お墓ディレクターと呼ばれるお墓に関する専門の資格があることをご存知でしょうか。本記事では、お墓ディレクターとは何か?について、受験方法や受験資格、難易度から1級、2級の合格率、実際のお仕事内容まで詳しく解説してまいります。
皆さんは、お墓に関する専門の資格があることをご存知でしょうか。この資格こそお墓ディレクターと呼ばれる資格になります。今回の記事では、そんなお墓ディレクターについて、受験方法や難易度から、実際のお仕事の内容まで詳しく解説してまいります。
INDEX
お墓ディレクターとは?
みなさんは、様々な資格がある中でも、お墓を専門に扱った資格が存在することをご存知でしょうか。この資格こそが、今回ご紹介するお墓ディレクターというものになります。この記事では、お墓ディレクターの資格について詳しくご紹介してまいります。
お墓ディレクターとは?
そもそもこの資格は、一社)日本石材産業教会が認定する、お墓に関する様々な知識や教養を身に着けている人に対して発行される由緒ある資格になります。この資格を持っている人は、お墓のプロフェッショナルであると言っても過言ではないでしょう。
他にも、お墓に関連する資格はいくつかありますが、様々な知識を包括的に扱った資格はこれのみになります。
お墓ディレクター検定と受験資格
続いて、この検定の受験資格について詳しくご説明致します。
お墓ディレクター検定には1級と2級がある
この資格には1級と2級がそれぞれ存在していて、2級であれば、石材に関連する仕事をしている人であれば誰でも受験することが可能です。1級に関しては、2級を持っていて、かつ3年以上の実務経験が必要になるのです。
ちなみに、石材に関連する仕事は、非常に幅が広く、極端なことをいうと、直接石に触れる仕事でなくとも、石材についての出版を行う人であっても受験することは可能となっています。
お墓ディレクター検定の申し込み方法
公式サイトから申請書をダウンロードし、簡易書留郵便にて申し込みを行います。会社で一括での申し込みも可能です。
一般社団法人日本石材産業協会とは?
さて、次にご紹介するのは、この資格の認定を行う組織についてです。この組織は、石材業界に法人格を持つ統一組織を作ろうといった流れの中で生まれたもので、2009年に社団化した組織になります。
この組織は、石材産業の健全な発展と更なる向上を図ると共に、新たなる石文化の創造に努め、もっと社会に貢献することを目的として設立されました。
葬祭関係の資格については下記記事もご参考ください。
・葬儀の仕事は資格が必要?葬儀の仕事で持っていると役立つ資格一覧!
・葬儀屋に必要な資格は?葬祭コーディネーターから終活士まで完全解説!
・葬儀屋になるには資格が必要?葬儀屋になる方法と費用・年収・将来性を徹底解説!
お墓ディレクターの主な仕事
続いて、お墓ディレクターの具体的な仕事についてご紹介してまいります。お墓ディレクターはただ単に、お墓に詳しい人であるというわけではありません。石材だけでなく、宗教や宗派に関しても幅広い知識を有しています。
ですので、お客様ひとりひとりにあった、お墓の形から、石材までトータルで相談に乗り、更に必要があれば提案をするようなことが主な仕事になります。また、これらに付随する、石材を見つけて来たり、目利きをしたりするような仕事も行うことになるでしょう。
お墓ディレクターの難易度
さて、ここからは実際の試験の説明へと移ってまいります。この資格は、しっかりとした検定であるため、その試験に合格しなければ資格を得ることはできません。先程ご説明したような受験資格を満たす場合は、この試験を受験することが出来るのです。
この節では、この試験にどのような問題が出るのかといった例題と、それぞれの難易度について詳しく解説してまいります。
お墓ディレクター検定の問題例
まずは、問題の例をいくつか公式HPより抜粋してご紹介致します。
〜例題:○×問題〜
■臨済禅は武士階級に好まれ、絵画(水墨画)、演劇(能)、茶道等、中世の文化に非常に大きな影響を与えました。
■別名「卵塔」ともいわれる無縫塔は今でも多くの僧侶の墓石として建てられていることに特色があります。
■現在、行なわれている盂蘭盆会の行事のスタイルは江戸時代にできあがったものです。
〜例題:多肢選択問題〜
■曹洞禅は臨済禅と考え方がやや異なり、公案は用いず、( )=ただ坐るということを重んじています。
①只管打坐 ②自然法爾 ③一乘思想 ④三密行
■神道式の三段墓には正面に「○○家( )」と彫ってある場合が多いです。
①奥津城 ②累代之墓 ③南無大師遍照金剛 ④南無妙法蓮華経
■埋葬または火葬は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、死亡または死産後( )
時間を経過した後でなければ、これを行なってはなりません。
① 12 ② 24 ③ 48 ④ 100
<引用先>「一般社団法人日本石材産業協会」
こうした問題以外にも、写真を見て答える問題もあります。もし過去の問題を確認してみたいと思った場合には、公式HPに公開されているので確認してみると良いでしょう。
2級の難易度
まず2級の難しさですが、合格率で見ると80パーセントを超えており、そこまで難しい試験ではないことが分かります。協会が公式に出版しているテキストを購入して勉強すると良いでしょう。2級では主に、お墓に関する基本的な知識を幅広く問われることになります。
1級の難易度
さて一方で、1級の場合はどうでしょうか。1級になると難易度は格段に跳ね上がります。合格率で見ると30パーセント台まで一気に低下するのです。ここからも非常に難しい試験であるということが言えるでしょう。
テキストは2級と同じもので大丈夫ですが、その中身の知識に関しては、より専門的なところまで踏み込んだ問題が出題されるため、細かな確認が必要になります。
お墓ディレクターについては下記記事もご参考ください。
・お墓ディレクターとは?資格取得の方法と費用・年収・将来性を徹底解説!
お墓に関する他の資格
さて、ここまでお墓ディレクターに関する説明をしてまいりました。しかし、この資格以外にも、お墓に関連する資格は様々存在しています。ここからは、その他の資格について3つほど例を挙げながらご紹介してまいります。
墓地管理士
まずご紹介するのは墓地管理士と呼ばれる資格です。
墓地管理士の特徴
これは、お墓そのものというよりも、墓地に関する知識を問う資格となっています。納骨する際には埋葬許可書が必要なように、火葬や埋葬には法的な手続きが必要になります。
墓地管理士の難易度
このような法的手続きや関連法規に関する知識を有する墓地の専門家であるということが出来るでしょう。この試験は、法律に関する知識を問うものであるため、単なる選択肢の問題だけでなく、論文問題も出題されることに特徴があるといえます。
非常に重要な知識を取り入れる事のできる資格であるため、興味があれば一度チャレンジしてみても良いかもしれません。なお、この資格を取るためには、学科試験を受ける前に、所定の講習などを受ける必要がある点には十分な注意を行うようにしましょう。
石材施工技能士
続いてご紹介するのは、石材施工技能士の資格になります。
石材施工技能士の特徴
この資格は、石という素材を使ってなにか製品を作ったり、石という素材を使って施行をしたりする技術を認定する「国家資格」になります。ほかの資格と異なり国家資格であることに大きな特徴があるといえるでしょう。
石材施工技能士の難易度
この資格は、学科と技能からなる試験を突破しなければ得ることができなく、またその合格率は1級で30パーセント以下、2級でも40パーセント以下と非常に難しい試験であることが伺えます。
終活カウンセラー
最後にご紹介するのは終活カウンセラーと呼ばれる資格についてです。
終活カウンセラーの特徴
この資格は、一社)終活カウンセラー協会が認定する民間の資格になります。これは、終活に関する正しい知識を持った人が、終活をしたいと考えている人の相談に耳を傾けて、その悩みを解決するために専門家との橋渡しをする「カウンセラー」を認定するための資格であると言えます。
ですので、この資格はあくまで悩みを正しく聴くための資格であって、その悩みの解決自体は専門的な知識を豊富に持っている専門家におまかせするためのものなのです。
終活カウンセラーの難易度
この資格には2級と1級が存在し、まず2級は、自分自身でエンディングノートを書くことができて、家族や知人などに相談された時に、的確に対応することが出来るレベルであると言われています。
>>終活カウンセラーとは?資格取得の方法と費用・年収・将来性を徹底解説!
一方で1級は、他人のエンディングノートを完成までサポートすることができて、しっかりと悩みに耳を傾けて専門家へ橋渡しの出来る存在になっているレベルであると言えるのです。
他にも、終活講師認定の試験を受けて合格すれば、終活の正しい知識十分にしっかりと伝えられる存在であると認められたことになります。
終活についての資格は下記記事もご参考ください。
・終活アドバイザーとは?資格取得の方法と費用・年収・将来性を徹底解説!
・遺品整理士とは?資格取得の方法と費用・年収・将来性を徹底解説!
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お墓ディレクターについてのまとめ
「お墓ディレクター」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【お墓ディレクターとは?】
●お墓に関する様々な知識や教養を身に着けている人に対して発行される資格
●受験資格は誰でも受験可能。1級と2級がある
●実施団体は、一般社団法人日本石材産業協会
【お墓ディレクターの主な仕事】
●お墓に詳しい人であるというわけではありません。石材だけでなく、宗教や宗派に関しても幅広い知識を有している
【お墓ディレクターの難易度】
●2級はお墓に関する基本的な知識を幅広く問われる
●1級はより専門的なところまで踏み込んだ問題が出題される
さて、今回の記事では、お墓ディレクターについて、その仕事内容から難易度、その他の似たような資格まで詳しく解説してまいりました。
先程もご説明したように、ただ単に石について詳しいだけでなく、宗教などの知識を含めた本当に幅広い知識を持った、いわば石材のトータルコーディネーターであると言えます。お墓に関する相談ならどのようなことでも受けられる、お客様にとっては力強い存在になることが出来ます。
今回ご紹介したもの以外にも本当に多くの資格が存在しています。もし、他にどのようなものがあるか気になるのであれば、調べてみても良いかもしれません。特に国家資格などは取ることが難しいものになるため、受験する際には事前の準備をしっかりとしておく必要があります。
その中でも、石材に関する仕事をしているのであれば、ぜひお墓ディレクターの資格を手にしてみても良いかもしれません。一生涯の大切な資格になるため、人生でかならず取得しておいてよかったという場面に出会うことが出来るでしょう。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール