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循環葬での法事・法要の考え方|お墓参りの代わりにできること

循環葬という新しい供養スタイルが広がり、法事・法要の形も多様化しています。

「お墓がない循環葬の場合、法事はどうするの?」「お墓参りの代わりになる供養方法がわからない…」といった声も多く聞かれます。

本記事では、循環葬 法要の基本から、お墓参り 代替としてできる供養 方法、オンライン 追悼の活用、家族 参加を円滑にする工夫まで、前向きにわかりやすく解説します。

循環葬とは?-従来のお墓を持たない新しい供養の形-

循環葬の基本的な考え方

循環葬とは、自然に還ることを目的とした葬送方法の総称で、散骨・樹木葬・自然葬などが含まれます。

お墓を建てず自然に埋葬することで、環境負担を減らし、家族の管理負担をなくすという価値観から広まっています。

循環葬と法事・法要の関係

「お墓がない=法事ができない」という誤解もありますが、実際には法要は場所に縛られません。

僧侶を呼んで読経を依頼することもできますし、自宅・オンライン・室内納骨堂・樹木葬エリアなど、さまざまなスタイルで実施できます。

法事と法要の違い

・法要:僧侶による読経の儀式
・法事:法要+会食を含めた一連の流れ

お墓がない循環葬では、法要を中心にコンパクトに行う家庭が増えています。

循環葬でも法要はできる?基本のスタイルを解説

① 自宅(リビング法要)

最も選ばれているのが「自宅法要」。

・仏壇がなくても
・小さな写真と花だけでも
・遺骨が手元になくても

十分に丁寧な供養になります。

必要な準備物

・遺影写真
・花(1輪でも可)
・ろうそくやキャンドル
・お線香(または線香代替のアロマ)

② オンライン法要

近年急増しているのがオンライン 追悼やオンライン法要。

・遠距離の家族
・高齢で移動が難しい親族
・仕事で集まれない子世代

こういった状況でも「家族 参加」しやすいのがメリットです。

オンライン法要は、僧侶が読経する様子をZoomなどで中継し、画面越しに手を合わせる新しい供養の形です。

③ 樹木葬や散骨ポイントでの法要

樹木葬の霊園や散骨を行った海・山など、自然の中で読経してもらう形。

自然葬らしく、環境と一体になるような静かな法要が可能です。

④ 寺院の会場を借りる法要

お墓がなくても、法要のみ会場を借りられる寺院が増えています。

読経・焼香・法話など、従来型法要とほぼ同じ流れで行えます。

お墓参りの代わりにできる供養|循環葬ならではの代替方法

① 手元供養で日常的に“想う時間”をつくる

循環葬において特に選ばれている方法が「手元供養」。

・ミニ骨壺
・遺骨ペンダント
・フォトメモリアル
・小さな祈りスペース

自宅に小さなメモリアルを作ることで、お墓参りの代替として十分な供養になります。

② 写真・動画・手紙での追悼

循環葬にしたからこそ、形に縛られず自由な供養ができます。

・故人の写真を飾る
・好きだった音楽を流す
・手紙を書いて想いを伝える
・動画アルバムを作る

お墓参りと同じ目的——「故人を想う時間」をつくることが何より大切です。

③ 自然に触れることを“供養”とする

循環葬の本質である「自然への回帰」。

その思想にならい、供養の代わりに次のような行動を選ぶ人も増えています。

・海辺を歩く
・森へ行く
・庭の花を手入れする
・故人が好きだった場所を訪れる

④ 家族アルバムを共有する(家族参加型供養)

家族が離れて暮らしていても、オンラインアルバムや共有フォルダで思い出を交換できます。

物理的なお墓がない循環葬では、“思い出の共有そのもの”が大切な供養になります。

循環葬で法事を行うメリット

① 家族の負担が大きく軽減される

・遠方のお墓に行く必要がない
・移動の負担がない
・大規模な準備が不要

② 価値観に合わせて自由に供養できる

ミニマル志向・自然志向・心の平穏を重視する世代にとって、循環葬は負担なく続けられる供養です。

③ 家族間のトラブルが減る

従来のお墓参りでは、

・誰が掃除する?
・どの頻度で行く?
・費用負担は?

といった問題が起きがちでした。

循環葬では「管理負担ゼロ」なので、家族間の摩擦が圧倒的に少なくなります。

循環葬で法事・法要を行う際の注意点

① 合同散骨の場合は法要場所を確認する

海洋散骨や合同散骨では、遺骨の所在地が「海・山・空」のため、現場での法要ができないケースがあります。

そのため、自宅・オンライン・寺院での代替法要を検討しておくと安心です。

② 家族間で「供養の方針」を共有する

循環葬は自由度が高いため、供養の仕方について家族の意見が分かれることもあります。

・毎年オンライン追悼をするのか
・命日だけ行うのか
・自然の中に訪れることを供養とするのか

最初に家族で話し合い、「わが家の供養スタイル」を決めておくことが重要です。

③ 散骨証明書などの書類は保管しておく

海洋散骨や樹木葬では「散骨証明書」「納骨証明書」が発行される場合があります。

・法事の案内を出すとき
・寺院に読経を依頼するとき

こうした書類があるとスムーズに話が進みます。

④ 僧侶手配はオンラインにも対応しているか確認

オンライン法要を希望する場合、僧侶が「オンライン読経」に対応しているか事前確認が必要です。

最近では、オンライン専用プランや、遠隔読経に慣れた寺院も増えています。

循環葬でおすすめの供養 方法まとめ

1. 自宅法要(最も一般的)

必要なのは、小さなスペースと写真だけ。誰でも無理なく続けられます。

2. オンライン追悼(家族参加型に最適)

遠隔でも家族全員が集まりやすく、「つながり」を実感できる現代的供養です。

3. 自然に触れる供養

散歩・森林浴・海辺を歩くなど、自然葬ならではの心に残る供養。

4. 手元供養

ミニ骨壺・ペンダント・樹脂封入など、近年特に増えています。

5. 思い出の共有供養

アルバム編集、動画作成、写真共有アプリなど、デジタル時代の新しい供養スタイルです。

循環葬での法要は「自由で負担の少ない供養」へ

ここまで循環葬の法要・供養方法を詳しく解説してきました。

・循環葬でも法事(法要)は問題なく行える
・お墓参りの代替は「気持ち」を形にすることが大切
・オンライン追悼など家族参加しやすい供養が増えている
・自宅法要・自然での供養など形式に縛られず選べる
・家族で供養の方針を共有すると後悔しない

循環葬は「管理の負担がない」「自由度が高い」という大きなメリットがある一方で、供養方法をどうするかは家族で考える必要があります。

しかし、形が変わっても「大切な人を想う気持ち」は変わりません。

供養についてのご相談は、やさしいお葬式が24時間365日受け付けています。

法事のやり方、オンライン法要の準備、供養方法の決め方など、専門スタッフが丁寧にご案内いたします。

 

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お葬式セミナー講師
エンディングコンサルタント
栗本 喬一(くりもときょういち)
1977年 東京生まれ(名古屋育ち)
略歴
母の死をきっかけに葬儀業界に興味を持ち、大学卒業後、大手葬儀社へ入社、家族葬から大規模葬儀まで、幅広くお葬式を葬儀担当者(セレモニーディレクター)として活躍。その後、葬儀会館の店長、新規開拓を歴任。お客様からの「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとし、これまでに10年以上、5,000件以上の葬儀現場に立ち会う。
資格等
株式会社GSI グリーフサポート アドバンスコース修了。