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直葬でも戒名は付けるべき!意外なデメリットと安く付ける方法を解説

Sep 15 2022

直葬する際に戒名は必ずしも必要ではありません。各種コストを抑えられるといったメリットもある一方で、菩提寺との関係悪化などのデメリットもあります。自身の墓を生前に手配しておく必要まで出てきかねないので、直葬や戒名の有無は慎重に判断しましょう。

「葬儀は直葬にしたいけど、戒名って必要なのかな?」

「戒名付けないと、何か問題ってあるの?」

「直葬(ちょくそう)」とは、お通夜やお葬式をせずに火葬だけを行う葬儀の事で、別名「火葬式」とも呼ばれます。

なお直葬については、「直葬とは?流れ・費用・マナー・選ばれる理由を完全解説!」で、実際の流れや費用など初めての方でも戸惑わないよう詳細にご紹介しています。

経済的な理由や、伝統的かつ宗教的な従来のお葬式のやり方にこだわらない人が増えたことに伴い、最近増加している葬儀の方法です。

また「戒名」とは、仏の弟子となった際にその証として与えられる名前の事です。費用は戒名のランクやお寺によって変動しますが、30万円~ほどになることが多いでしょう。

相場参考:戒名の値段は30万円?必要性から相場・費用を抑える方法まで全解説

直葬は故人に戒名が無くても行えますが、できれば戒名を付けて執り行うことをおすすめします。

戒名を付けた方がいい理由、言い換えれば戒名を付けないことによるデメリットとしては、様々なことがあります。

中でも考えていただきたいのは、「戒名を付けなかったことを、葬儀後に後悔するケースがある」という点です。

事実、私たちが葬儀を終えたお客様の中には、「葬儀の後、身内に不幸が起きた。(故人に)戒名を付けなかったのが原因かもしれない…」と気に病まれる方も多くいらっしゃいます。

その為、法事からはお坊さんを呼ばれるという方が月に10件近くいらっしゃるのです。

「本当に戒名を付けなかったことを、これから先も後悔しないのか?」は、十分に検討する必要があります。

なお、戒名をつけずに直葬を行う場合、次のようなメリットがあります。

1.葬儀費用を抑えられる 戒名への費用を含む葬儀費用を抑えられる
2.時間的なコストもかからない お寺とのやりとりや各種手配が不要になる

またその一方で、下記5つのデメリットも考える必要が出てきます。

1.菩提寺との関係が悪くなる 墓への納骨がしてもらえない
2.親族から批判される 一般的な事ではないため、批判されかねない
3.法事が行えない 仏教徒とみなされず、仏式での法事が行えない
4.菩提寺のお墓に入れない 関係を絶ったとみなされ、お墓に入れてもらえない
5.葬儀後に後悔するケースがある 戒名を付けてあげるべきだったと選択を悔やむ人も多い

※菩提寺(ぼだいじ)とは、代々お世話になっているお寺です。

今回の記事では、直葬を戒名なしで行った場合のメリット・デメリットの他、戒名にかかる費用を抑える方法や、準備すべき事までご紹介しますので、ぜひご覧ください。

また、戒名の値段の決まり方やその相場については、「戒名とはなにか?戒名の構成やランクを一覧にしながら戒名の付け方やお布施の相場、お布施について完全解説!」で詳しく解説しています。

直葬や戒名について気になった方は、ぜひそちらもご覧ください。

直葬でも戒名は付けた方が良い

結論から申し上げると、「直葬でも戒名は付けた方が良い」という事になります。

確かに戒名を付けずに直葬をした場合、コストの節約といったメリットがありますしかし同時に、メリットを帳消しにしかねないデメリットも発生してしまうためです。

戒名をつけずに直葬をした場合のメリットとデメリット

では、どのようなメリットとデメリットが考えられるのか、具体的にご紹介します。

メリット(効果が大きい順) デメリット(起きうる時系列順)
1.葬儀費用を抑えられる

2.時間的なコストもかからない

1.菩提寺との関係が悪くなる

2.親族から批判される

3.法事が行えない

4.菩提寺のお墓に入れない

5.葬儀後に後悔するケースがある

メリット

メリットとして挙げられるのは、次の2点です。

メリット(効果が大きい順)
1.葬儀費用を抑えられる

2.時間的なコストもかからない

葬儀費用を抑えられる

まずメリットとしては、30万円以上の葬儀費用を抑えられる点があります。

そもそも直葬は火葬だけを行い、通夜と告別式を行わない方式であるため、それだけでも従来の葬儀より費用は抑えられます。

戒名を付けないことで、戒名を付けてもらった際に平均30万円は支払う必要のあるお寺へのお布施も支払わずに済み、より一層リーズナブルに葬儀を行うことが出来ます。

時間的なコストもかからない

また、時間的なコストをかけずに済むのもメリットです。

従来のように菩提寺の住職に戒名をつけてもらうとすれば、通常は葬儀での読経とセットです。

となれば、菩提寺とのやり取りの他、場合によっては火葬場まで住職に来てもらう際の足の確保まで、最大で3日間の時間を割いて行う必要があります。

戒名を付けなければ、これらにかける時間も節約できるのです。

デメリット

一方、デメリットとしては、以下の5点が考えられます。

デメリット(起きうる時系列順)
1.菩提寺との関係が悪くなる

2.親族から批判される

3.法事が行えない

4.菩提寺のお墓に入れない

5.葬儀後に後悔するケースがある

菩提寺との関係が悪くなる

戒名をつけないことによるデメリットとして最も影響が大きいのは、菩提寺との関係が悪くなってしまう可能性があることです。

通常、菩提寺のある人が亡くなった場合は、先祖代々の繋がりがあるその寺の住職から戒名を頂いたうえで、更に住職に読経をしていただきながら葬儀を行うのが一般的です。

葬儀を行わない直葬という時点であまり良くは思われないうえ、更に戒名をつけないということになれば、言わば菩提寺との絶縁を意味することになります。

それは自分の死後、菩提寺の墓に入れないという事にも繋がります。菩提寺をお持ちの方は、直葬にしたい希望と併せて必ず菩提寺に相談しましょう。

親族などから反感を買う

親族や故人の親しい友人などから批判されかねないという事も、デメリットとして考えられます。

戒名をつけない直葬は、まだ一般的ではありません。そのため特に保守的な地域の場合、葬儀を行わない、しかも戒名も付けないという事を批判する親族などもいるでしょう。

そうなれば遺族にも精神的な負担となり、せっかく良好だった人間関係にもひびが生じます。

どうしても戒名を付けないという場合は、事前に「決定」ではなく「相談」という形で自分の考えを親族や親しい友人に伝え、理解を求めましょう。

法事が行えない

戒名を付けずに直葬を行った場合、初七日法要といった後日行われる仏式による法事も、行えない可能性があります。

戒名は仏門に入ったことを証明する名前です。そのため、戒名を頂かないということは仏教徒とみなされません。

そうなると、関係の悪化した菩提寺においてはもちろんのこと、どの寺にお願いしても法事を執り行ってもらえないという事になってしまいます。

執り行う必要のある法事やそのしきたりについて、もっと詳しく知りたいという方は「法事・法要を完全解説!法事の種類・数え方・マナーを紹介」でご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

菩提寺のお墓に入れない

また、戒名を付けなかった場合は、菩提寺にある先祖代々の墓には入れないと考えてください。

菩提寺からは、「戒名を付けることをせず、菩提寺との結びつきを自ら断った」とみなされ、墓にはいることを許されないのが通常だからです。

葬儀後に後悔するケースがある

実際に戒名を付けずに直葬を行った方の中には、後からそれを後悔するという方もいらっしゃいます

葬儀後、身内の方に新たな不幸が起こると、「きっと戒名を付けず、お坊さんを呼ばなかったからだ」と言われる方がいたり、遺族でもそれを気に病んだりされる事があります。

その結果、結局住職から戒名を付けてもらった上で、法要を執り行ったというケースも出ています。

直葬での戒名費用を抑える4つの方法

もし「戒名の費用が高いから、戒名は付けない」とお考えなのであれば、費用を抑える方法はあります。

戒名の相場は30万円前後ですが、下記の方法ですと費用を10万円から最大無料にすることが可能です。

また、もし菩提寺の墓に入ることを想定しているときに考えなければいけないのは、その菩提寺との関係を悪化させない事です。

実はこれから紹介する4つの方法の紹介順は、金額が安く収まる順であるとともに、菩提寺との関係を悪化させかねない順でもあります。

特に、戒名授与サービスの利用や、自分で考えた戒名を付ける際は、菩提寺の理解・了承が不可欠です。必ず事前の相談を行ってください。

方法 費用対効果
1.戒名の位を下げる ~10万円
2.生前戒名を授かる ~25万円
3.戒名授与サービスを利用する ~28万円
4.自分で戒名をつける 無料で付けれる為、最大

戒名の位を下げる(費用対効果:~10万円)

実は戒名にも「位」があります。そして、その「位」が高くなるのに比例して、戒名の費用も高くなります

戒名の「位」は故人の社会的立場や菩提寺への貢献度によって住職が決めますので、費用を抑えたいという方は、一度住職に相談してみるとよいでしょう。

戒名の「位」ごとの費用相場一覧

ここで、参考までに宗派ならびに戒名の「位」別でみた戒名費用の相場をご紹介します。

なお浄土真宗では戒名の代わりに「法名」が使われ、「釋(しゃく)」「釋尼(しゃくに)」という文字が使われています。

【宗派・「位」別の戒名費用の目安】

  ←低          戒名の「位」           高→
信士・信女 居士・大姉 院信士・院信女 院居士・院大姉
浄土宗 30万~40万 50万~60万 70万~ -
真言宗・天台宗 30万~50万 50万~70万 80万~ 100万~
臨済宗 30万~50万 50万~80万 - 100万~
曹洞宗 30万~ 50万~70万 100万~ 100万~
浄土真宗 20万~

(釋・釋尼)

50万~

(院釋・院釋尼)

- -
日蓮宗 - - 30万~50万 100万~

生前戒名を授かる(費用対効果:~25万円)

自分が生きているうちに、「生前戒名」として戒名を授かるという方法もあります。

今では戒名は、もっぱら死後に付けてもらうものとなりました。しかし、戒名は仏門に入る際に頂くものであり、生前にもらうのが本来の姿です。

ですから、「生前戒名」は何らおかしいものではありません。しかも、費用は死後に頂く場合よりも安いという特徴があります。相場としては、位によりますが5〜40万円程度です。

ただしその場合、戒名は菩提寺から付けてもらうというのが前提になります。勝手に生前戒名を付けた場合、菩提寺とのトラブルになりかねません。

また、既に戒名を授かっていることを遺族が知らなければ、本人の死後に再度別の戒名を付け、費用が二重に発生することも十分考えられます。

生前戒名を授かった際は、必ず家族などに周知しておきましょう

戒名授与サービスを利用する(費用対効果:~28万円)

今ではインターネットを通じて戒名を授かることができる、「戒名授与サービス」を手掛けるサイトもあります

菩提寺から授かる際の相場よりも、安価に設定されています。また、金額が明示されているのもメリットです。

ただし自身に菩提寺がある場合は、予め住職に相談し、了承を得てからサービスを利用してください

なお今では戒名授与ばかりでなく、ネットを通じて僧侶の手配も行ってくれるというサービスも展開されています。

普段寺院とのつながりが少ない方には耳寄りなこのサービスについて知りたい方は、「寺院手配サービスとは⁉︎寺院(僧侶)を手配する方法とは?」をぜひご覧ください。

自分で戒名をつける(費用対効果:最大)

戒名は自分でつけることもできます自分で考えて付ければ、もちろん費用は一切かかりません

とは言え、戒名には構成があり、使っていい文字や取り入れる文字についてのルールもあります。自作の戒名を検討する際は、まずそれらの理解から始めましょう

【戒名の作成例(名前を木村太郎とした場合)】

構成 作成例と意味 付け方
院号

(いんごう)

木院 苗字の「木村」+「院」 ・架空の寺名をつける
道号

(どうごう)

厳心 厳格な性格だったため ・故人の特徴を反映させる
戒名

(かいみょう)

郎浄 名前の「郎」と、信仰する浄土宗から ・故人の名前から一文字取る
位号

(いごう)

居士 男性の戒名で「信士」よりも信心深かったため ・戒名の位を示す

具体的な作成方法を知りたい方は、「戒名を自分でつける前に知っておくべき6つのステップと3つの注意点」でも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

またこの場合も、菩提寺の相談は手抜かりなく行ってください

直葬で戒名をつけないままお墓に入る方法

戒名が無ければ、菩提寺の墓にはまず入れません。

しかし中には、自身の思想信条などの理由で「それでも戒名を付けずに直葬を行いたい!」という方もいらっしゃるでしょう。

その場合、入る先のお墓としては次のような場所ならびに方法があります。

「墓地のお墓に入るという」という一般的な形式に沿ったものから、それに捉われない形までという順序で、ここでは4つご紹介します。

1.公営・民営墓地を利用する

2.無宗教の墓地を利用する

3.樹木葬を利用する

4.散骨を行う

公営・民営墓地を利用する

代表的な例としては、自治体で管理する公営墓地や企業が管理する民営墓地に購入したお墓に入る方法があります。

この様な墓地は宗教・宗派を問わず、誰に対しても墓地を提供しています戒名がなくても、何ら問題ありません。

ただし、公営墓地の敷地提供は公募制のため、お墓を持ちたい時に持てるとは限りません。一方の民営墓地も、墓地購入費用が他の墓地と比較して割高というデメリットがあります。

参考として、公営墓地・民間墓地それぞれの永代使用料と年間管理費の相場をご紹介します。ただし、立地等で異なりますので、あくまでも目安と考えてください。

  公営墓地 民営墓地
永代使用料

数万円~100万円

60万~100万円

管理費(年間)

1000~1万5000円

3000~2万円

無宗教の墓地を利用する

寺院の中には永代供養墓や納骨堂などといった施設をもっているところもあり、その多くは宗教・宗派を問わず入ることが出来ます。

また中には、墓地に入る際も宗教・宗派を問わないという寺院もあります

無宗教で入れる墓地の情報については、「やさしいお墓」でも調べることが出来ます。地域や供養形態別に、自分の希望に沿った墓地の検索が可能です。

樹木葬を利用する

「樹木葬」とは、墓石の代わりとなる桜や紅葉などのシンボルツリーの周りに遺骨を埋葬する方法です。

代々のお墓という形ではないため、戒名を持たない方であっても、ほとんどの場所で問題なく遺骨を埋葬することができます

ただ、一口に「樹木葬」といっても、今や様々なタイプの霊園や墓地があります。種類を詳しく知りたい方は、「最近人気の樹木葬とは?その歴史や種類から費用相場や注意すべきポイントまで徹底解説!」をぜひ参考になさってください。

散骨を行う

粉状にした遺骨を海や山にまいてもらい、自然に還って行こうとする「散骨」も、最近では珍しくなくなりましたが、この場合も、戒名の有無は関係ありません

とは言え、勝手にどこにでも撒いていいという訳では無く、把握しておくべき注意点などもあります。「散骨とは?流れや注意点、メリットデメリットなど散骨の全てを徹底解説!」で詳しく解説しています。

また、海洋散骨は『やさしい海洋散骨』でもご相談を受け付けております。ご家族に代わり散骨する「代理プラン」、少人数で散骨をする「合同プラン」、船を貸切る「貸切プラン」などからお選びいただけます。

まとめ

今回は「直葬でも戒名は付けた方がいいのか?」という視点から、戒名の必要性や費用を抑える方法、戒名が無くても入れるお墓についてご紹介しました。

最後に今回の記事のポイントを改めてまとめます。

・直葬でも戒名は付けた方が良い

・戒名をつけずに直葬を行う場合、次のようなメリットがある。

1.葬儀費用を抑えられる 戒名への費用を含む葬儀費用を抑えられる
2.時間的なコストもかからない お寺とのやりとりや各種手配が不要になる

・しかしその一方で、下記5つのデメリットも考えられる。

1.菩提寺との関係が悪くなる 葬儀での読経や墓への納骨がしてもらえない
2.親族から批判される 一般的な事ではないため、批判されかねない
3.法事が行えない 仏教徒とみなされず、仏式での法事が行えない
4.菩提寺のお墓に入れない 関係を絶ったとみなされ、お墓に入れてもらえない
5.葬儀後に後悔するケースがある 戒名を付けてあげるべきだったと選択を悔やむ人も多い

・戒名にかかる費用を抑えたいのであれば、下記の方法もあるが、菩提寺がある場合は、いずれもその住職の理解が前提となる。

方法 費用対効果
1.戒名の位を下げる ~10万円
2.生前戒名を授かる ~25万円
3.戒名授与サービスを利用する ~28万円
4.自分で戒名をつける 無料で付けれる為、最大

・また、直葬で戒名を付けずにお墓に入りたい場合は、

 ・公営・民営墓地を利用する

 ・無宗教の墓地を利用する

 ・樹木葬を利用する

 ・散骨を行う

といった方法がある。

葬儀の方式や戒名の有無は、その時ばかりでなく後々にまで影響があります。今回の記事を参考に、どうぞ慎重に判断してください。

   

【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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