「訃報」の読み方は「訃報(ふほう)」です。訃報とは近しい人が亡くなられた事をお伝えすることを指します。本記事では訃報の電話やメールでの連絡方法。訃報を受けた後に送るお悔やみの言葉や気を付けるべきマナーについてご紹介します。
「訃報(ふほう)」という言葉を聞くと、「どなたかが亡くなられたんだな」ということまでは認識できますが、「訃報ってどういうこと?」と改めて聞かれると、もしかしたら考え込んでしまうかもしれませんね。今回は、訃報とは何か、訃報を伝える相手やその優先順位、訃報の伝えかたや連絡手段、訃報ならではの独特なルールなどについてお伝えしたいと思います。
INDEX
訃報(ふほう)とは?
はじめに、「訃報とは何か?」というところからお伝えします。
訃報とはなにか?
訃報とは、誰かが亡くなったという事実を、亡くなったかたの関係者に知らせるということです。それを伝えるための手段や方法などの意味も含まれるといってもいいでしょう。ちなみに、訃という字には「人の死を知らせる」という意味が、報という文字には「何らかの事実を伝える」という意味があります。
訃報については下記記事もご参考ください。
・訃報の連絡はどう送る?伝えるべき内容から範囲、例文まで徹底解説!
・訃報のお知らせを完全解説!文例集と書き方・マナー・送り方・返信の仕方を紹介!
・突然の訃報にどうする?弔問できない際のお悔やみの手紙の書き方や注意点を徹底解説!
訃報(ふほう)を伝える相手とタイミング
訃報を伝えるタイミング
訃報は、亡くなったことがわかった段階でできる限り早く伝えるようにしましょう。一昔前であれば、地域の掲示板や自治会の回覧板などで伝えていましたが、現在では電話やFAX、メールなどを使って伝えるのが一般的です。地域の慣習などによっては決まったやりかたがあるかもしれませんので、周りの人に聞いてみるのもいいでしょう。
訃報を伝える順番
訃報を伝える順番ですが、1番早く伝えなくてはいけないのが家族や親族です。ご遺体の安置が終わった段階ですぐに伝えるようにしましょう。この時点では、葬儀について何も決めていないことのほうが多いでしょうから、亡くなった事実だけを述べ、詳細は改めて連絡する旨を伝えます。
近親者以外への連絡は葬儀日程が決定後でも可
近親者への連絡が済んだら、故人と親しかった友人や勤務先、ご近所へと伝えていきますが、知らせるタイミングは葬儀の段取りが決まってから伝えても遅くありません。
詳細が決まってから案内すれば、1度連絡を入れるだけで済むからです。ただし、相手のかたも葬儀に参列するためにスケジュールを調整したりする都合がありますから、葬儀の前日や当日に訃報を伝えるというようなことがないように注意しましょう。
葬儀日程については下記記事もご参考ください。
・葬儀日程の決め方とは?通夜・葬式・法事法要の日程の決め方を完全解説!
訃報を伝えるべき相手
訃報は、手当たり次第に伝えればいいというものではありません。葬儀に参列していただきたいかたに伝えるということを念頭に置いて連絡します。近親者はもちろん、故人が親しくしていた友人、勤め人であれば勤務先の上司や同僚などにも伝える必要があります。自治会活動が盛んな地域であれば、会長に訃報を伝え、そこから近所の方々に伝えていただくようにしましょう。今後のお付き合いのこともありますから、礼儀として話をしておいたほうが賢明です。
訃報を伝える際の優先順位
①近親者が最優先
最優先すべきなのは近親者(家族・親族)です。葬儀に参列するための移動や宿泊などを考慮する必要があるため、遠方の親族から先に連絡を入れましょう。
②葬儀会社や宗教者
その次が、葬儀会社や葬儀を執り行う宗教者です。ご遺体の搬送や安置などの作業があるため、先に葬儀会社へ連絡すれば、その後の段取りがスムーズです。
菩提寺などが既に決まっている場合は、予め伝えておけばその後の段取りがスムーズに進みます。葬儀が初めての場合は、故人や家族の意向を踏まえた上で葬儀会社が手配してくれるはずです。宗教者への連絡は、遺族が行う場合と葬儀会社が連絡を代行してくれる場合があります。菩提寺が決まっている場合は遺族が、決まっていない場合は葬儀会社が連絡を代行してくれる場合が多いです。
葬儀社手配については下記記事もご参考ください。
・葬儀の手配方法とは⁉︎いざと言う時に困らないお葬式の手配方法について
・お葬式の依頼方法はどうすれば良い⁉︎葬儀社手配の方法とは
・葬儀屋/葬儀社の手配方法を完全解説!流れ・タイミング・費用を紹介!
●菩提寺とは?
先祖代々のお墓を管理しているお寺を「菩提寺(ぼだいじ)」と呼びます。昨今は、お寺とのお付き合いも薄くなってきており菩提寺を持っていない方も多いです。その場合は僧侶を手配することもできます。
僧侶派遣は『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。
③その他関係者
その後に友人知人、勤務先や学校、自治会やその他の関係者へと連絡を入れていきます。勤務先や自治会などは、直属の上司や会長などの代表者に連絡し、そこから先への伝達は任せるスタイルにすると楽でしょう。連絡の行き違いを防ぐためにも、そのようにしたほうが無難といえます。
訃報はいつ伝えればよいのか?
訃報は早急に知らせるのが基本ですが、状況によっては訃報を流すことを意図的に遅らせるということもあります。特に、密葬や家族葬などで葬儀の参列者を最小限にするケースでは、葬儀後に訃報を伝えることもやむを得ないでしょう。このような時は、今後のお付き合いに影響することを十分に考慮した上で判断することが必要になります。
密葬や家族葬の場合でも、高齢者や遠方に住む親族などの場合は、葬儀前に伝えるのがマナーですので、亡くなったことを告げたのち、家族で見送ることを伝えるといいでしょう。近親者以外は葬儀後の連絡でも問題ありませんが、その際は事後報告のお詫びを述べるのが礼儀です。
訃報(ふほう)を伝える方法
では、訃報はいったいどのように伝えればいいのでしょうか。ここでは、訃報を知らせる方法やツールなどについてお伝えします。
電話で伝える方法
訃報を伝える手段として一番いいのは電話です。伝えたいタイミングでいち早く正確に知らせることができますので、親族には電話で伝えるのがおすすめです。
電話で伝える際のポイント
事前に連絡する相手の名前と電話番号、優先順位や伝える内容などをまとめておくといいでしょう。連絡先が多い場合は家族で手分けして連絡し、必要であればメモを取るように促してから、ゆっくりはっきりと伝えるように心がけましょう。「言った」「聞いていない」などの間違いを防ぐことができるのでおすすめです。
メールで伝える方法
デジタル化が進んだ現代では、メールで伝えることもできます。気心の知れた人や、仕事関連で早急に知らせなくてはいけない場合、電話が繋がらない時間帯などの場合は、メールで訃報を伝えるのもやむを得ないといえます。
メールで送る際のポイント
メールのタイトルに「訃報」と入れ、葬儀の段取りが決まっていればそれもあわせて伝えます。文面が同じであれば一斉送信することも可能ですが、BCCで送信するなどの配慮が必要です。
ただし、相手が目上のかたや年配のかたの場合は、メールではなく電話か次に述べる文書での通知にするほうがいいでしょう。「訃報は電話や対面で直接行うもの」という考えを持つ世代のかたもいるので、メールだと非常識と捉えられ、不快感を抱かれる恐れがあるので注意が必要です。
訃報をメールで送ることについては下記記事もご参考ください。
・訃報をメールで伝えるときの文例・マナーを完全紹介!マナーと注意点を解説!
文書で伝える方法
手紙やFAXなどを使って、文書で伝えるやり方もあります。ほかにも、自治会の掲示板や回覧板、電報などもこれにあたります。仕事関連でお世話になっているところへは、取り急ぎFAXでお知らせする、という場合もあります。手紙や電報は、耳の遠い高齢者などのように、電話でのやり取りが難しいかたに適した方法です。
FAX、手紙で送る際のポイント
FAXの場合は即時に知らせることができますが、それ以外は相手に訃報が伝わるまでそれなりの時間や日数を要します。文書、特に手紙の場合は、葬儀までに相当の時間(目安は1週間程度)がある時のみにするほうがいいでしょう。
また、「連絡先がわからないけれど何としてでも訃報を伝えたい」という場合は、新聞のお悔やみ欄を使うことができます。個人情報保護の観点から最近は利用するかたが減っていますが、連絡手段として検討するのもいいかもしれません。一般人がお悔やみ欄を利用するときは地方版に掲載されるケースが多く、掲載料は無料というところがほとんどです。
SNSで伝える方法
現代のコミュニケーションツールであるSNSを使って伝えることも可能です。FacebookやTwitter、LINEなどがこれにあたります。SNSを使った訃報は一般的なものではないため、家族間の緊急連絡や親戚の若い世代までににとどめる程度が無難です。訃報ですので、あまりくだけた表現は好ましくありません。要件を簡潔に記す程度に使うのが望ましいといえます。
SNSで伝える際のポイント
まず、家族や近親者の了承を得て、適切なタイミングとプラットフォームを選びます。
次に、言葉遣いは丁寧にし、故人を偲ぶメッセージを簡潔に伝えましょう。プライバシーを尊重し、詳細な情報は避けることも大切です。さらに、コメント欄には不適切な投稿がされる可能性があるため、管理を徹底し、遺族の感情に配慮します。SNSは便利な反面、デリケートな情報の扱いには慎重さが求められます。
訃報(ふほう)で伝えるべき内容
訃報は、亡くなったことだけ伝わればいいというものではありません。亡くなったこと以外に知らせるべき内容はたくさんあります。ここでは、訃報を伝える際に知らせなければならないことと、それらの注意点についてお伝えします。
故人に関する情報
絶対に忘れてはならない内容は、故人に関する情報です。名前のほかに、亡くなった日などを伝えます。近親者には亡くなった経緯を伝えることもありますが、故人や遺族の意向によっては知らせない場合もあります。
葬儀に関する情報
葬儀の日時、葬儀会場、葬儀の宗派や形式、喪主名と続柄を入れます。葬儀会場の駐車場の有無や最寄り駅なども知らせるといいでしょう。メールやSNSであれば添付機能が使えますので、会場までの地図や目印となる建物の写真などを送っておくとより親切です。
>>喪主は「誰がするもの?」
>>喪主とは?喪主の決め方と役割、服装、マナー、挨拶を解説!
連絡先
喪主の住所や電話番号などを伝えるのが一般的ですが、状況に応じてメールアドレスやSNSのアカウントを伝えておくのもいいでしょう。これは、訃報を受けた側が香電報やお供え物などを送る場合に連絡先が必要となるからです。
特に伝えるべき内容
故人の死因やその経緯については無理に伝えなくても構いませんが、特段の事情がない限りは、差しさわりのない範囲で伝えたほうが無難です。それによって、参列者へ挨拶する時や弔電の内容などを考慮する必要が生じるためです。
家族葬や密葬は忘れずに伝える
また、最近増加傾向にある家族葬や密葬で葬儀を執り行う場合は、葬儀会場に入れる人が限定されますので、近親者以外は参列できないことがあります。葬儀に参列できる人数を限定する場合は、事前に知らせておかないと葬儀当日に混乱をきたす恐れがありますので、忘れずにその旨を伝えましょう。霊前への供物や供花、香典などの受け取りをお断りする場合も同様です。「故人の遺志により…」のような伝え方をすれば、遺族の意向をくみ取って先方も配慮してくださるはずです。
家族葬については下記記事もご参考ください。
・家族葬の費用相場は?損をしないための全国相場と費用を安くする方法を解説!
・家族葬とは?家族葬のメリット・デメリットから参列者をどこまで招待するかまで徹底解説!
・家族葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!
密葬については下記記事もご参考ください。
・密葬とは何?密葬を行うメリット・デメリットなどを徹底解説
訃報(ふほう)を書く際の注意点
訃報は、通常のお知らせ文や手紙などとは違う独特の作法があります。ここでは、訃報を書く際の注意点についてお伝えします。
冒頭の挨拶を入れない
通常のお知らせ文や時候の手紙などには、「拝啓 ○○の候」などのような冒頭の挨拶を入れるのが一般的ですが、訃報では必要ありません。「それだとマナー違反なのでは?」と思われるかもしれませんが、挨拶文を省略して本題を書くことで、「挨拶文を入れ忘れるくらいの衝撃を受けていること」「急ぎ知らせなければならいない案件であること」を文章を通じて表していることになるのです。
句読点は省くようにする
通常の文書であれば使う句読点ですが、訃報の場合は使いません。諸説ありますが、巻物に筆で文書を書いていた頃の名残であるとか、必要以上に文章が途切れてしまうのを防ぐためなどといわれています。また、句読点には「とめる」という意味合いがあるため、葬儀が滞りなく済むように、故人が迷わずにあの世へ旅立てるように、という意味を込めて句読点を使わないというのも理由のひとつであるといわれています。
弔事マナーについては下記記事もご参考ください。
・弔事とは?基礎知識からマナーまで弔事を完全解説!
・告別式とは?知っておくべき遺族側・参列者側必読のマナー!
・今更聞けない葬儀・告別式のマナーと費用を地域別に徹底解説!
訃報(ふほう)を伝える際の例文
訃報は、伝えなければならない内容がたくさんあり、書きかたにも一定の決まりごとがあります。ここでは、シーン別に使える例文をお伝えします。
電話で伝える場合の例文
電話の場合は、口頭で直接伝える場合、伝言を頼む場合、留守番電話に録音する場合などが想定されますので、必要に応じてアレンジしてみてください。
●近親者へ伝える場合
□□の息子の◇◇です。実は、父(母)が今朝亡くなりました。葬儀についてはまだ決まっておりませんので、決まりましたら改めて連絡いたします。よろしくお願いいたします。
(葬儀内容が決まったら)
◇◇です。
葬儀の日程が決まりましたので連絡いたしました。通夜は○月○日、☆☆の△△ホールで○時から行います。告別式は同じ場所で、○月○日○時から○時までです。喪主はわたしですので、何かありましたら000-0000-0000までご連絡ください。よろしくお願いいたします。
●友人や知人、近所のかたなどに伝える場合
○○様のお電話でよろしいでしょうか。突然のご連絡で申し訳ございません。わたしは、□□の息子の◇◇と申します。実は、父(母)が亡くなりましたので連絡いたしました。生前は父(母)が大変お世話になりましてありがとうございました。
(葬儀について聞かれたら)
通夜は○月○日、☆☆の△△ホールで○時から行います。告別式は同じ場所で、○月○日○時から○時までです。喪主はわたしですので、何かありましたら000-0000-0000までご連絡いただければと思います。お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
●故人の勤務先へ伝える場合
文章で伝える場合の例文
FAXやメールのように文書で伝える場合は、必要事項を簡潔に記すことが大切です。
●近親者に伝える場合
○月○日 夫(妻・父・母など)が亡くなりました 葬儀につきましては決まり次第改めてお知らせいたします よろしくお願いいたします
なお、「亡くなりました」の部分を言い換える場合は、
●永眠いたしました
●息を引き取りました
●他界いたしました
●帰天いたしました
などを用いることができます。ただし、「帰天いたしました」はキリスト教の表現となるので注意しましょう。
●葬儀の詳細も伝える場合
通夜 ○月○日(月) 午後○時より 告別式 〇月〇日(火) 午前○時より
場所 △△ホール(住所や電話番号、最寄り駅などを記載する) 喪主 ◇◇(長男)
連絡先 00-0000-0000(メールアドレスがあれば記載するとよい)
●FAXやメール、SNSなどで伝える場合
件名か本文の冒頭に「訃報」という文字を入れると、訃報であることが受信者にわかりやすくなります。
※※株式会社□□部△△課○○様
令和○年○月○日 父が永眠いたしました なお葬儀は下記のとおり執り行います
通夜 令和○年○月○日(月) 午後○時より
告別式 令和○年○月○日(火) 午前○時より○時まで
場所 △△ホール(住所、電話番号、最寄り駅などを忘れずに記載する)
喪主 ◇◇(長男)
連絡先 000-0000-0000(喪主携帯) (メールアドレスがあれば記載するとよい)
事情があって前もって訃報を出せなかったり、密葬や家族葬などの時は、事後通知として葉書や封書などで訃報を知らせます。
文例
訃報(ふほう)を受け取ったらするべきこと
ここまで、遺族側から訃報を知らせることについてお伝えしましたが、反対に訃報を受ける側は何をすればいいのでしょうか。訃報を伝える側にルールやマナーがあるように、受け取る側にも対応や礼儀が求められます。ここでは、訃報を受けた時の対応や返信内容などについてお伝えします。
訃報を受け取ったらするべきこと
1番大切なのは、故人や遺族に対する礼節と配慮です。まずはお悔やみの言葉を伝え、葬儀に参列するなら日時や場所、喪主の名前や連絡先などをメモなどに控えておきましょう。故人とのお付き合いの深さによっては、手伝えることがあれば申し出てもいいですし、遺族からお願いされることもあるかもしれません。可能であれば引き受けるといいでしょう。
お悔やみの言葉の例文
口頭でも文書でも通じる一般的なお悔やみの言葉として、
●ご遺族様におかれましてはさぞかしお力落としのことと思います。故人様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
という内容であれば、ほとんどのケースに使えます。
ただし、「冥福」という言葉は、仏式での葬儀であることが分かっている時だけ使うようにしましょう。以下に例文を載せますが、「お悔やみ申し上げます」は口頭または文面のどちらでも使うことができますが、「ご愁傷様です」は口頭だけでしか使えませんので注意してください。
●近親者の場合
●友人知人の場合
●従業員の場合
●故人にお世話になっていた場合
●病気療養中だった場合
●急病や事故などで亡くなった場合
●葬儀に参列できない場合
お悔やみの言葉については下記記事もご参考ください。
・身近な誰かが亡くなった時の言葉はどうすればいい?一般的なお悔やみの言葉から例文まで完全解説!
・お悔やみの言葉はどう伝えればよいの?お悔やみの言葉を伝える際の注意点を例文を交えて完全解説!
・本当にいいの?お悔やみの言葉をメールで送る際の注意点を徹底解説!
弔問の際の注意点
故人宅でも葬儀会場でも、弔問に伺う際には注意すべき点がいくつもあります。気をつけなければならない点についてまとめてみました。
●早朝深夜に駆け付ける
訃報を受けたら一刻も早く弔問に伺たいと思うのは自然なことですが、早朝深夜の弔問は極力避けます。また、食事時と思われる時間帯の弔問も避けたほうがいいでしょう。
●こちらから電話をかける
遺族から直接訃報を受けた場合は別ですが、こちらから電話をかけてあれこれ言うのは非礼です。その場合は、葬儀に参列してお悔やみの気持ちを伝えましょう。
●こちらから故人との対面を願い出る
最後に一目でもいいからお顔を拝見したい、そう思っても、自分から対面を願い出るのは失礼にあたります。遺族から「顔を見て話しかけてあげてください」などと勧められた場合のみ対面するようにしましょう。
●長居する
故人宅であっても式場であっても、長居するのは禁物です。遺族は心身ともに疲れ切っていることを察し、お悔やみを述べたらすぐに退出するようにしましょう。ただし、近親者や特に親しい関係にあった場合は何か手伝うことがないか伺い、できる範囲でお手伝いするようにしましょう。
●必要以上に励ます
「泣かないで」「元気出して」「頑張って」など、遺族を励ます意味で言った言葉が、逆に遺族にとっては心をえぐり取られるような言葉として受け止められてしまうこともあります。「何かあったら声かけてね」「手伝えることがあったら言ってね」など、思いやりの気持ちが伝わるような声かけをするようにしましょう。
●言葉の選び方に注意する
忌み言葉に注意する
重ね言葉(くれぐれも、かさねがさねなど)などは、不幸が連続するようなイメージを与えてしまうため使ってはいけないとされています。また、人の死を連想させる言葉(死亡、死去、死ぬ、亡くなるなど)は使わないのがマナーです。「ご逝去」「ご生前」「お元気だったころ」などのように言い換えて伝えるようにしましょう。
死因については尋ねない
遺族は短期間で様々な手続きや作業を行わなければならないため、ある意味時間との戦いともいえます。お悔やみを伝える時は必要最小限の会話にとどめ、長話にならないように気をつけましょう。また、無理に死因を聞き出したり、必要以上に遺族を励ますような声かけなどは慎むようにします。
弔問については下記記事もご参考ください。
・突然の訃報にどうする?弔問できない際のお悔やみの手紙の書き方や注意点を徹底解説!
・弔問とは?意外と知らない弔問の注意点とマナーを徹底解説!
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訃報(ふほう)についてのまとめ
「訃報」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【訃報とは?】
●訃報とは、誰かが亡くなったという事実を、亡くなったかたの関係者に知らせるということ
【訃報を伝える相手とタイミング】
●亡くなったことがわかった段階でできる限り早く伝える
●1番早く伝えなくてはいけないのが家族や親族です。ご遺体の安置が終わった段階ですぐに伝えるようにする
●近親者への連絡が済んだら、故人と親しかった友人や勤務先、ご近所へと伝えていきますが、知らせるタイミングは葬儀の段取りが決まってから伝えても遅くない
●訃報を伝える際の優先順位
-①近親者が最優先
-②葬儀会社や宗教者
-③その他関係者(友人知人、勤務先や学校、自治会やその他の関係者)
【訃報を伝える方法】
●電話で伝える方法
-事前に連絡する相手の名前と電話番号、優先順位や伝える内容などをまとめておく
-連絡先が多い場合は家族で手分けして連絡する
●メールで伝える方法
-メールのタイトルに「訃報」と入れ、葬儀の段取りが決まっていればそれもあわせて伝える
-相手が目上のかたや年配のかたの場合は、メールではなく電話か次に述べる文書での通知にする
●文書で伝える方法
-文書、特に手紙の場合は、葬儀までに相当の時間(目安は1週間程度)がある時のみにする
●SNSで伝える方法
-SNSを使った訃報は一般的なものではないため、家族間の緊急連絡や親戚の若い世代までににとどめる程度が無難
【訃報で伝えるべき内容】
●名前のほかに、亡くなった日などを伝えます。
●葬儀の日時、葬儀会場、葬儀の宗派や形式、喪主名と続柄を入れます。葬儀会場の駐車場の有無や最寄り駅なども知らせる。メールやSNSであれば添付機能が使えますので、会場までの地図や目印となる建物の写真などを送っておくとより親切
●喪主の住所や電話番号などを伝えるのが一般的ですが、状況に応じてメールアドレスやSNSのアカウントを伝えておく
●家族葬や密葬など葬儀に参列できる人数を限定する場合は、事前に知らせておかないと葬儀当日に混乱をきたす恐れがありますので、忘れずにその旨を伝える
【訃報を書く際の注意点】
●冒頭の挨拶を入れない
●句読点は省くようにする
【訃報を受け取ったらするべきこと】
●お悔やみの言葉を伝える
【弔問の際の注意点】
●早朝深夜に駆け付ける
●こちらから電話をかける
●こちらから故人との対面を願い出る
●長居する
●必要以上に励ます
●言葉の選び方に注意する
-忌み言葉に注意する
-死因については尋ねない
ここまで訃報についてお伝えしてきましたがいががだったでしょうか。愛する家族が亡くなった時は訃報を伝える必要があり、できるだけ早く正確な内容を、知らせなければならない人たちに確実に伝えることが大切です。また、訃報を伝える手段として、電話のほかにもメールやFAX、SNSなどでの発信が可能となったのは、時代の流れのひとつともいえるでしょう。
そして、訃報を伝える側、訃報を受ける側にそれぞれルールやマナーがあることもわかりました。いざという時に慌てないように、生前から連絡先名簿のようなリストを作っておき、遺される家族に託しておくといいのかもしれませんね。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール