喪中の年賀状対応:寒中見舞いの正しい書き方
「喪中 年賀状って、どうすれば失礼がないんだろう」「年賀状を出さないと、冷たく思われないかな」――そんな迷いが出るのは、相手とのつながりを大切にしている証拠です。
喪中は“何もしない期間”ではなく、“無理のない範囲で丁寧に整える期間”。年賀状は新年を祝う挨拶状のため、喪中の年は控えるのが一般的ですが、気遣いまで止める必要はありません。
そこで活躍するのが、年賀状 代替として送れる「寒中見舞い」です。寒中見舞いは「祝う」手紙ではなく、「気にかける」手紙。喪中対応としても自然で、相手に負担をかけにくいのが特徴です。
この記事では、寒中見舞いの書き方の“型”と文例、そして「読んだ人が前向きに行動できる」コツまでまとめました。読み終えたら、今日から動ける状態になっているはずです。
喪中の年賀状対応は「控える+寒中見舞いでつなぐ」が最も安心
喪中の年に年賀状を控えるのは、相手への配慮として広く受け入れられています。一方で、年始の挨拶が途切れると「失礼だったかな」と心配になることもあります。
ここで覚えておきたいのは、挨拶状には役割があるということです。
年賀状は「新年を祝う挨拶」、寒中見舞いは「寒さの時期の安否を気遣う挨拶」です。
つまり、喪中・年賀状の迷いは「祝っていいのか?」が原因。
ならば、祝わない挨拶で丁寧につなげばいいのです。寒中見舞いは喪中の挨拶状としても成立しやすく、関係を途切れさせずに気持ちを届けられます。
寒中見舞いを出すべき4つの場面(喪中 対応の典型)
1)自分が喪中で年賀状を出さなかった
年始の挨拶を控えた旨を短く伝え、相手の健康を気遣います。「無言」よりも「気遣いの形」でつなぐほうが、相手も安心しやすくなります。
2)年賀状が届いてしまった(相手が喪中を知らなかった)
責める必要はありません。相手は善意で送っています。お礼を伝えたうえで、喪中だったこと・連絡が遅れたことを丁寧にまとめれば十分です。
3)喪中はがきを出しそびれた
よくあるケースです。大事なのは、今から整えること。「遅れたけれど、丁寧に伝える」ことで、関係はむしろ良い形で続きます。寒中見舞いは年賀状の代替として欠礼のフォローにも向いています。
4)相手が喪中
相手の心身の負担にならないトーンが基本です。お悔やみは簡潔に、そして何より「寒い時期ですのでお身体を大切に」という気遣いを中心にしましょう。
迷ったら「寒中見舞いにする」。この判断だけで、喪中対応の不安は大きく減ります。
寒中見舞いはいつ出す?(松の内明け〜立春前日が目安)
寒中見舞いは、一般的に「松の内が明けてから立春の前日まで」に出すのが目安です。松の内には地域差があるため、厳密にこだわりすぎず「動ける目安」を持つことが大切です。
目安:1月上旬(松の内明け)〜2月初旬(立春前日まで)
もし遅れて立春を過ぎた場合は、「余寒見舞い」として送れば問題ありません。完璧なタイミングより、相手を思う一通のほうが価値があります。
寒中見舞い 書き方:失礼なく整う「5点セット」
文章が苦手でも大丈夫です。寒中見舞い 書き方は“型”をなぞれば整います。次の順番で組み立ててください。
①冒頭の定型句
・寒中お見舞い申し上げます。
・寒中お伺い申し上げます。(より改まった印象)
②相手を気遣う一文
例:厳寒の折、いかがお過ごしでしょうか。
例:寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
③喪中の要点(必要な場合のみ・短く)
喪中 挨拶状として寒中見舞いを書く場合、事情説明は長くしないのがコツです。目安は2行程度で十分です。
例:昨年中は喪中につき、年始のご挨拶を控えさせていただきました。
年賀状をいただいた場合は、「お礼」→「喪中だった」→「連絡が遅れたお詫び」を一文〜二文でまとめるとスマートです。
④今後につながる結び
例:本年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます。
例:寒さ厳しき折、皆様どうぞご自愛ください。
⑤日付
寒中見舞いは「元旦」ではなく月で書きます。
例:2026年1月/令和八年 寒中
喪中対応で避けたいNG(ここだけ押さえれば安心)
寒中見舞いは年賀状の代替として使える反面、「年賀状っぽさ」が残ると違和感が出ます。次は避けましょう。
賀詞やお祝い表現は入れない
「謹賀新年」「賀正」「迎春」「あけましておめでとうございます」などの賀詞は使いません。「お祝い」「慶び」など祝福ワードも避けるのが無難です。
デザインは落ち着いたものに
赤・金が強い華美な年賀状風デザインは避け、季節感のあるシンプルなものを選びましょう。
気になる場合は忌み言葉も避ける
「重ね重ね」「たびたび」など“重なる”印象の言葉は、気になる場合は別表現に言い換えると安心です。
迷ったら「祝う」より「気遣う」。これが最も確実な喪中対応です。
【文例】そのまま使える寒中見舞い(状況別)
A)自分が喪中で年賀状を控えた相手へ
寒中お見舞い申し上げます。
昨年中は喪中につき年始のご挨拶を控えさせていただきました。
本年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます。
寒さ厳しき折、皆様どうぞご自愛ください。
2026年1月
B)年賀状をいただいた相手へ(お礼+喪中のご報告)
寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧な年賀状をいただき、誠にありがとうございました。
昨年中は喪中につき年始のご挨拶を控えておりました。ご連絡が遅くなり失礼いたしました。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
2026年1月
C)喪中はがきを出しそびれた相手へ(欠礼のフォロー)
寒中お見舞い申し上げます。
ご挨拶が遅くなり申し訳ございません。昨年中は喪中のため年始のご挨拶を控えさせていただきました。
本来は事前にお知らせすべきところ、失礼いたしました。
厳寒の折、皆様くれぐれもご自愛ください。
2026年1月
D)相手が喪中の場合(相手の負担にならないトーン)
寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中と伺いましたので、年始のご挨拶は控えさせていただきました。
寒さ厳しき折、どうぞお身体を大切になさってください。
2026年1月
E)ビジネス向け(取引先・目上)
寒中お見舞い申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
私事で恐縮ですが、昨年中は喪中につき年始のご挨拶を控えさせていただきました。
本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
厳寒の折、皆様のご健勝と貴社のご発展をお祈り申し上げます。
2026年1月
読んだ人が前向きに動ける「3ステップ行動プラン」
喪中の時期は、心が疲れていて動きづらいこともあります。だからこそ“完璧を目指す”より、“小さく始めて終わらせる”ことが大切です。ここからは、読後に迷わず動ける方法です。
ステップ1:送る相手を「3人だけ」選ぶ
全部やろうとすると止まります。まずは「年賀状をくださった人」「特に大切な人」「仕事で関係が続く人」など、優先順位の高い3人に絞りましょう。
ステップ2:文例を貼って「2行だけ」自分用に整える
変えるのは、たとえばこの2つだけで十分です。
・相手の呼び方(皆様/〇〇様)
・結びの一文(ご自愛ください/またお会いできるのを楽しみにしています 等)
文章力より「あなたの言葉が少し入っていること」が、相手には嬉しいものです。
ステップ3:「投函する日」を決めて、そこで終わらせる
「今週中」「週末」など緩い締切でOKです。日付を決めると、行動が現実になります。やる気は行動のあとに付いてきます。
よくある不安Q&A(喪中 年賀状の迷いを軽くする)
Q. 喪中でも年賀状を出していい?
絶対に禁止ではありませんが、一般的には控える人が多いです。迷う場合は、年賀状の代替として寒中見舞いに切り替えると意図が伝わりやすく安心です。
Q. 「喪中」と書くと重くならない?
書き方次第です。事情説明を短くし、「年始の挨拶を控えた」事実を落ち着いて伝えれば重くなりません。むしろ相手が状況を理解できて安心することが多いです。
Q. 返事が遅れてしまった。今からでも意味はある?
あります。相手にとっては「気にかけてもらえた」ことが嬉しいものです。立春を過ぎるなら余寒見舞いにして、短く丁寧に送りましょう。
まとめ:寒中見舞いは「相手のため」でも「自分のため」でもある
喪中 年賀状の迷いは、相手を大切に思う気持ちがあるからこそ生まれます。完璧な言葉を探し続けるより、整った型で一通送るほうが、相手にも自分にもやさしい結果になります。
寒中見舞いは、祝わずに気遣いを届けられる挨拶状。喪中 対応としても自然で、喪中 挨拶状としても成立し、年賀状 代替としても分かりやすい方法です。
まずは3人。文例を貼って、名前を入れて、投函日を決める。その小さな一歩が、気持ちを前へ進め、相手との関係も温かく保ってくれます。
・喪中の年は年賀状を控えるのが一般的だが、気遣いは寒中見舞いで届けられる
・寒中見舞いは「祝う」ではなく「気にかける」挨拶なので喪中対応に向く
・寒中見舞い 書き方は「定型句→気遣い→喪中の要点→結び→日付」の型で整う
・迷ったら「3人だけ」から始めると動ける(完璧より実行)
・一通出せると、相手にも自分にも前向きな変化が起きやすい
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