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独居老人の支援全18種類!問題点と限界基準~見極め方をすべて解説

Jun 07 2022

独居老人は近年問題視されており、行政のみならずNPO法人や民間企業といった様々な方面から支援が行われています。本記事では具体的な支援方法だけではなく、独居老人の限界基準2つと見極め方、さらに問題点まで詳しく解説します。

「高齢な親が地方で一人暮らしをしているけど、離れていてもできる支援はあるの?」

「親が介護支援は受けたくないと言っていて、どうすればいい?」

そういった不安や悩みを抱えていませんか?

たとえ元気だとしても親が70歳を過ぎてくると、同居の有無に関わらず心配ですよね。

近年、高齢者の一人暮らしが犯罪に巻き込まれることや孤独死が問題視されており、行政のみならずNPO法人や民間企業も様々な支援に乗り出しています

行政では6つの支援、NPO法人では9つの支援を以下の通り行っています。

自分でも簡単にできる見守り方法もあるため、自分にあった方法を選択することで、無理なく続けることができるでしょう。

行政が行っている支援6つ  NPO法人による主な9つの支援 
  1. 1.介護保険サービス(訪問サービス)
  2. 2.生活習慣改善対策
  3. 3.地域交流
  4. 4.地域包括支援センター
  5. 5.デイサービス・デイケア
  6. 6.特別養護老人ホーム
  1. 1.生活サポート
  2. 2.外出サポート
  3. 3.通院サポート
  4. 4.入院サポート
  5. 5.家族の代わりに身元保証
  6. 6.金銭管理の代行
  7. 7.住み替え支援
  8. 8.相続支援
  9. 9.クラブや交流会、講座

本記事では、行政やNPO法人で行っている支援だけではなく、自分でも簡単にできる3つの見守り方法も合わせて紹介しながら、独居老人の何が問題なのか、限界の基準2つと見極め方を詳しく解説していきます。

独居老人問題は、放置してしまっていると後々大事になってしまうケースが少なくありません。

漠然と不安を抱えるのではなく、具体的な支援方法を知ることで、冷静に「自分に何ができるか」を判断し対応することができます

大切な方を守りながら、また自分自身が犠牲にならないために、具体的な申込み方法や費用も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでください。

独居老人が抱える問題の一つである孤独死の今すぐできる具体的な対策については「孤独死は防げる!家族が不幸にならない為の9つの解決策と原因を紹介」の記事もご参考ください。

独居老人への支援方法

独居老人への支援は行政やNPO法人だけではなく、民間企業のサービスや見守り家電といった自分でできる方法もあります。

以下、全18通りの申込方法や費用について詳しく支援方法を紹介していきます。

独居老人への3つの支援機関

  1. 1.行政が行っている6つの支援

    要介護認定者や要支援認定者限定で費用が安く利用可能
    ※交流会といった誰でも受けれる支援もある

    2.NPO法人による9の支援

    要介護認や定者要支援認定者向けで、費用は高めで行政よりも幅広いサポートあり
    ※行政とは違い、要相談で認定者でなくても利用できる可能性があるため、要相談

    3.家族が行える3つの支援

    誰でも簡単にすぐに利用可能
    ※物によっては得られる安心感は不十分な場合もある

  2. 行政が行っている6つの支援

行政が行う支援は、費用の1〜3割の負担(収入に応じて変動)ですむため、安く利用することができます

ただし、要介護や要支援の認定を受けている方のみ利用できるサービスもあるため、注意が必要です

以下、行政が行っている6つ支援を安心度と利用しやすさを考えて、総合的なおすすめ順にご紹介していきます。

  1. 1.介護保険サービス(訪問サービス)
  2. 2.地域交流
  3. 3.生活習慣改善対策
  4. 4.デイサービス・デイケア
  5. 5.特別養護老人ホーム
  6. 6.地域包括支援センター
  7. 介護保険サービス(訪問サービス)

安心度【★★★★★】 利用しやすさ【★★★☆☆】 費用:165円(20分未満)~
利用可能な方

  ・要介護認定されている65歳以上の方 

  ・40〜64歳特定疾患病を持っている方

介護保険サービスは、要介護認定されている65歳以上の方と40〜64歳の特定疾患病を持っている方が利用することが可能です

収入がない場合は1割負担ですが、収入がある場合には金額に応じて2割〜3割負担と変動するので注意しましょう。

まずは、住んでいる市区町村市役所の高齢者福祉課や介護保険課、地域包括支援センターといった窓口で相談と手続きを行ってください。

申請すると調査員が自宅や施設などを訪問し、認定調査を行います。

認定通知は、申請した日から原則30日以内に通知が来ますので、早めに問い合わせしてください。

支援内容と費用は、以下の通りです。

サービス費用の設定

(要介護1~5の認定を受けた方)

利用者1割負担の場合

(1回につき)

身体介護

※入浴や食事・排泄、体位変換・散歩補助など

20分未満

165円

20分以上30分未満

248円

30分以上1時間未満

394円

1時間以上1時間半未満

575円

生活援助

※掃除や洗濯、食事の準備、ゴミ出しなど

20分以上45分未満

181円

45分以上

223円

※通院時の乗車・降車等介助

通院などで利用できる

98円

※1 訪問介護(ホームヘルプ)利用者負担|厚生労働省

地域交流

安心度【★★★☆☆】 利用しやすさ【★★★★☆】 費用:500円~(参加費必須)
利用可能な方

  ・誰でも利用可能

おすすめな方

  ・周囲と交流がない方

  ・趣味がなく、家に引きこもりがちな方

  ・日々の楽しみがない方

地域交流は、趣味が生まれることで、日々の生活にもメリハリが生まれ、認知症予防や孤独死対策にも繋がります

市の広報誌や役所のホームページ、市民センターやスーパー、地域包括支援センターでも紹介しており、基本的に電話で問い合わせをするだけなので、簡単に参加することが可能です。

以下、よく主催されている参考例となります。

    • 1.茶話会などでのおしゃべり交流
    • 2.ストレッチや体操
    • 3.ウォーキングやハイキング
    • 4.手芸や切り絵、絵描きなどの作品作り
    • 5.将棋や囲碁
    • 6.地域の子供との交流
    • 7.料理
    • 8.カラオケ
    • 9.日帰り温泉や旅行
    • 10.ゲートボール

他にも多くの健康講座や交流会を開催しており、中には無料で参加できるものもありますが、原則500円程度の参加費は必要なので注意しましょう

生活習慣改善対策

安心度【★★☆☆☆】 利用しやすさ【★★★★★】 費用:0円~
利用可能な方

  ・誰でも利用可能

おすすめな方

  ・周囲と交流がない方

  ・料理や掃除、洗濯などの家事が苦手な方

  ・持病がある方

厚生労働省や全国健康保険協会では、がんや心臓病、脳卒中、糖尿病といった生活習慣病を未然に防ぐために、生活習慣改善対策を行っています。

以下、心がけるべき3つの項目です。健康的な生活は、費用削減にも繋がりますので、ぜひ実践してください。

  1. 1.規則正しい生活
  2. 2.バランスが取れた食事
  3. 3.適度な運動

しかし、急に激しい運動を行ったり、食生活を変えてしまったりすると、逆に身体に良くない場合もあります。まずは無理のない範囲で、取り組んでいきましょう。

万が一、体調に優れない時には、無理をしないで病院へ行くようにしてください。

  1. 1.e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」|厚生労働省
  2. 2.生活習慣改善10カ条|全国健康保険協会
  3. デイサービス・デイケア

安心度【★★★★★】 利用しやすさ【★★☆☆☆】 費用:645円~
利用可能な方

デイサービス:介護保険の特級要介護1〜5の方

デイケア:要介護1〜5までの方または要支援1・2の方

     ※医師が専門的にリハビリが必要と判断した場合のみ

デイサービスは要介護1〜5の方のみ利用でき、デイケアは医師からリハビリが必要と判断された要支援1・2の認定と要介護1〜5を受けた方のみ利用できるため、誰でも利用できるわけではありません。

どちらのサービスも、各市区町村市役所の高齢者福祉課や介護保険課、地域包括支援センターといった窓口で相談と手続きを行えます。

デイサービス

デイサービスとは、通所介護とも呼ばれ、利用者が自宅で自立した生活ができるように、自宅まで送迎を行いながら、日中施設で食事や入浴介助・排泄介助、レクリエーションや機能訓練を行うところです。

介護保険の要介護1〜5の方のみ利用でき、費用は以下の通りです。

【通常規模の事業所の場合(7時間以上8時間未満)】

サービス費用の設定 利用者1割負担の場合

(1回につき)

要介護1

645円

要介護2

761円

要介護3

883円

要介護4

1,003円

要介護5

1,124円

通所介護(デイサービス)利用者負担|厚生労働省

デイケア

デイケアは、通所リハビリステーションとも呼ばれ、要介護1〜5または要支援1・2の認定を受けた方で、さらに医師が専門的にリハビリが必要と判断した場合のみ利用することができます。

医療ケア(身体機能の回復や維持、日常生活の回復、認知機能の改善)を行いながらリハビリをするため、医療機関や介護老人保健施設で行われているところが多いです。

デイサービスよりも施設数が少ないので、入所は難しいと思っておきましょう

要支援1・2の方

サービス費用の設定 利用者1割負担

(1月につき)

共通的サービス 要支援1

1,712円

要支援2

3,615円

選択的サービス 運動器機能向上

225円

栄養改善

150円

口腔機能向上

150円

要介護1~5の方

サービス費用の設定 利用者1割負担

(1回につき)

通常規模の事業所の場合

(6時間以上7時間未満)

要介護1

667円

要介護2

797円

要介護3

924円

要介護4

1,076円

要介護5

1,225円

通所リハビリステーション(デイケア)利用者負担|厚生労働省

特別養護老人ホーム(特養)

安心度【★★★★★】 利用しやすさ【★☆☆☆☆】 費用:10万円~
利用可能な方

・要介護度3以上で高齢者の方

原則、在宅での生活が困難な65歳以上で要介護3以上の方が入居でき、終身まで介護を受けられる施設です。

特例で、40歳〜64歳の特定疾患病が認められた要介護3以下の方も入居できる場合もあるので、諦めずに問い合わせてみることをおすすめします

民間施設よりも格安で入居できることから、待機者が多く、入居まで数年かかる地域もあるほどです。

各市区町村市役所の高齢者福祉課や介護保険課、地域包括支援センターといった窓口で相談や申込みを行えますので、早めに問い合わせておきましょう。

居宅サービスの1ヶ月あたりの利用限度額

利用できるサービスは、要介護度別に定められています。

限度額の範囲内でサービスを利用した場合には、1割(一定以上の所得者の場合、2割又は3割)の自己負担です。

※限度額を超えてサービスを利用した場合、超えた分は全額自己負担となります。

 

要支援1 50,030 円
要支援2 104,730 円
要介護1 166,920 円
要介護2 196,160 円
要介護3 269,310 円
要介護4 308,060 円
要介護5 360,650 円

厚生労働省|サービスにかかる利用料

地域包括支援センター

安心度【★★☆☆☆】 利用しやすさ【★★☆☆☆】 費用:0円
利用可能な方

   ・誰でも利用可能

おすすめな方

   ・一人暮らしの高齢者が心配な方

   ・周囲と交流したくない方

各市区町村では、各市区町村では介護・医療・保健・福祉から高齢者を支える地域包括支援センターという「総合相談窓口」を設置しています。

上記で紹介をした介護保険サービスやデイサービス・デイケア、特別養護老人ホームといった行政が運営する施設に関する相談を受付ながら、地域で活動している民生委員や声掛けなどを行っているボランティアも紹介しているのです。

市役所に直接聞いてもいいですが、インターネットで「地域包括支援センター 〇〇市」で検索すると、自分の地域の問い合わせ先が出てきます。

連絡先を控えて、分かるところに貼っておくといった対応をしておきましょう。

また、近所の家で不穏な状況(最近姿を見ない、雨戸が閉まったままなど)を見かけたり、自分が生活する上で不安なことがある場合には、お近くの地域包括支援センターに相談してください。

NPO法人による9つの支援

NPO法人では、行政では難しいような細かいサポートを行っています。

ケアマネジャーや入居される予定の施設長や担当者が、身体の様子などを詳しく聞くため、名前を名乗らなくていいところがほとんどです。

各NPO法人によって申し込み方法や費用も異なりますので、まずは気軽に困っていることを電話やメールで相談してみましょう。

高齢者向けの支援を行っているNPO法人5社

NPO法人名 費用例
1 NPO法人

都民シルバーサポートセンター

相談料無料
TEL:0800-222-3008(受付時間:平日9:00~17:00)
2 NPO法人

ひとり暮らし高齢者の笑顔をつくる会

通院・入院支援:1時間あたり1,320円~

生活支援:1時間あたり2,640円~

TEL:06-6585-7131(受付時間:00:00~00:00)
3 NPO法人 まめに暮らそまい会 軽作業:200円(30分)

