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遺‌品‌整‌理‌士‌と‌は?‌資‌格‌取‌得‌の‌方‌法‌と‌費‌用・‌年‌収・‌将‌来‌性‌を‌徹‌底‌解‌説!‌

映画や本などで遺品整理士への注目が集まっています。具体的にどんな仕事をしているのか、そして遺品整理士資格をどうやって取得すれば良いのか気になっている人は多いでしょう。

遺品整理士の資格があれば、遺品整理士としてプロであることが証明できるので、より多くの遺族から依頼を受けることができます。この記事では、遺品整理士の仕事内容や遺品整理士という資格が生まれた理由、そして遺品整理士資格を持つ有名人や遺品整理士に関する本や映画も紹介していきます。

さらに、本格的に遺品整理士を目指す人に向けて遺品整理士資格の取得方法や実際の給料、暮らしの実態についても解説します。遺品整理士に興味を持っている人は、ぜひこの記事を読んで今後の生活やキャリアに活かしてください。

遺品整理士とは?

遺品整理士は、遺族に代わって亡くなった人の遺品を整理する仕事をします。遺品整理士には民間の資格があり、代表的なのが「遺品整理士認定協会」となっています。遺品整理士認定協会で遺品整理士の資格を得るには、自宅で規定の教本・問題集などで遺品整理の基礎について学び課題レポートを提出して合格することが必要です。

遺品整理士は、単に遺品を整理し、処分するだけでなく廃棄物やリサイクル品の取り扱いについての法規制や、遺品特有の事情についてもしっかり理解しておく必要があります。単なる片付けではなく、遺族の気持ちに寄り添いながら遺品一つ一つと向き合って適切な処理を行うのが遺品整理士の使命です。

遺品整理士の主な仕事

遺品整理士の基本的な仕事は、亡くなった人の遺品整理、処分です。家族が遠方に住んでいるなどの事情から、遺族だけで遺品を整理するのが難しい場合に代行を依頼される形で仕事をします。

また最近は孤独死などの事例も増えていることから、不動産会社などに遺品整理を依頼されることもあります。遺品整理士が担当しているのは、主に以下のような仕事です。

遺品整理士の具体的な仕事

・不用品の仕分け
・不用品の解体・処理
・家財などの搬出
・簡易清掃

などです。遺品整理士によっては、これらの基本的な業務に加えハウスクリーニングや不用品の買取を行っていることもあります。

仕事内容だけ見ると、一般的な清掃業者と変わらないように思える人もいるでしょう。しかし遺品整理士は遺族の気持ちを尊重するため、一見不用品に見えるものであっても大切に扱うのを基本理念としています。

また、亡くなった人の住んでいた家の処分方法や遺産協議など、遺品に関する相談に関して適切な専門家を紹介することも仕事です。遺品整理士として仕事をする際は、他の専門家とも連携を取ることが大切です。

遺品整理士の歴史

遺品整理士が仕事として広く知られるようになったのは、ごく最近のことです。遺品整理士という資格が浸透するまでの間、遺品整理は一般の清掃業者や整理業者が依頼を受けて担当していました。

しかし以前は遺品整理に関する法整備が進んでおらず、遺品整理を担当した業者の中には、不当に高い金額を請求したり、買い取った遺品に安い値をつけたりと金銭面でのトラブルが多々起きていました。

特に多かったのが、高額請求に関するトラブルです。もちろん誠実な業者もいましたが、部屋も見ずに数百万円の支払いを支給されたり、依頼をキャンセルすると数十万円ものお金を要求されたりといったトラブルが相次ぎ、国民生活センターに多数の相談が寄せられていました。

そこで遺品整理に関する法的知識を持つ専門家として注目されるようになったのが、遺品整理士です。遺品整理士は正しい処理方法で遺品を整理し、遺族の方の不利益にならないよう代金を設定します。

その後遺品整理士を題材にした本や映画が登場し、遺品整理士は遺品整理のプロとして多くの方に信頼されるようになったのです。

遺品整理士関連の著書・映画

遺品整理士が有名になるにつれ、遺品整理に関する本や映画が多数登場してきました。ここでは、遺品整理士の仕事に関する著書や映画を紹介します。遺品整理士に興味がある人はぜひチェックしてください。

著書『遺品整理士という仕事』

2015年発売、木村榮治著の『遺品整理士という仕事』は遺品整理士の仕事内容やその実態について、遺品整理を知らない方向けに分かりやすく書かれた新書です。著者の木村榮治さんは、遺品整理士の認定を行う一般社団法人遺品整理士認定協会を設立し、1万人を超える遺品整理士を育成してきました。

超高齢化社会となった日本で、今必要とされている遺品整理士の仕事について、基本的なところを分かりやすく知りたい人におすすめです。またこの本では、遺品整理士としてのやりがいについても解説されているので、遺品整理士になりたい人は一度読んでおきましょう。

著書『プロに学ぶ遺品整理のすべて』

先程紹介した『遺品整理士という仕事』と同じく木村榮治さんが「残された遺品をどうやって片付ければ良いか」という視点で、遺品整理士を目指していない人にも向けて書いた本が、『プロに学ぶ遺品整理のすべて』です。

親がいなくなった後の実家をどうやって片付けるべきか、片付けチェックシート、親へのヒアリングシートなどを同封し初めての方でも分かりやすく遺品整理のポイントを解説していきます。

また遺品整理士の仕事内容や、遺品整理士に頼んで片付けをしてもらった方の体験談も多数収録しています。遺品整理士としての仕事にはどのようなやりがいがあるのか、そして遺族は遺品整理士に対してどのような気持ちを持っているのかが分かる一冊です。

映画『アントキノイノチ』

2011年にさだまさしさんによる原作小説を実写映画化した『アントキノイノチ』では、遺品整理士という仕事を通じて過去の自分を見つめ直す若者二人の姿が描かれます。主演は岡田将生さんと榮倉奈々さん。過去に大きな傷を負った二人が、遺品整理という仕事を通して再生していく物語です。

この映画をきっかけに、遺品整理士という仕事の認知度は一気に高まりました。遺族の方々をサポートする職業として、遺品整理士を目指す人が多くなったのもこの映画の力があってこそでしょう。

遺品整理士を持っている有名人

遺品整理士の資格は最短2ヶ月ほどで取得できるので、公表はされていませんが資格を持っている人は多いと考えられます。また、遺品整理士としての資格は持っていないけれど、仕事を手伝っていたり、他の仕事と併せて遺品整理の仕事を請け負ったりしているケースもあるでしょう。

遺品整理業に関わっている人の中で特に有名なのが、元パイレーツの西本はるかさんです。西本はるかさんはバラエティーや女優としての活動を続けながら、掃除が趣味ということもあり遺品整理の仕事をしています。

しかし遺品整理の仕事ではかなり汚い部屋や、異臭のする部屋などを清掃することもあるためつらいと感じたことも少なくないそうです。一方、女性で遺品整理士をしている人は多くなく、女性らしい細やかな気配りができるとして遺族から信頼されることがあると言います。

遺品整理士には大変なときもあります。そのような中でも、遺族から感謝されることでやりがいを感じる仕事であることから、遺品整理士することでの嬉しさをまさに実感している人だと言えるでしょう。

遺品整理士の一般的な生活

遺品整理士の中には、遺品整理士として会社に努めて専業で遺品整理を行っている人、普段はリサイクル業者など別の仕事をしている人、遺品整理士として開業し経営業務を行っている人など様々なタイプがあります。

そのため遺品整理士としての生活は、人によって大きく異なると言えるでしょう。特に遺品整理士として会社に勤めている人と、自分で開業している人とでは生活リズムが大きく異なります。

例えば会社に勤めている場合は、会社ごとに出勤日が決まっており、シフトや仕事の入り方などに合わせて遺品整理業務を行う形になるでしょう。会社によっては、遺品整理の仕事が多い場合は休日が出勤日になったりと多少変則的な勤務が考えられますが、基本的には会社の規定どおり仕事をこなします。

一方、遺品整理士として自分で開業し、個人事業主などになった場合、出勤日や出勤のリズムはまちまちです。仕事を請け負うかどうかも自分で決められますし、仕事が多いときは毎日のように出勤、一方仕事が無い時期はほとんど遺品整理を行わない人もいるでしょう。

遺品整理の仕事は、基本的に平日・休日・お盆や正月などの長期休暇とは関係なしに入ってきます。安定した休みが欲しい人はある程度休暇の融通が効く業者などで働いたほうが良いでしょう。

遺品整理士の生活は、働き方によって大きく変わります。遺品整理士になりたい人は、自分がどんな働き方をしたいのかきちんと考えておく必要があります。

遺品整理士になる方法と費用

遺品整理士としてこれからスキルアップを狙いたい人、すでに一般清掃業者として仕事をしている人など、遺品整理士の資格を取得したいと考えている人は少なくありません。

ニーズもやりがいも十分な遺品整理士。実際に遺品整理士の資格を取得するには、どのようにすれば良いのでしょうか。ここでは遺品整理士としての資格を得るまでの手順、そして資格取得にかかる費用について分かりやすく解説していきます。

遺品整理士になる方法

遺品整理をするのに必要不可欠な資格は、今のところありません。そのため遺品整理の仕事をするだけであれば、資格は必要ありません。

しかし遺品整理士の資格があれば、より多くの顧客から信頼されるようになります。そのため遺品整理の仕事をしたいと考えているなら、遺品整理士の資格を取っておいたほうが良いでしょう。遺品整理士資格を取るには、一般社団法人遺品整理士認定協会の認定試験を受ける必要があります。

遺品整理士資格を取得するのに必要な勉強は、すべて自宅で行うことができるので自分の生活スタイルに合わせて勉強計画を立てましょう。そして無事に一般社団法人遺品整理士認定協会が定めた学習内容を勉強し終えたら、問題集に沿ってレポートを提出。

レポートの合否で、遺品整理士資格が取れるかどうか決まります。資格取得までにかかる期間は、人によって異なります。またレポート提出から合否の発表が行われるまでには約2ヶ月を要するので、すぐに取れる資格ではありません。

遺品整理士を目指す人は、収入を確保するためにも別の仕事と並行して資格取得を目指したほうが良いでしょう。

遺品整理士資格を取得する費用

遺品整理士の資格を取得するには入会金25,000円、そして認定手続きの代金を含めた会費が7,000円が必要となっており、最初に支払う金額は32,000円です。

遺品整理士資格を取得する上では、受講料という形でテキストや授業DVDにお金を支払うのでは無く、入会金と会費を支払った上でテキスト等が無料で付属する形となっています。

テキスト一式の販売はされていないので、遺品整理士の資格を取るなら必ず一般社団法人遺品整理士認定協会に入会する必要があります。また、会費7,000円の有効期限は2年間となっています。資格取得までに2年以上の時間がかかってしまうと、追加で会費の支払いが発生する可能性もあるので注意してください。

最初に払う費用の合計

内訳
入会金:25,000円
会費:7,000円(有効期限2年間)

遺品整理士の給与・年収

遺品整理士の資格を検討している人は、お給料や年収が気になるのではないでしょうか。ここでは遺品整理士の平均的な給与と年収、そして遺品整理士の資格を活かして年収をアップさせる方法について解説していきます。

遺品整理士の給与

求人情報サイトによると、会社に勤める遺品整理士の給料は、月給で20万〜30万円程度となっています。アルバイト・パートの場合時給は1,000円〜です。遺品整理士は体力的にも精神的にも大変な仕事ですが、給料が一般のサラリーマンとほとんど変わらないケースもあります。

一方、遺品整理士のニーズは今後拡大傾向にあると言えるので、経験と実績を積めば昇給も望めるでしょう。また、遺品整理士として自分で開業した場合、売上にもよりますが月収40万円超を稼ぐことも可能です。遺品整理士として十分な経験を持ち、更に営業活動にも自信がある方なら年収800万円程度を目指すこともできるでしょう。

遺品整理士が給与を上げるには

遺品整理士として給与をアップさせるには、経験を積むことが大切になります。遺品整理士としての優秀さは経験によるところが大きいです。たくさんの遺族とコミュニケーションを取ることで、ゆっくりではありますが昇給を目指せるでしょう。

また、自分で開業をしてしまえば自分の腕次第でかなりの額を稼ぐことができます。今後、遺品整理士のニーズは拡大していきますが、扱うのが遺品ということもあり遺品整理の仕事をやりたがらない人も多くいます。今のうちから遺品整理士として開業し、顧客実績を重ねれば拡大市場で大きな利益を狙うこともできるでしょう。

遺品整理士の将来性

遺品整理士として働き始める上で知っておきたいのが、遺品整理士の将来性です。遺品整理士の仕事は将来どうなっていくのか、知っておくことで自分のキャリアや今後の仕事を考えることができます。遺品整理士を目指す人は、ぜひ確認してください。

遺品整理士のニーズは高い

超高齢化社会となった日本では、遺品整理士のニーズは非常に高いです。特に現代では高齢者が家族と離れ、一人暮らしをするケースが増えており遺品整理を担当できる親族が近くにいないことも多くなりました。

そこで、遺品整理のプロフェッショナルに依頼をして、遺品問題を解決しようとする人が増えています。今後も高齢化の傾向は続き、また一人暮らしの高齢者の方も増加しているので、遺品整理士のニーズはさらに高まっていくでしょう。

現在はまだ認知度の高くないお仕事ですが、今後は人生の終わりをサポートするお仕事として多くの人に知られることになるはずです。

遺品整理業者が乱立する可能性も

遺品整理のニーズが高まれば、新しく遺品整理事業に参入する会社も増えます。そのため、今後は遺品整理業者が乱立する可能性もあります。すでに一部の地域では、遺品整理を行う業者が急激に増え、実績がほとんどない会社が遺品整理業者を名乗るケースも出てきました。

遺品整理業者がニーズの増加より早いスピードで増加した場合、なかなか遺品整理の仕事が取れないなどの問題が発生する可能性もあります。今後遺品整理業者として新しく仕事を始めたい人は、顧客からの信頼を得るため遺品整理士の資格を取り、早いうちから実績を積むことが大切です。

遺品整理士についてのまとめ

超高齢化社会を迎える現代日本で、遺族の気持ちと向き合いながら誠実に対応する遺品整理士のニーズはますます高まっています。今後も高齢化は更に進んでいくと見られるので、今のうちに遺品整理士として経験を積んでおけば多くの人から求められる、価値の高い人材になれるはずです。

しかし数々の遺族から信頼される遺品整理士になるには、資格を取得するだけでなく様々な経験や勉強が必要です。また遺品に関連して必要な法的知識や、他の専門家とのネットワークも必要になってくるので、いきなり遺品整理士として開業するのは難しいです。

遺品整理士になりたい人は遺品整理士認定協会を通じて資格取得を目指し、その後遺品整理事業を行う会社で経験を積むと良いでしょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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設立 2019年9月
所在地 〒105-0004
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葬祭ディレクターとして10年以上培った経験を活かし、多様化する価値観の中でご相談者様にとって
どのようなご葬儀を選択することがよいのかを丁寧にヒアリングさせていただき、ご提案いたします。

お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。