団は頭と足の向きを逆にして、ご遺体に掛けてあげましょう。

仏式であれば頭は基本的に北枕か西枕ですが、スペース的に難しければとくにこだわる必要はありません。

数珠の準備

「故人の煩悩を消す」といった意味合いで、故人に数珠を持たせます。

ご遺体を布団に寝かせたら顔に白い布をかけ、胸の前で手を合掌させて数珠を持たせてあげましょう。

数珠は今まで故人が使用していたものでかまいませんが、なければそのまま火葬しても問題のないように木製の数珠を準備します。

守り刀の準備

守り刀は、故人を魔物から守る魔除けという意味合いで用いられます。

守り刀は刃先が故人の顔に向かないように足元へ向け、掛布団の上から故人の胸元に置きます。

木でできた模造品を使用するケースが多いですが、なければ自宅にあるナイフやかみそりで代用しても構いません。燃やせない材料で造られた守り刀を使用した場合は、火葬の際には外しておきましょう。

枕飾りの準備

ご遺体の枕元に小さな祭壇をもうけ、枕飾りとしてお供え物をします。

白木の台か白い布をかぶせた台に、香炉・燭台・水・りん・花瓶・一膳飯・枕団子などをお供えするのが一般的です。

浄土真宗では食べ物を供えないなど、宗派や地域の風習によって枕飾りの内容はさまざまです。

ただし最期に故人の好きなものを供えてあげるのは決して悪いこととはいえず、判断に困るケースも出てくるかもしれません。不明点があれば葬儀社や親族に相談し、枕飾りの内容を決めるとよいでしょう。

自宅でご遺体を安置する際の4つの注意点

基本的に注意点はどの宗派でも変わりませんが、細かい違いや不明点は葬儀社などに確認しましょう。

室温の管理

温度が上がると、ご遺体の傷みの進行が速くなります。

室温は18度以下が目安となりますので、夏場は冷房で気温を下げ、冬場でも暖房で室温をあげないようにするのが重要です。

エアコンのない場合はできるだけ空気が通るようにし、室内の温度を上げないように注意します。

加湿器を使用すると室温と湿度があがり、ご遺体の腐食を進めるため避けた方が賢明です。

扇風機の風をご遺体に直接あてたり床暖房を使用したりするのも、ご遺体の状態悪化を招きますのでやめておきましょう。

ご遺体の保冷

ご遺体の腐食を進めないために、室温の管理と同様にドライアイスや保冷剤を使ってご遺体を保冷します。

ご遺体は内蔵から傷みが進行するため、下腹部や首周りを中心に保冷剤で冷やします。

保冷材は葬儀社が基本的に準備してくれますが、万が一不足する状況も考えてすぐに補充できる体制を取っておくのが大切です。

仏壇・神棚の処理

自宅に仏壇がある場合、浄土真宗と日蓮宗では扉を開け、他の宗派では閉めるなど、宗派によってどのようにするか違いがあります。地域差もありますので、わからない場合は周囲に相談するとよいでしょう。

神棚がある場合は神道の考え方に基づき、死の穢れ(けがれ)が神棚に入らないよう「神棚封じ」をします。

神棚の扉を閉じて白い布か半紙で封をし、忌が明けるまで閉じたままにしておきます。封じる際はテープでとめ、画びょうなどは使ってはいけません。

神棚封じは家族ではできないので、家族以外の親族か葬儀社にお願いするとよいでしょう。

ろうそく・線香の管理

ろうそくはあの世に導く道しるべ、選考の煙は故人唯一の食べ物との考え方から、ご遺体を安置している間はろうそくやせんこうの火を絶やさないようにする考え方があります。

ただし現在では遺族の体調を考慮して、安置している間ずっと火を絶やさないというのは減ってきているのが実情です。

火の管理の手間を減らすため長時間燃えるろうそくや巻き線香を使用し、防災の観点からご遺体から離れる際に必ず火を消すことも問題とはされていません。

火が消えることに必要以上にとらわれず、遺族の体調に無理のない範囲で管理するようにするのが大切となるでしょう。

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まとめ

【自宅で遺体を安置するための3つの条件】

・自宅へ遺体が搬入できる
・遺体の安置場所が確保できる
・遺体の面倒を見られる人がいる

【自宅安置のメリットとデメリット】

メリット デメリット
・故人との最期の時間をゆっくりと気がねなく過ごせる

・遺体安置のために施設を使わない分、費用を抑えられる

・ご遺体や弔問客の面倒をすべて遺族でするため、体力的・精神的な負担が大きい

・自宅への出入りが多くなり、近隣への配慮が必要となる

・ご遺体の引き取り場所から自宅、自宅から葬儀会場へと搬送が2回必要となる

【自宅以外の安置場所と費用目安】

  自宅 斎場・葬儀社の
安置室
民間業者の
遺体保管場所
遺体搬送費用
(10km)
2万円 2万円 2万円
施設利用料
(日)
0円 1万円~3万円 1万円程度
保冷のための費用(日) 1万円~3万円 1万円~3万円 7,000円~1万円
付き添い費用
(日)
0円 5万円程度 5,000円~3万円
3日間安置した場合の費用目安
※搬送費用は除く
3~9万円 21~33万円 6.6~15万円

【自宅でご遺体を安置する際に必要な準備】

・布団
・数珠
・守り刀
・枕飾り

【自宅でご遺体を安置する際の注意点】

・室温の管理
・遺体の保冷
・仏壇・神棚の処理
・ろうそく・線香の管理

遺族の希望があれば、自宅でご遺体を安置することは可能です。

しかしながらご遺体を安置できる条件がそろっていない場合は、他の方法を取るしかありません。

自宅でご遺体を安置することで、故人に寄り添った最期を過ごせる大きなメリットはありますが、遺族の負担は大きくなるのが最大のデメリットです。

自宅での遺体安置が物理的に可能であっても、遺族や近隣住民に負担となってしまうのは問題があります。他の遺族や葬儀社とよく相談し、どうするのが最適かよく考えて決めるのが賢明だといえるでしょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

プロフィール

運営会社

会社概要

会社名 LDT株式会社
Life Design Technologies co.,Ltd


https://le-tech.jp/
資本金 11,930万円(資本準備金含む)
代表取締役 白石 和也
設立 2019年9月
所在地 〒105-0004
東京都港区新橋5丁目23-10片山ビル6階
TEL:0120-538-175
FAX:03-6800-5820
事業内容 AgeTech(エイジテック)プラットフォーム事業
AgeTech(エイジテック)関連のソフトウェア開発・提供事業
AgeTech(エイジテック)関連のコンサルティング事業

企業理念

ライフエンディング(葬儀)の後悔をなくす

私たちは超高齢社会に適した情報インフラとサービスインフラを構築することにより、人々のQOLの向上に寄与し、社会に貢献し続けます。

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やさしいお葬式監修

葬祭ディレクターとして10年以上培った経験を活かし、多様化する価値観の中でご相談者様にとって
どのようなご葬儀を選択することがよいのかを丁寧にヒアリングさせていただき、ご提案いたします。

お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。