お弁当宅配:500円

TEL:0573-32-1222
4 NPO法人いきいきつながる会 みまもり会員:月額4,000円(入会金3万円)

本会員:月額5,000円(入会金他合計:65万円)

TEL:06-6449-6721(受付時間:年中無休24時間対応)
5 認定NPO法人きずなの会 基本プラン合計:190万円

年額:13,200円

全国各所に事務所を展開しているため、お近くの事務所に相談(問い合わせ先一覧)
支援例一覧
  1. 1.生活サポート
  2. 2.外出サポート
  3. 3.通院サポート
  4. 4.入院サポート
  5. 5.家族の代わりに身元保証
  6. 6.金銭管理の代行
  7. 7.住み替え支援
  8. 8.相続支援
  9. 9.クラブや交流会、講座
利用可能な方

  ・要介護認定または要支援認定を受けている方

   ※認定されていない方でも利用可能な場合もある

以下、サポート内容を簡単にご紹介します。

生活サポート(費用例:1,000円~)

自宅にて食事の用意や洗濯、掃除、ゴミ出し、買い物代行、支払い代行、さらに引っ越しや要らなくなった物を処分する産業廃棄といった様々なサポートなどを行います。

要介護認定や要支援認定を受けていなくても、利用することが可能な場合があるため、相談してみましょう。

ただし、日曜日や正月、GWなどは別途費用がかかることもあるので注意してください

外出サポート(費用例:1,000円~)

外出サポートでは、通院だけの移動だけではなくお見舞いや墓参り、帰郷、散歩、買い物への同行、施設などの見学への同行などの移動をサポートします。

費用は時間や距離によって変動し、車を利用する際には、ガソリン代や駐車料金、高速代といった費用がかかるため、注意しましょう。

通院サポート(費用例:1,500円~)

外出サポートは病院までの送迎のみですが、通院サポートでは通院のための準備や乗降介助、病院での受付や精算、薬の受け取り、送迎までのサポートが可能です。

原則診察室まで同行して、医師に健康状態を伝えたり、その後の指示も本人のみならずご家族やケアマネジャー、施設職員にもフィードバックしていきます。

ガソリン費や駐車料金がかかる場合には、追加費用がかかる場合もありますので、注意してください

入院サポート(費用例:2,000円~)

荷造りといった入院準備を行い、手続きの補助や病室の荷物整理、退院時の荷物の片付けや入院中の日用品の買い物代行、入院費用の精算も対応といった入院に関わる全てのことをサポートします。

病院によっては家族の見守りを義務付けるところもあるため、常に側にいられない家族の代わりに見守りを行うことも可能です。

家族の代わりに身元保証(費用例:1回毎3万円~)

入院や手術などの同意手続き代行、死亡後の身元引受や施設入所時、就職時に家族の代わりに身元保証をしてくれます

身寄りがない方や家族がいても疎遠な方といった周囲に頼みづらい場合に、非常に便利なサポートです。

身元保証代行をすれば、病院の付き添いも可能となり、転院時の身元引受も行ってくれたり、急な入院での手続き代行も行えるため、安心して生活することができます。

金銭管理の代行(費用例:年額3万円~)

外出が困難であったり、日々の生活費や入院中、認知症といった判断力が不十分な方に対して金銭管理代行を行います。

盗難・紛失防止のため、金融機関貸金後で通帳などを保管することも可能です。

年金や家族からの援助を、予め決められた金額と期間で口座から引き出し、不足分などは必ず報告しながら管理してくれます。

住み替え支援(費用例:55,000円~)

介護施設への入居や自宅の売却、引越し、家財処分といった住み替えに伴うものは全て対応してくれます。

住まいの現状から家財の処分を行いながら、自身が高齢となり自宅を売却したい場合には、中立な立場で条件や価格の妥当性をチェックして、売却の手伝いも可能です。

相続支援(費用例:20万円~)

遺言やエンディングノート、相続で揉めないための方法を支援しています。

本人が妻に全てを相続させたくても、遺言がないと親族間で争いが起こる場合があります。

遺言があれば自分の意思に基づいて、ご自分の財産の所有者を決めることが可能なため、親族間での争いを回避しながら、スムーズに相続の手続きができるのです。

クラブや交流会、講座(費用例:1回1,000円~)

週に1回程度、看護師や歯科衛生士、運動療法士といった講師を派遣し講座を開き、レクリエーションといった交流会を開きながら、健康づくりのサポートも行っています。

囲碁や手芸などの脳トレをメインとしたクラブ活動があるので、自分が好きなものに参加することが可能です。

お年寄り同士で交流ができる場を設け、趣味といった楽しみや生きがいを見つけてみましょう。

家族が行える3つの支援

家族で行える支援では、行政やNPO法人で行うような調査や審査がないため、手軽に始めることが可能です。

ただし、有料老人ホームについては、民間であっても審査や調査は行われ、費用も特別養護老人ホームよりも高額なところが多いので注意しましょう。

以下、簡単に利用できるおすすめ順に紹介していきます。

  1. 1.見守り家電の設置
  2. 2.見守り家電の設置(費用例:3,000円~)
    3.有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の検討

  3. 1.見守り家電の設置(費用例:3,000円~)

安心度【★★★★☆】 利用しやすさ【★★★★★】 費用:3,000円~
利用におすすめな方

  ・誰でも利用可能

  ・今日から始めたい方

  ・費用を極力抑えたい方

見守り家電とは、自宅に設置することで、相手がドアの開閉やボタンを押すと登録しているスマートフォンに通知が来るサービスのことを言います。

実際にカメラで会話を楽しむことができるので、対象の方の異変だけではなく、防犯のために設置している方も多いです。

見守り家電の良さは、置くだけの物やWi-Fiを繋げるだけの物がほとんどのため、工事費用は一切かかりません。

ただし、カメラ搭載され、人の動きを感じ取る人感センサーといった商品は、監視されているように感じて嫌がる方もいるため、注意しながら設置するようにしましょう

種類は様々ありますが、中でも取り付けが簡単で費用を安く済ませたい方におすすめな3種類をご紹介します。

取り付け簡単な見守り家電3種類

1.電球1つ交換するだけで見守り開始「Hello Light」16,720円(月額費用3年分込)

月額費用:ベーシックプラン165円/スタンダートプラン495円

工事もなく電球を交換するだけで月額費用も安く始めることが可能です。

専用のQRコードを読み取ることで、24時間点灯または消灯されない場合に、見守る側に通知が送られます。

購入者のレビュー【★★★★☆】

母親の見守りのため(2020年1月21日)

一人暮らしの母親がカメラで見守って欲しいとのこと。と言ってもカメラは監視範囲が限られること、いつも見てるわけにはいかない事、やはり気が引ける事などから他の方法を検討している際、これに辿り着きました。

リアルタイム性はありませんが、病気や怪我で動けないだとか、万が一の際何日も放置ってのは回避などに効果があるかと思いこれを選びました。

ネットでアクティベートするだけの手軽さ、商品代金に3年間の通信費が含まれるのも手続きの煩雑さが回避でき助かります。取り付けて3週間、今のところ問題なく稼働しています。

兄弟でフォローしたいため、オプションの複数アドレス登録の早期運用開始を希望して星4つと致します。

※引用元:Amazon評価より

2.Mabeeeみまもり電池 13,200円(月額費用1年分込)

月額費用:1,078円
本体のみの購入であれば、3,278円で購入できます。使い方も簡単で、使っているテレビのリモコンに電池を入れるだけで、専用アプリで日々の使用状況を確認することが可能です。
チャットやアラート機能もついているため、アプリ内で連絡を取り合うこともできます。

 購入者のレビュー【★★★★☆】

負担の少ない良い商品です(2021年7月15日)

コスパのとてもよい商品です。見守られる人がある程度スマホを操作できないと設定が変わってしまい通信できなくなってしまう恐れがあります、問い合わせには大変迅速に答えていただきました

※引用元:Amazon評価より

3.【最新WiFi強化】ieGeek ネットワークカメラ 300万画素 5,899円

月額費用なく、インターネット環境さえあれば、すぐに設置することができます。

水平350度すべて見ることができ、スマートフォンのアプリからカメラ映像を見ることが可能です。音を検知して自動映像を記録ができるため、防犯上にも最適です。

ただし、Wi-Fi設定がうまくできないという声が多数あるため、インターネットに対して苦手意識があると大変かもしれません。

 

購入者のレビュー【★★★★☆】

繋がりました。(2018年11月26日)

元々使用していたカメラの調子が悪かったので、購入しました。レビューを見て3台の注文。少しドキドキしていました。とりあえずの繋がってのレビュー。

思っていたよりコンパクト。箱もコンパクトでした。

接続はなぜかwifiではうまく接続できませんでした。有線で接続を行い、そのあとにwifiを設定するとうまく接続できました。

画質は元々が100万画素だったので、雲泥の差です。これだけで買ってよかったです。レビューをすると特典までつけてくれる大盤振る舞い。まずは接続までの報告させていただきます。

※引用元:Amazon評価より

2.民間企業の見守りサービスに依頼

安心度【★★★★★】 利用しやすさ【★★★★☆】 費用:月額3,000円~
利用におすすめな方

  ・誰でも利用可能

  ・工事費用などの初期投資や月額費用が気にならない方

  ・見守り家電よりも高い安心感を得たい方

民間企業では、24時間365日緊急通報だけではなく、火災や侵入を感知した場合の駆けつけや、24時間看護師に健康相談もできるサービスなどを行っている企業があります。

調査や審査もなく利用でき、見守り家電よりも双方が安心して生活を送ることが可能です。

ただし、工事費用や月額費用は少々高めなため、充分に注意しながら検討しましょう。

1 郵便局のみまもりサービス

TEL:0120-23-28-86

みまもり訪問サービス:月額2,500円

みまもりでんわサービス:月額1,280円

駆けつけサービス:月額800円

2 セコム・ホームセキュリティ

TEL:0120-756-892

親の見守りプラン(レンタル):月額4,840円

初期費用:工事料48,400円/保証金20,000円

3 HOME ALSOK

TEL:0120-39-2413

レンタルプラン:月額2,750円

工事費用:13,200円

※他オプション料金が加算される

3.有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の検討

安心度【★★★★★】 利用しやすさ【★★☆☆☆】 費用:月額10万円~
利用におすすめな方

  ・高齢で介護も難しく、要介護3以上の方

  ・持病がある方

  ・認知症を発症している方

  ・高い費用でも問題ない方

特別養護老人ホームへの入居が難しいと判断した場合、費用は高めですが有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を検討してください。

2つの施設は、厚生労働省が定める「特定施設」に指定されているため、充分な介護サービスを受けられます

以下、2つの施設の契約方法などの違いについて紹介します。

  有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅
違い

レクリエーションなどの1日のすけージュルがあり、

居住と介護サービスなどは同時に契約

生活の自由度が高く、賃貸契約なため、介護サービスは別途で契約が必要
入居条件  原則65歳以上

要支援1~要介護5

自分の身の回りができる要介護度が高くない60歳以上の高齢者

※60歳未満でも入居は可能

初期費用 0~数億円 0~数十万円
月額費用 15万円~30万円 10万円~30万円
契約方法 施設と直接契約 不動産の賃借契約

インターネットで「自分の地域名 有料老人ホーム」と調べると出てくるため、身近にどのぐらい施設があるかを調べておきましょう。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を閲覧できるサイトも合わせて、参考にしてください。

  1. 1.東京都福祉保健局|施設をお探しの方へ
  2. 2.大阪府|高齢者施設一覧
  3. 3.LIFULL介護|業界最大級の老人ホーム検索サイト
  4. 独居老人支援を行わなければいけない6つの問題点

6つの問題点は、日頃から周囲と交流をしておくことで未然に防げるようになるため、身近に1人でも頼れる人を作っておくことをおすすめします。

独居老人への支援を行わなければいけない理由を、以下、近年問題視されている順に紹介していきます。

1.悪徳商法や詐欺などの犯罪に巻き込まれる可能性が高い

近年、高齢者を狙った悪徳商法や犯罪が増加しているため、充分に注意が必要です。

    1. 1.親族の名前を名乗り現金を騙し取るオレオレ詐欺
    2. 2.警察などになりすましキャッシュカードなどを騙し取る預貯金詐欺
    3. 3.架空料金請求詐欺未払いがあると騙す架空料金請求詐欺

    上記以外にも様々な詐欺が横行していますが、これらの詐欺は確認

    する相手がおらず信じてしまい、被害に合いやすいと考えられています。

高額な費用を騙し取られてから詐欺だったことに気がつくケースが多いため、危険性が非常に高いのです

2.孤独死が起きやすくなる

核家族化や人間関係の希薄化により、独居老人は周囲に頼る人がいない場合が多く、怪我や病気で発見が遅れてしまい亡くなってしまうという孤独死が問題となっています。

酷い場合には、長期的に放置されてから見つかるケースも少なくありません。

周囲と積極的に交流したり、行政やNPO法人の支援を視野に入れながら対策を行うことが大切です。

3.自然災害時で、避難や災害後の対応が難しい

日本は自然災害大国としても知られており、近年では地震災害のみならず台風や急な増水、土砂崩れといった災害が多く発生しています。

その時に、独居老人で周囲に頼れる人がいないと1人で荷物を持ち避難をして、災害後には土砂などの片付けを1人で対処しなければいけないのです。

4.経済面の不安

年金のみで生活していると、生活が窮困してしまう可能性が高いです。

賃貸では家賃が、自宅を所有していれば固定資産税などの税金がかかり、介護サービスを受ける場合にも費用がかかるため、暮らしに必要な充分な資金を確保しておかなければいけません。

5.健康面(認知症の進行や生活習慣病など)の不安

1人だと体調の変化にも気が付きにくく、喋り相手もいないので、そのまま寝たきりになってしまったり、認知症が発症してしまうケースが多いです。

さらに、病気や怪我、寝たきりで介護が必要になった場合、1人でどう対処すればいいのか分からなくなるため、早めの対応を心がけるようにしてください。

6.「身元保証人」がいない

万が一、入院や手術が必要になった場合、すぐに身元保証を行える人がいないと手術が行えなくなり、最悪の場合、入院自体も断られることがあります

認知症の発症などから判断力が低下してしまい、介護施設にも入居ができなくなる可能性や賃貸契約であっても契約更新に影響する場合もあるため、身元保証人は必ず必要なのです。

独居老人支援を受けるべき限界基準2つと見極め方

独居老人への支援を、受けるべきかどうかの判断は非常に難しい問題です。

以下2つの点に該当する場合には、無理をせず第三者(医師やケアマネジャー、介護保険サービス担当者など)に相談してください。

1.同居人(介護者)の体調不良

同居人(介護者)が睡眠時間を削っていたり、自分が頑張れば大丈夫と思っている場合には、無理をせず施設への入居を視野に入れながら、相談を行ってください。

本人が「最後は自分の家で迎えたい」と考えている方や「最後まで親の面倒を見なければいけない」と思い込んでしまう方が多くいます。

固定概念に固執しすぎず、ゆっくりと休めない場合には、周囲に相談をして対応策を考えるようにしましょう。

2.身体は元気だが認知症を患っている

介護は必要なくても、認知症を発症しているといつ悪化するかは分かりません。

勝手に歩き回り、外出先などで転倒し骨折してしまうと、今まで以上にケアが必要となり大変になる事例もよくあります。

そうならないために、健康であったとしても認知症だと医師から診断されている場合には、第三者を交えて相談を行っていきましょう。

まとめ【無理をしないで独居老人の支援を取り入れる】

独居老人支援を行う理由は、身元保証人の問題や犯罪に巻き込まれるリスクも高く、健康面・経済面・緊急時の不安、孤独死が起きやすくなることが問題とされているからです

そのため、行政は支援6つ、NPO法人では9つの支援が行われ、さらに自分で簡単にできる3つの見守りを挙げたことで、双方に合った支援を選択することができるでしょう。

行政が行っている支援 NPO法人による支援 家族が行える支援
  1. 1.介護保険サービス (訪問サービス)の利用  
    1. 2.地域交流への参加
      1. 3.生活習慣改善対策
        1. 4.デイサービス・デイケアの利用検討
          1. 5.特別養護老人ホームへの入居
            1. 6.地域包括支援センターの活用
  1. 1.生活や外出、通院、入院サポートを依頼
    1. 2.家族の代わりに身元保証を依頼
      1. 3.金銭管理の代行を依頼
        1. 4.住み替え支援の活用
          1. 5.遺言やエンディングノートの作成といった相続支援の活用  
            1. 6.クラブや交流会、講座への参加
  1. 1.簡単に設置のできる見守り家電の導入
    1. 2.民間企業の見守りサービスに依頼
      1. 3.有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の検討 

相手の気持ちを考えて、高齢者の一人暮らしを許してもいいのですが、危険を伴うことを理解した上でもう一度考え直すようにしてください。

自分だけで抱え込まずに、第三者を入れながら相談を行い、今の不安な生活から抜け出せるようにしていきましょう。

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【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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