2021/5/6 情報更新
※写真:TBS系NEWS23より
今回の志村けんさんがコロナウイルスで亡くなられた件は、日本だけではなく世界に衝撃を与えました。そして感染から短期間でお亡くなりになったことは改めて感染症の恐ろしさを感じることとなりました。
志村さんのお葬式の流れ、そしてコロナウイルスなどの感染症でお亡くなりになった方の葬儀の流れについてをまとめました。
INDEX
新型コロナウイルスで亡くなった志村さんのお葬式の流れ
感染症の拡大防止のために「先に火葬」
志村さんは31日病院から火葬場に直接搬送されました。ご遺族は亡くなった志村さんの病室に近づくことができず、一度も面会ができませんでした。
これは感染症が遺族に移り、新型コロナウイルスの感染を防ぐためです。ここまで厳重に隔離をしなければならないことが現実なのです。通常でしたら、直接お別れの言葉や触れて差し上げることができたのですが、改めて感染症の恐ろしさを感じます。
通常の火葬式・直葬については下記の記事をご覧ください。
・火葬式を完全解説!費用・流れ・マナー・香典・一般葬儀との違いを紹介!
・火葬式って何?メリット・デメリットや費用相場などを詳しく紹介
・火葬のみで葬儀を行う「直葬」を完全解説!
・葬儀無しで火葬のみ?直葬の流れからメリットデメリットまでを徹底解説!
火葬式をはじめ、各葬儀プランは『やさしいお葬式』から24時間365日無料でご相談を承っています。
お骨になってからお通夜
荼毘に付されて夕方にはお骨が届き、その日のうちにお通夜を行うとのことです。
志村さんの兄の知之さんは悔しい無念の気持ちを語り、本当は盛大に送ってあげたかったと仰っています。ご遺族が本来してあげたいお葬式の形ができなかったことは本当に無念でなりません。
お通夜については下記記事もご参考ください。
・通夜と葬式の違いは?どんな目的で行うもの?それぞれの流れを紹介
・お通夜の開始時間と所要時間は?流れ・遅刻する場合の対応方法
・お通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!
・これさえ知れば大丈夫。通夜の知識と遺族・参列者のマナー
・意外と知らないお通夜の流れとマナー
近親者で通夜・葬儀を行った(2021/5/6追加)
その後、志村けんさんが所属していた事務所「イザワオフィス」によると、通夜と葬儀をそれぞれ11、12日に近親者のみで執りおこなったとのことです。
後日のお別れ会を行うかは未定。コロナが落ち着くまではわからない。
志村さんほどの影響力のある著名人の方ですと、お別れ会の規模も大きなものになるのは間違いありません。しかし、そのお別れ会を本当に行うのか、またお別れ会を行うにしても、昨今のコロナウイルスが落ち着かない限り、人が集う会自体行うことは難しいでしょう。先日亡くなられた野村克也監督のお別れ会も延期になっている現状を考えると、しばらくは志村さんに限らず、お別れ会を行うことが困難であると考えます。
医療機関が考えること:新型コロナウイルスなどの感染症をご遺族に感染させてはならない
死亡された方の身体にはウイルスが残る
実は感染症で死亡された方のお身体には「ウイルスが潜伏しています」
亡くなればウイルスは出てこないと仰るご遺族も多いのですが、実際は死亡された方のお身体表面にウイルスが残っている可能性やお身体を病院などからの搬送時に動かした際、肺からウイルスが出る可能性があります。人が亡くなってもウイルスまで死滅するわけではありません。
新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン
<引用元>厚生労働省_新型コロナウイルスに関するQ&A(関連業種の方向け)
接触させずに病院から送り出す
感染症で死亡された故人に接触をさせずに送り出すことが医療関係者は求められます。この際に医療関係者は搬送する葬儀業界に感染していたことを徹底する伝達を全国の自治体に通知しています。
ご遺体は非透過性納体袋に納める
ご遺体は接触を避ける為に「非透過性納体袋」と呼ばれる袋に密閉し表面を消毒します。非透過性納体袋に納めてあれば故人との面会は可能ですが、顔を触れたり手を握るなどということは行えません。納体袋が透明であれば故人のお顔をみることができます。現在、納体袋は7割以上が透明です。
新型コロナウイルスなどに感染された方のお葬式についてのまとめ
ご遺族でも臨終後に立ち会えない
本来であれば、御臨終の際にご遺族が集まり最後の対面や声かけを行い、故人を偲ぶ時間が設けられるのですが、コロナなどの感染症で亡くなった方の遺族はこの立ち合いをすることができません。やはり故人の近くに寄り添い、お身体に触れることは感染症が移ってしまう可能性があり危険です。亡くなった方の弔いももちろん大事ですが、最優先として遺族への感染症拡大を防がなければなりません。
ご遺族が会えるのは「お骨」になってからの場合も
火葬には亡くなってから通常24時間経過をしないと火葬をしてはならないルールがあります。しかし、感染症の方が亡くなった場合は、「24時間以内の火葬も可能」という形になり、先に荼毘に伏すことを行う場合があります。ご遺族はお顔をみてのお別れができず、故人はお骨となり、ご遺族の手元に戻ることになります。ご遺族としては最後にお顔をみてのお別れができないのが現実なのです。
お骨になってからの「お別れ会」
取り急ぎ火葬(荼毘に伏す)を行い、お骨となった故人に対し、遺族や親族、親しい方が集いお別れができていないことは、精神的に大きく負担になってしまいます。あまりにも突然かつ短期間に火葬を行い、故人との対面でのお別れができなかった方にとっては、耐えがたいものです。
そこで後日、ある程度の日数を空けて「お別れ会・偲ぶ会」を行う方がいらっしゃいます。
目的は、しっかりとお別れを行う「場」を設けることで、区切りを付け、次に向かうための気持ちの整理を行うために行います。本来、お葬式やお別れ会はこのために行うという面を持っているのですが、昨今の葬儀の簡素化などの影響により、年々このような「お別れの場の規模縮小」が心配されていましたが、規模はともかくとして「お別れの場を設ける大切さ」はしっかりと考え、行うべきであると思います。
お別れ会については下記記事もご参考ください。
・お別れ会を完全解説!相場・流れ・特徴・マナーを3分で紹介!
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葬儀・法事・法要での新コロナウイルス感染防止対応
『やさしいお葬式』では新型コロナウイルスへの対策として下記の対策が可能です。その他、葬儀・法事・法要のご相談と合わせてお気軽にお電話ください。
②Zoom・LINEでのオンライン参列に対応
②香典のお金の消毒
③マスク着用
④体温計の常備
⑤消毒液の常備
新型コロナウイルスの当社の取り組みについては下記記事もご参考ください。
・新型コロナウイルスで亡くなった故人へのエンバーミングプランと最後の面会プランと直葬プラン(火葬)とお別れ会プラン(後葬)への対応を開始しました。
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・新型コロナウイルスで死亡した方の火葬・葬儀(直葬+お別れ会)への対応を開始しました。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール