基本情報
- お坊さん(僧侶)沿革
- 大阪府豊能郡豊能町(摂津国能勢郡木代村(きしろむら)にあった高野山真言宗(高野山・発光院の末寺)の寺院。伝承によれば推古天皇の勅願で聖徳太子が開創し、中興は宝亀9年(778年)開成皇子によるというが詳細は不明である。
広大な境内を有し、伽藍が整い、多くの僧坊があったという。本尊は薬師如来、脇士は日光菩薩・月光菩薩 、十二神将、厨子には降雨に霊験があるとされる聖徳太子像を奉祀していたが、創建以来度重なる火災に遭い、多くの堂宇を失った。
木代村から宮中へ献上される「御玄猪餅」(おげんちょもち)(別名・「亥の子餅」)を作る時に使用する井戸や調理道具などを善福寺の院主が浄(きよめ)の御加持(おかじ)を行ったという。文禄2年(1593年)には、朝廷より「御玄猪餅」の御加持役のため、田地約2反を下賜されて寺運は興隆した。
しかし、明治時代になり宮中への「御玄猪餅」の献上は1870年(明治3年)に停止。それに伴い、御加持役を廃された。また、田地などの返納を命じられて経済基盤の多くを失い、寺運は急速に傾いていった。
1909年(明治42年)に大阪市天王寺区空堀町へ移転する。
現在、善福寺のある場所には鏡如庵大師堂(鏡如寺・通称:どんどろ大師)という寺があったが、明治時代に廃仏毀釈で廃寺になった。その後、1909年(明治42年)1月9日に大阪府豊能郡東能勢村(現・豊能町)の如意山甘露院善福寺が鏡如庵大師堂のあった場所(現在地)へ移転する。当寺は鏡如庵大師堂の時代から大阪の弘法大師信仰の巡礼「大師巡り」「浪華大師巡り」の巡礼地として多くの参拝者で賑わい、大阪の弘法大師信仰の拠点寺院のひとつであった。
1945年(昭和20年)6月1日の第2回大阪大空襲により、本堂、諸堂や本尊の薬師如来像が焼失する。戦後になり本尊を弘法大師像(真如様御影、彩色木像)に改めて復興した。脇侍の愛染明王像と不動明王像、脇仏の如意輪観世音菩薩像、薬師如来像も戦後になって新たに造立されたものである。
2007年(平成19年)、境内にある勝軍地蔵尊の建立百年と、2009年(平成21年)、どんどろ大師善福寺中興當地開創百年を迎えることから、この2つの百年を記念して、2009年(平成21年)に山門前に歌舞伎「傾城阿波の鳴門 どんどろ大師門前の場」に登場する「お弓 おつる」母子像の銅像が建立された。 - 住職
- 三阪 祥玄
- 年中行事
- 1月21日 午後2時 - 大般若転読法会(だいはんにゃてんどくほうえ)
3月22日 午後2時 - 施餓鬼法会(せがきほうえ)
8月2日 午前10時 - 施餓鬼法会(せがきほうえ)
8月15日 午後3時 - 午後8時 お盆 精霊流し
(毎月1日) 午前7時 - 勝軍地蔵尊護摩供(しょうぐんじぞうそんごまく)
(毎月21日)午前10時 - 勝軍地蔵尊護摩供(しょうぐんじぞうそんごまく)
(毎月21日)勝軍地蔵尊護摩供終了後、本堂にて観音経読誦 - 開門時間
- 9:00-17:00
- 所在地
- 大阪府大阪市天王寺区空堀町10-19
- 地図
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- アクセス
- JR大阪環状線玉造駅下車
長堀鶴見緑地線玉造駅下車 - 施設情報
- 善福寺(ぜんぷくじ)は、大阪市天王寺区にある高野山真言宗の寺院。「どんどろ大師」の名で知られる。宗教法人としての登録名は「どんどろ大師善福寺」。
「やさしいお坊さん」ではこちらの寺院はご案内できかねますので直接寺院にお問い合わせ下さい。