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家系譜と家系図の違いから家系図の長所短所まで、意外と知らない家系図に関する基礎知識を徹底解説

Apr 09 2021

自分で作成するとハードルが高いと思われがちな家系図ですが、自分で作成する方も多くいらっしゃいます。家系図は自身のルーツを見直すだけでなく相続にも役に立つ資料となります。本記事では家系図の基礎知識から書き方・作り方まで詳しくご紹介致します。

「家系図」と聞くと、皆さんはどのようなイメージを持たれますか?

「名前と名前が線でつながってる図みたいなやつ?」

「時代劇で巻物をピューっと広げる感じ?」

「先祖代々続く旧家とかならあるんじゃない?」

など、いろいろなイメージがあると思います。

難しそうな印象がある家系図ですが、実は自分で作ることができます。さらに人の手を借りれば、より規模の大きい家系図も作ることも可能です。

今回は家系図の基礎知識や家系図と家系譜の違い、家系図を作ることのメリットデメリットになどについてお伝えしたいと思います。

家系図の基礎知識

はじめに、家系図とはどういうものなのか、そして家系図を作るにあたって必要となる「家系」とは何なのか、というところからお伝えしたいと思います。

家系とは?

家系とは、「その家の苗字(家名・かめいともいいます)を受け継いでいる系統」のことをいいます。家系は、親子や兄弟姉妹などの血のつながりがある関係はもちろん、結婚や養子縁組などで発生する血のつながりがない関係も含まれます。血統や血筋などと表現することもあります。

家系図とは?

家系図とは、自分とつながりのある家族を一覧表にしたものです。家系譜とか系図ともいわれ、同じ苗字を名乗る(名乗っていた)人たちをまとめて記載します。ご先祖様から祖父母、父母、兄弟姉妹、その子どもたちのように、古い世代の人から順に書かれています。試合のトーナメント表をひっくり返したような形をイメージするとわかりやすいかもしれません。家系図は基本的に名前のみが書かれていることが多いですが、モノによっては生年月日や職業、一族の象徴ともいえる家紋などが描かれていることもあります。

家系図があるとなぜ良いのか?

では、なぜ家系図があると良いのでしょうか。戸籍などから家系をたどっていくと、自分が知らない何世代も前の時代を生きてきた人たちが確かに存在します。自分がこの世に存在しているのは、その方たちが長い時間をかけて紡いできた生命の営みがあったからに他なりません。

家系図が存在することで改めて自分のルーツを知ることができますし、ご先祖様をはじめとした先人たちへの感謝もまた湧いてくることでしょう。また、家系図から「誰々は〇〇に住んでいた」などという情報などを得ることができます。その地は自分に所縁のある場所ということになりますので、自分のルーツを訪ねる旅をする、なんてことにも活用できそうですよね。

家系図を作成するメリットに関しては「家系図を作るには?家系図の作り方からメリットデメリットまでを完全解説!」をご覧ください。

家系図と家系譜の違い

家系図と家系譜、文字だけ見れば大した違いはないように思われますが、実は全く違うものです。ここでは、家系図と家系譜の違いやそれぞれの長所短所などについてお伝えします。

家系図と家系譜の違いとは?

家系図は、文字通り「図」です。過去から現在に至るまでの一族のつながりがわかるようにまとめたものです。名前と名前を線で結んだだけの簡素なものが多いので、いわば「〇〇一族のフローチャート」といってもいいかもしれないですね。対する家系譜は、一族の中の「〇〇さん」について、生まれた時から亡くなった時までの流れをまとめたものです。名前や生年月日などの基本項目に加え、特筆すべき内容があればそれらを追記することができます。いわば「超詳細な戸籍抄本」といってもいいでしょう。

家系図の長所・短所

家系図のメリットとデメリットについてご紹介します。

家系図の長所

前述の通り、家系図があると自分のルーツを知ることができます。自分の父母や祖父母くらいまではわかっていても、その先となると写真もなければ名前もわからない、という人も多いのではないでしょうか。家系図を作成すれば、自分の知らない先代の人たちや、その方たちと自分とのつながりを知ることができます。そしてこれらの関係性をまとめて記すことで、それを後世に残すことができます。

また、家系図は血縁や婚姻、姻戚関係などを示したものですから、一族の中で相続が発生した時にも非常に役立ちます。相続の際は、戸籍謄本や除籍謄本、住民票や印鑑証明書などを用意する必要がありますが、家系図があればそれを見ることで関係性が把握できるため、書類の用意がスムーズにでき、相続手続きの早期終了にもつながります。写真が残っている方の場合は、それも載せることでより詳しい家系図に仕上げることができるでしょう。

とは言っても相続は遺産相続が大きく絡むため、トラブルの元にもなりやすいです。相続についてのご相談はやさしい相続でも無料で承っていますので、お気軽にご連絡下さい。24時間365日無料で専門オペレーターが対応致します。

また、相続については下記の記事もご参考ください。

相続とは?意味と基礎知識を完全解説!

遺産相続の兄弟の割合・トラブル・手続きを完全解説!

養子縁組の相続を完全解説!養子が受取れる相続分・節税効果を紹介!

家系図の短所

家系図はあくまでも一族の関係性を表した図であり、一目でわかるよう簡潔にまとめる必要があるため、記載事項は名前のみか、あっても生年月日あたりまでが限度です。そのため、個々の詳細について深く知ることができません。より詳しい家系図を、と考える場合は、次にあげる家系譜の作成を検討してみるのもいいでしょう。

家系譜の長所・短所

家系譜のメリットとデメリットについてご紹介します。

家系譜の長所

家系譜があると、個々のより詳細な情報を記載することができます。名前や生没年月日の他にも様々な項目を入れることができるので、家系図だけでは得られない情報を知ることができます。家督相続や隠居、表彰や叙勲などの記載もできますので、特記すべき項目があればできるだけ付け加えるといいでしょう。

また、家系譜に病歴や死因などについての記載があると、家系的に○○の病気になりやすい、などという推測も立てられるかもしれません。そうすれば、生活習慣の改善等による疾病予防にもつながっていくことになるでしょう。ちなみに、家系譜の作り方に関する特別な決まりはないので、書式や内容は作成者の自由です。

家系譜の短所

家系譜は、一個人のより詳細な情報をまとめるため、家系図のようにひとつするのは困難です。また、個人の情報をできるだけ多く記載するには事前の下調べも大切です。そして、作る必要がある人数が増えれば増えるほど作業に困難をきたすことが予想され、完成するまでの時間と手間は相当なものになります。複数人の家系譜を作る必要がある場合は、書式を統一するなどして、できるだけ作業効率を上げる工夫が必要になってくるでしょう。

家系図と家系譜の違いのまとめ

ここまで家系図と家系譜について述べてきました。

まとめますと、

●家系図…自分とつながりのある人たちをひとつにまとめたもの
●家系譜…特定の個人についてできる限り詳細な内容をまとめたもの


ということになります。

家系図の種類

一口に家系図といっても、名前を連ねて線でつなげばいいというものではありません。家系図の作成にあたっては「系統」というものが必要になります。では、系統とはいったいどのようなものなのでしょうか。以下に系統についてまとめてみました。

一系統

一系統は、1つの名字をたどって家系図を作ります。父方姓もしくは母方姓のどちらかを選び、調査してまとめるのが一般的です。

二系統

二系統は、2つの名字をたどって家系図を作ります。父方姓と母方姓の両方を調査してまとめるのが一般的です。

三系統と四系統

三系統は、3つの系統をたどって家系図を作ります。(例:父の父方、母の母方、配偶者の父方など)四系統は、4つの系統をたどって家系図を作ります。(例:父の父方、父の母方、母の父方、母の母方など)

三十二系統(直系のみ)

32系統は、直系(父母、祖父母…)のみをたどって家系図を作ります。自分の父母からはじまり、高祖父母(ひいひいおじいさん・ひいひいおばあさん)までをまとめたもので、およそ5代前まで遡ることができます。自分の血筋を知りたい人向けの家系図といえるでしょう。

家系図の作り方

では、実際に家系図を作ることになった場合、一体どのようにして作るのでしょうか。ここでは、自分で作る方法と専門家に依頼する方法についてお伝えします。

家系図を自分で作る方法

家系図を自分で作る方法についてご紹介します。

①どのような家系図を作るか決める

まず最初に、

●何系統の家系図を作るのか
●誰を基準に作るのか


をきちんと決めることが重要です。

②戸籍謄本の入手

家系図作成の基になるものとして真っ先に思い浮かぶのが戸籍謄本ですよね。まずはこれを取り寄せるところからはじめましょう。補足ですが、戸籍簿電子化後の戸籍謄本を「全部事項証明」といいますが、窓口では戸籍謄本で通じるので大丈夫です。

自分自身の戸籍謄本はもちろん、必要に応じて祖父母やその先の人たちの戸籍謄本や改製原戸籍などを取りますが、本籍地がある役所でしか交付できないので注意が必要です。なお、既に亡くなっている人の場合は戸籍謄本ではなく「除籍謄本」を取ります。改製原戸籍は、戸籍や除籍謄本を取る役所に改製原戸籍の有無を問い合わせ、ある場合はそこから、ない場合は転籍前の役所から取り寄せることができます。

ちなみに、改製原戸籍がある場所は戸籍謄本の右上にある転籍の記載事項を見ればわかります。謄本を取る際に本人確認があるかもしれませんので、念のため写真付きの身分証明書を持参しましょう。

本籍地が遠方の場合は郵送での申請も可能で、取り寄せる場合は以下のような流れになります。

調べたい人の本籍地がある役所から、戸籍謄本を取るための書類(全部事項証明(戸籍謄抄本等交付請求書))を取り寄せます。役所によってはホームページから必要書類をダウンロードできるところもあるので、対応していればそれを印刷して必要事項を記入します。その後電話で交付手数料の金額を聞き、郵便局で同額の定額小為替を購入します。

送付および返信用封筒に貼る切手がない場合は、この時に購入しておきましょう。さらに本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)のコピーも用意します。必要書類が全部揃ったら役所に郵送し、返送されるのを待ちます。返信までにかかる日数は、通常で1週間~10日ほどです。

③現地調査をおこなう

中には、戸籍だけではたどれないケースが出てくることもあります。その時は別の方法による調査が必要です。例えば、実際に現地へ行き、本家分家筋やご近所への聞き込み、菩提寺があればお寺の過去帳を見せていただくのもひとつの手です。

また、現地の図書館や郷土資料館などには、古文書や人別帳などの文献が保管されている場合があります。閲覧可能なものであれば見せていただくといいでしょう。現地調査の際は、入念な準備と記録の保管作業が必要です。その場に行ってから慌てないためにも、事前にアポイントメントを取ったり、記録に必要なツール(筆記用具やカメラ、レコーダーなど)を準備しておきましょう。

情報が全て揃ったら、あとはそれをまとめていきます。家系図を作成するためのフリーソフトを使えば、テンプレートを埋めていくことで完成するものがほとんどです。万一の事態に備えて、パソコン本体の他に、CD-ROMやUSBなどにも保存しておくことをおすすめします。

家系図の作成を専門家に依頼する方法

家系図を作りたいけど時間がない、自分で作るのは難しい、という場合は専門家(業者)に依頼することができます。家系図の作成を専門家に依頼すると、どんな家系図を作りたいのか?というヒアリングから始まり、戸籍謄本の取得代行から作成、納品までの全てを任せることができます。

デザインや納品形態も多種多様で、エクセルデータやCD-ROMなどのデジタル版から、大和綴じの和本や桐箱入り、書家がしたためた巻物で納品してもらえるところもあります。作成料金は、調査費用と合わせて一系統だと5~6万円、二系統だと8~12万円、というところが多いです。調べる系統が多かったり、幕末期より前の情報を入れる場合などは別途追加料金が発生します。大掛かりな家系図で豪華な装丁を施した場合は、総額で100万円以上になるケースもあります。WEBで検索すれば家系図を取り扱う業者がたくさん出てきますので、比較検討して見積もりを取るといいでしょう。

家系図の作成方法についてより詳しく知りたい方は「家系図を作るには?家系図を作る際の調査方法を完全解説!」もご覧ください。

家系図の書き方

家系図を作る時には、独特の作図法則があります。自分で作る時は、以下のルールに沿って作成するといいでしょう。

家系図を書く際のルール

家系図を作る時に押さえておきたいルールは以下の通りです。今回は縦書きで作る際のルールについてお伝えします。

1番昔の人が1番上
例えば曽祖父母から記載する場合であれば、曽祖父母が一番上になります。その下に祖父母、父母、自分と続きます。

●同じ世代は同じ段
自分と配偶者、兄弟姉妹は同世代になります。段をずらすとわかりづらくなるので、同じ段に横並びになるように書きます。

【夫婦関係】
●夫婦関係は横二重線
夫婦は横二重線で結びます。一本線でも問題ありませんが、婚姻関係がわかりやすいように二重線を用いることが多いです。なお、配偶者が複数いる場合は、以下のどちらかに統一して作成します。

●夫が中央、右に前妻、左に後妻を書く

●夫が一番右、前妻を左、後妻をその左に書く

【親子関係】
●親子は一本線
夫婦の二重線の真ん中からまっすぐに一本線を引きます。子どもが複数の場合は線を枝分かれさせて、右から生まれた順に書きます。

●養親養子は縦二重線
一本線でも構いませんが、実子と養子を区別する場合は縦二重線のほうがわかりやすいでしょう。

家系図を書く際の注意点

家系図の作成について、主な注意点をまとめました。まず。家系図の作成にはかなりの時間を要します。完成までに時間的な制約がある場合は、それを見越した段取りを組む必要があります。業者に頼んだ場合でも相応の日数がかかるので、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

また、家系図は名前のみ(入れても生年月日くらい)を記載するのが基本です。あれもこれもと内容を盛り込んでしまうと、非常に見にくい家系図になってしまいます。情報盛りだくさんに仕上げたい場合は、家系譜の作成を検討するほうがいいかもしれません。

さらに、家系図作成は、戸籍謄本を基にして作成しますので、中には自分が知らなかった、知りたくなかった事実(離婚や再婚、養子縁組、婚外子や認知の事実など)が書かれていることが稀にあります。事実を知ることでショックを受ける可能性があることや、それを冷静に受け止める覚悟が必要になるかもしれません。

家系図の基礎知識についてのまとめ

 「家系図」の基礎知識についてのポイントを下記にまとめました。

【家系図とは?】
●自分とつながりのある家族を一覧表にしたもの

【家系図を作成するメリット】
●自分のルーツを改めて知ることができる
相続が発生した時に親族との関係性がスムーズに把握できる

※相続についてのご相談はやさしい相続でも承っています。

【家系譜との違い】
家系図は関係性のみを記載。家系譜は、家系図では得られないより詳細な情報を記載することができる
●書式や内容は作成者の自由

【家系図の作り方】
●自分で作成する場合は、下記手順でおこなう。
①誰を基準に、何系統の家系図を作るのか決める
②戸籍謄本の入手
③(場合によっては)現地調査をおこなう
●専門家に依頼する方法もある

【家系図作成のルール】
1番昔の人が1番上
●同じ世代は同じ段
●夫婦関係は横二重線
●夫が中央、右に前妻、左に後妻を書く
●夫が一番右、前妻を左、後妻をその左に書く
●親子は一本線
●養親養子は縦二重線

【家系図を書く際の注意点】
●家系図の作成には時間がかかるため、余裕をもったスケジュールを組む
●内容を盛り込んでしまうと、非常に見にくい家系図になってしまうので注意
情報を多く取りこみたい場合は、家系譜の作成を検討する
●戸籍謄本を基にしているので、自分が知りたくなかった事実(養子や婚外子など)を知ることになる場合もある

家系図は、自分や家族のルーツを知ることができる便利なツールですが、完成までには時間もお金もかかります。また、家系図があることで相続手続きの補助資料になるなど、家族一族にとってメリットを享受できる場合もあります。

その反面、新たな発見がある一方で、知りたくなかった情報に遭遇する可能性も否定できません。家系図はいわば「生命の履歴書」。昔の情報が淘汰されてしまう前に、後世に残せる「みんなの履歴書」を、あなた自身の手で完成させてみてはいかがでしょうか。

 

 

【監修】高橋圭(司法書士・宅地建物取引士)

略歴
高橋圭 (たかはし けい)
青山学院大学法学部卒業。
2007年司法書士試験に合格後、都内司法書士法人にてパートナー司法書士としての勤務を経て2016年ライズアクロス司法書士事務所を創業。
司法書士法人中央ライズアクロスグループCEO代表社員

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