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弔辞の例文10選!書き方・話し方・マナーを完全解説!

Jun 27 2020

葬儀で故人と親交が深かった方が弔辞を読む場合があります。弔辞を依頼されたときは、落ち着いて、故人を思い、送る言葉を話せるように心をこめて準備したいです。本記事では弔事の前文や結びなどの構成や会社や友人へ弔辞の文例をご紹介します。

参列した葬儀で、または著名人の葬儀などをテレビで見て、弔辞で涙を流したことはありますか?故人と親交が深かった方の言葉は、聞いている人間の悲しみや思い出など気持ちを湧きあがらせるものです。

これから先、親しかった方の葬儀で弔辞を依頼されることがあるかもしれません。

落ち着いて、故人を思い、送る言葉を話せるように心をこめて準備したいですね。今回は、弔辞に関する注意点から実際の例文までを完全解説していきます。

弔辞とは?

弔辞とは故人への最後のお別れの言葉で、葬儀や告別式で読まれるものをしめします。

一般的に、人の死を悲しむ気持ちを表現します。そのため、一般的には、親しかった人が別れを惜しんだ言葉を読み上げることが多いです。

弔辞は、あらかじめ依頼をされた人が読みます。弔辞の依頼を受けた場合は、自分がどのような立場で選ばれたかを意識して、内容をまとめましょう。

自分だけが知っている思い出の中の故人の姿を語る事が、大事なポイントになります。

できるだけ故人とのエピソードを交え、自信と故人との関係や、故人がどれだけ素晴らしかったか、故人を失って自分の感じた悲しみや気持ちを表すことで、送り出す別れの言葉にしましょう。 

弔辞に関するマナー・注意点

弔辞には定型文はありませんが、弔辞には言葉遣いや内容にマナーとして気をつけなければならない点がたくさんあります。

大切な人への最後の言葉として悔いることなく送り出すために、弔辞におけるマナーと注意点をしっかりと押さえましょう。

弔辞を依頼されたとき

弔辞というものは、遺族からお願いされるケースが多いです。

依頼先は、友人だけではなく、職場での付き合いが長かった・深かった上司や、お世話になった恩師なども考えられます。

弔辞を依頼された場合は、引き受けるのがマナーです。どうしても読むことができない事情がない限りは快く引き受けましょう。

葬儀でのマナーについては下記記事もご参考ください。
今更聞けない葬儀・告別式のマナーと費用を地域別に徹底解説!
御葬式とは?意外と知らない御葬式のマナーや流れ、お通夜・葬儀・告別式の違いまで完全解説!

弔辞は立候補しても良いのか?

故人と親しい間柄であった場合、自分から弔辞を立候補することもできます。遺族へ「最後のお別れをさせて欲しい」と相談してみましょう。断られたのであればすぐに引き下がり、しつこくお願いするようなことは絶対に止めましょう。

弔辞の書き方

まずは弔辞の構成についてです。

弔事の構成

まずは、前文で語り出し、続いて故人とのエピソードを、最後は別れの挨拶で結びます。

語り出しは、故人へ呼びかける形で始めます。続いて、故人の人柄や偉業・業績、また受けた恩義へのお礼など、故人に対しての自分の想いを簡潔に述べましょう。

結びは、故人の安らかな永眠を願い、祈る別れの言葉で締めます。 

奉書紙に薄墨で清書する

原稿が仕上がったら、正式には、大判の奉書紙(ほうしょがみ)と呼ばれる和紙や巻紙に、薄墨で清書します。

形式が重要視されるような社葬や団体葬では、この正式な書き方が必要とされます。

書く際は縦書きで、本文の行間は詰めすぎないようにします。そうすると見栄えが良くなり、読み間違うこともなくなります。

本文を書き終えたら、読み上げる年月日、その左隣に自分の名前を書きます。

年月日や、名前はだんだんと本文よりも低い位置になるように、段落を下げて書きましょう。書き終えた弔辞は、「弔辞」と書いた和紙で包みます。 

家族葬では便箋に書いても問題ない

一方で、形式が重要視されないような小規模な家族葬などでは、便箋に万年筆でしたためる略式の弔辞でも大丈夫です。

略式の弔辞は白い封筒に入れましょう。この時、一重の封筒にするようにします。

これは、二重の封筒などを使用すると、不幸が繰り返されると言われ、縁起が悪いと考えられているからです。

弔辞の形式に迷ったときには、遺族や葬儀会社に確認をしてみると良いでしょう。

家族葬については下記記事もご参考ください。
家族葬によるメリットデメリットから、家族葬で葬儀を行う場合の費用相場までを徹底解説!
家族葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!
家族葬ってどんなお葬式?メリット・デメリットや料金の内訳も紹介

弔辞の読み方と話し方

まず、弔辞の基本の読み方です。

二人称で呼びかける

霊前に向かい故人を呼ぶときは二人称で呼びかけます。

また、故人に対しての想いは故人に届けるように語り掛けます。この時、棒読みにならないように、出来るだけ故人に語り掛けるように静かに言葉を読んでいきます。

故人との関わりや尊敬していたところ、どんな人物であったかをエピソードとともに自分の言葉で表現します。

悲しい気持ちになるのがなぜなのかも具体的な思い出をもとに言葉にしましょう。

堅苦しい言葉は使わず聞き取りやすく話す

また、堅苦しい言葉は使わないようにし、できるだけ普段通りの言葉にします。また、感情は抑えて聞き取りやすく話しましょう。

内容は自由ですが、遺族や関係者も聞いていることを意識し、特に故人との関係と故人の人柄が聞いている人に伝わるような内容にしましょう。

弔辞は原稿を読みながれでも問題ない

祝辞では原稿を読まずに話す方も多いですが、弔辞の場合は奉書紙を読むのが一般的です。読み上げた後は、ご霊前に供えましょう。

弔辞の長さについて

どのくらいの分量・長さにするかは、弔辞を読む方の人数によります。他に誰に依頼しているのかは、弔辞を書く前に遺族に確認しておくとスムーズでしょう。

弔辞は一般的には最大5人が読みます。そのため、弔辞が長いと葬儀の進行に支障をきたすのです。

読み上げる時間は3分前後、長くても5分以内になるようにまとめ、原稿用紙で2~3枚程度(850文字から1,100文字)を目安にすると良いでしょう。

実際に本番を想定し、声に出して読むことで、どのくらいの時間になるかを確認しましょう。

弔辞で使ってはいけない言葉

二重の封筒が忌み嫌われるのと同様に、縁起が悪いとされる忌み言葉も使用するのはNGです。

弔辞の場合、「重ね言葉」と「直接死を連想する言葉」が忌み言葉にあたります。 

■重ね言葉(死や不幸が「くり返される」ことを意味するので、くり返し言葉は使わない)の一例

重ね重ね、しばしば、ますます、たびたび、いよいよ、再び、返す返す、追って

■直接的に生死をイメージさせる言葉、言い換えるべき言葉

死ぬ、終わるといった死をイメージさせる言葉は、ご遺族に悲しみを蘇らせます。オブラートに包んで、言い換えをしましょう。 

死ぬ → ご逝去される

生きていた頃 → お元気な頃

終わる → ゴールする、お開きにする

悲しみ → 悲痛・傷心・哀愁・悲哀・痛恨

故人との別れ → 別離・訣別・永別

事故 → 災難・奇禍(きか)・不慮の出来事・災禍(さいか)・悲運・危難 などへ

看病 → 介護・手当・介抱・看護・手を尽くす などへ

恩を受ける → 恩義・大恩・恩情・恩人 などへ

宗教・宗派によって使えない言葉

よく葬儀などで使われる「ご冥福をお祈りします」も、仏教式のみで通用します。キリスト教や神式、また同じ仏教式であっても浄土真宗では使ってはいけません。

キリスト教では、「天国の神様の元で永遠の安らぎを得る」という考えがあります。そのため、死を惜しむような「お悔やみ」のご挨拶は、本来ならばふさわしくないです 

また、神式の場合には、亡くなった方が守り神として子孫を見守ってくれる、という死生観に基づいて「死後の世界で幸せになること」を意味する言葉はNGです。

「あの時こうしていれば…」などという後悔させる言葉も避けましょう。

宗派ごとの葬儀の違いについては下記記事もご参考ください。
仏式とは?意味・流れ・マナー・神式との違いを解説!
神式葬儀の流れとは?仏式との違いや基本的なマナーについても解説
前もって理解しておこう!葬儀の種類や宗教ごとの違いを解説

弔辞に入れるべき4つのポイント

弔辞には決まった型はありません。ただ、盛り込んでおくと良いポイントが4つあります。 

1,訃報に対しての悲しみ、気持ち

2,故人との関係

3,故人とのエピソード・人柄・経歴・功績

4,残された現在の心境と今後の決意(ご遺族への気持ちも入れると良い)、安らかな永眠を願う別れの言葉

まず1つ目のポイントです。故人の訃報を聞いて、どれだけ驚いて悲しんでいるか、を伝えましょう。 

2つ目の内容ですが、故人と自分の関係性の紹介から始めます。参列者の中には、自分を知らない方もいます。

遺族や参列者と弔辞を通して悲しみを共有するためにも、故人との関係性が伝わるようにしましょう。

続いて3つ目です。故人との関係性を紹介したら、そんな関係だったからこそ話せる故人の人柄が分かるエピソードを話していきます。

具体的にエピソードを盛り込み、他の参列者に故人の生前の様子を想像しやすいようにします。

この時に注意すべきは、マイナスな印象を与えるような内容は避けましょう。

故人との間で通じていた冗談であっても、遺族が不快になるようなことや、失敗したエピソードなどは避けた方が良いでしょう。 

最後、4つ目については故人への別れの言葉です。エピソードで語ったような故人の人柄や功績から得たものを糧に、今の自分はどんな気持ちでいるのかを交えながら、最後の別れを告げます。

自分だからこそ話せるエピソードは、ご遺族や参列者の心に残るものになるはずですので、エピソードなどは伝わりやすい言葉で簡潔に述べましょう。

弔辞の例文

それでは、実際に関係性別でいくつか例文のパターンをご紹介します。弔辞を読むことになった際の参考になれば幸いです。 

故人と友人だったパターン

○○、突然の訃報にまだ信じられないというのが正直な気持ちです。○○と初めて会ったのは、大学1年生で始めたアルバイトでしたね。

お互いに夏を楽しむために始めたアルバイトで、偶然同い年ということもあり、すぐに意気投合をしたのを懐かしく思い出します。

〇〇がいたから、アルバイトに行くのが楽しみで、結局お互いに大学4年間を同じ仕事で頑張りました。

就活に悩んでいた時も、○○はいつも優しく私の相談にのってくれました。それぞれ別々の進路に進んでも、時には仲間と、時には二人で、定期的に集まりましたね。

どんな時も前向きで、人の気持ちを明るく照らしてくれるあなたのアドバイスは、時間が経った今でも色あせることがありません。

どんな時も明るく引っ張ってくれる〇〇に、いつも助けてもらい元気をもらっていました。

ご家族の皆様、そんな太陽のような○○さんとのお別れは、ほんとうにお辛かったことと存じます。 

○○、今まで仲良くしてくれて、本当にありがとう。もう共に笑いあえるあなたがいないと思うと、寂しくて仕方がありません。どうか安らかに眠ってください。

故人が学生時代から友人だったパターン

○○ちゃん、突然の訃報にまだ気持ちの整理がつかず、悲しみでいっぱいです。

つい先月、久しぶりに会って食事をして…積もる話をして、「また来月くらいに」と言って別れたのに、まさかこのような再会になろうとは痛恨の極みです。

○○ちゃんと私との出会いは、高校の入学式でしたね。名前の順で座った席が前後になったのがきっかけで、あなたが話しかけてくれました。

同じ演劇部に入って3年間、毎日夕方遅くまで夢中で練習や演劇談義をしましたね。進学や就職で離れてからも、ご飯を食べに行きましたね。

いつも、仕事の愚痴や好きな俳優の話で盛り上がっていました。結婚してからも、住まいが近いこともあって、家族ぐるみでの付き合いが続きました。 

○○ちゃんは、高校時代からずっと変わらずお茶目で友達思いで、そして私のことをいつも理解しようとしてくれました。私にとって○○ちゃんは、家族同様の存在です。

○○ちゃんが頑張っているから、私も頑張れる・・・会っていなくてもいつもそばにいて応援しあっているような気持で生きてきました。

そんな大切な○○ちゃんの励ましをもうもらえないと思うと悲しみが募ります。

しかし、いつまでもこんな思いを感じて暗い顔をしていたら、しっかりしなさい!と喝をいれられちゃいそうですね。

私はこれから、○○ちゃんのいつもまっすぐな姿を思い出して、生きていきます。

まだ甘えるのか、と呆れられてしまいそうですが、〇〇ちゃんには、変わらず私達を見守っていて欲しいと願っています。

○○ちゃん、どうぞ安らかに眠ってください。また、天国であなたとお会いできる日を楽しみに、一時のお別れです。

○○ちゃん、本当に心よりありがとう。

故人が幼なじみだったパターン

○○君、あなたのご霊前に僕なりのお別れの言葉を申しあげます。

訃報を受けた時、私は先月あなたからお土産でいただいた紅茶を飲んでいたところでした。

すぐには信じられず、悲運が起きてしまったのだと理解した後も、まさかという思いは消えませんでした。

大声で泣きたい気持ちなのに、まだ現実と思いたくないために泣きたくない、そんな思いが今も巡っています。 

○○君は小学生のころは私以上に活発でした。あの頃、いろんな遊びもスポーツもすべて君と一緒でした。

中学生になると君は学級委員を務め、三年生になると生徒会長になったね。〇〇君の周りを引っ張る力、いつの間にか相手を従わせるような、不思議な力をもっていました。

落ち着いた態度や、どんどん凛々しくなっていく○○君に圧倒されていました。

社会に出ても、その面倒見の良さと理路整然とした態度で、仕事でも活躍していく○○君に負けるものか、と私も奮い立たされていたよ。

小学校以来、約〇〇年。私は今、ゆっくりと○○君との年月を振り返っています。

思い出の数は、おそらく他の級友の誰にも負けないと自負しています。それを、大いに誇りに思います。

そんな思い出の数々を胸に、今夜はひとりで別れの一杯をするつもりです。

涙酒などには絶対にしないから安心して、○○君もそちらで一杯やってください。当分はこんな風に離れた場所で酒を酌み交わすことになりそうですね。

突然の出来事は、私の宝物がひとつ消えた気分です。でも、私の心の中で、あなたはずっと光り輝いています。

私は○○君から頂いた素晴らしいいつも前向きに精一杯取り組むという志を胸に、これから私なりの人生を歩んでいきます。

あなたにはずっと適わないでしょうけど、あなたのように笑顔で、私も人に接するようにしていきます。

天国に行っても変わらず、こんな私を、仲間を、そしてご家族の皆さんを見守っていてください。 

○○君、これまで本当にありがとう。何度唱えても言い足りないですが、心からの「ありがとう」をお別れの言葉といたします。どうか安らかにお眠りください。 

故人が会社の上司だったパターン

社員一同を代表して、○○専務のご霊前につつしんでお別れの言葉を申し上げます。

専務というお立場でありながら堅苦しさを嫌い、親しみをもって○○さん、と呼ばせて頂いておりました。今日はいつも通り、○○さんと呼ばせていただきます。

私達は○○さんの悲報を聞き、深い悲しみに包まれております。専務が入院をされたと伺ってから、毎日どうしていらっしゃるか思いを馳せておりました。

皆でお見舞いに伺った時に○○さん自ら、このような日が来るだろうからその時の覚悟を固めよ、とお言葉を頂いた時、最後のご指示であることを私達は存じておりました。

その時から心を決めておりましたが、今はまだこの現実を正面から受け止めることはできない思いがしております。 

○○さんは創業者である先代の社長に誘われて、○○株式会社に入社され、その行動力で会社の業績アップに尽力をされました。

課長になられた時に、まだ一般化されていなかった精密機器の生産に着目をし、自社の工場の生産ラインまで改良を実行されました。

今、多くの自社製品を生み出すことができるのも、我が社が業界をリードし続けることができましたのは、○○さんの先見性のおかげであったと言えましょう。

また飛び抜けた指導力をお持ちでした。私達は○○専務に入社時から徹底的に営業力の指導を頂きました。

若輩者だった私達は、○○さんを鬼と呼んで恐れていました。

しかし、部下ひとりひとりの能力と適性を的確に見極めて、強みを活かす指示を出してくださることで、社員が皆、それぞれの役割を十分に果たすことができるようになったと思います。

そして、自分に優れた能力があるような自信を感じられるようになったことも、一度や二度ではありません。

○○さんのお言葉ひとつひとつが私達の活動の基盤であったことを、痛感しております。 

○○さん、どうかご安心をしてください。社員一丸となって、ご遺志をしっかりと受け継いで、その類い稀な営業力を、社内外に示し続けてまいります。

○○さん、本当にありがとうございました。ご冥福を心からお祈り申し上げます。

故人が会社の同僚だったパターン

○○君、わたしは今、悲しみと深い怒りを感じております。

なぜ、こんな急に君とお別れをしなければいけないのでしょうか。どうして君は最愛のご家族のそばを離れなければならないのだろうか。

学生時代から君は明るく、みんなの中心にいる人気者と共通の友人から聞いていました。入社式で始めて会った時も、君はその明るさで同期50人をまとめてくれたね。

定期的にみんなが集まる機会を作ってくれたのも気味でした。

その明るさに何度も救われ、何度も慰められたのは僕だけではなかったと思います。

未来をもっと良くしようと自分を信じ、これからの夢を語り続けていた君が、こんなに早く僕らの前から姿を消してしまうなんて本当に信じたくないよ。

○○君、君とはもう会えないことや、君の笑顔をもう見ることができないことは会社の皆の悲しみだよ。

君を永遠に失い、心にぼっかりと穴が開いていますが、君の分まで僕らが頑張っていこうと思います。

仕事にまい進をしていた君なので、どうか天国では安らかに眠ってください。 

故人が会社の部下だったパターン

○○君、このたびの突然の悲報が、ご家族や当社にとってどれだけ大きな悲しみであるのか、皆の声が君にも届いていることを信じてお別れの言葉を読ませていただきます。

君の独創力は誰よりも突出して人を惹きつけ、君の仕事の正確性とスピードがわが社の発展に大きく貢献した功績は明白であります。

よく取引先に向かう電車の中で、将来のことや今の会社に対する話をしてくれましたね。

隣で将来の自分の姿や会社への希望を笑顔で語る○○君の横顔を今でも覚えています。

自分を成長させようとする意識が高かった〇〇君は、色々な仕事に積極的に関わり、明るい人柄で先輩・後輩問わず君に憧れる社員が多いと聞いていました。

とても自慢の部下だったよ。

病気を患っていると聞いたとき、まだ若いからきっと打ち勝ってくれると信じていました。まさかこんなにも突然別れがくるとは思っていませんでした。

ご遺族様の悲しみ、まだまだ人生これからという〇〇さんのお気持ちを考えると、胸の痛む想いがいたします。ご遺族様には、この度のご不幸、心よりお悔やみ申し上げます。 

想いはつきませんが、もうお別れを告げなければなりません。〇〇さんのご活躍に会社の一同を代表して心から感謝を申し上げ、ご冥福をお祈りします。

どうか安らかにお眠りください。 

故人が恩師だったパターン

○○先生の今までの温かいご指導に改めて御礼を申し上げます。

私が先生のクラスの生徒だったのは、もう○○年前になりますね。

その頃の私は血気盛んであったため何度も放課後に厳しいお言葉を頂いたこと、懐かしく思い出されます。

先生には、陸上部の顧問としても厳しい指導をしていただきました。 

先生の数学のクラスは、いつも楽しくなるような工夫や知識を散りばめられ、笑いで溢れていました。

数学があまり得意ではなかった私ですが、先生の楽しくも熱心なご指導のおかげで卒業する頃には、数学が一番得意な科目になっていました。

『これは、奇跡だ!』と友人や家族からも、驚かれました。

また、陸上部の夏の合宿に同行いただいた時には、暑い中で生徒達と一緒になって汗を流しながらトラックでずっと立って私たちを見守ってくださった先生のお姿が、今でも昨日の事のように思い出されます。 

卒業後も、年に一度の部活の同窓会には必ずご出席してくださり、楽しい時間を過ごしました。

また、私が大学の進路で悩んだ時にも、先生はご自分の経験を話してくださり、親身に相談にのってくださいました。

先生のアドバイスのお陰で、先生と同じような道を歩みたい、と夢を描くことができ、今では私も○○先生と同様に教師として生徒と真剣に課題に取り組む日々を過ごしております。

このたびの突然の訃報は、今でも信じられません。

今後は、先生が私に教えてくださった「人と真剣に向き合う」ことを忘れずに、子供たちに大切なことを伝えてまいりたいと思っております。

○○先生のご指導で、私が今日という日を大切に歩むことができていることに心より感謝し、安らかに眠りにつかれる事をお祈り申し上げます。

故人が教え子だったパターン

○○君、もう君の名前を呼んでも、君の返事を聞くことはできなくなってしまったのですね。

○○君、君の悲報に、クラスの仲間達はみんな悲しみ、クラスは悲しみで溢れています。君にも、クラスのみんなにも、私は掛ける言葉を見つけられずにいます。

○○君、君はクラスでは物静かな子でしたね。でも、静かな優しさの奥に強さと責任感を持っていました。

君が朝いつも優しい笑顔で挨拶をしてくれることで、こちらも笑顔になることが出来ていたよ。

この学期から生き物係になりました。

ある時、クラスで育てていた花壇の花が、飛んできたボールで折れ曲がってしまった時、君は悲しみと怒りの混じった複雑な心を打ち明けてくれたね。

君は折れた花がもう一度咲かないか、一生懸命調べていましたね。

そして、ここではボール遊びに気を付けて、と看板を作ることをみんなに提案してくれました。

君の心に触れてみんなと一緒に看板を作ったのは良い思い出です。今もあの看板は花もみんなのルールも守ってくれているよ。

君のみんなに対する優しさを支えている心の強さを知り、私は心の中が暖かくなったのを覚えています。

○○くんのそんなところをクラスの仲間も知っていたね。みんなも君の何に対しても想いを持って接する優しさを、クラスのみんなも私も、君から教えてもらったよ。

君は、クラスの調和を作る大切な存在感でした。

○○君、今、私の心にはぽっかりと穴が開いてしまった気がしています。

今はそんな状態ですが、これから君の優しさを思い出して、少しずつみんなで穴を埋めていこうと思います。

この3月の卒業式は君とクラスメイトの楽しみにしていたイベントです。その時は、空の上からみんなと一緒に楽しんでください。その日まで、さようなら。

社員を代表して、社長(前社長・会長)への場合

○○株式会社前社長・故○○殿のご葬儀にあたり、全社員を代表いたしましてご霊前に弔辞を捧げます。

○○前社長は令和○年○月○日午前○時○分に、○○年にわたる生涯をとじられました。

ここに深く哀悼の意を表しますとともに、社員一同、ご遺族の皆様に心からのお悔やみを申し上げます。

○○前社長は今から○○年前に、○○に当社を設立されました。○○年間にわたり、社業ならびに業界の発展にご尽力され、当社と業界の重鎮としてご活躍になりました。

さらに、●●市の設備品の寄付や福祉面でも多大な貢献をされ、2度にわたって市長賞などの感謝状を受けられました。

平成○○年に社長職をご退任されてからも、時々アドバイスをくださり、社員を家族のように話を聞きに来てくださいました。

このように大きな存在を失うこととなり、まさに痛恨の極みです。

○○前社長は野球をご趣味とされていました。社内で毎年行われる野球大会は社長のアイディアだったと聞いております。

この野球大会では、社員との距離を縮めるよう自ら歩み寄りをしてくださり、そして時にまっすぐとした姿勢を示して下さり、社員一同が一致団結できる良いイベントでした。

大会での堂々たるピッチングは、前社長のお仕事ぶりそして生き方を象徴しているように感じられました。 

過去よりも未来を向こう、が口癖でいらした○○社長。

〇〇社長とのお別れで私どもも思い出に浸ってしまいますが、○○社長という大きな存在が今まで示していらした指針の方向をしっかりと見定め、全社員が一丸となって未来へ前進してまいることをお誓い申し上げます。

○○前社長、会社のことをどうかいつまでも見守ってください。私達も、○○前社長のお言葉を絶対に忘れません。社員一同、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

会社を代表して取引先の社長への場合

○○グループ株式会社、○○社長の社葬を執り行うにあたり、謹んで哀悼の辞を申し述べます。

〇月〇日あなたの訃報に接し、わたくしども一同は哀しみこのうえなく、まことに残念でなりません。 

○○社長、あなたは業界有数の規模を誇る○○グループ株式会社の強固な基盤を築かれたのみならず、業界全体のリーダーとして古い体質の改善に力を注いでくださり、業界の発展にご尽力をされてきました。

あなたの業績は、万人の認めるところでございます。

さらにあなたは闘病の苦難の日々を送られるようになってからも、病と闘い、最後まで打ち勝つ希望をもって奮闘されていたお姿に、畏敬の念を抱かずにはいられません。 

まさに当社の今日は、偏(ひとえ)にあなたの秀でたご見識と豊富なご経験と、卓越した指導力のおかげの賜物であります。

昨今、わが業界は多事にして今後もあなたのご指導を仰ぐべきことが多い時期に、ご逝去されましたこと、まこと痛恨の極みです。

また、あなたが生前に残された数々のご功績を顧みるにつけ、かけがえのない方を失った哀惜の念に堪えないのです。

ここに改めて○○グループ各社の役職員になりかわりまして、感謝を申し上げます。

あなたのご恩に報いる為にも、全力を尽くして社業の発展を目指すことこそが、私どもができるご恩に報いる道であると信じ、その決意を誓うものであります。

○○社長に深い哀惜の思いを込めて心からのご冥福をお祈り申し上げます。

令和〇年〇月〇日 

葬儀委員長  ○○グループ株式会社

代表取締役社長  ○○ ○○ 

著名人の弔辞

著名人のお別れの会では、その弔辞がニュースで話題になることが多くあります。多くの人の記憶に残っているのは、赤塚不二夫さんへの弔辞を読んだタモリさんでしょう。

約8分に及んだ弔辞が実は白紙で、「自分も故人の作品だった」と別れを惜しんだのは有名な話です。

こうした弔辞は、深く聞き入ってしまう魅力があります。故人に対して届けられる最後のメッセージを弔辞のご参考になさってください。 

藤原竜也さんから蜷川幸雄さんへの弔辞

俳優の藤原竜也さんは演出家の蜷川幸雄さんの告別式で弔辞を読まれました。以下は弔辞の言葉の中でのエピソードです。

===

先日、公園で一人『ハムレット』の稽古の録音テープを聞き返していましたよ。恐ろしいほどのだめ出しの数でした。瞬間にして心が折れました。

「俺のダメ出しでお前に伝えたことは全て言った。今は全て分かろうとしなくてもいい。いずれ理解できる時がくるから、そうしたら少しは楽になるから。」

===

弔辞全体からは愛弟子である藤原さんの蜷川さんの死に対するショック、愛、教えを胸にした未来への決意など想いが伝わる内容でした。

その中でも自身の心に刻まれている恩師の言葉を盛り込み、その瞬間を聞いている側にイメージさせる…これは実際に故人との大切な時間を共にしたからこそですね。 

黒柳徹子さんから津川雅彦さんへの弔辞

また、女性からの弔辞として参考にして頂きたいのは、黒柳徹子さんです。

黒柳徹子さんは、永六輔さんや津川雅彦さんなど様々な方の告別式で弔辞を読み上げています。

中でも、2018年の津川雅彦さんへの弔辞は60年以上の親交があった黒柳さんならではのエピソードが盛り込まれました。

津川さんの結婚した際のエピソードや、一人娘の真由子さんへの津川さんの溺愛ぶりを明かし、最後には「長い間、友達でいてくれてありがとう」と呼び掛けました。

故人のご家族に関してのエピソードは、家族にとっても感慨深いものであります。 

著名人(故人・弔辞を読む人も)の弔辞を50本集めた本も発売されています。この本の中には弔辞自体が舞台の様な、弔辞の脚本・演出・出演が溢れています。

<参考>弔辞 劇的な人生を送る言葉

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弔辞についてのまとめ

「弔辞」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。

【弔辞とは?】
●弔辞とは故人への最後のお別れの言葉
●葬儀や告別式で読まれるもの

【弔辞に関するマナー】
●弔辞を依頼された場合は、引き受けるのがマナー
●弔事の構成
 -前文で語り出し故人とのエピソード
 -最後は別れの挨拶で結ぶ
 -語り出しは、故人へ呼びかける形で始める
●奉書紙に薄墨で清書する
●弔辞を読むときは二人称で呼びかける

【弔辞の長さ】
●読み上げる時間は3分前後、長くても5分以内
●原稿用紙で2~3枚程度(850文字から1,100文字)を目安

【弔辞で使ってはいけない言葉】
●重ね言葉
●直接死を連想する言葉
●宗教・宗派によって使えない言葉
 -「ご冥福をお祈りします」仏教式のみで通用
 -キリスト教では「お悔やみ」の言葉は言わない。「天国の神様の元で永遠の安らぎを得る」を使う
 -神式では「死後の世界で幸せになること」はNG

【弔辞に入れるべき4つのポイント】

1,訃報に対しての悲しみ、気持ち
2,故人との関係
3,故人とのエピソード・人柄・経歴・功績
4,残された現在の心境と今後の決意(ご遺族への気持ちも入れると良い)、安らかな永眠を願う別れの言葉

弔辞とは、故人と最期に語らうことです。

どんな方にも親しい方を亡くしてしまう瞬間は、いつ訪れるかわかりません。

いつ自分が弔辞を読むことになっても堂々と気持ちを伝えられるように、他の方々の弔辞から学んでおくといいかもしれません。

記してきたように、弔辞には決まった型やルール、マナーがありますが、例文を真似しただけでは故人も悲しむと思います。

自分だからこそお話できるエピソードや気持ちを盛り込み、自分らしい最後の言葉をお伝えするようにしましょう。

無理して格好つけず、自分らしく読むことが、故人が一番喜ぶ弔辞となります。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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