病院から突然、家族が重篤であると連絡があると、これから何をしたらよいか動揺しあわててしまうでしょう。本記事では、重篤とはどのような状態や意味があるのか?重体、危篤、重傷との違いについてをご紹介します。
病院から突然、家族が重篤であると連絡があると、これから何をしたらよいか動揺しあわててしまうでしょう。
本記事では、そのようなことになった場合、どのように行動したらよいかをわかりやすく説明します。
まず、重篤ってよく聞くけれども、危篤や重症とかと何が違う?かの解説、そして、実際に病院に行ったら何をすればよいかなどのわかりやすくまとめています。
INDEX
重篤とは?
重篤の意味とは、よく見聞きするけれども危篤とは違うの?などいまいちわからないと思います。そこで「危篤・重体・重症」などの意味との違いに関して解説いたします。
重篤の意味
重篤(じゅうとく)とは、「病状が非常に重いことであり、このままの状況では死に至ってしまう状態」のことを示し、医療関係者(医師や看護師、薬剤師、救命救急士など)が医療用語として使用しています。
重篤の状態
そのため、一般的に意味がわかりづらいということで患者や家族などに対してはあまり使わないようにされており、この言葉を使わずにその代わりに「非常に重く、生命に危険が及ぶ症状」と説明されています。
ただし、治療によって症状の回復が見込まれるときにも使われることもあります。
重篤については下記記事もご参考ください。
・重篤とは?危篤・重体・重症の意味と読み方を3分で完全解説!
重篤の言葉の認知率
一般の人による重篤の言葉の認知率は約50%です。およそ半分の方が重篤であると言われても意味が分からないということになります。そのため、医師から「重篤である」と説明を受け、よく症状が理解できないと思ったら、わかりやすく説明してほしいとお願いしましょう。
危篤の意味、重篤との違い
重篤と似たような状況で使用される言葉として、「危篤(きとく)」があります。
回復する可能性が大変低く、いつ息を引き取ってもおかしくない状況のことを言います。
重篤よりも危険な状態を指す
ただし、必ず亡くなるわけではなく、回復するということもありえますが、重篤より危篤は、回復する見込みが大変低いため、より生死に関わる状態と思ってください。
危篤については下記記事もご参考ください。
・危篤とは?意味と準備すべきことと対応方法を完全解説!
・危篤状態とは?回復の可能性・心構え・準備・連絡方法を紹介!
重体の意味、重篤との違い
重体(じゅうたい)とは、事故などが原因で負った怪我、内臓そして脳などに損傷を受け、命にかかわるほどの病気、負傷のこと示す、医療機関が使う用語のひとつです。
重体は事故か原因
重篤との違いとして重篤は、病気が原因による命の危険で使われますが、重体は、不慮の事故(交通事故など)が原因により、命の危険となります。
重症の意味、重篤との違い
重体という言葉と一緒に重症(じゅうしょう)という言葉を耳にすることがあります。
重傷は命の危険はない
これは、総務省消防庁による定義としては、「3週間以上の入院加療を必要とする傷病」とされています。
そのため、世間一般的には、3週間以上の入院は必要だけれども命に別状がない、病気や怪我となります。
よって、重篤との違いは、回復の可能性があり、生死に関わることが低いと言えることです。
家族が重篤となった場合にするべきこと
家族が「重篤である」「危篤である」と病院から連絡来たら、突然のことであり、どのように行動をすればよいかと混乱してしまうことかと思います。
病院から連絡があり、病院へ駆けつけた際にすべき点などをまとめました。
家族が病院でするべきこと
病院に駆けつけたら、重篤・危篤になっている本人へ励ましたり感謝の言葉を伝えたりなど声をかけ続けてあげてください。
本人からの反応がないかもしれません。しかし、本人には声は届いてないと思われるかもしれませんが、声が聞こえていると言われています。
前向きな言葉をかけてあげるようにし、後ろ向きな言葉は控えてあげてください。本人との楽しかった思い出などを話してあげるのもよいでしょう。
病院への持ち物
病院から「重篤である」「危篤である」という連絡を受けた際、すぐに駆けつける必要があるため身一つでかまいませんので、病院へ向かいましょう。
しかし、そのような状況でも、手元に現金そして、クレジットカードは必ず持っていきましょう。
病院の費用や病院までの交通費、そして、滞在している際の食事代などお金を必要とする状況が必ずあります。
また、自身が車を運転する場合においては、必ず運転免許証を持ち、安全運転で病院へと向かってください。
親族・知人への連絡、その際のマナー
病院から重篤・危篤の連絡を最初に受けるのは、緊急連絡先として知らせている方です。
そのため、連絡を受けた方がほかの家族や親族等に連絡をしなければなりません。
連絡する範囲
連絡をする相手としては、一般的には3親等(本人の配偶者、子、孫、ひ孫、父母、祖父母、おじおば、兄弟姉妹、甥姪まで)までとされています。
しかし、本人の意識がしっかりしていた頃の意思も考慮して臨機応変に、連絡する相手を選びましょう。
ただし、病院によっては、連絡する相手に関して指示を受ける場合もあるため、その際は、病院の指示に従ってください。
連絡方法
連絡方法としては、携帯電話そして固定電話への連絡が一般的で確実です。
重篤・危篤なので目上の方にあたる人でも深夜や早朝でも迷わず連絡を入れるようにしてもかまいません。
連絡する際のマナー
ただし、時間帯によっては「夜分遅くに失礼します。」「朝早くに失礼します。」などの一言添えるなど配慮をするとよいでしょう。
SNSツールを使う際の注意
電話による連絡が取りづらい、取れない場合は、EメールやSMS、LINEのようなメッセージアプリ、そしてFAX、電報といった様々な方法があります。
これらを駆使して、確実に連絡を取るようにしてあげてください。ただし、この方法は、いつ確認されるかわかりません。補助的なツールとして使うことをおすすめします。
職場への連絡、その際のマナー
重篤や危篤の状態が数日間続き、病院に泊まり込む場合もあります。
そのため、病院での対応なので忙しいですが、職場、そして直属の上司にも早めに連絡し、現在どのような現状かを伝えておく必要があります。
それは、自分の担当している仕事の引継ぎや業務分担などの調整がスムーズに行ってもらうためでもあります。
忌引休暇は使えるのか?
まだ、一般的に存命の場合では、忌引き扱いにはならず、有給休暇を使うことになります。
職場によって、家族の重篤・危篤時に対しての就業規則を設けているところもあります。連絡をする際に、どのような規則に当てはまるのか確認しておくとよいでしょう。
忌引については下記記事もご参考ください。
・葬式を行う際の会社との関わり方は?葬式の連絡から忌引き、会社で葬儀をあげる社葬まで徹底解説!
・忌引とは?忌引の意味から気になる休暇の申請方法とマナーまで徹底解説!
・忌引休暇とは?突然の訃報に、忌引休暇で対応するための方法や忌引休暇の一般的な期間を完全解説!
家族の重篤を伝える電話/メール文例
電話やEメール、SMS、LINEのようなメッセージアプリにて連絡を行う際には、以下のことを必ず伝えましょう。
重篤のときに伝えるべき内容
ただし、Eメール等は、いつ受信した相手が内容を確認するかわかりません。まずは、電話で連絡を取ること第一として、あくまで補助として使いましょう。
・重篤/危篤者の氏名と自分との関係
・重篤/危篤者の現在の状態
・病院より告げられた余命
・入院先の病院名
・病室番号
・病院の住所
・病院への入り方
尚、面会時間帯や時間外の場合の病院への入り方があります。病院に確認しましょう。
Eメールの文例
次に、Eメール等で連絡する際の文例を一例紹介します。
-------------------
朝早くに恐れ入ります。/夜分遅くに恐れ入ります。
私は、(重篤/危篤者名)の(重篤/危篤者との関係)の(送信者名)と申します。
先ほど、病院から(重篤/危篤者との関係 例:父、母など)の容態が急変し重篤/危篤状態であると連絡がありました。
もって(病院から知られた余命)前後と医師から説明を受けました。
つきましては、(重篤/危篤者との関係例:父、母など)が存命の内に、ひと目お会いいただけないでしょうか。
入院している病院は○○○○です。
住所:○○県○○市○○○
病室番号:○○病棟○○○○号室
面会時間は○時〜○時までとなっていますが、時間を過ぎましても時間外窓口からお入りいただけます。
このメールをご確認いたしましたら、下記の携帯電話までお知らせいただけると助かります。私の携帯番号となります。
携帯電話番号:090-0000-0000
-------------------
あくまでも一例ですので、挨拶文や病気の状態などの表現などは、送信相手や自分のなりの表現に直して作成してください。
菩提寺・葬儀社への連絡
本人が信仰している宗教にもよりますが、菩提寺(ぼだいじ:先祖代々のお墓があるお寺)がある場合は菩提寺、そして葬儀社の連絡先を確認しておくことを早めに行っておくと良いでしょう。
ただし、その後の本人の体力により回復される場合もあります。
そのため、重篤ではなく危篤であると病院から連絡が来たとしても菩提寺への連絡は早計です。
菩提寺への連絡は、お亡くなりになられてから葬儀社との打ち合わせ後に行うのがよいでしょう。
先祖代々のお墓を管理しているお寺を「菩提寺(ぼだいじ)」と呼びます。昨今は、お寺とのお付き合いも薄くなってきており菩提寺を持っていない方も多いです。その場合は僧侶を手配することもできます。
僧侶派遣は『やさしいお坊さん』でもご相談を受け付けております。追加費用が不要でお車代、御膳料、お心づけなども必要ありません。法事・法要は業界最安値水準の34,000円からご依頼可能です。
手続き、準備すること
重篤状態からの回復を祈るとともに、もしもの場合にも備えておきましょう。まずはお金を用意しましょう。
金融機関の口座は、口座名義人の死亡が確認されると凍結されて現金を引き出すことができなくなります。
そして、万が一お亡くなりになられてしまった場合、葬儀の準備を進める必要がありますので、準備の流れをご紹介します。
1.死亡診断書の発行
医師により死亡が確認されると、医師より死亡診断書が発行されます。この書類はとても重要な書類のため、家族で誰が管理・所持するかを決めておきましょう。
尚、事故などで死亡した時は、死亡診断書ではなく死体検案書が発行されます。ご遺体を病院から搬送する際も死亡診断書が必要です。
2.死亡届の提出
役所へ死亡したことを届けるためには、死亡診断書が必要になります。死亡届が用意できないと火葬を行うこともできません。
>>意外と知られていない「死亡届の提出方法」について徹底解説!
>>死亡届の基礎知識を押さえておこう!書き方やその他の手続きについても解説
3.エンゼルケア
故人の遺体に行う処置のことを総称してエンゼルケアと呼ばれています。
エンゼルケアで行われている主な処置は、清拭(せいしき)、綿詰め、着替え、ひげ剃り、化粧・洗髪、整髪などがあります。
4.葬儀の依頼
葬儀を行うために、葬儀社に依頼します。葬儀社がすでに決まっていれば問題ありませんが、そうでない場合は、葬儀社をみつけるところから始めます。
焦らずに決めることがポイントです。
まず、どのような葬儀を行いたいか確認し、複数の葬儀社に見積もりをお願いすることがよいでしょう。
病院などから葬儀社の紹介があったとしても、必ずそこにお願いする必要はありません。
後々、後悔しないようにしっかりと葬儀の内容を確認して、見積もりとともに家族と検討しましょう。
また、葬儀についての不明点や疑問は『やさしいお葬式』から24時間365日無料相談も承っています。電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。『やさしいお葬式』では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
5.訃報連絡
葬儀社が決まったら参列者へ訃報をお伝えしましょう。
訃報については下記記事ご参考ください。
・訃報の連絡はどう送る?伝えるべき内容から範囲、例文まで徹底解説!
・突然の訃報にどうする?弔問できない際のお悔やみの手紙の書き方や注意点を徹底解説!
・訃報をメールで伝えるときの文例・マナーを完全紹介!マナーと注意点を解説!
宗教別での対応・儀式
宗教によって対応が異なる
ここでは、一般的な宗教である仏教、神道、キリスト教における対応をご紹介します。
お亡くなりになられた本人が信仰している宗教によって、今後の段取りが決まります。
注意したいのが、キリスト教の信者の場合は、重篤や危篤のときから儀式が取り計らわれるという点です。
そのため、事前に本人が信仰する宗教は把握しておくことが大事です。
遺言を遺す場合
また、宗教すべてに関係することですが、稀なケースとして危急時遺言(ききゅうじゆいごん)があれば、至急、弁護士などに連絡する必要があります。
一般臨終遺言、死亡危急者遺言とも呼ばれていて、存命時、緊急で遺言を遺さなければならないことがあるときに作成します。
ただし、法律に沿って作成する必要があります。
民法976条1項によって必要事項が決められており、且つ、家庭裁判所への手続き必要とするため、早急に弁護士などの専門家に連絡をとりましょう。
危急時遺言を作成するためには、民法976条1項に定められた条件を満たす必要があり、さらに家庭裁判所に対して手続きをとる必要もあります。
そのため、法律の専門知識がないとかなり難しいので、急遽、作成しなければならなくなったら、すぐ弁護士などに相談するようにしましょう。
遺言・相続についてのご相談は『やさしい相続』でも無料で承っていますので、お気軽にご連絡下さい。24時間365日無料で専門オペレーターが対応致します。
遺言については下記記事もご参考ください。
・遺言とは?意味・種類・書き方・効力を紹介!
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仏教
仏教用語として人が亡くなることを「臨終(りんじゅう)」と呼びます。死亡確認をした医師が、家族に対し「ご臨終です」と家族に伝える場面を見聞きするかと思います。
「臨終」という言葉は略語であり正式な仏教用語として「臨命終時(りんみょうじゅうじ)」となります。
「命が尽きる間際のこと」という意味ですが、現在は、少しずつ意味が変わってきています。
臨終については下記記事もご参考ください。
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枕業とは?
昔は、自宅で亡くなる人が多かったのですが、現在は、病院で亡くなる方が多くなっています(約8割が病院で亡くなっているとも言われています)。
かつては、危篤の知らせが入ると、自宅に僧侶をお呼びし、家族、そして、親族が集まり、枕元でお経を唱え、臨終のときを迎えていました。
そのことを枕経(まくらぎょう)と言います。その意味は、「人生の最期に仏の教えを聴きながら、平常心を保ちつつ死を迎えてもらう」ことにありました。
>>枕経とは?何のために亡くなった方へ枕経を行うのか、実際のお布施の相場とは
枕経自身のお経は存在しておらず、各宗派によるお経を唱えます。
対して現在では、自宅で亡くなることが少ないため、枕経自体を行うケースが減ってきています。
病院では、枕経を行うことなく臨終を迎えて葬儀を行う形式に移り変わっているため、枕経を省略し、仮通夜やお通夜が枕経を兼ねたものになっているようです。
神道
人が亡くなることを「帰幽(きゆう)」と神道では呼びます。
帰幽を迎えた際、神棚を半紙で覆うということを行います。半紙で覆う理由は、人間の死によって神棚がけがれてしまうため、そのことを避けるためと言われています。
家族が危篤と連絡を受けると半紙を手元に用意する人もおられるようです。
また、ご遺体を安置する部屋にたいしては、締縄を飾るため半紙と共に準備することもあります。
重篤や危篤の際に取り計らう儀式は特にありません。
神道(神式)については下記記事もご参考ください。
・神式葬儀の流れとは?仏式との違いや基本的なマナーについても解説
・神社のお葬式とは?神道のお葬式の流れから作法まで完全解説!
キリスト教
キリスト教は、大きく「カトリック」と「プロテスタント」と2つに別れています。
しかし、双方に共通しているのは、葬儀自体が重要ではなく、死の迎え方が大切だという考えです。
本人がキリスト教信者であり、カトリックであれば「神父」を、プロテスタントであれば「牧師」を呼びます。
キリスト教では、洗礼によりイエス・キリストと結ばれ、死は終わりではなく、イエス・キリストとともに安息の日々を送ることができるもの、と言われています。
そのため、キリスト教(カトリック、プロテスタント)は、「死の直前に生前の過ちを詫び、許しを請う」儀式を行うために、本人の意識があるうちに儀式が取り計らわれます。
しかし、神父や牧師の到着前に息を引き取ってしまうこともあります。そのような場合、ご遺体をそのままにし、居合わせた親族が祈りを捧げることになります。
「カトリック」と「プロテスタント」は、同じキリスト教とはいえ、それぞれに特徴があり、儀式の方法も変わります。そこで、それぞれの違いについて説明します。
・カトリック
カトリックでは、プロテスタントと比べて儀式を大事にします。信者が危篤・重篤であり、医師から回復が見込めないと判断された時、所属している教会へ連絡をとり、神父に病院へ来ていただきます。
神父が病院へ到着したら、本人のそばで「病者の塗油(とゆ)の秘跡(臨終の儀と呼ぶことも)」を執り行います。
この儀式は、今までの罪を許してもらえるか神に問い、神の恩恵を授かるためのものです。
枕元には祭壇、ろうそく台や十字架、そして、聖油壺、水、タオルなどを準備します。そして、この儀式においてもっとも大切なものが「聖油(せいゆ)」です。
神父が聖油を手に、危篤状態の信者の顔と両手に十字架を印することで、全ての罪から解放され、安らかな旅立ちへと向かいます。
聖油は、病気から回復することを願う時や、大手術の前に行うこともあります。これは、病気と戦う力を神から与えられるという意味が込められているためです。
「病者の塗油の秘跡」の後、「パンと葡萄酒」を与えます。これを「聖体拝領(せいたいはいりょう)」と呼びます。
聖体拝領を受けることにより、信者が復活の保証を得るといわれ、臨終を迎えます。
・プロテスタント
プロテスタントでは、カトリックに比べて個々を尊重する教えのため、儀式の縛りがなく自由度が高いとされています。
医師により回復が見込めないと判断された時は、所属している教会へ連絡をし、牧師に病院へ来ていただきます。
牧師が病院へ到着すると本人のそばで「聖餐式(せいさんしき):イエス・キリストから命を得るための儀式」を執り行います。
イエス・キリストが聖地エルサレムで最後の晩餐を過ごしていたとき、「パンを身体」「葡萄汁を血」とし、分けて飲むように弟子たちに言いました。
このことが由来となり、カトリックと同様、牧師から危篤状態の本人へと「パンと葡萄酒」が与えられます。
そして、聖書を読み聞かせることで安らかに天へ召されるように、家族らとともに祈りを捧げます。
特に、プロテスタントは数百の宗派に分かれていると言われており、所属している教会や牧師によっては取り計らい方が異なる場合があります。
細かい流れについては、協会や牧師に確認するとよいでしょう。
宗派ごとの葬儀の違いについては下記記事もご参考ください。
・前もって理解しておこう!葬儀の種類や宗教ごとの違いを解説
・曹洞宗の葬儀の特徴は?葬儀の流れからお布施の相場、注意点まで完全解説!
・無宗教葬儀を完全解説!流れ・費用・マナー・供養方法を紹介!
重篤の連絡を受けた時にするべきこと
重篤/危篤の連絡が来たら、家族や親戚、関係先への連絡など、たくさんあって大変です。
そこで、必要最低限のことを如何にまとめましたのでこのことを念頭に覚えておくとよいでしょう。これは、事前に家族とも共有しておくことも大事なことです。
・親族や知人等への連絡(三親等以内)
・時間関係なくすぐに病院へ向かい、本人に声をかけてあげる
・現金やクレジットカードを必ず用意しておく
・職場への連絡
・キリスト教のように重篤や危篤から儀式を行う場合は、教会等へ連絡
になります。
状況によっては延命治療の判断を行う
重篤の場合、医師から延命治療を行うかどうかの判断を仰がれる場合があります。延命治療を行うと入院費など医療費が高額になる場合があります。患者の意志はもちろん、親族でよく話し合って決める必要があります。
限度額適用認定証とは?
仮に患者が70歳未満であった場合は「限度額適用認定証」を使用できます。限度額適用認定証が交付されれば、自己負担額は支払い上限までとなります。自己負担限度額は被保険者の所得区分によって金額が変わりますので、医療費が高額になりそうな場合は一度確認をしておきましょう。
重篤についてのまとめ
重篤(じゅうとく)の意味やそれに類似する危篤との違いなどについて説明してきました。改めてまとめると、以下のようになります。
重篤:病気の症状が非常に悪く、このままでは亡くなってしまうこと
危篤:重篤より回復する可能性が大変低く、いつ亡くなってもおかしくないこと
重体:事故による怪我に主に使われる用語で、生死に関わる可能性がある
重症:主に3週間以上の入院加療を必要とする怪我(生死にはあまり関係ない)
家族が「重篤である」「危篤である」と連絡があったとき、冷静に行動できる人はあまりいないかと思います。
病状も常に変わっていくため、病状を医師から正確に聞き、把握し、適切な行動をとるためにも、家族などの周囲との連絡・連携をしっかり取り合ってください。
そして、わからないことは、ためらうことなく医師や病院関係者に確認しましょう。
いざという時の場面で、この記事がお役に立てば幸いです。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール