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緩和,ケア,余命

【緩和ケアと余命の関係性】費用の抑え方&後悔しない行動3つを解説

「緩和ケアをするということは、余命が短いの?」

「緩和ケアと余命には関係性はあるの?」

「今から何ができるのかを知っておきたい…」

「緩和ケア」は諦めた治療法ではなく、早期からがんなどに対する治療として行われ、身体や精神的な辛さを緩和させる治療法の一つです。

身体や精神的な苦痛を緩和させることは、QOL(Quality of Life:生活の質)を高め、病気や宣告された余命に対してもいい影響を与えるとされています。

情報引用元:がん情報みやぎ|東北大学病院 がんセンター

実際、「抗がん剤治療のみのグループ」と「抗がん剤治療+緩和ケアのグループ」に分けて研究をしたところ、緩和ケアを受けた方が『余命が2.7ヶ月伸びた』という報告も挙げられている程です。

情報引用元:「SHELT‘N」クリニックC4

療養場所や緩和ケアに関する定義について正しい知識を得ておきたい方は、「緩和ケアの定義と制度を解説!療養場所の決め方と知るべき5つの注意」も合わせてご参考下さい。

本記事では、緩和ケアと余命との関係性と共に、以下3つのポイントを詳しく解説していきます。

【本記事で分かること】

  1. 1.余命と向き合う方法
  2. 2.治療費を軽減させる8つの制度
  3. 3.今からやっておきたい3つの行動

病気の治療は、ただ治療をしていればいい訳ではなく、治療費や大切な家族が困らないための行動といった、現実的な部分も同時に目を向けていかなければいけません。

万が一のことが起こった時に、今回紹介する内容を”やっている”または”やっていない”では大きな差があります。大切な時間を無駄にしないためにも、ぜひ最後まで読了ください。

緩和ケアで「余命が数ヶ月延びた」という報告もある

一流の医学雑誌である『New England Journal of Medicine』で発表された論文では、緩和ケアを受けた方が『余命が2.7か月伸びた』という報告も挙げられています

実際に通常の治療と緩和ケアを受けた方は、生活の質が高まり、うつ病などの精神症状が少ないという結果もあるのです。

さらに、早期から緩和ケアを受けた方は、抗がん剤治療などを受けている割合が少ないにも関わらず、統計学的に余命が伸びたという結果も発表されています。

情報引用元:

「SHELT‘N」クリニックC4

がん情報みやぎ|東北大学病院 がんセンター

緩和ケアは治療だけではなく、将来への不安や病気の辛さを和らげる役割を果たしているため、少しでも緩和ケアへの抵抗を減らせるように以下2つのポイントを紹介します。

順番に理解していくことで、治療にも積極的になれるでしょう。同じ境遇の方々も紹介しますので、必ずあなたの力になってくれるはずです。

【緩和ケアを理解する】

  1. 1.緩和ケアは「余命と向き合う方法」の一つ
  2. 2.緩和ケアを経験した方の実際の声やブログ

緩和ケアは「余命と向き合う方法」の一つ

緩和ケアはさまざまな医療スタッフによって、生活の質を高めるためにアプローチしていくため、余命と向き合う方法の一つとも言われています。

【緩和ケアに関わる医療スタッフ】

職種 役割
医師 主治医の他に緩和ケア専門医などがチームで診療します。
看護師 日々の看護やケアで治療や入院生活を支えます。
薬剤師 薬の飲み方の説明や、副作用についての不安を和らげるためのアドバイスを行います。
管理栄養士 食欲不振・味覚障害・口内炎などで食事がすすまない時に食事内容や栄養摂取についてのアドバイスを行います。
臨床心理士 不安やつらい気持ちを傾聴し心理面のサポートをします。
理学療法士

作業療法士

残された機能を利用して生活するための無理のない動きの提案や、機能を維持するリハビリを行います。
言語聴覚士 発声方法や食事の嚥下についての機能評価やリハビリを行います。
医療ソーシャルワーカー

(MSW)

福祉制度や経済面の相談役です。転院先の調整やケアマネージャーと連携して在宅生活開始の調整も担います。
ケアマーネジャー

(介護支援専門員)

在宅生活の介護保険サービスを整えます。

情報引用元:がん情報サービス

上記の表から、さまざまな医療スタッフがサポートすることで、患者本人だけではなく家族の生活の質を高め、痛みやその他の心身・心理的部分の苦痛を予防して和らげてくれるのです。

苦痛を和らげることで、自分のペースで日常生活が送れるようになり、その人らしく生きられ、病気を受け入れ「病気とともに生きる」ことができるようになるでしょう。

緩和ケアを経験した方の実際の声やブログ

実際に緩和ケアを経験をした方の声やブログを紹介します。正直、専門医や医療スタッフと話をしたとしても、受け入れられない方が多くいます。

しかし、経験者の方々の声は、あなたの気持ちの糧となり、同じ境遇の方もいるのだと認識することで、今よりも前向きな気持ちになる手助けともなるはずです。

参考になる体験談をまとめた動画や2つのブログを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  1. 1.体験談漫画動画【あってよかった緩和ケア~緩和ケア体験談マンガ動画~】
  2. 日本緩和医療学会公式YouTubeチャンネルで「緩和ケア体験談」を漫画で紹介しています。主人公は緩和ケアに対して「末期の時に行うこと」だと思っていた方が、どのように安心して受けられたかをお話しています。

    1. 2.緩和ケアに関するブログ2つ

      神戸協同病院 緩和ケア病棟 スタッフブログ


      緩和ケア病棟に勤めるスタッフが、患者との体験談を紹介していて、緩和ケア病棟でどんな生活をしているのかも分かり、非常に参考になります。

      自宅にて緩和ケア中。発達障害の姉を在宅で看取る…記録


      発達障害のお姉さんが乳がんを発症し、その記録が書かれています。現在は自宅で緩和ケアを受け、日々の投稿から大変さが伺える、考えさせられるブログです。

緩和ケアにおける2つの問題点

今まで緩和ケアを受けた方がいいと主張しましたが、緩和ケアには2つの問題点を抱えています。

ただ「この治療法がいい」という理由だけで、受けてしまうと後々大きな負担や辛さを感じる可能性がありますので、以下の問題点を把握してから選択するようにしてください。

【緩和ケアにおける2つの問題点】

  1. 1.費用が高額になるケースがある
  2. 2.在宅介護では家族の負担になる場合もある

1.費用が高額になるケースがある

緩和ケアは、病気とともに生きる選択でもあるため、長期的に行われます。そのため、費用面では大きな負担となるケースが多く、途中で断念してしまう方もいるほどです

【緩和ケアの費用目安】

緩和ケアを受けられる主な施設 費用目安
緩和ケア病棟へ入院 1万5千円~13万円/1日あたり
在宅療養 1~3万円/1か月あたり
一般病棟へ入院 2万3千円~/1日あたり
一般病院へ外来通院 1万2千円~/1日あたり

上記の表の通り、1日辺り1万円以上が当たり前の世界です。1か月だと30万円以上かかってくることが変わります。

とはいえ『治療費と家族負担を軽減させる8つの制度』で紹介しているように、費用を軽減させる方法もありますので、ぜひ一緒に参考にしてください。

2.在宅介護では家族の負担になる場合もある

上記で紹介した「緩和ケアを経験した方の実際の声やブログ」で、在宅介護をしている方がブログで書いている通り、在宅介護は費用が安い分、家族に大きな負担となります。

もちろん、通院や入院であっても、家族の手助けが必要となるケースがほとんどです。

安易に在宅介護を選択してしまい、今まで大好きな家族だったはずなのに、顔も見たくないという声も少なくありません。

緩和ケアを在宅で行う場合には、十分に注意して選択するようにしてください。

治療費と家族負担を軽減させる8つの制度

がんなどの重い病気の治療は高額です。治療法+緩和ケアを受ける場合には、かなりの高額な治療費が想定されます。

しかし、以下の制度を知っておけば、医療費は軽減されます医療機関の受診時に教えてもらえる場合もありますが、自分で把握しておくことをオススメします。

保険に加入している場合は、生前に保険金を貰える可能性もあるため、しっかりと要点だけでも抑えておきましょう。

申請可能な制度一覧

※公的医療保険:健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険、共済組合などのこと

事前に申請可能な制度
制度 申請可能な方
1.限度額認定証

医療費が高額になる場合、予め公的医療保険に認定証を交付してもらい、医療機関の窓口で提示しておくと支払いが軽減される制度。

申請場所:公的医療保険(※)

医療費が高額になると分かっている方
2.高額療養貸付制度

医療費の支払い困難である場合、高額療養費が払い戻されるまでの間、還付金の8〜9割程度を無利子で借りられる制度。

申請場所:公的医療保険(※)

医療費の支払いが困難な状況である方

 

事後に申請可能な制度
制度 申請可能な方
3.高額療養費制度

1か月で支払った医療費が高額な場合、収入や年齢に応じて、後から支払った医療費の一部が払い戻される制度。

上限などについては、厚生労働省|高額療養費制度を利用される皆さまへを参照。

申請場所:公的医療保険(※)

参考記事:知らないと損!高額療養費を『確実』に受け取るポイントと計算方法

69歳未満の方は21,000円以上の支払いがあった場合で、70歳以上の方はは全部の自己負担額の合計が21,000円以上である場合
4.医療費控除

毎年行われる確定申告時に、医療費だけではなく、ドラッグストアなどで購入した医薬品、寝たきりの人のおむつ代を含めて一部還付を受けられる。

申請場所:税務署

年間の医療費合計が10万円以上の方

※別の医療保険の給付金を受けた場合、その分は控除対象から差し引かれて還付される。

5.傷病手当金

加入者本人が病気や怪我で4日以上仕事を休んだ場合、1日給与の3分の2程度を最長1年6か月間補償する制度。

申請場所:公的医療保険

仕事を休職せざる負えない方
6.障害年金

病気や怪我によって、日常生活に支障が出た時に受けられる制度で、医師による診断書が必要。

申請場所:年金事務所か役所の国民年金担当窓口

病気で生活や仕事などが制限されてしまった方

 

保険会社で利用できる特約
制度 利用可能な方
7.先進医療特約

厚生労働大臣が認可した先進医療を受けた時に、特約の上限内で保証される特約。保険会社によっては、かかった費用が全額給付される場合もある。

申請場所:加入している保険会社

先進医療を受けた、または受けたい方
8.リビング・ニーズ特約

余命6か月以内と診断された時に、死亡保険金の一部または全部を生前に受け取れる特約で、仮に余命よりも長く生きたとしても返金不要。

申請場所:加入している保険会社

余命6か月以内と宣告された方

※余命期間は保険会社によって多少前後する

ただし、2022年7月に財務省で、高額療養費制度などの高額医療費負担の見直し・廃止を検討するニュースが報じられました。

今後、廃止される可能性もありますので、今からより良い保険に入るといった対策が、必要になってくるかもしれません。

今からやっておきたい後悔しない3つの行動

かなりの方が忘れてしまうのが、以下の3つの行動です。今から行うには少しだけ、抵抗を感じてしまう方もいるでしょう。

3つの行動を知っておくだけで、後悔しないで余生を楽しめるようになり、万が一の時には大切な人がトラブルに巻き込まれず、精神的・肉体的な負担を減らせるようになります。

以下、やるべき順番に紹介していきますので、参考にしてください。

【後悔しない3つの行動】

  1. 1.エンディングノートを書いておく
  2. 2.遺言書を作成する
  3. 3.葬儀の生前予約を検討する

エンディングノートを書いておく

エンディングノートとは自分の個人情報だけではなく、家族に自分の思いを伝えたり、自分の考え・やりたいことを書き記したりする『自分の全てをまとめる』ノートのことです。

ノートは大学ノートなどで書いてもいいです。今ではエンディングノートで書くべき内容をまとめたノートが販売されているので、それらを利用すればスムーズに書けるでしょう。

まとめた内容は、今の自分の考えを整理できたり、やりたいことを実行に移せたり、万が一の時に延命処置で家族が迷わずに選択することができるようになります。

自分で書き出す方向けに、エンディングノートに必ず記載しておきたい項目を重要な順番に7つ挙げますので、参考にしてください。

  1. 1.自分の情報

    名前、生年月日、住所(本籍地)、血液型、家族構成、個人情報(運転免許証や保険証、マイナンバー、パスポート、年金など)

    1. 2.財産について

      相続遺産となる物(預金や有価証券、クレジットカード、不動産、貴金属など)、住宅ローンなどの負債、遺言書の保管場所、作成相談した弁護士の連絡先、実印、通帳の場所など

      1. 3.契約状況

        携帯電話、契約している保険会社と担当者名、電気、ガス、水道、SNSなどのデジタル情報のIDとパスワードなど

        1. 4.兄弟関係や友人の連絡先

          自分の兄弟関係など親族や連絡をしてほしい友人の住所と電話番号など

          1. 5.医療に関すること

            延命措置などを行うか、どういった治療をしてほしいかなど

            今後がんが進行し、意思疎通ができなくなった場合、家族が延命措置などの判断を迫られるため、事前に決めておくと家族の精神的負担を軽減できる

            1. 6.葬儀やお墓

              生前予約をした場合は、契約した葬儀社の社名や連絡先、担当者を書き、規模や呼んでほしい人の連絡先、遺影、お墓について菩提寺の有無、納骨場所など

  1. 7.ペットのこと(ペットがいる場合のみ)

    飼育の状況、加入保険、かかりつけの獣医、餌、自分の死後にどうしてほしいかなど

エンディングノートは法的効力がないので、気軽に書けるのが利点です。まずは思うままに書いてみてから、徐々にまとめていくと書きやすいでしょう。

上記を参考にしても、書き進められない方は「エンディングノートは難しくない!スラスラと書ける5つのポイント!」も確認しましょう。

書き方のポイントやエンディングノートが書けるノート・アプリなどを紹介していますので、「書けない」はなくなってくるはずです。

遺言書を作成する

エンディングノートをまとめたら、今度は法的効力がある『遺言書』を作成します。遺言書とは、自分の死後に財産の分け方や渡す相手を書き記した書類です。

遺言書を書いておくと自分がいなくても、財産を渡したい相手に渡せることができ、家族や親族の間での相続問題も未然に防げるようになります

さらに、遺言書には自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類あります。

秘密証書遺言書はあまり選択する方が少ないため、今回は「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類を詳しく紹介します。

自筆証書遺言 費用:0円

※遺言書保管制度を利用する場合、手数料3,900円

内容
  • ・内容確認はされないため、不備があった場合無効となる
  • ・本人の自筆のみ(代筆は不可)
  • ・遺言書に日付・署名・押印(できれば実印)が必須
  • ・保管制度を利用する場合、本人が必ず行かなければいけない

 

公正証書遺言 費用:2万円~5万円

※財産価格によって手数料は変動

内容
  • ・公証役場の公証人に内容を伝え作成してもらう
  • ・不備による遺言書の無効といったトラブルがない
  • ・作成までに最低2~3週間程度かかる
  • ・文字が書けなくても遺言が可能

費用面であったり、残せる財産も多くはない方も少なくありません。そのような方は、自筆証書遺言書の作成がオススメです。

【文例付き】相続プロが教える!有効な遺言書の書き方完全マニュアル」では、例文付きで書き方を紹介していますので、詳しい書き方を知りたい方は合わせて参考にしてください。

遺言書の作成をはじめ、相続についてのご相談は『やさしい相続』でも無料で承っていますので、お気軽にご連絡下さい。24時間365日無料で専門オペレーターが対応致します。

しつこい勧誘等も行いません。

葬儀の生前予約を検討する

生前予約とは、日程確定済みの予約ではなく、生前に自分が亡くなった時に葬儀の施行を葬儀会社に予約しておくことです。

近年、独身者の増加や家族への負担を減らすために「生前予約」が行われ始めましたが、まだまだ認知されていない部分も多いです。

以下、生前予約にはどんなメリット・デメリットがあるのかを紹介していますので、選ぶ際の参考にしてください。

メリット デメリット
  • ・自分が納得できる葬儀にできる
  • ・身寄りがなくても安心
  • ・費用を把握できる
  • ・家族の負担を軽減できる
  • ・家族が知らないと実行不可
  • ・家族と意見が食い違う可能性がある
  • ・前払いのリスクがある
  • ・家族に反対される可能性がある

まずは、家族としっかりと話し合い、納得した上で生前予約を検討しましょう。葬儀社に対して、不安がある場合には葬儀費用信託サービスを提供している葬儀社を探してください

葬儀費用信託は葬儀にかかる費用を、葬儀社ではなく金融機関や弁護士に預けられるサービスです。葬儀会社が倒産しても費用が返金されますので、安心して任せられるでしょう。

何を基準に葬儀社を選べばいいか分からなかったり、オススメの葬儀社を知りたい方は、「後悔しない葬儀社の選び方!知るべき5つのポイントと3つの確認事項」を参考にしてください。

葬儀についての不明点や疑問は『やさしいお葬式』から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡ください。しつこい勧誘等も行いません。

まとめ【緩和ケアと諦める治療ではなく余命を伸ばすための方法】

一流の医学雑誌である『New England Journal of Medicine』で発表された論文では、緩和ケアを受けた方が『余命が2.7か月伸びた』という報告も挙げられています

情報引用元:「SHELT‘N」クリニックC4がん情報みやぎ|東北大学病院がんセンター

緩和ケアは、さまざまな医療スタッフ(下記の表参照)がサポートすることで、患者本人だけではなく家族も生活の質を高め、肉体や精神的な痛みや苦痛を予防して和らげらるのです。

【緩和ケアに関わる医療スタッフ】

職種 役割
医師 主治医の他に緩和ケア専門医などがチームで診療します。
看護師 日々の看護やケアで治療や入院生活を支えます。
薬剤師 薬の飲み方の説明や、副作用についての不安を和らげるためのアドバイスを行います。
管理栄養士 食欲不振・味覚障害・口内炎などで食事がすすまない時に食事内容や栄養摂取についてのアドバイスを行います。
臨床心理士 不安やつらい気持ちを傾聴し心理面のサポートをします。
理学療法士

作業療法士

残された機能を利用して生活するための無理のない動きの提案や、機能を維持するリハビリを行います。
言語聴覚士 発声方法や食事の嚥下についての機能評価やリハビリを行います。
医療ソーシャルワーカー

(MSW)

福祉制度や経済面の相談役です。転院先の調整やケアマネージャーと連携して在宅生活開始の調整も担います。
ケアマーネジャー

(介護支援専門員)

在宅生活の介護保険サービスを整えます。

しかし、緩和ケアを受けるには以下2つの問題点も注意しなければいけません。

【緩和ケアにおける2つの問題点】

  1. 費用が高額になるケースがある
  2. 在宅介護では家族の負担になる場合もある

費用面で不安な場合には、以下の制度を利用すると安心して治療にも専念できるでしょう。

【申請可能な制度一覧】

※公的医療保険:健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険、共済組合などのこと

事前に申請可能な制度
制度 申請可能な方
1.限度額認定証

医療費が高額になる場合、予め公的医療保険に認定証を交付してもらい、医療機関の窓口で提示しておくと支払いが軽減される制度。

申請場所:公的医療保険(※)

医療費が高額になると分かっている方
2.高額療養貸付制度

医療費の支払い困難である場合、高額療養費が払い戻されるまでの間、還付金の8〜9割程度を無利子で借りられる制度。

申請場所:公的医療保険(※)

医療費の支払いが困難な状況である方

 

事後に申請可能な制度
制度 申請可能な方
3.高額療養費制度

1か月で支払った医療費が高額な場合、収入や年齢に応じて、後から支払った医療費の一部が払い戻される制度。

上限などについては、厚生労働省|高額療養費制度を利用される皆さまへを参照。

申請場所:公的医療保険(※)

参考記事:知らないと損!高額療養費を『確実』に受け取るポイントと計算方法

69歳未満の方は21,000円以上の支払いがあった場合で、70歳以上の方はは全部の自己負担額の合計が21,000円以上である場合
4.医療費控除

毎年行われる確定申告時に、医療費だけではなく、ドラッグストアなどで購入した医薬品、寝たきりの人のおむつ代を含めて一部還付を受けられる。

申請場所:税務署

年間の医療費合計が10万円以上の方

※別の医療保険の給付金を受けた場合、その分は控除対象から差し引かれて還付される。

5.傷病手当金

加入者本人が病気や怪我で4日以上仕事を休んだ場合、1日給与の3分の2程度を最長1年6か月間補償する制度。

申請場所:公的医療保険

仕事を休職せざる負えない方
6.障害年金

病気や怪我によって、日常生活に支障が出た時に受けられる制度で、医師による診断書が必要。

申請場所:年金事務所か役所の国民年金担当窓口

病気で生活や仕事などが制限されてしまった方

 

保険会社で利用できる特約
制度 利用可能な方
7.先進医療特約

厚生労働大臣が認可した先進医療を受けた時に、特約の上限内で保証される特約。保険会社によっては、かかった費用が全額給付される場合もある。

申請場所:加入している保険会社

先進医療を受けた、または受けたい方
8.リビング・ニーズ特約

余命6か月以内と診断された時に、死亡保険金の一部または全部を生前に受け取れる特約で、仮に余命よりも長く生きたとしても返金不要。

申請場所:加入している保険会社

余命6か月以内と宣告された方

※余命期間は保険会社によって多少前後する

最後に万が一のことを考えて、以下の3つの行動を実行しましょう。

順番に行っておけばスムーズに進められ、万が一の時に大切な人がトラブルに巻き込まれず、精神的・肉体的な負担を減らせます

【後悔しない3つの行動】

  1. 1.エンディングノートを書いておく

    自分の個人情報だけではなく、家族に自分の思いを伝えたり、自分の考え・やりたいことを書き記したりする『自分の全てをまとめる』ノートのことです。

    1. 2.遺言書を作成する

      遺言書とは、自分の死後に財産の分け方や渡す相手を書き記した書類のことで、法的効力があるため、万が一の時に家族が相続問題に巻き込まれにくくなります。

      1. 3.葬儀の生前予約を検討する

        日程確定済みの予約ではなく、生前に自分が亡くなった時に葬儀の施行を葬儀会社に予約しておくことです。

『余命は延びる』とお話しましたが、余命の平均は人それぞれ異なるということを理解しておきましょう。

上記の方法を実行しながら、緩和ケアと上手に付き合って、よりよい人生を送れるように、ぜひ実行していってください。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

プロフィール

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運営会社

会社概要

会社名 LDT株式会社
Life Design Technologies co.,Ltd


https://le-tech.jp/
資本金 11,930万円(資本準備金含む)
代表取締役 白石 和也
設立 2019年9月
所在地 〒105-0004
東京都港区新橋5丁目23-10片山ビル6階
TEL:0120-538-175
FAX:03-6800-5820
事業内容 AgeTech(エイジテック)プラットフォーム事業
AgeTech(エイジテック)関連のソフトウェア開発・提供事業
AgeTech(エイジテック)関連のコンサルティング事業

企業理念

ライフエンディング(葬儀)の後悔をなくす

私たちは超高齢社会に適した情報インフラとサービスインフラを構築することにより、人々のQOLの向上に寄与し、社会に貢献し続けます。

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どのようなご葬儀を選択することがよいのかを丁寧にヒアリングさせていただき、ご提案いたします。

お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。