故人を偲ぶ法事・法要は、四十九日をはじめとしてさまざまなものがあります。その中でも特に参加する可能性の高い三回忌に詳しく説明します。いつ行うか?から意味と施主・参列者が知っておくべきお布施や香典、服装など法要の知識とマナーを紹介しています。
(2021/4/5 情報更新)
故人を偲ぶ法事・法要は、四十九日をはじめとしてさまざまなものがあります。その中でも特に参加する可能性の高い三回忌に詳しく説明します。
三回忌の意味と施主・参列者が知っておくべき法事・法要の知識とマナーを紹介しています。
三回忌とは?(三回忌の意味)
仏式では、人が亡くなるとお通夜や葬儀・告別式をおこなって故人を供養します。
さらに葬儀・告別式が終わった後も、初七日、四十九日、百ケ日、一周忌、三回忌……と法要は続きますが、これらの法要は、追善供養のためにおこなわれるものです。
一周忌の詳細は『一周忌とは?意味・香典・お布施・お供え・マナーを完全解説!』
法要を行う理由
このしきたりは、中国の儒教における「十王信仰」という考え方に基づいたものです。
「十王信仰」によると、人は亡くなった後、冥界にいる十人の王それぞれから裁きを受け、その結果によって来世が決まるとされています。
最初の裁きは、亡くなってから7日後(地域によっては6日後)にあたる「初七日」にておこなわれます。
そこから四十九日までの間、7日後に6回の裁きを受けたら、続いて、百ケ日、一周忌、三回忌の計10回の裁きを受けることになります。
しかし、初七日および次の6回の計7回の裁きを受けた時点で、来世の道は決まるとされています。
来世の道は「六道」といい、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道の6つ。それぞれの道を進んだ先の世界はおおよそ以下の通りです。
・地獄道
生前に悪行を成した人が罰を受ける世界です。136種類もの地獄の刑が執行されますが、それでも罪をぬぐえなかった場合、魂さえもなきものとされ、全世界において存在をなくすことになります。
・餓鬼道
餓鬼の世界の住人達は、常に飢えと渇きに苦しんでいます。前世で他人に食料を分け与えなかったり、他人を慮ることをしなかったりした場合、この世界にいくことになります。
・畜生道
畜生が棲む世界です。本能のまま生きていけますが、感情をコントロールできず、仏の教えを受けることもできないとされます。
・修羅道
争いばかりが生じる世界です。ただし、争いを絶とうとする意志を持ち、現状を改善しようとする姿勢を見せることで、他の世界に転生できる可能性はあります。
・人間道
食欲、色欲、睡眠欲も満足させられる可能性がある世界です。この世界にいけば、誰もが仏になれる可能性があるとされます。
・天道
他の五道と比べて苦しみが極端に少ない世界で、自由に空を飛ぶこともできるとされます。
ただし、辛さをまったく感じないということはなく、臨終を迎える際には“恐ろしい苦しみ”といわれる「五哀」を経験することになります
四十九日までに、地獄や餓鬼、畜生、修羅の道に進む裁きを受けた場合でも、百ケ日、一周忌、三回忌の法要でしっかりと追善供養すれば、進むべき道が変わる場合があります。
つまり、三回忌とは10回目の裁きにあたり、この日を境に故人の来世の道が決まってしまうということ。
そのため、三回忌の法要までは、親族だけでなく、友人や知人も呼んで、故人の供養を盛大におこなうことが多いのです。
祥月命日(しょうつきめいにち)とは?
祥月命日とは、故人が亡くなった命日のことを指します。年忌法要で無い場合も、命日は残された遺族にとって大切な日です。当日はお墓参りや仏壇に手を合わせ故人を供養しましょう。
三回忌の数え方
三回忌という言葉だけ見ると、「故人が亡くなってから3年後におこなわれる法要?」と思ってしまいそうですが、実はこれは間違いです。
仏式においては、亡くなった日を最初の「忌日(きにち)」とするため、翌年の忌日(=命日)は二回目の忌日(=二回忌)となり、翌々年の忌日は「三回忌」となります。
つまり、三回忌は没後2年目におこなわれる法要ということになります。
年忌法要はいつまでおこなうか?
冒頭でもご紹介した通り、葬儀・告別式の後には、初七日、四十九日、百ケ日、一周忌、三回忌と続きます。
その後も、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌と法要は続きます。
三回忌を含めた年忌法要を下記一覧になります。
年忌法要 | 開催時期 |
一周忌 | 満1年 |
三回忌 | 満2年 |
七回忌 | 満6年 |
十三回忌 | 満12年 |
十七回忌 | 満16年 |
二十三回忌 | 満23年 |
三十三回忌 | 満32年 |
五十回忌 | 満49年 |
各法要の詳細については、下記をご確認下さい。
【初七日】
・初七日とは?意味・数え方・お供え・お経・知っておきたい常識とマナー
【四十九日法要】
・四十九日法要のお布施を完全解説!相場・地域・宗派を詳しく紹介!
【一周忌】
・一周忌とは?意味・香典・お布施・お供え・マナーを完全解説!」
【三回忌】
・三回忌のお布施を完全解説!金額相場・書き方・渡し方・喪主・参列者のマナーを紹介!
【七回忌】
・七回忌とは?意味とお布施・香典の相場と出席マナーを解説!
【十三回忌】
・13回忌とは?13回忌の準備から招待された場合のマナーまでを完全解説!
年忌法要は、地域や菩提寺の考え方にもよりますが、一般的には三十三回忌もしくは五十回忌で「弔い上げ(とむらいあげ)」となり、最後の法要になります。
弔い上げについては「亡くなった方の法事法要は「いつまで」行うことが多いの?」の記事もご参考ください。
三回忌の施主は誰?
三回忌の法要では、葬儀の際に喪主を務めた人が施主を務めるのが一般的です。配偶者や実子などの場合が多いでしょう。
喪主を務めた人が三回忌までに亡くなった場合は、そのほかの遺族が施主を務めます。
故人と近しい関係にある遺族が施主を務めるのが一般的です。遺族間でよく話し合って、誰が務めるかを決めましょう。
喪主についての詳細は下記をご参考ください。
・施主と喪主の違いとは?葬儀における施主の役割を解説!
・喪主とは?喪主の決め方と役割、服装、マナー、挨拶を解説!
三回忌の流れ
三回忌の法要における信仰の流れは、宗教や宗派、地域によっても差がありますが、基本的には厳密に決められたルールはないので、遺族の考えなどによって柔軟に決めることができます。
そこで今回は、基本的な流れについて説明します。ただし、この流れに忠実である必要はありません。目安として参考にしながら、みんなの考えや状況に応じて調整しましょう。
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僧侶入場、施主あいさつ
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三回忌法要を自宅でおこなう場合は、僧侶に座ってもらうための座布団などを仏前に用意します。施主はその真後ろに座り、僧侶の着席を促します。
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ただし、お寺や斎場で三回忌法要をおこなう場合は、この手順は不要です。
僧侶が入場して着席をされましたら、まずは施主があいさつをします。あいさつ内容としては、僧侶および参列者への参加のお礼と、
「これから故人の三回忌法要をおこないます」程度で十分。
「本日はお忙しいところご足労いただきましてありがとうございます。これより、●●(故人と自分の関係性および故人の名前)の三回忌法要を執りおこなわせていただきます」 -
と簡潔にまとめましょう。
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読経、焼香、法話
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読経が始まってしばらくすると、遺族や参列者による焼香が促されます。この際、前方に座っている人から順番に焼香します。
読経および焼香が終わると、僧侶による法話が始まります。
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法話の内容や長さは宗教や宗派などによって異なりますが、故人と関りが深いお寺から僧侶を招いた場合などは、供養の意味を込めて、故人との思い出話などを聴かせてくれることもあります。
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僧侶退場、施主あいさつ
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法話が終わったら僧侶が退場します。
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僧侶にお布施をお渡しする
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このとき、施主は僧侶にお布施を渡します。渡し方としてはお盆の上に置いて差し出すのが礼儀。黒いお盆が一般的ですが、ない場合は普通のものでも構いません。
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どうしてもお盆を用意できない場合は、お布施が入った袋を袱紗に包んでおき、袱紗の上に乗せて差し出しましょう。
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御車代や御前料もこのタイミングでお渡しする
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お布施と一緒に御車代や御前料も渡すことがありますが、僧侶が法要後の会食に同席する場合は必要ありません。また、自宅で法要をおこなう場合などは、法要が始まる前にお布施を渡しても問題ありません。
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施主が法要終了の挨拶を行う
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僧侶退場後には、再び施主があいさつします。法要開始時のあいさつ同様、簡潔で構いません。
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内容としては、法要終了と、そのあとの会食の案内が一般的です。
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「本日はお忙しいなか、お時間頂戴しましてありがとうございました。
みなさまにお越しいただき、●●も喜んでいることと思います。このあとですが、心ばかりではございますがお膳をご用意いたしました。お時間が許される限り、どうぞごゆっくりおくつろぎください。
本日は誠にありがとうございました」 -
などが一例となります。
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会食(任意)
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法要後の会食は「お斎」といいます。正式には精進料理を用意しますが、最近では、斎場のレストランを利用したり仕出し弁当を振る舞ったりするケースも増えています。
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予算は3千円~1万円程度。会食は任意ですが、用意しない場合には、終了後の施主あいさつでその旨を伝えて、代わりにお礼の品物を渡しましょう。
- お斎については「おとき(お斎)とは?意味とマナーと香典相場を3分で解説!」の記事もご参考ください。
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三回忌に必要な準備
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三回忌法要をおこなうにあたっては、いくつかの事前準備が必要です。どんな準備が必要なのか、大まかに紹介します。
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日時、会場、会食場所の決定
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日時の決め方
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三回忌法要は、正式には満2年の命日におこないます。といっても、命日が平日の場合は列席できない人が多いはず。列席者の都合を考慮しながら、命日前後の休日に設定するのがいいでしょう。
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会場の決め方
日時と同時に決めなければならないのが、会場です。
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自宅、お寺、斎場のいずれかでおこなうのが一般的ですが、お寺や斎場の場合は空き状況によって希望日におこなえないことがありますし、自宅の場合はアクセスがよくないということもあるかもしれません。
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参列しやすさや規模などを考えて利用しやすい場所を選ぶと同時に、早めに予約の手配も進めたいものです。
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会食を行う場合も考慮
斎場利用の場合、法要後の会食場所は施設内のレストランやホテルなどを利用できますが、自宅やお寺で法要をおこなう場合、専門の業者に料理を発注するか自分たちで準備することが必要です。
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いずれにしても、早めに準備しておくことが望ましいでしょう。
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僧侶の手配を行う
- 日時と会場が決まったら僧侶の手配をします。先祖代々お世話になっている菩提寺がある場合は、そちらにお願いしましょう。もし、菩提寺が無い、分からない場合は、僧侶手配を行うことも可能です。
昨今は、お寺とのお付き合いも薄くなってきており菩提寺を持っていない方も多いです。
僧侶手配については『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。
僧侶手配については「寺院手配サービスとは⁉︎寺院(僧侶)を手配する方法とは?」の記事もご参考ください。
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参列者への案内状送付
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日時と場所が決まったら、参列者に案内状を送ります。
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会食や返礼品の準備もあるため、日時が決定した時点でなるべく早く案内状を送って、参加の可否も早めにもらうようにするといいでしょう。その際、返信用のはがきを同封すると同時に、返信の期日を記しておきましょう。
ただし、ごく近しい親族だけで法要をおこなう場合などは、電話や口頭案内のみで出欠確認をとっても構いません。
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引き物の発注
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三回忌法要では、一般的に参列者は香典を用意しています。そのため、お返しの引き物を用意しておく必要があります。返送ハガキが戻ってきて出席人数が確定したら、参列者の人数分の引き物を発注しましょう。
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引き物の相場
引き物の相場は、香典の2分の1から3分の1程度。三回忌法要であれば、1,000円~5,000円程度で用意しておくといいでしょう。
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内容に関して決まりはありませんが、お茶やお菓子、石鹸などの消耗品だと、どの家庭にもあっても困らないものなので無難でしょう。
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また、引き物の「のし」は、表書きに「志」、その下に「●●家」と記すのが一般的です。
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三回忌法要の準備は2カ月前から始める
上記のように、三回忌法要では決めなければいけないことが多いです。一人での判断して決定していけばそれほど時間はかかりませんが、参列者の人数や規模なども考慮し、親族と相談をしながら決めていくことになるでしょう。
やるべきことや決めなければいけないことは、あらかじめリストアップしておくことをおすすめします。 準備を始める目安は、法要の予定日の2カ月前です。
三回忌にかかるお布施の相場
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三回忌法要をおこなうにあたっては、僧侶へのお布施が必要です。お布施には、供養に対する感謝だけでなく、ご本尊を祀っているお寺への援助の意味も含まれています。
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お布施は、あくまでも「気持ちで包むもの」で、宗派や宗教、そのお寺との関係性によっても金額が変わってきますが、相場としては1万円~5万円程度とされています。
これに加えて、僧侶に自宅まで来てもらう場合は、「御車代」として5千円~1万円程度包むのが一般的です。
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さらに僧侶が会食に同席しない場合は、5千円~1万円程度の「御膳料」も合わせて渡しましょう。
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お布施についての詳細はこちら。
・3分で分かる法事のお金の相場(香典・お布施):お金の入れ方と袋の書き方!
・法事・法要の香典相場はいくら?三回忌・七回忌・十三回忌と故人との関係別に解説!
・法事とは?日程とお布施と服装持物を徹底解説! -
三回忌のお布施以外にかかる費用
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三回忌法要においては、お布施や御車代、御膳料以外にもお金がかかります。
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「三回忌法要の流れ」で述べた通り、会食の費用としてひとり3千円~1万円必要ですし、引き物の金額はひとりあたり千円~5千円程度が一般的とされています。
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また、自宅以外で法要をおこなう場合は、会場費が必要になります。
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斎場利用の場合は、斎場によっても設定金額が異なりますが、おおよそ3万円~5万円程度と考えておくといいでしょう。
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菩提寺でおこなう場合、「本堂使用料」がかかることがありますが、これは寺院によって異なるので、事前に確認するといいでしょう。
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お布施の表書きの書き方
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お布施は、正式には中包みに入れて奉書紙で包みますが、最近は市販の封筒を使うケースも増えています。
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ただし、包み方に関係なく、表書きや住所、金額を記すことは必要です。また、表書きは「お布施」または「御布施」です。下には「●●家」もしくは施主の名前を記します。この際、薄墨ではなく黒墨を使います。
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三回忌に参列する場合のマナー
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三回忌法要への案内状が届いたら、できるだけ早く変身するのがマナーです。
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施主側が、会食や引き物の発注をするため、早めに人数を確定する必要があるためです。
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返信期限まで余裕があったとしても、スケジュールが確定した時点で早めに伝えてあげるようにしましょう。万が一はがきの投函が間に合わない場合は、電話やメールでの連絡でもOKです。
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香典を用意する
三回忌を含む年忌法要では、参列者は香典もしくはお供え物を用意します。地域や家の考え方によっての違いもありますので、不安であれば周囲に相談してみましょう。
香典を包む場合の一般的な相場は、1~3万円程度です。
ただし、故人との関係性にもよりますので、友人や友人の親、会社関係者など関係が薄い場合は、3千円~5千円程度ても問題ありません。
包む金額によって香典袋(不祝儀袋)を変える
香典の金額と香典袋(不祝儀袋)の格は合わせるようにしましょう。
例えば、3千円~5千円でしたら水引があらかじめプリントされている香典袋を。包む金額が1万円以上の場合は、実際に白黒水引がかかっているタイプの香典袋を選びましょう。
金額が少ないのに、香典袋は豪華とするのは常識を疑われてしまう事態にもなりかねません。
香典の表書き
香典の表書きは「御仏前」または「御佛前」と記載しましょう。
香典の書き方は、宗教によっても違いがあります。
詳しくは、「香典の正しい書き方を完全解説!金額・表書き・中袋・のし袋の書き方を紹介!」「香典袋の正しい書き方を完全解説!表書き・中袋・名前・その他のマナーも紹介!」の記事をご覧ください。
三回忌の香典は新札を用意すべきか?
葬儀で香典を包む場合、新札はマナー違反になるとされています。理由はあらかじめ葬儀の準備をしていたとされる為です。ただし、三回忌法要の場合は、事前に分かっていることですので新札であっても問題ありません。
また、あえて新札を用意する必要もありません。
三回忌の香典は薄墨でなくても良い
上記と同様に、本来であれば、薄墨を使うのがマナーとされています。理由は、突然の故人の訃報で涙で墨が薄くなってしまったという供養の気持ちを表すためです。
三回忌の場合は、薄墨で書かなくてもマナー違反とはなりません。
「4」や「9」の数字が入る金額は控える
香典では、「死」や「苦」を連想する数字は避けた方が良いとされています。
4千円や9千円などの金額を包むのは避けた方が無難でしょう。
お供え物を用意する
香典の代わりにお供え物を用意する場合があります。その場合は、ろうそくや線香、花を用意しましょう。他にも日持ちするものや故人が好きだったものを用意してもよいでしょう。
ただし、かさばる物や重い物、冷蔵保存が必要なものはできるだけ避けましょう。
お供え物につけるのし
お供え物を贈る場合は、のしをつけます。
のしの種類は、白黒か双銀もしくは黄白の水引があるものを選びましょう。
お供え物の表書き
お供え物の表書きは「御供」と書きましょう。下にご自身のお名前を記載するのも忘れずに。
供物については「供物とは?意味と葬儀・法要での正しい贈り方と相場!」の記事もご参考ください。
供花については「知らないと恥をかく!供花の手配方法や相場を徹底解説!」「供花の手配方法!供花の意味と費用相場と宗教ごとのマナーを紹介!」の記事でもご紹介しています。
施主側は、基本的には喪服を着用しましょう。
男性の服装(施主側)
男性の場合、黒のスーツに白のワイシャツで靴および靴下も黒。和装の場合は紋付羽織袴、洋装ならモーニングコートとなりますが、これらを着用すると大変なので、スーツで問題ありません。
女性の服装(施主側)
女性も同様に、黒地の紋付の着物は理想的ですが大変なので、ブラックフォーマルで問題ありません。スーツの場合は、パンツスーツでも問題はありませんが、正式にはスカートとされています。
・参列者
案内状に「平服でお越しください」の文言があった場合も、基本的には略式喪服で参列しましょう。
男性の服装(参列者)
男性の場合は、黒や紺、グレーのダークスーツに白の無地のシャツでネクタイは靴、靴下も黒。
女性の服装(参列者)
女性は、黒や紺、グレーのワンピースやスーツ、アンサンブルなどを着用して、ストッキングや靴、バッグも黒で統一しましょう。
喪服については「ユニクロで喪服を用意できる?ユニクロで喪服を用意する際のメリットやデメリット、注文方法を完全解説!」「急な葬儀での服装はどうする?注意点の多い女性の喪服を徹底解説!」の記事もご参考ください。
また、葬儀についての不明点や疑問は『やさしいお葬式』から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
三回忌での施主(喪主)の挨拶・例文
三回忌法要での施主のあいさつに関しては、「三回忌法要の流れ」でも触れましたが、ここでは、さらに詳しく例文を紹介します。
≪法要開始時のあいさつ例≫
≪法要終了後のあいさつ例 ①会食がある場合≫
こうしてまがりなりにも三回忌の法要を無事執りおこなわせていただくことができたのは、みなさまのご助力のおかげです。本日はこのあと、会場内のレストランにて昼食をご用意させていただいております。みなさまどうぞおくつろぎになってお過ごしください。また、母の思い出話などをお伺いさせていただけますと幸いです。
本日は誠にありがとうございました」
≪法要終了後のあいさつ例 ②会食がない場合≫
早いもので、母が亡くなって2年が経ちました。こうしてみなさまが一堂に会している様子に、母も喜んでいることと思います。本来でありましたら、このあとみなさまとともに粗餐(そさん)を囲んで、亡き母の思い出話に花を咲かせたいところでございますが、遠方からお見えの方も多いため、本日はこれでお開きとさせていただきます。また、お荷物になるとは存じますが、心ばかりのものをご用意させていただいております。どうかお忘れなきようお持ち帰りください。
本日は誠にありがとうございました」
≪会食後のあいさつ≫
みなさまのおかげで、三回忌法要を無事に執りおこなうことができました。こうしてみなさまが一堂に会している様子に、母もさぞ喜んでいることと思います。お荷物になるとは存じますが、心ばかりのものをご用意いたしております。どなたさまもお忘れなきようお持ち帰りください。
本日は誠にありがとうございました」
≪会食後の僧侶へのあいさつ≫
三回忌に参列できない場合の対応
三回忌法要に参列できない場合は、お詫びの一言を添えて返信ハガキを出しましょう。
また、返信は焼ではなく、一から手紙を書くのでも問題ありません。いずれの場合も、欠席する理由を事細かに説明する必要はありません。「やむを得ない理由で欠席します」と簡潔にお詫びするので十分です。
欠席したときの香典
また、欠席した場合の香典の金額は、会食費代が不要になるため、出席した場合の半額程度が適切です。表書きは「御香料」として、現金書留で届けましょう。
お供え物を贈りたい場合は、故人が好きだったものや使い切ることができるものが理想です。定番はお菓子やお線香。肉や魚、酒などはお供え物には不向きです。
香典についてのマナーは「香典を連名で出す場合は?香典を連名で出す際の書き方やマナー、注意点を徹底解説!」
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三回忌の知識に関するまとめ
「三回忌」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【三回忌とは?】
●3回目の年忌法要である
●法要は中国の儒教「十王信仰」の考えに基づいている
●三回忌とは10回目の裁きにあたり、この日を境に故人の来世の道が決まってしまうということ。
【三回忌はいつ行うか?】
●三回忌は没後2年目におこなわれる
【三回忌の施主は誰?】
●三回忌の法要では、葬儀の際に喪主を務めた人が施主を務めるのが一般的
【三回忌の流れ】
①僧侶入場
②施主あいさつ
③読経
④焼香
⑤法話
⑥僧侶退場
⑦施主あいさつ
⑧会食
【三回忌に必要な準備】
●日時、会場、会食場所の決定
●僧侶の手配を行う
●参列者への案内状送付
●引き物の発注
【三回忌にかかるお布施の相場】
●相場としては1万円~5万円程度
●「御車代」として5千円~1万円程度包むことも
●僧侶が会食に同席しない場合は、5千円~1万円程度の「御膳料」も合わせて渡す
【三回忌に参列する場合のマナー】
●香典を用意する
●表書きは「御仏前」または「御佛前」
【三回忌の服装】
●施主
・基本的には喪服を着用
●参列者
・「平服でお越しください」の文言があった場合も略式喪服を着用する
逝去から満2年ともなれば、故人との思い出を懐かしく語り合いたいという遺族や親族も多いはず。
みんなで思い出を共有することは故人の供養にもなるので、最低限のマナーは抑えつつも、故人を想うう気持ちを一番大切にしてください。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール