法事の案内状・メール・LINEの書き方|出席確認の取り方まで
法事の案内状・メール・LINEの書き方|出席確認の取り方まで
――迷いがなくなり、すぐに行動できる“完全保存版ガイド”――
法事の案内を出すとき、多くの人が同じ悩みを抱えます。
・文面が固すぎないか?
・逆に、カジュアルすぎて失礼では?
・メールとLINE、どちらで送れば正しい?
・出席確認ってどう取るのがベスト?
・返信期限は本当に書くべき?
こうした不安は、あなたが「相手に配慮できる人」だからこそ生まれるものです。実はその“配慮しようとする姿勢”こそが、法事のマナーにおいてもっとも評価されるポイントです。
この記事は、そうした不安をすべて解消し、すぐに案内文を作れる状態になるための“実用型ガイド”。読み終える頃には、「これならできる」「早く連絡を出したい」と自然に思えるはずです。
【1】案内状・メール・LINEの適切な使い分け
まずは、何で連絡するべきか?という根本から解説します。
案内状(郵送)が最適なケース
・目上の親族
・施主の代わりに正式な案内をする場合
・家族が伝統を大切にしている家庭
・法事の規模が大きめ
案内状は「もっとも丁寧」な連絡方法として位置づけられています。文章の整え方さえ押さえれば、形式に沿った“美しい案内”ができます。
メールが最適なケース
・広範囲に一斉送信したい
・文章を残したい
・日時や場所を共有しやすい
・出席確認を効率的にとりたい
いまや、法事の案内をメールで送るのは一般的です。むしろ“読みやすく返信しやすい”という点から、理にかなった方法ともいえます。
LINEが最適なケース
・若い世代が多い
・普段からLINEで連絡を取り合う関係性
・気軽に返信してもらいたい
・急ぎで連絡したい
LINE=失礼という時代ではありません。ただし「文体だけは丁寧に」を守ることで、礼節と親しさを両立できます。
【2】案内状の基本構成(迷わない“黄金テンプレート”)
案内状を書く際のポイントは、「順番を守るだけで自然と整う」という構造に従うこと。
案内状の基本構成
・頭語(拝啓)
・挨拶・故人への言及
・法要の案内(日時・場所・会食の有無)
・出欠のお願いと返信期限
・差出人の名前
そのまま使える案内状(本格版)
拝啓
時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます
さて このたび故〇〇の〇回忌法要を
下記のとおり執り行う運びとなりました
お忙しいところ誠に恐縮ではございますが
ご都合がよろしければご参列賜りますと幸甚に存じます
なお 会場準備の都合上
出欠のご返事を〇月〇日までに頂戴できますと幸いです
ご無理のない範囲でご検討いただければと存じます
何卒よろしくお願い申し上げます
敬具
【3】メールの書き方|読みやすさが最大の礼儀
メールで気をつける3ポイント
1. 件名は内容が一目でわかるように
2. スマホでも読みやすい段落構成に(1段落3行以内)
3. 出席確認は遠慮せず明記
メール例文(実務向け)
件名:〇〇法要のご案内(〇月〇日)
〇〇様
いつもお世話になっております
このたび故〇〇の〇回忌法要を
下記のとおり執り行うこととなりました
【日時】〇月〇日(〇)〇時より
【場所】〇〇寺
【会食】終了後 〇〇にて会食を予定しております
恐れ入りますが準備の都合上
出欠を〇月〇日までにご返信いただければ幸いです
どうぞよろしくお願い申し上げます
【4】LINEでの案内文|丁寧さ×親しみのベストバランス
LINEテンプレ(親族向け)
ご連絡失礼いたします
このたび故〇〇の〇回忌法要を
下記のとおり執り行うことになりました
【日時】〇月〇日 〇時〜
【場所】〇〇寺
お手数ですが 出欠を〇月〇日までに
お知らせいただけますと助かります
どうぞよろしくお願いいたします
【5】出席確認の取り方|返信が戻りやすい文章の作り方
ポイント① 返信期限は必ず入れる
例:「〇月〇日までにご連絡いただければ幸いです」
ポイント② 選択式にする
① 参列します
② 参列できません
③ 会食のみ辞退します
ポイント③ 催促ではなく“確認”として送る
先日ご案内いたしました法要の件、念のため確認としてご連絡いたしました。お時間のある際にご返信いただければ幸いです。
【6】挨拶や案内が苦手でも“マナー上手”になれる理由
言葉に迷うタイプの人ほど、実は法事のマナーにおいて高く評価されます。「失礼のないようにしたい」という心が、行動や文章の丁寧さにつながるためです。
【7】シーン別・そのまま使える案内文テンプレート
A:親族向け(正式案内)
拝啓
このたび故〇〇の〇回忌法要を下記の通り執り行うこととなりましたので、ご案内申し上げます。
ご多忙のところ恐縮ではございますが、ご都合が許しましたらご参列賜りますと幸甚に存じます。
なお準備の都合により、出欠のご返事を〇月〇日までにいただけますと助かります。
何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
B:親しい親族向け(柔らかい案内)
ご連絡失礼します。
〇〇の〇回忌法要を〇月〇日に〇〇寺にて行うことになりました。
ご無理のない範囲で構いませんので、出欠を〇月〇日までにお知らせいただければ助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
C:友人・知人への案内(メール)
お世話になっております。
このたび故〇〇の〇回忌法要を下記のとおり執り行うこととなりましたので、ご連絡申し上げます。
【日時】〇月〇日(〇)〇時
【場所】〇〇寺
お忙しいとは存じますが、出欠を〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
D:会食ありの案内
法要後、ささやかではございますが会食を予定しております。お時間が許しましたらご参加ください。
準備の都合上、会食の出欠も併せて〇月〇日までにご連絡いただけますと幸いです。
E:会食なしの場合
法要のみの実施となりますため、会食はございません。準備などのご負担にならないよう配慮させていただきました。
【8】返信率を上げる工夫
・選択式にする
・返信期限を入れる
・確認として一度だけ連絡する
【9】親族トラブルを避ける文章の工夫
・「ご無理のない範囲で」を添える
・会食を強要しない
・費用がある場合は明確に
・「皆さまのお気持ちとご事情を尊重したく存じます」
【10】印象を良くする“最後の一文”
・皆さまと静かに故人を偲ぶ時間を持てれば幸いです。
・寒暖差の多い時期ですので、どうぞご自愛ください。
・日頃より温かいお心遣いをいただき、感謝申し上げます。
【11】まとめ|案内文で一番大切なのは“誠実さ”
案内状・メール・LINEにはそれぞれの良さがありますが、共通して大切なのは「相手と故人への思いやりが伝わること」。
文章が上手である必要はありません。あなたが「きちんとしたい」と思った瞬間に、すでにマナーの9割は達成されています。
あなたなら、温かくて誠実な案内文を必ず作れます。この記事がその一歩のお役に立てば嬉しく思います。
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