法事の案内状文例集(四十九日・一周忌・三回忌など)
法事の準備を進める中で、多くの方が最初に悩むのが「法事 案内状」です。
「どんな文例で書けばよいのか」「出欠 連絡はどうお願いするのか」「はがき 書き方が分からない」「最近はメールやLINEでもいいの?」――こうした不安の声はとても多く聞かれます。
しかし、この迷いは決して悪いことではありません。「失礼にならないように」「相手に負担をかけないように」と考えるからこそ、悩むのです。それは、故人やご参列いただく方を大切に思うやさしさの証でもあります。
この記事では、
✔ 四十九日・一周忌・三回忌などの法事 案内状の基本構成
✔ そのまま使える文例 例文
✔ はがき 書き方のポイント
✔ メール・LINEで案内する時の注意点
✔ 出欠 連絡をスムーズにするひと言
を、前向きに・分かりやすくまとめました。
読み終える頃には、「これなら案内状を書けそう」「まず1通作ってみよう」と自然に思えるはずです。
【1】法事の案内状は「マナー」よりも「心配り」が大事
「法事 案内状」と聞くと、堅苦しくて難しそうなイメージがあるかもしれません。
決まり文句を間違えたら失礼ではないか…と不安になる方も多いでしょう。
ですが本来、法事 案内状は、相手に対して「日時・場所・目的」を丁寧に伝え、無理のない範囲で参加してもらうための“お知らせ”にすぎません。
細かい表現の違いよりも大切なのは、次の3つです。
- 相手が迷わないように必要な情報が揃っているか
- 「来てほしい気持ち」と「無理はしないでほしい気持ち」が両立しているか
- 相手への感謝と配慮がにじむ文章になっているか
この3つさえ意識すれば、多少言い回しが違っても大丈夫です。
形式よりも、「相手を思いやる心」が何よりのマナーだと覚えておきましょう。
【2】法事 案内状の基本構成|この5項目だけ押さえればOK
まず、「何を書けばよいのか」をシンプルに整理しておきましょう。
法事 案内状は、次の5つの要素が入っていれば十分です。
① 挨拶文
弔事の案内状では、季節の挨拶などは省略してかまいません。
「このたび ○○の四十九日を迎えるにあたり」「亡父 ○○の一周忌法要を営むことになりました」など、用件にすぐ入る形でOKです。
② 故人名と法事の内容
・誰の法事なのか(亡父/亡母/夫/妻 など)
・どの法要なのか(四十九日/一周忌/三回忌 など)
をはっきり書きます。
③ 日時・場所
・年月日/曜日/開始時刻
・お寺(会場)名・住所・電話番号
・会食の有無(ある場合はその旨)
など、相手が迷わず来られるように記載します。
④ 出欠 連絡の方法・期限
会食の有無にかかわらず、「出欠 連絡」は必ず一言添えておきましょう。
人数把握は料理や席の準備に直結するため、案内状の中でもとても重要な部分です。
⑤ 締めの言葉
最後に、
・「ご多用のところ恐れ入りますが」
・「ご無理のない範囲でご参列いただければ幸いです」
などの一言を添えて締めます。
「来て欲しい」よりも「無理はしないで」を少しだけ強く意識すると、やさしい印象になります。
【3】四十九日の法事 案内状|基本の文例 例文
ここからは、すぐに使える文例 例文を紹介します。
まずは、もっとも問い合わせが多い四十九日法要の法事 案内状です。
四十九日法要・一般的な文例
拝啓
このたび 亡父 ○○○○ の四十九日を迎えるにあたり
ささやかではございますが 下記のとおり法要を営みたく存じます。
つきましては ご多用中とは存じますが
ご都合がよろしければ ご焼香を賜りたくご案内申し上げます。
敬具
記
【日時】令和〇年〇月〇日(〇)〇時より
【場所】〇〇寺(住所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番地)
【会食】法要終了後、同会場にて簡単な会食の席を設けております
【出欠 連絡】
準備の都合上、〇月〇日までに、お電話またはメールにて
ご出欠のほどお知らせいただけますと幸いです。
四十九日法要・親しい方向けの柔らかい文例
このたび、父 ○○ の四十九日を迎えるにあたり、
身内中心ではありますが、ささやかな法事を行うことになりました。
日頃お世話になっている皆さまにも、
もしご都合がよろしければ、ご焼香いただければと思いご案内申し上げます。
ご無理のない範囲で構いませんので、
ご都合がつくようでしたらお立ち寄りいただけますと幸いです。
(以下、日時・場所・出欠 連絡の記載)
遠方の方へ「ご案内のみ」をお送りする文例
父 ○○ の四十九日法要を
〇月〇日に身内にて執り行うことになりました。
遠方のため、ご参列をお願いすることは控えさせていただき、
ご案内のみとさせていただきましたこと、何卒ご容赦ください。
生前に賜りましたご厚情に、心より御礼申し上げます。
【4】一周忌・三回忌など年忌法要の法事 案内状文例
続いて、一周忌や三回忌などの年忌法要に使える、
法事 案内状の文例 例文を紹介します。
一周忌法要・正式な文例
拝啓
亡父 ○○○○ の一周忌にあたり、下記のとおり法要を営む運びとなりました。
ご多用のところ誠に恐縮ではございますが
生前のご厚誼に感謝申し上げたく、ご案内申し上げます。
ご都合がよろしければ、ご参列賜りますようお願い申し上げます。
敬具
(以下、日時・場所・出欠 連絡の記載)
一周忌法要・親族向けのシンプルな文例
父 ○○ の一周忌法要を、下記のとおり執り行います。
お時間がゆるすようでしたら、ご参列いただければ幸いです。
(以下、日時・場所・出欠 連絡の記載)
三回忌法要・「ご無理なく」を添えた文例
このたび、父 ○○ の三回忌法要を迎えるにあたり、
ささやかではございますが、下記のとおり法事を行うこととなりました。
ご多用のところ恐れ入りますが、
ご都合がよろしければ、ご焼香いただけますと幸いです。
なお、遠方の方もいらっしゃいますので、
ご無理のない範囲でご判断いただければと存じます。
(以下、日時・場所・出欠 連絡の記載)
【5】はがき 書き方のポイント|形に迷ったらここだけチェック
法事 案内状をはがきで送る場合、最低限おさえたい「書き方のコツ」は次のとおりです。
はがきで気をつけたいポイント
- 頭語(拝啓)と結語(敬具)はあってもなくても良い
- 季節の挨拶は省略して構わない
- 用件は簡潔に、読みやすい行間で
- 故人名・法要の種類・日時・場所を明確に
- 出欠 連絡の方法・期限を忘れずに書く
弔事の案内は「簡潔=丁寧」と捉えられます。
あまり言葉を重ねすぎず、必要な情報をすっきりまとめるのが、上品な「はがき 書き方」です。
【6】メール・LINEでの案内は失礼?マナーと文例
最近増えているのが、メールやLINEでの法事 案内状です。
結論から言えば、親しい親族・友人に対して、メールやLINEで案内すること自体は失礼にはあたりません。
ただし、「いつものやりとりより少しだけ丁寧」を意識すると、好印象になります。
メール・LINEで使えるシンプル文例
〇〇です。
このたび、父 ○○ の四十九日法要を行うことになりましたのでご連絡いたします。
【日時】〇月〇日(〇)〇時〜
【場所】〇〇寺(〇〇市〇〇)
ご都合がよろしければ、ご参列いただけますと幸いです。
出欠は〇月〇日までに、このメッセージにご返信いただけると助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
メール・LINEでは、
・長文にしすぎない
・改行で読みやすくする
・日時・場所・出欠 連絡を分かりやすく書く
という3点を意識すれば、十分に礼儀正しい案内になります。
ここまでが前半パートです。後半では、三回忌以降の文例、香典辞退や出欠 連絡の工夫、送付時期の目安、よくある質問と前向きなまとめまで、さらに詳しく解説していきます。
【7】三回忌以降の法事 案内状と「ご厚志ご辞退」の書き方
三回忌・七回忌など年数を重ねた法要では、
「毎回お香典をいただくのは申し訳ない」「今回は家族だけで静かに行いたい」
と感じる方も増えてきます。
そんなときに役立つのが、香典や供花・供物をご辞退する一文です。
三回忌法要・ご厚志ご辞退の文例
このたび、父 ○○ の三回忌法要を
下記のとおり身内を中心に執り行うこととなりました。
ご多用とは存じますが、ご都合がよろしければ
ご参列賜りますと幸いです。
なお、誠に勝手ながら、
香典および供花・供物につきましてはご遠慮申し上げます。
お気持ちだけ頂戴できればと存じます。
会食を控えたい場合の一文
昨今の事情により、会食を控えるご家庭も増えています。
その場合は、次のような一文を添えましょう。
なお、当日は感染症対策の観点から、
会食の席は設けず、法要のみとさせていただきます。
ご理解賜りますよう、お願い申し上げます。
こうした一文を添えておくことで、「せっかく来たのに会食がないの?」という誤解を防げます。
【8】出欠 連絡をスムーズにもらうコツ
法事 案内状では、出欠 連絡のお願いを書き添えることがとても重要です。
特に会食の準備がある場合、人数把握は必須になります。
出欠 連絡の基本文例
【出欠のご連絡について】
準備の都合上、〇月〇日までに、
お電話・メール・LINEのいずれかにて
ご出欠をお知らせいただけますと幸いです。
相手が返信しやすくなるひと言
出欠のお願いには、次のようなひと言を添えると、相手の心が軽くなります。
- 「ご無理のない範囲で構いません」
- 「欠席の場合は、ご連絡のみで十分です」
- 「ご家族の体調などを最優先にご判断ください」
このように、「来てほしい」気持ちよりも「無理をしないでほしい」気持ちを少し前面に出しておくと、
やさしさが伝わる法事 案内状になります。
【9】法事 案内状はいつ出す?送付時期の目安
案内状の内容が決まったら、次は「いつ出すか」がポイントです。
一般的な目安は、以下の通りです。
- 四十九日法要:2〜3週間前までには到着するように
- 一周忌・三回忌:1ヶ月前〜3週間前が目安
- 七回忌以降:3〜4週間前でも問題ないケースが多い
早すぎると相手が忘れてしまい、遅すぎると予定が埋まってしまいます。
「1ヶ月前〜3週間前に届くように準備する」つもりで動くと安心です。
【10】はがき・メール・LINEの使い分け
案内手段を選ぶときは、何が正しいかよりも「相手にとって一番分かりやすい方法は何か」を基準にしましょう。
はがきがおすすめのケース
- 年配の方が多い
- 目上の方や仕事関係だった方も招く
- 形式をある程度重視したい
メール・LINEがおすすめのケース
- 日頃からメール・LINEで連絡を取り合っている
- 若い世代が多い
- 急ぎでお知らせしたい
はがきで正式な「法事 案内状」を送り、
近い親族にはメールやLINEでリマインドを送るという二段構えも、現代的で便利な方法です。
【11】よくある質問(FAQ)
Q1:文例 例文をそのまま使っても大丈夫?
→ まったく問題ありません。ただ、
・故人の名前
・続柄(父/母/夫/妻など)
・あなたの家族らしさ
を少しだけ足してあげると、より温かい印象になります。
Q2:出欠 連絡の返信がこない人には催促してもいい?
→ 催促というより、
「前にご案内した法事の件ですが、念のため再送させていただきます」と
柔らかく再連絡すると良いでしょう。電話がしやすい相手なら、一度電話で確認しても構いません。
Q3:どうしても文章が苦手で、うまく書けません
→ 文例 例文をベースに、「たった一文だけ、自分の言葉を混ぜてみる」方法がおすすめです。
「生前は大変お世話になりました」「いつも気にかけてくださりありがとうございます」など、短い一文で十分です。
【12】まとめ|案内状を書き始めた瞬間から、もう供養は始まっている
最後に、この記事のポイントを整理します。
・法事 案内状は「相手が迷わないようにすること」が一番大事
・構成は「挨拶/故人名と法要内容/日時・場所/出欠 連絡/締めのひと言」でOK
・文例 例文は、そのまま使っても失礼にはならない
・はがき 書き方は「簡潔で読みやすく」が丁寧さにつながる
・メール・LINEでの案内も、今の時代は自然な選択肢のひとつ
・出欠 連絡は、相手が返信しやすいひと言を添えるとスムーズ
・案内状を書く行為そのものが、すでに大切な供養になっている
法事の案内状づくりは、決して楽な作業ではありません。
しかし、あなたが文章に向き合い、言葉を選び、
「どうすれば相手に負担をかけずに伝えられるだろう」と考えるその時間は、
すべて故人への「ありがとう」に繋がっています。
完璧な文章でなくてかまいません。まずは、文例を少し写すところからで十分です。
今日、1通でも案内状を作り始めたなら、それは立派な一歩です。
どうか、あなたらしい言葉で、ていねいな一通を届けてください。
その一通が、きっとやさしい法事の時間へとつながっていきます。
<<こちらの記事も読まれています>>
・仏事を完全解説!時期・内容・費用・供養方法を紹介します!
・前もって理解しておこう!葬儀の種類や宗教ごとの違いを解説
・香典・弔電・供花のマナーと文例を分かりやすく解説
_1.png)