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卒塔婆とは?意味と種類と供養方法と相場を解説!

Feb 09 2020

卒塔婆の読み方は「そとば」「そとうば」です。卒塔婆はなぜ立てるのかと疑問に思われている方もいらっしゃると思います。本記事では、卒塔婆の歴史や由来、意味や値段相場、立てる時期、処分方法などについて詳しく解説しています。

卒塔婆って何?卒塔婆ってなぜ立てるの?と疑問に思われている方もいらっしゃると思います。

卒塔婆の意味・起源・種類・立てる時期・処分方法などを詳しく解説しました。

卒塔婆の意味(卒塔婆とは?)

「卒塔婆(そとば、そとうば)」と聞くと、それがどんな形をしているのか、どこに立っているかはなんとなくイメージできても、何のために立てられているか、いつから立てられるようになったのかまで正しく説明できる人は少ないかもしれません。
「卒塔婆」とは、1m~2m程度の細長い木製の板で、墓石の後方に立てられています。卒塔婆を立てることは、供養する人の善行になると同時に、故人の供養にもなるとされています。

卒塔婆の起源

卒塔婆の由来

「卒塔婆」の名前の由来は、サンスクリット語で「仏塔」を意味する「ストゥーパ」。

お釈迦様の遺骨を納めた塔

仏教の開祖であるお釈迦様が入滅された際、その遺骨を納めるために建てられた塔がストゥーパでした。お釈迦様の遺骨は8つの部族に分け与えられ、ストゥーパに納められたとされていますが、ストゥーパは、有力部族の首長の遺骨を納めるお墓でもありました。中には、五重塔や三重塔など建築物としても立派なストゥーパもあったと言われています。

その後、ストゥーパは仏教とともに中国に伝わり、「卒塔婆」の漢字が充てられ、さらに日本にも「卒塔婆」として伝来することとなったのです。

卒塔婆は死者を弔う墓所だった

日本に仏教が伝来したのは、西暦538年のこと(ただし、日本書紀によると552年とされています)。当時の卒塔婆は、死者を弔う墓所としての役割を担っており、鎌倉時代になると石を材料としたものも多く建立されるようになりましたが、時代の移り変わりとともに形も意味合いも変化。現在のような板状となり、追善供養のために立てられるようになったのです。

卒塔婆については下記記事もご参考ください。
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卒塔婆を立てる理由

卒塔婆を立てる理由は、前述の通り、「供養する人の善行になると同時に、故人の供養になるから」。生きている人がよいおこないをすると、それが故人の善行となり、それがまた自分に返ってくると考えられているのです。

卒塔婆を立てる時期

仏教においては、卒塔婆を立てることそのものが善行とされているので、法事や法要、お盆、お彼岸には卒塔婆を立てる慣わしがあります。

卒塔婆を立てるとなぜ供養になるのか?

では、なぜ卒塔婆を立てることが善行および供養になるかというと、ストゥーパを元に作られた「五輪塔」が供養を表すものであったため、五輪塔から発展した卒塔婆も、立てることによって供養になると考えられているのです。

ただし、浄土真宗など、卒塔婆を立てる習慣がない宗派も存在します。

浄土真宗ではなぜ卒塔婆を立てないのか?

では、浄土真宗ではなぜ故人の供養であるはずの卒塔婆を立てないのでしょうか?その理由は浄土真宗の教えに関係しています。浄土真宗では亡くなるとすぐにあの世へ行き仏となるため、あえて「無事に成仏できますように」と、先祖供養をする必要がないという考えだからです。浄土真宗で祀るのは亡くなった故人ではなく、阿弥陀仏なのです。

卒塔婆の切れ込みの意味

また、卒塔婆の上部は切れ込みによって5つにくびれていますが、これは五輪塔と同じく、仏教において宇宙を構成する5つの要素とされる「空・風・火・水・地」を表すため。仏教では、人間もこれら5つの要素によって生かされていると教えられているのです。

卒塔婆は必ず立てなければいけない?

浄土真宗以外の仏教では必ず卒塔婆は立てなくてはいけないのでしょうか?

卒塔婆を立てることは、強制ではありません。しかし、先祖供養の為に立てるものではあるので、故人を想う気持ちがあるのであればできるだけ立てた方が良いかもしれません。

卒塔婆の数え方は「基(き)」

卒塔婆は木の板なので「枚」や「本」とつい数えてしまいそうになります。しかし、卒塔婆の起源は塔なので1基、2基……と数えます。間違えいやすいので注意しましょう。

卒塔婆は何本立てるべきか?

卒塔婆を何本立てるか迷われる方もいらっしゃると思います。一般的には、故人一人に対して1基立てますが、明確な決まりがあるわけではなく、何基立てても問題ありません。

子供達だけで一基、親族一同で一基などでも問題ありません。ただし、あまりに大量の卒塔婆を立ててしまうと隣接する他のお墓の迷惑になってしまう可能性もあります。その点はよく考慮しましょう。

卒塔婆を立てる場所

卒塔婆を立てる場所はお墓の後ろが一般的です。こちらも特に決まりがあるわけではありませんので、スペースが無ければお墓の両脇などに立てても問題ありません。立てるスペースが分からない場合は、墓地の管理者に相談してみましょう。

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卒塔婆の種類

続いては、卒塔婆の種類をご説明します。卒塔婆は、大きく5種類に分けることができます。その5種類とは、「板塔婆」「角塔婆」「経木塔婆(または水塔婆)」「七本塔婆」「梢付塔婆(または生木塔婆)」で、それぞれ次のような特徴があります。

板塔婆(いたとうば)

もっとも一般的な卒塔婆は、この「板塔婆」です。1m~2m程度の細長い板状で、厚みは1cm程度です。

角塔婆(かくとうば)

名前の通り、四角い柱型の形状の塔婆です。墓石ができるまでの間、墓石の代わりの墓標として立てられることがあります。もともとは五輪塔の代用として使われていたもので、形状としては、先端が少し尖った形状をしています。長さは120cmから210cm程度で、太さは10cm角。また、角塔婆はお寺のお堂が完成した記念としておこなわれる「落慶法要」で立てられることもあります。

経木塔婆・水塔婆(きょうぎとうば・みずとうば)

「経木」とは、スギやヒノキなどの材木を薄く削ったもののこと。弁当の折箱などの簡易包装容器として使われる材木だといえば、おわかりいただけるでしょう。経木塔婆は、板塔婆をさらに薄く、小さくした形状をしています。なぜ薄く小さくしたかというと、水に浮かべたり川に流したりして供養することがあるからです。そのため、「水塔婆」と呼ばれることもあります。経木塔婆のサイズは、長さは27cmから36cm程度、厚みは1mm程度です。

七本塔婆(しちほんとうば)

「七本塔婆」とは、その名の通り7本の塔婆のこと。なぜ7本あるかというと、初七日から忌明けの四十九日までにおいて、7日ごとに7回おこなわれる法要のときに使われるから。1本の長さが30cmから40cm程度の板塔婆で、1本ずつ7本立てるタイプもあれば、7本の塔婆を1つの扇状にまとめたものもあります。また、1本ずつ順番に立てる地域もあれば、はじめに7本まとめて立てて、7日経つたびに1本ずつ裏返していく地域や、7日ごとに1本ずつお炊き上げする地域もあります。

梢付塔婆・生木塔婆(うれつきとうば・なまきとうば)

「梢付塔婆」とは、枝などがついた生木を使った塔婆のこと。生木を使うことから、「生木塔婆」とも言われます。また、古くから神聖な木とされてきた杉を使うことが多いため、「杉塔婆(すぎとうば)」と呼ばれることもあります。その他、松や柳の生木が使われることもあります。梢付塔婆は、三十三回忌や五十五回忌などの弔い上げの法要でのみ立てられる塔婆ですが、生木の種類などは地域によって異なります。

≪塔婆立ての種類≫

また、塔婆だけではなく、「塔婆立て」にも種類があります。塔婆はもともと地面に直接突き刺すものでしたが、近年、この立て方をするところは少なくなってきています。複数の塔婆を立てる場合もあれば、強風で卒塔婆が倒れる場合もあるので、こうした状況に対応するため、立て方も進化しているのです。その結果、近年は、耐久性が高いステンレス製のものや、墓石と同じ種類の石を使った塔婆立ても使われています。

卒塔婆に書かれている文字の意味

続いては、卒塔婆に書かれている文字について説明します。

卒塔婆には、さまざまな文字がしたためられています。書かれている内容は、それぞれの宗派や寺院によって異なりますが、おおまかには下記の6つの項目がしたためられています。

戒名(法名)

僧侶につけてもらった故人の戒名(法名)。亡くなった際、仏の弟子になった証として授けられる名前です。
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>>戒名とは?浄土宗の戒名の特徴から他宗の特徴、生前戒名まで徹底解説!

没年月日(命日)

故人が亡くなった日にちです。

教文

仏教の教文。宗派によって異なります。

梵字

「キャ・カ・ラ・バ・ア」の5つの梵字がしたためられています。5つの文字それぞれの漢字が表す意味は、「空・風・火・水・地」です

梵字(ぼんじ)とは?

この他、供養日に縁のある梵字が1文字したためられます。この1文字は、仏様の種という意味を持つ「種子(しゅじ)」というもので、「不動明王(ふどうみょうおう)」「釈迦如来(しゃかにょらい)」「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」「普賢菩薩(ふげんぼさつ)」「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」「薬師如来(やくしにょらい)」「観音菩薩(かんのんぼさつ)」「勢至菩薩(せいしぼさつ)」「阿弥陀如来(あみだにょらい)」「阿閦如来(あしゅくにょらい)」「大日如来」「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」の十三仏のいずれかに当てはまるのが一般的です。

施主

卒塔婆を依頼した人の名前です。

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供養年月日

卒塔婆を立てた年月日です。
ちなみに、これらの文字は一般的には墨で書かれるものですが、近年では、プリント印刷をしているところもあります。

卒塔婆の相場(費用)

次に、卒塔婆を立てようと思ったらどのくらいの費用が必要なのかを説明します。卒塔婆は、1本につきおよそ2,000円から10,000円程度で立てることができます。

卒塔婆の依頼場所

どこに依頼すればいいかというと、基本的には、菩提寺や霊園の管理者になります。

支払いの方法

法要の際などには事前にお願いしておき、支払いの際には、「卒塔婆代」「御塔婆供養料」などの表書きをした封筒を使いましょう。封筒にはのしは不要で、封筒にはその他、供養する人の名前も記しておきます。

卒塔婆代とは別にお布施もお渡しする

注意点としては、卒塔婆代とは別にお布施代が必要だということ。お願いする卒塔婆の本数分の卒塔婆料金が入った封筒とは別に、「卒塔婆御布施」「お布施」などと表書きした包みを用意しましょう。

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卒塔婆を立てる時期(タイミング)

卒塔婆を立てる時期(タイミング)は、一般的には、命日や年忌法要などです。ただし、地域によって異なり、お彼岸やお墓参りの際に立てることもあるので、嫁ぎ先などで法要に関わる際は、事前に確認しておくとよいでしょう。

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古くなった卒塔婆の処分方法

では、立てた卒塔婆はいつまでそのままにしておくのがよいのでしょうか?

これに関しては、実際のところ明確な決まりはありません。卒塔婆が古くなってきたと感じたら、寺院にお願いしてお炊き上げしてもらったり、墓地や墓苑の管理事務所に処分を依頼したりするとよいでしょう。

また、お彼岸やお墓参りの時期ごとに卒塔婆を立てる慣わしの地域などでは、そのままにしておくと新しいものを立てるスペースがなくなってしまうので、定期的に下げることが望ましいです。

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卒塔婆に関する知識のまとめ

「卒塔婆」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。

【卒塔婆の意味】
●「卒塔婆」とは、1m~2m程度の細長い木製の板で、墓石の後方に立てられている
●卒塔婆を立てることは、供養する人の善行になると同時に、故人の供養にもなるとされている

【卒塔婆の起源】
●「卒塔婆」の名前の由来は、サンスクリット語で「仏塔」を意味する「ストゥーパ」
●仏教の開祖であるお釈迦様が入滅された際、その遺骨を納めるために建てられた塔がストゥーパ
●ストゥーパは仏教とともに中国に伝わり、「卒塔婆」の漢字が充てられ、さらに日本にも「卒塔婆」として伝来することとなった
●日本に伝わったときは、死者を弔う墓所として使われていた

【卒塔婆を立てる理由】
●供養する人の善行になると同時に、故人の供養になる
●生きている人がよいおこないをすると、それが故人の善行となり、それがまた自分に返ってくると考えられているため

【卒塔婆を立てる時期】
●法事や法要、お盆、お彼岸には卒塔婆を立てる慣わしがある

【卒塔婆の種類】
●板塔婆(いたとうば)
●角塔婆(かくとうば)
●経木塔婆・水塔婆(きょうぎとうば・みずとうば)
●七本塔婆(しちほんとうば)
●梢付塔婆・生木塔婆(うれつきとうば・なまきとうば)

【卒塔婆に書かれている文字の意味】
●戒名(法名)
●没年月日(命日)
●教文
●梵字
●施主
●供養年月日

【卒塔婆の費用と依頼場所】
●1本につきおよそ2,000円から10,000円
●菩提寺や霊園の管理者に依頼する
●支払いの際には、「卒塔婆代」「御塔婆供養料」などの表書きをした封筒を使う
●封筒にはのしは不要。供養する人の名前も記しておく
●卒塔婆代とは別にお布施もお渡しする

【古くなった卒塔婆の処分方法】
●明確な決まりはない
●寺院にお願いしてお炊き上げしてもらう
●墓地や墓苑の管理事務所に処分を依頼する

 最後は、卒塔婆を立てるタイミングや処分のタイミングについて説明しましたが、一番大切なのは、卒塔婆を立てることは、立てる人の善行でありご先祖様の供養につながるということをきちんと理解することです。

ご先祖様に失礼のないよう、劣化しすぎないうちに新しいものに替えてあげられるといいですね。

また卒塔婆は地域で全く立てない、または小さな卒塔婆など多少形大きさが変わりますので、まずは地域の事情を調べてみることが大事となります。

これまで卒塔婆を立てたことがなかったという人も、次のお墓参りのタイミングなどで卒塔婆を立ててみてはいかがでしょうか?

お墓に手を合わせ、ご先祖様から受け継いできた命であることを改めて意識することによって、毎日をより丁寧に生きることができるようになるものですよ。

また、遠方に住んでいてなかなかお墓参りに赴けない人は、寺院に連絡して卒塔婆供養をお願いするのも一手。その場合は、依頼しただけで満足することなく、遠く離れていても、心の中できちんと手を合わせてあげてくださいね。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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