厄年・厄払いって何? 厄払いの手順からマナーまで解説します
日本では、厄年には厄払いを行う風習が古くからありますが、実際どのように行われるのでしょうか。いつ、どこで、服装は? 今回は、厄年や厄払いについて、注意しなければいけないマナーも含めて解説していきます。
厄払い、厄年とは?
大きな神社などの境内で、厄除祈願のお知らせをよく見かけます。
そこには厄年表があって、自分がいつその対象になるのかが解ります。男の場合は42歳、女性は33歳が本厄で、その前後の歳が前厄、後厄とされています。
「厄年」というのは災厄に遭いやすい年齢と言われていて、平安の時代からある風習ですが、はっきりとした根拠などは解りません。また厄年というと悪いことが起きるという印象ですが、役割を担う年の役年から厄年になったといわれることもあり、地域によっては厄年に「厄祝い」を行なうところもあるそうです。
42歳、33歳というと青春期を過ぎて中高年への過渡期にあたる年齢です。男性の場合は社会的な責任も重くなって精神的、肉体的にも疲労などが多くなり、女性も子育てや主婦として非常に多忙な時期なので、不慮の事故やけが、病気などにもかかりやすい年齢と言えるでしょう。
この社会的、身体的に変化が起こりやすい時期、人生の節目になるとされている年を厄年として、神社などで御払いをしてもらう風習が「厄払い」、「厄除け」なのです。
数え年での年齢は?
厄年表には「数え年」でという注記をよく見かけます。
年齢の数えかたは今では「満年齢」がほとんどですが、これが一般に普及してきたのは戦後のことなのです。
数え年では、産まれた時点を1歳として、そのあとは正月をむかえるたびに一つずつ年を重ねていきます。ですから12月31日に産まれた赤ちゃんは次の日、1月1日には2歳になってしまうというわけです。
厄払いについては、ほとんどの神社が数え年で行なっていますが、満年齢でのところもあるようなので、念のため事前に確かめたほうがよいでしょう。
厄払いと厄除け、何が違う?
ところで、「厄払い」と「厄除け」という言いかたがありますが、何が違うのでしょうか? 簡単な違いが2つあります。
厄払いは神社だけで行なわれますが、厄除けはお寺でも神社でも行なうことができると言われています。
もう一つは、災いが起こる前に行なうか、起こった後に行なうかという点です。「厄払い」は災いや不幸な出来事が起こった場合に、それを取り除くために行ないますが、「厄除け」は災いや不幸な出来事がまだ起こっていないときにそのようなことが起こらないようにするために行なうものです。
神社などの多くが「厄払い」とは言わず、「厄除け」としているのも平穏な世の中を願う表れなのかもしれませんね。
厄払いの手順
厄払いをするのには、有名な神社仏閣でも近所の神社でもご利益は変わらないと思います。詳しくは厄除け、厄払いの案内があるところに聞いてみましょう。
厄除け、厄払いの時期は地域によって異なることもありますが、一般的には年明けから節分までに行なうことが多いようです。特に決まりはありませんので、自分の都合の良い日にあわせればいいでしょう。
厄除けなどの案内がある神社などなら、当日でも守札授与所などの祈祷受付所で申し込みを受け付けてもらえます。
お納めする初穂料なども必要になりますから、あらかじめ調べて確認しておいたほうがいいでしょう。
実際の御払い、厄除けでは何人かでまとまって社殿で祈祷を授かることになることが多いと思います。大体20~30分ほどでしょうか。
椅子などが用意されていることもありますが、板の間の場合もありますので、足のシビレには注意してくださいね。
厄払いのご利益は?
厄払いのご利益はもちろん無病息災です。
出世昇進などの過度の期待をもっても、本来のことから外れたことが厄払いで叶えられることなどありません。
厄除け祈願をすると、神社などにお納めした初穂料に応じた授与品がいただけます。祈祷木札、祈祷御守、御神酒、参拝記念品などが含まれる場合が多いです。神社などによって、初穂料の額によって木札の大きさが変わったり、御神酒が付かなかったり、いろいろのようです。
厄払いのマナー
服装
厄払い、厄除けは古くからの厳粛な風習です。
普段着で行かれる方もいるようですが、やはりきちんと正装していくのがお払いを受ける側のマナーではないでしょうか。
男性の場合は、スーツにネクタイ
女性は、スーツやワンピースでいいでしょう。
ジーパンやサンダル、スリッパなどもダメですし、露出の多いミニスカートなども不謹慎ですね。
社殿に入ったら帽子やコートは脱ぎ、ガムや飴なども口に入れないなど、基本的なマナーに気を付けてほしいところです。
神社などによってはホームページなどで服装について注記しているところもありますので、確認しておくと良いでしょう。
厄払いの料金
事前に問い合わせてみるのが良いのですが、「お気持ちで」と言われる場合が多いと思います。
大体の相場(5,000~10,000円)の金額でいいと思いますが、出来るだけ「新札」を用意しましょう。
料金を入れる袋
紅白の蝶結び・水引きの熨斗袋(のしぶくろ)または白封筒を使用します。
表書きは、神社の場合は「御初穂料」、お寺の場合は「お布施」と縦書きにし、下段に厄払いを受ける人の名前を書きます。
お礼参り
お願いしてばかりで、あとは知らん顔では虫のいい話ですし、神仏に対してのマナー違反です。
厄払いをしてもらった神社などで、翌年の同時期にお礼参りをするようにしましょう。問い合わせれば、具体的な方法を教えてくれると思います。
いろいろなマナーに注意して気持ちよくお払いをしてもらいましょう。
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まとめ
今回の記事をまとめると、以下のようになります。
・「厄年」とは災厄に遭いやすい年齢と言われる、平安の時代からある風習である
・この社会的、身体的に変化が起こりやすい時期、人生の節目になるとされる年に、神社などで御払いをしてもらう風習を「厄払い」「厄除け」と言う
・「厄払い」は災いや不幸な出来事が起こった場合に、それを取り除くために行うが、「厄除け」は災いや不幸な出来事がまだ起こっていないときにそのようなことが起こらないようにするために行なうものである
・厄払い、厄除けは古くからの厳粛な風習なので、正装していくのがお払いを受ける側のマナーである
・厄払いをしてもらったら次の年には必ずお礼参りをすることを忘れないようにする
厄払いは必ずしなければいけないというものではありません。厄払いをしてもらったからといって、その年、健康管理を怠ったり規律正しい生活を過ごさなかったら何にもなりませんね。
厄払いをするか、しないかは本人の気持ち次第。あまり悲観的にならず、活力をチャージする一年間として自分自身をゆっくりと見つめ直す時間を過ごすことが、一番の御利益になるのかもしれませんね。
【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール