急な葬儀での費用の問題に役立つ制度として互助会があります。本記事では、互助会とは何かの意味やメリット、解約におけるデメリットについてご紹介致します。
急に家族の葬儀をとりおこなう必要がある場合、問題になるのが費用のことです。葬儀の費用は高額になるケースが多いため、心配になる人もいるでしょう。
費用の問題に役立つ制度には、互助会などがあります。互助会がどのような制度か知りたい人も多いかもしれません。
この記事は、互助会について解説しており、特徴やメリット、デメリットなどがひと通りわかる内容になっています。
INDEX
互助会の仕組み・特徴
「一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会(全互助)」が推進している互助会は、「葬儀や結婚式などの冠婚葬祭に備えて費用を積み立てておこう」という発想から生まれました。互助会の仕組みや特徴を、以下で紹介していきます。
互助会の仕組み
互助会の企業は、全国にあります。数は200社を超えると言われており、選択肢は豊富です。互助会は、加入をして会員になることができます。
複数のプランから選ばれる
会では会員向けのさまざまなプランを用意しており、好きなプランを選んで利用を開始できる仕組みです。互助会費は、プランによって決まります。
会費には消費税は含まれない
ちなみに、会費に消費税は含まれません。加入をした後は、毎月一定額の互助会費を掛け金として積み立てていきます。将来、葬儀や結婚式などをする際には積立金を充てることが可能です。
毎月の負担額
互助会の相場は毎月1,000円~5,000円ほどです。互助会のプランにもよりますが25万円前後でを積み立て、葬儀や結婚式に備えます。
互助会の歴史
このような互助会は、日本人がまだ貧しい状態だった戦後に誕生した制度です。相互扶助が目的のこの制度には、積立金をセレモニーに充当できるだけでなく、プランの利用料金などの費用が割引になるサービスもあります。
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互助会の特徴
互助会のメリット
メリット①費用を速やかに用意できる
互助会を利用するメリットは、急に葬儀をおこなう必要がでた時に、費用を速やかに用意できることです。
費用が用意できないことで窮地に陥る事態が防げるところは、互助会の大きなメリットです。
メリット②積立金は葬儀意外にも使用できる
積立金は、葬儀以外の目的にも使えます。
例えば、仏壇の購入費や結婚式などのその他の冠婚葬祭の行事にも使用できます。宿泊施設やレストランと提携している互助会の場合は、提携施設の割引サービスを用意しているケースも少なくありません。
メリット③会員価格の割引サービスを使用できる
互助会の会員になることで、会員価格の特別な割引サービスを受けることができます。割引は葬儀場だけでなく、ホテルやレストラン、レンタカーやレジャー施設などでも優待割引を受けられます。
メリット④加入者だけでなく家族も使用できる
互助会は、加入者だけでなく家族の葬儀でも使用することができます。ですので、子供の加入者が親の葬儀に使用する、親が加入し子供の結婚式に使うことができます。ただし、家族のどの範囲まで使用できるかは各互助会によって異なりますので、ご注意ください。
メリット⑤引っ越し先でも使用できる
互助会は、急な転勤や引っ越しがあっても利用できるように全国で連携しています。その為、お住いの地域が変わっても安心して利用を継続することが可能です。
互助会のデメリット
デメリット①脱会するのに解約手数料がかかる
互助会を利用するデメリットは、脱会する際に解約手数料がかかることです。 手数料を引かれると、積み立てた金額の半分程度しかお金が戻らないこともあるため注意が必要です。
デメリット②家族が提携外の葬儀社を契約してしまう場合がある
また、互助会へ加入していることを家族に伝えておかないと、提携している葬儀社とは別の葬儀社を利用してしまうケースもあるかもしれません。
提携の葬儀社でないと、積立金を充当したり割引制度を利用したりできないことが多いです。また、実際に葬儀をおこなう際に、持ち出しが発生する可能性がある点もデメリットです。
積立金は、葬儀費用の一部に充当できる程度の金額です。費用の全てをまかなえるわけではないため、自分でもある度の資金を用意しておかなければなりません。
葬儀費用については下記記事もご参考ください。
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・葬儀費用がない時にどうすればいい?葬儀費用の相場から、費用がない場合の対処法を徹底解説!
互助会の選び方
数多くある互助会ですが、選び方のポイントについてご紹介します。
葬儀規模に合わせた互助会プランを選ぶ
互助会によって葬儀形式や価格、プランが異なります。
ご自身がどのような葬儀を行いたいかによって互助会プランを選びましょう。例えば、家族葬や一日葬など小規模な葬儀を執り行う場合は、互助会も高額なプランを選ぶ必要はありません。
家族葬については下記記事もご参考ください。
・家族葬とは?家族葬のメリット・デメリットから参列者をどこまで招待するかまで徹底解説!
・家族葬の費用相場は?損をしないための全国相場と費用を安くする方法を解説!
・家族葬を安くするための7つのポイントを公開!一般葬との違いとメリット・デメリット!
互助会の疑問点
最後に、互助会の疑問点についてご紹介します。
積立金が満額になる前に亡くなった場合は?
満額になる前に契約者が亡くなった場合は、足りなかった差分を支払うことで満額のときと同じサービスを受けることが可能です。
会社の互助会からのお祝い金は返礼が必要か?
結婚したときなど、会社の互助会からお祝い金を頂く場合があります。返礼をするか迷う方もいらっしゃるかも知れませんが、福利厚生でを目的としているのでお返しをする必要はありません。
互助会を解約するときの方法は?
経済状況や諸事情により、互助会を解約することができます。解約自体はそれほど難しいものではありませんが、解約書類を郵送するか窓口に届けでる必要があります。
また、前述したように解約するには解約手数料がかかります。
まとめ:互助会に加入する必要性を考慮した上で葬儀に備えるのが賢明
「互助会」について特に重要となるポイントを下記にまとめました。
【互助会の仕組み】
●「一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会(全互助)」が推進している
●葬儀や結婚式などの冠婚葬祭に備えて費用を積み立てる
【互助会の特徴】
●会費には消費税が含まれない
●毎月の負担額は1,000円~5,000円
【互助会のメリット】
①費用を速やかに用意できる
②積立金は葬儀意外にも使用できる
③会員価格の割引サービスを使用できる
④加入者だけでなく家族も使用できる
⑤引っ越し先でも使用できる
【互助会のデメリット】
①脱会するのに解約手数料がかかる
②家族が提携外の葬儀社を契約してしまう場合がある
ここで紹介した互助会は、葬儀や結婚式などの冠婚葬祭のために費用を積み立てるサービスです。
「経済的な負担が減る」などのメリットがありますが、現代では安くセレモニーをおこなうことが可能です。
家族葬などの低価格の葬儀サービスも増えています。互助会に加入する必要があるかどうかは、ケースバイケースと言えるでしょう。
加入を考えているときは、自分にとって必要な制度かをじっくりと検討したほうがよいかもしれません。
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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール