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法事の香典マナー!三回忌・七回忌・十三回忌別のお金の相場と渡し方

Feb 16 2024

法事・法要の香典相場の金額や香典の書き方が分からず戸惑う人も多いのではないでしょうか?本記事では、故人との関係別の香典相場や渡すタイミングや注意事項についてなど分かりやすく解説しています。

「法事・法要でお包みする香典の相場は?」

「お金の包み方や書き方に決まりはある?」

「マナーを守ってきちんとお渡ししたい」

法事や法要に参列する際、初めてや久しぶりで香典の金額や包み方やマナーについて悩まれる方も少なくありません。

そこで本記事では、法事でお渡しする香典の正しい相場から書き方、袋への入れ方まですべてご紹介いたします。

読後、法事のお金について悩む必要がなくなりますので、ぜひ最後までお読みください。

INDEX

01
法事・法要の香典とは?(意味)
02
法事・法要の香典の書き方
03
法事・法要の香典の注意点
04
法事・法要の香典の包み方と渡し方
05
法事・法要の香典の相場(年齢と故人との関係別)
06
法事・法要の香典の相場(渡すタイミング別)
07
三回忌法事・法要の香典
08
七回忌法事・法要の香典
09
十三回忌法事・法要の香典
10
覚えておきたい法事の参列マナー3選
11
はじめての葬儀なら「やさしいお葬式」
12
法事・法要の香典についてのまとめ
13
香典に関する記事の一覧

法事・法要の香典とは?(意味)

元々、香典とは、仏前に香を供えるという意味でした。

しかし、昔は香料も高級品で、なかなか一般庶民には手が出ないものでもあったため、いつからか香の代替物として米や野菜を持ち寄り仏前に供える、という文化が定着しました。

そこから徐々に貨幣経済へと変遷する中で、故人に供えるという意味に加え、急な不幸になにかと要り用になる喪家の負担を親族や近所の人たちで相互に負担しよう、という意味合いも持たれるようになり、お金を入れることが一般的になりました。

また香典袋は、結婚式でお渡しする祝儀袋の対で「不祝儀袋」とも呼ばれます。

香典については「香典を完全解説!意味・歴史・金額相場・書き方・包み方・渡し方を解説!」「葬式の香典を完全解説!マナー・金額相場・書き方・渡し方を紹介!」でもご紹介しています。

香典を辞退された場合は供物を送ることも

最近では、小規模な家族葬の増加や故人の遺言によって、香典辞退をされるケースも増えてきています。

「香典は辞退します」と言われると慣れていないので戸惑ってしまい、結果的に用意してしまうということもありますが、その場合は香典を用意する必要はありません。

それでも無理に用意してしまうと、遺族にとっても予定外の香典返しが必要になってしまいますので、意思を尊重しましょう。それでも、何か弔意を示したい、という人は香典以外の供物や供花を送るという方法もあります。

供物や供花については葬儀社にお願いすれば用意してもらえます。供物や供花も辞退されている時には、何もしないことが一番です。香典や供物や供花がないと弔意を示せないかというと、そうではありません。葬儀に参列し、心を込めて手を合わせ、焼香し、故人を送り出すことをすれば遺族にとっても十分です。

供物については「供物とは?意味と葬儀・法要での正しい贈り方と相場!」の記事もご参考ください。

法事・法要で香典を渡すか迷った場合

法事・法要で香典を持参するか迷われる方もいらっしゃいます。主催者側から特に香典の辞退の連絡がない場合は、原則的に香典は必要となりますので必ず事前に用意しておきましょう。

「葬儀のときに香典を渡したから」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、通夜や葬儀、告別式の香典と法事・法要の香典は別物です。ただし、上記でも説明した通り、ご家族から辞退の申し出があった場合は、渡す必要はありません。

法事・法要の香典袋の種類

香典袋は、お包みするお金の金額や宗派や地域の風習で異なります。そのため、事前にどの香典袋を用意するか確認しておきましょう。

香典袋に付いている「水引」と呼ばれる飾り紐の結び方や色、本数で判断するのがおすすめです。

水引は「結び切り」か「あわじ結び」に結ばれたもので、色はお包みする金額によって黒白、黄白、銀色から選びます。本数は、5本が一般的ですが7本や10本を使用する場合もあります。

法事・法要の香典の書き方

香典袋に書く基本的な内容は、とてもシンプルです。

香典袋に書く内容

外袋・・・表書き、名前
中袋表面・・・金額
中袋裏面・・・郵便番号、住所、名前

会社が学校での連名で包む人数が多くなる場合には、別で郵便番号、住所、氏名、金額の明細を用意することもあります。

それでは、順番に書き方を解説します。

中袋表面の書き方

表面に金額、裏面に郵便番号・住所・名前を書くことになりますが、これは遺族が香典返しをするときに参考にできるように、という意味があります。記入がない場合、遺族が調べさせてしまうことになり手間を増やすことになりますので、必須のマナーとして書くようにしましょう。

中袋表面の金額の書き方(縦書きの場合)

一般的に、香典の金額を書く際には第三者が簡単に改ざんしたりできないよう、旧漢字(または大字)で書きます。「円」は大字で「圓」と書き、数字の前に「金」を書きます。

例えば、10,000円の場合、「金壱萬圓」という表記になります。「金壱萬円」でも可能です。

「金壱萬圓也」のように「也」を書くか迷う人も多いですが、必ず付けなければいけないという決まりはないので、どちらでも大丈夫です。漢数字と大字の書き方をまとめたので参考にしてみてください。

三千円:参仟圓・参阡圓
五千円:伍仟圓・伍阡圓
七千円:七仟圓・七阡圓
一万円:壱萬圓
三万円:参萬圓
五万円:伍萬圓
七万円:七萬圓
十万円:拾萬圓・什萬圓

中袋表面の金額の書き方(横書きの場合)

香典の金額を書く際は、縦書きが一般的なものですが、最近市販されている香典袋では、金額を書く欄が中袋に横書き用で印刷されているものもあります。その場合は、漢数字や大字ではなく算用数字で金額を書くことになります。

中袋裏面の書き方

基本的には縦書きでの記入になります。裏面の左側半分の箇所に、右から郵便番号、住所、氏名の順に書きましょう。

中袋がない場合

場合によっては、水引が印刷された状態の封筒タイプの香典袋を使用したり、「袋が二重になっていることは不幸が重なることであるのでよくない」と考える風習のある地域では、中袋を使用しないケースがあります。その際は、香典袋の裏側に、郵便番号、住所、氏名、金額を記入しましょう。

外袋(表書き)の書き方

表書きは、贈り物をする際の内容を示すための目録が簡略化されたものだと言われています。市販されている香典袋には、表書きが印刷されているものが多くなっています。

法事・法要の香典の注意点

香典の注意点についてですが、相場となる金額については<法事・法要の香典の相場(年齢と故人との関係別)>でも詳しく解説するので、外袋(表書き)や中袋の書き方、それに類する注意点について解説します。表書きは、故人の宗教によってタブーになることもあります。表書きの印刷された香典袋を買うときの参考にもしてください。

仏教の場合

「御霊前」や「御仏前」とすることが多いです。仏教においては、四十九日の忌明け法要までは、故人は御霊(みたま)となり、この世にいると考えられています。

そのため、通夜・告別式(葬儀)では「御霊前」とすることが多いです。

「御霊前」や「御仏前」の他に、「御香典」や「御香料」でも可能です。また、水引は黒白または銀一色の物を選ぶようにしましょう。結びきりの水引を使うのは、「二度と不幸が起こらないように」という意味が込められているからです。

仏教(浄土真宗)の場合

浄土真宗においては、人が亡くなるとすぐに浄土に召されて仏になると考えられています。御霊という考え方はないので、「御霊前」と書くことは失礼になります。故人が浄土真宗だった時には、「御仏前」と書きましょう。

また浄土真宗かどうかわからない場合は「御香典」で大丈夫です。

神式(神道)の場合

神式(神道)では、「御榊料」、「御玉串料」、「神饌料」と書きます。ご神前に捧げるものなので、「御仏前」はNGで、「御霊前」は可能です。

そして、黒白、銀または白一色の水引のものを選びましょう。香典袋に蓮の花の絵が書かれている場合、それは仏教用になりますので選ばないように注意しましょう。

神式については「神式葬儀の流れとは?仏式との違いや基本的なマナーについても解説」の記事もご参考ください。

キリスト教の場合

カトリックの場合

「御花料」や「御ミサ料」がスタンダードですが、「御霊前」を使用することも可能です。キリスト教では、お香を焚くことはありませんので、「御香典」はNGです。また、「御仏前」もNGとなるので注意しましょう。

プロテスタントの場合

「御花料」や「献花料」、「忌慰料」とします。プロテスタントにおいては、「御霊前」は異教の偶像崇拝として不適切となり失礼に当たるので注意しましょう。

宗派は教会名から調べられますが、分からない場合は、どちらでも対応可能な「御花料」にするのが無難です。一般的に、キリスト教用の香典袋を使います。ただし、「御霊前」の香典袋を使用する際は、黒白か銀一色の結びきりの水引、白無地のものにしましょう。

四十九日法要以降の表書き

浄土真宗以外の仏教においては、四十九日になると故人が成仏すると考えられているので、表書きは「御仏前」になります。

名前の書き方(個人で出す場合)

個人で香典を出す場合は、香典袋の水引の下の中央部分に自分の名前を書きます。

ご遺族が「誰がこの香典を出したか」を分かるように、フルネームで書くのがマナーです。親族であっても名前だけにしないようにしましょう。また、上司の代理で香典を出す際は、上司の名前の左下横に「代」と書きます。

名前の書き方(夫婦連名で出す場合)

夫婦で参列する場合、通常は夫の名前だけ書きますが、夫婦ともに参列し、かつ故人と夫婦共に親しかった場合などは、2人の名前を書くことも可能です。

その場合には、夫の名前を中央に書き、妻の名前を夫の名前の左側に書きます。夫の代わりに妻のみが参列する時には、香典袋表面の中央に夫の名前を書き、左横に小さく「内」と書きます。

香典を夫婦連名で出す場合は「香典を連名で出す場合は?香典を連名で出す際の書き方やマナー、注意点を徹底解説!」の記事でもご紹介しています。

名前の書き方(会社や学校など有志の連名で出す場合)

2名の連名の場合

・1人の時と同じように、香典袋に名前を書きます。
・その際、一番目上の人を中心に書き、左へ順に名前を書きます。
・2人までは中袋裏面に住所氏名を書きます。

3名の連名の場合

・1人の時と同じように、香典袋の表側に名前を書きます。
・その際、一番目上の人を中心に書き、左へ順に名前を書きます。
・中袋表面には合計金額を、中袋裏面には代表者の住所氏名を書きます。
・別紙を用意し、住所・氏名・金額を代表者から右から順に書きます。(縦書き)

4名以上の連名の場合

・香典袋の表側には、「●●一同」と書きます。
・中袋と別紙の書き方は3名の時と同じです。
・会社や部署での単位の場合、社名や部署名も記載します。

名前の書き方(会社名・法人名で出す場合)

・取引先や社員の家族などに会社として香典を出す時には、香典袋の表面には、代表取締役と名前を書き、右横に会社名を小さめに書きます。
・中袋には、香典の金額と代表取締役の住所氏名を記載します。

何を使って書くのか

香典袋には、原則として薄い墨で書きます。

「涙がこぼれ落ち、墨が薄まってしまった」「突然の訃報で、墨を濃くすることが出来なかった」という意味が込められていて、お悔やみの気持ちを表すマナーです。弔事用の薄墨筆ぺンが市販されているので、購入するのが無難です。

中袋に記入する際には、受付の方やご遺族に分かりやすいように、通常の濃い墨の筆ペンや黒のインクのペンを使用するのが一般的です。急な訃報で筆ペンや毛筆が用意できない場合、香典袋にはサインペンでも大丈夫ですが、黒色・薄墨仕様のインクを使用しましょう。決して、ボールペンや鉛筆などを使うことはしないようにしてください。コンビニエンスストアであれば売られているので、最低限の用意はしましょう。

包むお金について

新札は避ける

香典に包むお金は、旧札を使用します。新札は、亡くなることを予期していた、準備していた、というような意味合いになるため避けましょう。どうしても新札しか手元になければ折り目をつけ包みます。

4と9の数字は避ける

葬儀や法事には4や9の数字は避けるのが習わしです。4は死、9は苦を連想してしまうためです。最近では気にしないという方もいますが、出来るだけこれらの数字は避けるのが無難でしょう。

偶数の金額は避ける

4と9の数字を避けるように、偶数の金額の香典を包むのもマナー違反とされています。これは割り切れる数字は「縁が切れる」として、縁起が悪いとされるためです。こちらも気にしない方も多いようですが、昔からの風習を重んじる方もいらっしゃいますので出来るだけ避ける方が良いでしょう。

法事・法要の香典の包み方と渡し方

香典袋の用意をし、お金を包む際にもいくつか注意点がありますので、解説します。

中袋にお金を入れる

中袋の表側から開き、人物が描いてある面を反対に向け、肖像画が下になるようにしましょう。(つまり、中袋の裏側から見ると、人物の描かれている面が見えるように、ということになります)

これは、悲しみで顔を伏せている様子を表すという意味があります。いつも迷ってしまいますが、意味を理解することで迷いをなくせます。

また、封筒タイプの場合はお金の向きを揃えて入れるだけですが、四角い紙のタイプの時もあります。この時は、開いてしまうと折り方がわからなくなってしまうこともあるので簡単に解説します。(最近の市販のものはほとんどが封筒タイプです)

①中包みを開いた状態で、中央右側の四角い部分にお金を置きます。
②斜めになっている上下の折り返し部分を折ります。
③左側を2回折り、右側を1回折ってお金を包みます。
④右側を折った先を裏側へと織り込みます。

糊付けは不要ですが、〆と書いてある場合は、少しだけ糊付けする。

中袋を外袋に入れる

中袋を外袋(香典袋)に入れる際の注意点は、水引を外さないようにすること、です。手順としては以下のようになります

①香典袋を裏返し、下の折り目を引き抜きます。
②下側から中袋を差し込み入れていきます。
③引き抜いた下側の折り目を元に戻します。

このようにして香典袋が用意できれば、会場でお渡しするだけになりますが、もう一点注意すべきことがあります。香典袋をそのままにせず、袱紗(ふくさ)に入れて持参するようにしましょう。

香典袋を袱紗(ふくさ)に入れる

香典袋は袱紗(ふくさ)に入れて持参するのが、正しいマナーです。袱紗は、現金、のし袋、進物や大切な品物などを、包んだり覆ったりするための四角い布を指し、最近では様々な色やデザインのもの、使いやすく金封タイプのものも市販されています。弔辞や仏事の際は、紺や紫や深緑などの寒色系かつ無地のものを用いるようにしましょう。

金封タイプのものを利用するのが楽でおすすめですが、四角い布タイプのものしか手元にない、ということもあるかと思います。それぞれ簡単に解説します。

袱紗(ふくさ)の包み方(爪付き布)

①爪を左にし、袱紗の内側の台の上(中央より右側)に香典袋を置きます。
②右側からたたみます。
③次に下側をたたみます。
④上側をたたみます。
⑤最後に左側(爪のある方)をたたみます。
⑥爪を留めて完成します。

袱紗(ふくさ)の包み方(金封タイプ)

金封タイプで注意すべき点が一つだけあります。それは、弔事(通夜や葬儀)と慶事(結婚式など祝い事)で開き方が異なるということです。

・弔事の際は、「左開き」になるように入れます。
・慶事の際は、「右開き」になるように入れます。

これだけ守れば大丈夫です。

香典を渡す

ここまでできれば、あとは実際にお渡しする場面になります。こちらについても簡単に解説します。

①受付の前で、袱紗をバッグや懐から出します。(並んでいる間に出すことはしない)
②右手の上に袱紗を乗せ、左手で袱紗を開き、中から香典袋を出します。
③香典袋を、相手から見て正面向きになるように向きを変えます。
④「ご愁傷様でございます」と述べながら一礼し、黙礼しながら香典を渡します。

お悔やみの言葉について

お悔やみの言葉を言う時には、必ず深く頭を下げ、相手を悼む気持ちを表わすようにしましょう。

よく使われる言葉としては、

「このたびはまことに突然のことで。(心よりお悔やみ申し上げます。)」

「(このたびは)まことにご愁傷様でございます(ました)」

があります。

ただし、キリスト教式葬儀の場合には、「故人が天国に召されたことを喜ぶ」場になるため、お悔やみの言葉でなく、故人の安息を祈る言葉に変えて添えることになります。

例としては、

「●●様の魂の平安をお祈りします」

「神様の平安がありますように」

「お知らせいただきありがとうございました」

「安らかに眠られますようお祈りいたします」

などがあります。

お悔やみの言葉については「本当にいいの?お悔やみの言葉をメールで送る際の注意点を徹底解説!」「ご冥福をお祈りしますの意味と使い方を完全解説!お悔みの言葉全集!」の記事もご参考ください。

香典を郵送したい場合

法事に行けなかった場合、香典を郵送することも可能です。その場合は、普通郵便ではなく必ず現金書留で送るようにしましょう。その際、香典だけではなく弔意を伝える手紙なども添えると良いでしょう。

香典袋の書き方については、「香典の袋の書き方を完全解説!金額相場・書き方・渡し方を紹介!」の記事もご参考ください。

法事・法要の香典の相場(年齢と故人との関係別)

香典の金額が特に気になるのは、通夜・告別式(葬儀)の時です。基本的な考えは、親等が近く、日常生活でも近しい親族ほど金額が高くなる、というものです。

それに加えて、年齢と社会的立場で金額の目安は変わります。次にまとめたので参考にしてみてください。

故人との関係

20代以下

30代

40代以上

両親

3-10万円

5-10万円

10万円以上

兄弟/姉妹

3-5万円

5-10万円

5-10万円

祖父母

1万円

3万円

5万円

叔父/叔母

1万円

1-3万円

3万円

甥/姪

1-3万円

1-5万円

1-5万円

いとこ、その他親戚

3千円-1万円

5千円-2万円

5千円-3万円

友人/知人/恩師/仕事関係

3-5千円

3千円-1万円

3千円-1万円

20代以下、故人との関係性に対する金額

・両親 3-10万円
・兄弟/姉妹 3-5万円
・祖父母 1万円
・叔父/叔母 1万円
・甥/姪 1-3万円
・いとこ、その他親戚 3千円-1万円
・友人/知人/恩師/仕事関係 3-5千円

30代、故人との関係性に対する金額

・両親 5-10万円
・兄弟/姉妹 5-10万円
・祖父母 3万円
・叔父/叔母 1-3万円
・甥/姪 1-5万円
・いとこ、その他親戚 5千円-2万円
・友人/知人/恩師/仕事関係 3千円-1万円

40代以上、故人との関係性に対する金額

・両親 10万円以上
・兄弟/姉妹 5-10万円
・祖父母 5万円
・叔父/叔母 3万円
・甥/姪 1-5万円
・いとこ、その他親戚 5千円-3万円
・友人/知人/恩師/仕事関係 3千円-1万円

こちらはあくまでも目安となるので、故人との関係性や遺族側の気遣いも考慮して決めるようにしましょう。

香典の相場についての詳しい記事は「七回忌とは?意味とお布施・香典の相場と出席マナーを解説!」「3分で分かる法事のお金の相場(香典・お布施):お金の入れ方と袋の書き方!

孫は香典を包んだ方が良いか?

迷う方が多いパターンが祖父母の法事に孫が出席する場合、香典を包むべきかどうかです。特にまだ学生で所得が無い場合や家族と同居しているケースでは包むか迷うところです。

孫の場合は、社会人で所得があるかどうかで判断することが多いです。仮にまだ学生であれば包まなくても問題ありませんが、社会人であれば大人と同系列に見なされるため、香典は包む必要があります。金額は20代以下を参考にするか迷った場合は両親や親族にも相談してみましょう。

法事・法要の香典の相場(渡すタイミング別)

先ほど、年齢や故人との関係での金額の相場について解説しましたが、こちらでは法要ごとに改めてまとめています。

通夜・告別式(葬儀)

先ほど解説したように、故人との関係性でも変わりますが、3千円から5万円が一般的に相場となります。

通夜と告別式(葬儀)の両方に参列する場合、香典は通夜のときに出し、告別式(葬儀)では記帳のみを行います。「不幸が重なる」という意味になるため、二度渡すことはしません。

通夜・告別式については「お通夜のマナーとは? 服装や香典マナー、流れを喪主側参列者側で徹底解説!」「告別式とは?知っておくべき遺族側・参列者側必読のマナー!」の記事もご参考ください。

初七日法要

初七日とは、故人が亡くなってから7日目に営む法要のことです。初七日法要の香典は故人との関係で変わりますが、通夜・葬儀と同様に3千円から5万円程度が相場と言われています。

初七日法要については「初七日とは?意味・数え方・お供え・お経・知っておきたい常識とマナー」の記事もご参考ください。

四十九日法要

四十九日とは、故人が亡くなってから49日後に行われる法要のことです。四十九日法要での香典額の相場は、1万円から10万円程度とされており、故人に近い関係の人ほど金額が大きくなります。

四十九日法要については「四十九日の香典相場を完全解説!書き方・マナー・故人との関係別相場も紹介!」「四十九日法要のお布施を完全解説!相場・地域・宗派を詳しく紹介!」の記事もご参考ください。

一周忌

一周忌とは、故人が亡くなって1年に当たる命日に行われる法要のことです。

香典額の相場は、近い親族で1万円から10万円、遠い親戚や知人は3千円から1万円程度とされています。

四十九日法要に参列できなかった人が、相場の5割増し程度で包むこともあります。

以下では、親族以外が参列することがほぼなく、省略されることも多くなっている三回忌以降の法事での香典についても解説します。

法事の後に会食がある場合には、香典の相場とは別で(人数分×5千円から1万円)を合わせて包むのがマナーです。

一周忌の詳細は「意外と相場がわからない!一周忌の香典の相場やマナーを完全解説!」「一周忌とは?意味・香典・お布施・お供え・マナーを完全解説!」の記事もご参考ください。

三回忌法事・法要の香典

三回忌とは、故人が亡くなって2年目の命日に行われる法要です。3年目ではなく2年目なので注意してください。

必要な香典額の相場は、故人が親族の場合は5千円から5万円、親族以外の場合、3千円から1万円程度となっています。

三回忌については「三回忌のお布施を完全解説!金額相場・書き方・渡し方・喪主・参列者のマナーを紹介!」「三回忌とは?意味と施主と参列者が知っておくべき法事・法要のマナーとは?」の記事もご参考ください。

七回忌法事・法要の香典

七回忌法要とは、故人が亡くなって6年目の命日に行われる法要のことです。年忌法要が「三」と「七」のつく年に行われるのは、仏教において大切にしている数字に沿っているためです。七回忌以降は、香典額の相場も下がるのが一般的です。故人が親族の場合は5千円から3万円、親族以外の場合、3千円から1万円程度となります。

七回忌については「七回忌とは?意味とお布施・香典の相場と出席マナーを解説!」の記事もご参考ください。

十三回忌法事・法要の香典

十三回忌法要は、故人が亡くなって12年目の命日に行われる法要となります。故人が親族の場合は5千円から3万円、親族以外の場合は3千円から1万円程度となります。

以後、十七回忌、二十三回忌というように続いていきますが、直接故人を知る人も少なくなってくるため、弔い上げをして年忌法要を終えることになります。

一般的には、三十三回忌または五十回忌が弔い上げになりますが、最近では、それ以前の十七回忌などを節目にする事も増えています。

十三回忌については「13回忌とは?13回忌の準備から招待された場合のマナーまでを完全解説!」の記事もご参考ください。

法事の香典相場については「法事・法要の香典相場はいくら?三回忌・七回忌・十三回忌と故人との関係別に解説!」の記事もご参考ください。

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覚えておきたい法事の参列マナー3選

下記に法事に参列する際に、心掛けておくべきマナーを3つご紹介いたします。

1.服装

故人を偲ぶ席である法事では、できるだけ質素な服装で参列します。

男性

清潔感のあるダークスーツを基本に、白いシャツと無地のネクタイを選びます。足元は黒の靴を履き、時計やアクセサリーなど派手な装いは控えましょう。

女性

控えめな色合いの黒を基調としたワンピースやスーツを選び、派手すぎないアクセサリーに留めます。足元はシンプルなデザインの靴が好ましいです。

男性の服装と同様に、華美な装飾品は付けないように気を付けましょう。

子ども

年齢に応じた、フォーマルな服装を心掛けます。制服を着ても問題ありません。黒やグレーの暗めの服を選び、柄物や派手な色は避けましょう。

2.時間厳守を心掛ける

法事に遅れることは、故人やご遺族に対する敬意が欠ける行為と捉えられてしまいます。特に僧侶による法要の時間は決まっているため、遅刻しないように、開始の20〜30分前には、到着しておきましょう。

3.故人を偲ぶ気持ちとお礼を伝える

法事では、故人を偲び、遺族への哀悼の意を表します。そのため、招待に対する感謝の言葉を忘れずに施主や主催者へ伝えましょう。

お伝えする際は、「本日はお招き頂きありがとうございます」など、簡単な挨拶でも問題ありません。

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法事・法要の香典についてのまとめ

「法事・法要の香典」について重要となるポイントを下記にまとめました。

【法事・法要の香典とは?】
●法要とは僧侶に読経していただくことで、故人の冥福を祈ることの意味
●法事は法要後に行う会食までを含めた一連の行事のことを指す

【法事・法要の香典の書き方】
香典袋には書く内容

外袋・・・表書き、名前
中袋表面・・・金額
中袋裏面・・・郵便番号、住所、名前

中袋がない場合
香典袋の裏側に、郵便番号、住所、氏名、金額を記入

【法事・法要の香典の注意点】
●宗教ごとに表書きの文字が異なる

・仏教の場合
「御霊前」や「御仏前」「御霊前」「御香典」「御香料」

・仏教(浄土真宗)の場合
「御仏前」

・神式(神道)の場合
「御榊料」「御玉串料」「神饌料」

・キリスト教(カトリック)の場合
「御花料」や「御ミサ料」「御霊前」

・キリスト教(プロテスタント)の場合
「御花料」や「献花料」、「忌慰料」

【法事・法要の香典の包み方と渡し方】
●香典袋を袱紗(ふくさ)に入れる
●お悔やみの言葉を伝えながら渡す

【法事・法要の香典の相場】

故人との関係

20代以下

30代

40代以上

両親

3-10万円

5-10万円

10万円以上

兄弟/姉妹

3-5万円

5-10万円

5-10万円

祖父母

1万円

3万円

5万円

叔父/叔母

1万円

1-3万円

3万円

甥/姪

1-3万円

1-5万円

1-5万円

いとこ、その他親戚

3千円-1万円

5千円-2万円

5千円-3万円

友人/知人/恩師/仕事関係

3-5千円

3千円-1万円

3千円-1万円

香典は、弔意を示す方法の一つです。日常的なことではないので、マナーやしきたりがわからずに心配したり、戸惑うこともあるかもしれません。しかし、少しくらい表書きの書き方が間違っていたり、金額が相場からずれることになったとしても、あまり気にする必要はありません。

大切なのは、故人への思いや遺族へのいたわる気持ちをどれだけ丁寧に伝えられるか、です。基本となるしきたりやマナーを理解しつつ、故人と遺族に寄り添ってお渡しできるようにしましょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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