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必要ではないものと思っていませんか?「塔婆」を準備する意味とは?

Mar 16 2020

仏壇やお墓のそばに、薄くて細長い木の板。これを塔婆(とうば)と言い卒塔婆とも呼ばれます。塔婆を見たことはあっても、何のために立てるのか、塔婆の意味をご存知の方は少ないかも知れません。本記事では、塔婆供養の意味や塔婆料についてご紹介します。

仏壇やお墓のそばに、薄くて細長い木の板が置かれているのを見たことがありますか。これを塔婆(とうば)と言います。塔婆を見たことはあっても、何のために立てるのか、意味をご存知の方は少ないかも知れません。

塔婆の意味を理解した上で、ご先祖様のお参りをすれば、より心をこめてお参りできるようになります。歴史や使われ方などもふまえて、塔婆について詳しくご説明します。

塔婆とは?(塔婆の意味)

塔婆は、故人もしくはご先祖様を供養するために建てるものです。卒塔婆(そとうば)と呼ばれることもあります。まずは、塔婆の歴史からご紹介したいと思います。

塔婆の言葉の発祥はインド

仏教の発祥地はインドですが、塔婆の発祥も同じくインドなのです。仏教の開祖であったお釈迦様が入滅(入滅:釈迦などの高僧が死ぬこと)されたとき、ご遺体が荼毘(だび)にふされたあと、残ったご遺骨(仏舎利:ぶっしゃり)は8つに分けられました。8つに分けられたのは、奪い合いによって争いが起こるのを避けるためだったと言われています。

分けられたご遺骨は、「ストゥーパ」と呼ばれる塔(仏塔)に納められました。ストゥーパとは、古代インドで使われていたサンスクリット語の一つで、「積み重ねた塔」という意味があります。ストゥーパはお釈迦様のほか、有力な部族の長の遺骨を納めるお墓としても使われていました。

このストゥーパという言葉を、中国語で音訳したのが「卒塔婆」であり、ここから塔婆と呼ばれるようになったのです。

塔婆の数え方

塔婆の数え方は、○○基(き)とするのが一般的ですが、地域によって大きな塔婆を○○基・小さな塔婆を○○本と数えることもあるので、地域の慣習に従いましょう。

塔婆の形の移り変わり

現在、私達がよく見かける塔婆は、板に文字が書かれている木製のものが主流ですが、もともとの塔婆は石でできたものでした。仏塔を簡素化した三重塔や五重塔を、さらに簡素化したものが、木製の塔婆です。

五重塔が表しているもの

五重塔の形状には、古代インドで信じられていた宇宙観が反映されています。五重塔は、やがて五輪塔と呼ばれるようになりました。形状と宇宙観を上から順にご説明すると、次の通りです。

・宝珠型…空
・半円形…風
・三角形…火
・円形…水
・四角形…地

塔婆も同じ意味を持っているため、まっすぐ板が切り落とされているのではなく、上記の形をモチーフとして形状が作られているのが分かります。宇宙も人間も、この5つの要素で生かされていると考えられているのです。

塔婆に書かれる文字や意味とは

塔婆には文字が書かれていますが、独特の文字なのですぐに読める方はほとんどいないでしょう。

表面の一番上に書かれている文字は、「梵字(ぼんじ)」と呼ばれるものです。上から順番に、「キャ・カ・ラ・バ・ア」と読みます。先述した宇宙観や如来様、元素や色などの意味が、それぞれの梵字に込められています。

当てはまる如来様は、宗派や地域性などによって解釈が異なることを覚えておくと良いでしょう。例えば、一番下のアは、大日如来(だいにちにょらい)と捉えるところと、天鼓雷音如来(てんくらいおんにょらい)と捉えるところがあります。

梵字以外に書かれる内容としては、経文、戒名、回忌、施主名、起塔日などです。この内容も、宗派や地域性、各寺院の方針などによって異なります。

塔婆に梵字を書く際は、筆と墨を使うのが本来の作法ですが、現在では印刷されているものも多く出回っています。

梵字とは?

梵字は、塔婆に欠かせない言葉ですが、あまり馴染みがない方も多いです。

梵字は古代インドで生まれたもので、「神仏を一文字で表すもの」とされています。「梵」の文字は、サンスクリット語で「けがれなき清浄」「真理をつく」「洗い清める」などの意味があります。

梵字のことを、古くは悉曇文字(しったんもじ)と呼ぶこともあり、日本では仏像や仏具、経典などと同様に大切なものと位置づけられています。

仏教の考えや宗派が多様化するのに合わせ、梵字の意味も多様化しています。解釈が異なると先述したのはそのためです。一文字で複数の神仏を意味したり、反対に一つの神仏に複数の梵字が該当したりすることがあります。

梵字は、十二支の干支にそれぞれつけられた文字があります。

・キリーク(千手観音菩薩)…子(ねずみ)年・戌(いぬ)年・亥(いのしし)年生まれ。聖観音が変化した万能の神とされています。
・タラーク(虚空蔵菩薩)…丑(うし)年・寅(とら)年生まれ。全ての祈願を受け入れてくれる神とされています。
・マン(文殊菩薩)…卯(う)年生まれ。知恵を授けてくれる神とされています。
・アン(普賢菩薩)…辰(たつ)年・巳(み)年生まれ。長寿を授ける神とされています。
・サク(勢至菩薩)…午(うま)年生まれ。苦難を乗り越え、徳をもたらす神とされています。
・バン(大日如来)…申(さる)年・未(ひつじ)年生まれ。宇宙そのものを表すと言われています。
・カーン(不動明王)…酉(とり)年生まれ。全ての災難を取り除くとされています。

梵字は、塔婆だけでなく、お守りやお札などにも用いられる文字です。自分自身や家族・身内・友人などの安全を守りたい気持ちが込められているのが分かります。

昔は墓石ではなく塔婆のみだった

昔は墓石の代わりに墓標として塔婆を立てていました。また、お墓が建て終わるまでの間の代わりの墓標としても塔婆が建てられる場合があります。

現代のお墓事情については下記記事もご参考ください。
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塔婆を立てる目的

塔婆は、故人の追善供養を目的として、多くは供養の節目に立てられます。

追善供養とは?

追善供養とは、納骨、回忌法要、お盆やお彼岸のお墓参りなど、故人に対して行う供養をさします。

追善供養の「追」は、文字通り「追いかける」という意味を持っています。また「善」は、仏教における善い行いをさします。このことから追善供養は、今を生きている私達が、仏様に対して善い行いを積み重ねることで、故人が極楽浄土へ無事辿り着けるように行うものとなるのです。

塔婆は、五輪塔を簡略化したものだとご紹介しましたが、塔婆を立てることで五輪塔を建てることにつながり、ひいては供養にもつながっていくのです。

塔婆を立てる本数

塔婆は、故人1人に対して1本立てるのが一般的ですが、厳格な決まりはありません。家族のそれぞれが1本ずつ立てることもありますし、「○○家一同」とまとめることもあります。ただし、お墓の敷地外に出てしまうほど大量の数にならないよう、できれば事前に家族間で立て方を決めておくと良いでしょう。

浄土真宗では、塔婆を立てない

仏教の宗派は、浄土宗や日蓮宗、臨済宗、華厳宗など13の宗派が存在しています。この中で、浄土真宗では塔婆を立てないことが基本です。

これは、浄土真宗の「足他力本願・他力念仏」の教えに沿っていることが理由です。浄土真宗では、人は亡くなったあとにすぐ極楽浄土へ往生すると考えられています。そのため、故人の往生を念じる必要がないことから塔婆を立てません。ただ、地域によっては浄土真宗でも塔婆を立てるところもあるようですので、菩提寺に確認を取るようにしましょう。

浄土真宗以外の宗派の方が、浄土真宗で塔婆を立てないと聞くと、不安に思われる方もいらっしゃいます。浄土真宗独自の習慣であることを伝えると、ご納得いただけるのではないかと思います。 

塔婆を立てる時期

塔婆を立てるのは供養の節目の時期だとご紹介しましたが、具体的にどのような時期や法要で立てるのでしょうか。それぞれの法要の意味も含めてご説明します。

塔婆を立てるには?

塔婆を立てるためには、まずはお寺に塔婆を立てたい旨を連絡します。その際に、いつ立てたいかなど日程も相談しましょう。遅くとも希望日の10日前には連絡をしましょう。

その後、何本立てたいかを伝えます。その際、塔婆料がいくらかかるのかも確認しましょう。

納骨式

故人のご遺骨を、お墓に納める式です。塔婆は、仏壇の周りに立てることもありますが、基本的にはお墓に立てるものですので、最初に塔婆を立てるのは納骨式となります。

納骨式を行うタイミング

納骨式は単独で行うこともあれば、四十九日や一周忌などに合わせて行うこともあり、参加人数が多くなる傾向が強い法要です。納骨式に塔婆を立てる場合は前もって僧侶に依頼しておき、当日はスムーズに式が執り行えるようにしましょう。

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年忌法要

納骨式を単独で行う場合、納骨式と年忌法要のそれぞれで塔婆を立てます。年忌法要とは、百箇日(ひゃっかにち)法要を過ぎ、一周忌から続く年単位の法要を言います。一周忌をはじめとして、三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌となり、弔い上げ(三十三回忌または五十回忌)まで続きます。

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春と秋のお彼岸

お彼岸とは、3月の春分の日と9月の秋分の日を中日として、前後3日間を含めた各7日間を言います。最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸の明け」と呼んでいます。

お彼岸のお参りは、仏教にとって大切な行事の一つです。仏教では、私達が生きている世界を「此岸(しがん)」、ご先祖さまがおられる極楽の世界を「彼岸」としています。

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お彼岸をおこなう意味

お彼岸の意味は、この世からあの世へ、悟りを開くために渡るというものです。春分の日と秋分の日は、昼と夜の長さが同じであり、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると言われています。このため、毎年この2つの時期が近づくと、ご先祖様の供養するようになったのです。

お彼岸の時期には、多くの寺院で彼岸会が行われます。ご先祖様の霊を慰め、成仏を祈る法要が開かれます。

祥月命日

祥月命日(しょうつきめいにち)とは、故人が亡くなられたのと同じ月日で、単に「命日」と呼ぶこともあります。

祥月命日に行う供養は、年忌法要ほど大がかりなものでなく、仏壇をきれいにしたり、故人が好きだった食べ物や花を供えたり、お墓参りをしたりということが多いです。そのとき、合わせて塔婆も立てます。

遠方などの理由で、命日にお墓参りに行くことが難しい場合は、塔婆の作成のみ依頼できるかどうか、菩提寺のご住職に相談してみましょう。

お盆の施餓鬼(せがき)法要

お盆には、ご先祖様があの世から現世へ帰って来るとされています。この時期に、餓鬼道に堕ちた霊(餓鬼)に対してさまざまなお供え物を供えることで、霊を救い出す唯一の手段とされているのが、施餓鬼(せがき)法要です。餓鬼たちは、自らの力では飢えや渇きなどの苦しみから抜けることはできません。

この法要は、お盆以外にも他の年中行事と合わせて行われます。ただ、お盆に行われることが多い理由は、もともと「ご先祖様と餓鬼と両方にお供え物を供える」というのが、お盆の風習だったからです。

施餓鬼法要で塔婆を立てることは、まさに供養につながる行動なのです。

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塔婆を下げる時期

塔婆を下げる時期は、特に決まっていません。ただ、塔婆は木製で、お墓は直射日光や雨が直接当たるため、劣化が起きてしまいます。劣化が進むと折れてしまうこともあるのです。

塔婆の折れを防ぐため、劣化が起きる前に新しい塔婆を立てるタイミングで古い塔婆を下げると良いでしょう。また、塔婆を新しくするまで日にちが開く場合は、白木の色が変わったり朽ちた部分が出て来たりしたら下げるようにしましょう。

塔婆の種類

塔婆の種類は、全部で5つあります。それぞれの特徴をご説明します。

板塔婆(いたとうば)

もっとも一般的に見られる塔婆で、長さ60~200cm程度、厚み1cm程度の細長い板状のものです。主にお墓の後ろもしくは周辺に立てます。長さに幅があるのは、地域の風習などによって大きさが違ってくるためです。

角塔婆(かくとうば)

角塔婆は、四角い柱型の塔婆です。墓石ができあがるまでの間、墓石の代わりにお墓の目印として使われるほか、日蓮聖人の法要に使われたり、寺院のお堂の完成時に行う落慶法要(らっけいほうよう:記念式典にあたる)で立てられたりするケースも見られます。

長さは120~210cmほど、厚さは10cmほどあり、先端が尖っています。これは、塔婆がもともと五輪塔の代わりとして使われた名残となっています。上から宝珠型や半円型などの形状で構成されていて、梵字が記されるのも、同じく五輪塔の名残です。

このように、板塔婆と角塔婆のルーツは同じなのです。

経木塔婆(きょうきとうば)

板塔婆よりも小さいサイズの塔婆です。経木とは、スギやヒノキを薄く削ったものをさし、お弁当やお菓子を入れる箱として使われています。塔婆の素材に使われる木材はいろいろありますが、経木は素材の名前でなく薄い木の板を指しますので、塔婆の名前としてつけられたとされています。

経木塔婆は、供養のために水に浮かべたり川に流したりすることがあるため、別名で水塔婆と呼ばれることもあります。長さは27~36cmほど、厚みは1mmほどです。

七本塔婆(ななほんとうば)

塔婆は、納骨式から使うと前述しました。これに対しこの七本塔婆は、初七日から四十九日法要まで7日ごとに営む七日参りで使う、文字通り7本の塔婆です。

板塔婆を縮小したような形で、長さ30~40cmほどの大きさです。形状はいろいろで、1本ずつ立てるよう塔婆立てに入っているものや、扇状になっているもの、連板のようにくっついているものなどがあります。

七本塔婆の納め方も地域によって異なります。1本ずつ立てる地域や、最初に7本とも立てて毎日1本ずつ裏返しにする地域、毎日1本ずつお焚き上げする地域など、さまざまです。

梢付き塔婆(うれつきとうば)

三十三回忌や五十回忌など、年忌法要の締めくくりにあたる弔い上げに立てられる塔婆です。枝や葉っぱがついたままの生木をそのまま使うため、「生木塔婆」と呼ぶこともあります。

使う生木は、神聖な木と称される杉が多いですが、他にも松や柳を使うところも見受けられます。また地域によって、弔い上げの場合でも板塔婆を用いる場合もあります。

生木の品種や、枝付きでもいいかどうかなどは、地域や寺院によって変わる可能性がありますので、法要の打ち合わせをするときに合わせて確認しましょう。

塔婆立ての種類

塔婆と同様、塔婆立てにも種類があります。かつては、塔婆は倒れないように地面に直接刺して立てていました。現在では、そのようなことはほとんどなく、複数の塔婆を立てられる場合や、強風に耐えうる構造の塔婆立てがたくさん見られるようになりました。

素材としては、耐久性が高いステンレス製や、墓石と同じ石を使ったものなどがあります。

塔婆の費用相場(塔婆料の相場)

法要などのお布施と違い、塔婆の費用(塔婆料)は寺院側から提示されます。寺院によって違いはありますが、1本につき5,000円程度が一般的です。

塔婆料の渡し方

塔婆料は封筒に入れ、表書きは「御布施」「塔婆代」「塔婆料」「御塔婆料」などとします。法要時に僧侶へ渡すお布施とは別の封筒を用意しましょう。封筒は、水引がついていない白いものを使うようにします。

複数の塔婆を依頼する場合には、本数分の塔婆代を1つの封筒にまとめて入れて問題ありません。金額や塔婆の本数は封筒に書かずに、メモ用紙に書いて中に入れると安心です。

メモ用紙には縦書きで記入し、右から施主・親族・親戚の順に名前を書き、左端に塔婆料の合計金額を記します。支払いの取りまとめや僧侶に渡すのは、施主が行うのが基本です。

塔婆料は薄墨で書く必要はない

お葬式の際は悲しみを表すために、香典の文字は薄墨で書くのがマナーです。塔婆料はお寺にお支払いするものなので、濃墨で書いても問題ありません。ただし、ボールペンや鉛筆、万年筆では書かず、筆ペンなどを用いましょう。

お札は旧札を入れる必要はない

薄墨と同様に、塔婆代は旧札を使う必要はありません。あらかじめお寺へお渡しすることが分かっているものなので、新札でお渡ししても問題ありません。

塔婆料を渡すタイミング

渡すタイミングは、法要の当日(始まる前まで)にお布施やお車代などと一緒に渡します。

法要後に塔婆代を渡すのはマナー違反

法要当日が忙しくなりそうな場合は、法要の前の日にお寺にお渡ししに行っても問題ありません。ただし、法要後に塔婆代を渡すのはマナー違反になるのでご注意ください。

塔婆代については「塔婆とは?塔婆の意味から塔婆代の金銭相場、包み方まで徹底解説!」の記事もご参考ください。

塔婆代とお布施の違い

塔婆代は塔婆を立てるのに必要なお金のことです。一方のお布施は、僧侶に供養を行ってもらったお礼としてお渡しするお金です。

1本の金額がはっきりと決まっている塔婆とは違い、お布施は感謝の気持ちを表すものになるため、金額ははっきりとは決まっていません。しかし一般的な法事の相場は3~5万円と決まっているので、逸脱した金額にならないようにしましょう。

また、塔婆代とお布施は別物になるので一緒にお渡しせずに、必ず包みを分けてお渡ししましょう。

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塔婆の処分方法

役目を終えた塔婆は、どのように供養し、処分を行うのが適切なのでしょうか。いくつか方法をご紹介します。

寺院や管理事務所などでお焚き上げをしてもらう

新しい塔婆を受け取る際に、それまで立ててあった塔婆を引き取ってくれる寺院がほとんどです。指定場所に置いておく、僧侶に直接渡すなど、寺院や霊園によって決まった方法があるかと思いますので、その取り決めに従いましょう。

供養じまいの専門業者に依頼する

意外に思われるかも知れませんが、宅配便などを使って専門業者に塔婆を送付し、業者が手続きをしてくれるところが増えているのです。業者によっては、供養証明書を発行してくれる場合もあるので、処分の様子を見られなくとも安心して依頼することができます。

僧侶に魂抜きの供養を依頼する

これは、かなり厚い信仰心を持った方が選択される方法でしょう。本来、塔婆は立てた時点で供養が完了しているとされており、塔婆の魂抜きは必要ないと考える方も多いです。しかし、塔婆を仏壇やお墓と同等に扱い、処分するときも魂抜きを希望される方もいらっしゃいます。

魂抜きを行ってもらえるかどうかは、菩提寺の僧侶に一度相談されることをおすすめします。供養を正式に依頼する場合は、お布施を忘れずに準備しましょう。

墓地の種類はどのように分かれている?

塔婆のことを理解するのに、墓地の種類がいくつか分かれていることも知っておくと役立ちます。

墓地を作ることができるのは、法律によって自治体で許可された場所のみと決められています。例えば、自宅の庭は墓地とは認められませんので、庭にご遺骨を埋葬した場合は法律違反となってしまうのです。種類の分類は、管理・運営元によって分けることができます。それでは種類をご紹介します。

公営墓地

公営墓地とは、地方公共団体や自治体(もしくは自治体から委託された企業・財団法人)などが管理・運営している墓地・霊園のことを言います。

公営墓地の特徴

公営墓地最大のメリットは、他の墓地に比べてコストを抑えられる可能性が高い点です。管理料(維持費)は高くとも10,000円までというのが一般的です。使用料は、霊園の立地によって大幅に変わるため、申込時にしっかり確認する必要があります。

その他のメリットとして、自治体が運営元であるため倒産のリスクが少ないこと、また自治体の住民であれば、宗教や宗派に関係なく利用できることなどがあげられます。

デメリットは、生前申込ができない場合がある、最低限の施設しかない、民間に比べて使用上のルールが多い、などがあります。

公営墓地は希望者が多く、抽選になる可能性もあるため、希望する場合はこまめに応募情報を確認しておきましょう。

寺院墓地

寺院墓地は、その名の通り寺院が管理・運営している墓地を言います。お墓と言えばお寺の隣にあるもの、という印象を持つ方も多いかも知れません。

寺院墓地の特徴

寺院墓地は、寺院の境内もしくは隣接している敷地に設置されているため、安心して利用することができます。また、葬儀・法要・供養などの際に、寺院とお墓をすぐに行き来できるので、お参りしやすいこともあげられます。

寺院という立地の特性上、寺院墓地にお墓を建てるには、その寺院の檀家になることを条件にしている場合が多くなっています。寺院と檀家は、江戸時代の「寺請制度」から現代までお互いを助け合う関係になっており、長い歴史の中で築かれた深い信頼関係を伺い知ることができます。

民間墓地

民間墓地は、宗教法人や公益法人が運営している墓地で、公園のように整備されている所も増えています。

民間墓地の特徴

民間墓地最大の特徴は、たとえ宗教法人の運営であっても、宗旨宗派を問われないことが多いという点です。

これにより、寺院墓地を利用することができないキリスト教の方々の墓地が見られることがあるのも、この民間墓地です。もちろん例外がありますので、前もって調べておきたい大切なポイントとなります。

墓石の大きさや形などを自由に選択できるほか、これまでの墓地というイメージよりも明るい雰囲気を感じられます。

公営墓地や寺院墓地と比べて、郊外に建てられるケースが多いため、民間墓地を選択する際は現地までの交通手段を確保しておくと安心してお墓参りすることができます。

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塔婆に関する知識のまとめ

「塔婆」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。 

【塔婆とは?】
●塔婆は、故人もしくはご先祖様を供養するために建てるもの
●卒塔婆(そとうば)と呼ばれることもある

【塔婆を立てる目的】
●塔婆は、故人の追善供養を目的として、多くは供養の節目に立てられる
●追善供養とは、納骨、回忌法要、お盆やお彼岸のお墓参りなど、故人に対して行う供養をさす
●塔婆は、故人1人に対して1本立てるのが一般的ですが、厳格な決まりはない

【塔婆を立てる時期】
●納骨式
●年忌法要
●春と秋のお彼岸
●祥月命日
●お盆の施餓鬼(せがき)法要

【塔婆の種類】
●板塔婆(いたとうば)
●角塔婆(かくとうば)
●経木塔婆(きょうきとうば)
●七本塔婆(ななほんとうば)
●梢付き塔婆(うれつきとうば)

【塔婆の費用相場】
●1本につき5,000円程度が一般的です

【塔婆の処分方法】
●寺院や管理事務所などでお焚き上げをしてもらう
●供養じまいの専門業者に依頼する
●僧侶に魂抜きの供養を依頼する

塔婆は、仏教の象徴である仏塔を表し、故人やご先祖様を供養するのに大切な役割を持っています。これまで、受け取った塔婆を何気なく立てていた方も、今回の記事で塔婆の成り立ちや種類などをご理解いただけたのではないでしょうか。

法要などで塔婆を受け取ったら、ぜひ書かれている内容を見てみて下さい。仏教の歴史が、少しだけ見えてくるかも知れません。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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