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グリーフケアとは?8つのメリットと自分でできる6つのケアを紹介!

Jun 29 2022

グリーフケアとは、大切な人を亡くした深い悲しみから乗り越えようとする人によりそってサポートすることです。どんな人が受けるべきなのか、判断基準や内容だけではなく、8つのメリットや自分でできる6つのグリーフケアと専門家についてご紹介します。

「グリーフケアってどんなことができるのだろう?」

大切な存在を亡くし、深い悲しみがやってきたとき「いつまでも落ち込んでいるなんて情けない」と自分を責めていませんか?

グリーフケアはそんな悲しみの中で死を乗り越えようとする人に寄り添い、サポートすることです。現在グリーフケアを受けられる専門外来だけではなく、カウンセリングやワークショップや遺品整理専門家など、様々なケアが存在します。

グリーフケアを受けることで「悲しみと向き合える」「PTSDやうつの予防」「本来の自分を取り戻す」など、多くのメリットを得ることができるでしょう。

でも「今の私が専門家を頼ってもいいのかな?」とためらう気持ちもありますよね。

そこで、今回はグリーフケアが必要な「心」「身体」「行動」に現れる3つの症状、そして自分で出来る6つのケアと専門家4種の特徴と費用までご紹介します。

グリーフケアで最も大切なことは「感情を素直に表に出す」こと。

悲しみを一人で抱え込み放置すると、PTSDやうつを引き起こしてしまうこともあります。決して自分を責めずに、自分に合ったグリーフケアを利用することで、ゆっくり死を乗り越えていくことができるのです。

グリーフケアがどんなものか知りたい方、詳細を知って動き出し、少しでも今の状況から抜け出して乗り越えていきたいと考えている方は是非ご覧ください。

グリーフケアとは?

グリーフケアとは、大切な存在を亡くした悲しみの中で、なんとか死を乗り越えようとする人に寄り添ってサポートすることです。

グリーフケアで大切なのは「自分の感情を吐き出すこと」

病院やNPO法人などで資格を持ったグリーフケア専門家によるグループカウンセリングやワークショップが行われています。それ以外にも、専門家に頼る前に誰かに話したり、どこかに書いたり、遺品整理や葬儀に参加するなど、自分で出来るグリーフケアもあるのです。

グリーフケアの歴史

グリーフケアは1960年代にアメリカで提唱され、1970年代には日本でも研究がスタートしました。

日本でグリーフケアが浸透し始めた大きなきっかけの一つは、2003年の福知山線脱線事故でした。大切な人を突然亡くした遺族のために、2009年に「グリーフケア研究所」という専門の研究機関が設立されました。

他にも自死や事故、自然災害などにより、グリーフケアは大切な人と突然お別れをすることによる遺族の深い悲しみに寄り添うケアとして注目されています。

そしてグリーフケア・アドバイザーというグリーフケアの資格も現在は大変人気の資格となり、看護師の方にとっても仕事の幅を広げるためにも注目されているのです。

グリーフケアが必要と言われる平均期間

大きな悲しみを乗り越えるのに必要な平均期間は下記と言われています。

グリーフケアは長く時間をかけて丁寧に行う必要があるのです。

グリーフケアが必要な3つの症状

グリーフケアは心身ともに健康でなく、下記3つの症状が出たときに必要と言われています。

心に現れる症状 身体に現れる症状 行動に現れる症状
<感情がわからなくなる>

無気力

感情のマヒ

寂しさ

孤独

<より感情的になる>

怒り

恐怖に近い不安

<後悔>

やるせなさ

罪悪感

自分を責める

<睡眠>

寝付きが悪い

眠れない

眠ってもすぐに目が覚める

<食事>

食欲が落ちる

食欲がわかない

<外見>

体重が増える

白髪が増える

<体調や病気>

体力が落ちる

疲れがなかなか取れない

故人と同じ症状が出る

頭痛、肩こり、めまい

動悸、便秘、下痢

血圧の上昇

自律神経失調症

アルコールや薬の依存症

号泣してしまう

注意力が低下する

いつもしていた習慣や行動をしなくなる

ぼんやりする

落ち着きがなくなる

無理して今まで以上に動き回ろうとする

ちなみに、「健康の定義について」日本WHO協会は下記のように定義しています。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」

引用先:健康の定義|日本WHO協会

「こんな症状で?」という程よくあるものではありますが、悲しみからの反応は人それぞれ違うので、一つでも当てはまったら、一人で抱え込まずにグリーフケアを利用しましょう。

グリーフケアの具体的な内容

グリーフケアで大切なのは「自分の感情を吐き出すこと」。

なぜなら、「心に現れる症状」は、身体や行動にまで影響が出てしまうからです。具体的には、専門家によるカウンセリングが中心となります。

でも自分の感情を表に出せないのに、いきなり専門家に頼るのは少しためらってしまいますよね。そんなときは、専門家に頼る前に自分で出来ることもあるので試してみましょう。

・吐き出せる「対象」を見つける
・感情のままに素直に吐き出す
・葬儀などのセレモニーに参加する / 供養する
・周囲のサポートに甘える
・遺品整理をする
・本で触れる

専門家によるものはグリーフケアの専門家3種の特徴と費用、自分で出来る自分でできる6つのグリーフケアで詳しくご紹介しますので、それぞれの違いや費用など含めて是非ご覧ください。

深い悲しみから回復するまでの心の過程

深い悲しみから死を乗り越えるまでには4つの心の過程があります。

 

ショック期

大切な存在の死のショックがとても大きく、現実を受け入れることができずに、自分の中の様々な感覚がマヒしてしまう状態です。

見た目には伝わりにくいこともありますが、正しい判断ができずに、パニックになっていたりもします。

喪失期

少しずつ死を受け止めようとしていきますが、心に穴があいたような感覚になり、怒りや後悔や自分を責めたり、号泣するなど強い感情が出てきます。

閉じこもり期

死をようやく受け止めることができたからこそ、「なぜ生きているのだろう」「なんで部屋をキレイに頑張っていたんだっけ」など、今まで当たり前にしていたことへの意味を失って、自分の殻に閉じこもってしまいます。

ここまでの感情を行き来するのも特徴です。

回復期

悲しみは消えることはありませんが、少しずつ強い感情が減り、死を乗り越えて新しい生活への希望や生きがいを再発見していきます。

グリーフケアを受ける8つのメリット

グリーフケアを受けると、今の大きな悲しみと向き合うことができるようになります。

「病は気から」とも言われるほど「心」は自分の中で大切な部分ですので、グリーフケアを上手に使い分けて行動することで死を乗り越えていき、PTSDやうつを予防することができるのです。

得るべきメリットの大きい順にご紹介します。

1.大きな悲しみと向き合うことができる
2.PTSDやうつの予防になる
3.悲しみなどの感情を素直に吐き出せる
4.悲しみと向き合うことで和らいでいく
5.死を受け入れて乗り越えていける
6.今までの生活と自分を取り戻せる
7.悲しむ時間を大切にできる
8.素直な気持ちを吐き出すことで相手と強い信頼関係ができる

大きな悲しみと向き合うことができる

悲しみを乗り越えるためには、「自分をごまかす」のではなく「悲しみに向き合う」ことが大切です。どうしても気づかないフリをしてしまいがちな悲しみと向き合うことで、自分の感情を一つ一つ整理し、少しずつ悲しみを受け入れていくことができます。

PTSDやうつの予防になる

グリーフケアによる症状を放置していたり、一人で抱え込んでいたり、気づかないフリをしているとPTSDやうつを発症してしまうことがあります。

PTSDとはPost Traumatic Stress Disorderの略で、心的外傷後ストレス障害のことで、死に直面した後、自分の意志とは関係なく記憶がフレッシュバックし、日常生活に困難が出てしまうような状態で、決してめずらしくない病気の一つとも言えるのです。

うつ病は気分障害の一つであり、一日中気分が落ち込んでいるという精神的な症状に加え、眠れない、食欲がない、疲れやすいという身体の症状で日常生活に大きな支障が出ているときに疑われます。

グリーフケアの利用はこれらの病気を予防するためにも有効な方法といえるでしょう。

悲しみなどの感情を素直に吐き出せる

グリーフの症状があるときに、感情を表に出して吐き出すことはとても大切なことです。

一人で抱え込んでいる状態のままでは自分を責めてしまい、後悔や悲しみが溢れるばかりで、なかなか死を受け入れることができません。

感情を表に出して言葉にしたり、思い切り泣くことで気持ちがスッキリして、また歩き出すきっかけになっていきます。

悲しみと向き合うことで和らいでいく

悲しみと向き合うと、故人との思い出の中で嬉しかったこと、幸せだったこと、笑い話など、「悲しい」以外の感情をまた思い出すことにもなります。

20代で父親を病気で亡くした女性はこんなことを話していました。

「父親を亡くして悲しみと向き合ったとき、懐かしいホームビデオが出てきた。最初は泣きながら見ていて、懐かしい父の声が辛くてたくさん泣いたけれど、気がつけば自分が父にどれだけ愛されていたかを知ることができ、母を支えてしっかり歩かなきゃと思えた。」

悲しみと向き合ったからこそ気づけたことが、自分を励ますきっかけにもなるのです。

死を受け入れて乗り越えていける

上記の女性はこうも話しています。

「最初は父にもっとしてあげられることがあったのではないかと、自分を責めて後悔ばかりしていた。でも今では父は私に命をかけて“生きる”ということを教えてくれたのだと思っている」

死を乗り越えるときに知った故人からの愛情や気づけたことが、その後の自分を支える大切なものとなり、「ありがとう」という気持ちで乗り越えていくことができるのです。

今までの生活と自分を取り戻せる

亡くなったあとは今まで自分がしていた習慣を忘れたり投げ出してしまい、ふさぎこむ時間が増えたり、感情がわからなくなったりします。そして自分が今そんな状態にいることに気づいてまた落ち込んだりと、どんどん悪循環になってしまうのです。

気持ちを表に出して自分の中の感情を表に出し切ると心が落ち着き、例えば「部屋をキレイに片付けてみようかな」などと、今までの生活と自分を取り戻すきっかけになります。

悲しむ時間を大切にできる

死を受け入れて歩きだすと、故人との思い出や声、悲しかったことが気がつけば少しずつ忘れていたり、薄れていきます。

おそらく亡くなった方はいつまでも悲しむことを望んでいないはずなので、忘れることは良いことでもあるのですが、さみしくもありますよね。

だからこそ例えば一年に一回の命日、誕生日などのタイミングでじっくり思い出すことで、忘れていた故人からの愛情を思い出したり、今の自分の悩みに向き合おうと思えたりと、悲しむことが大切な時間になるのです。

素直な気持ちを吐き出すことで相手と強い信頼関係ができる

自分が素直に気持ちを吐き出して、相手と心通わせることができたとき、その相手と強い信頼関係が築けます。

「この人がいてくれるならまた頑張れる」「この人がわかってくれるから歩き出そうと思える」と心の支えとなり、死を受け入れていくことができるのです。

自分でできる6つのグリーフケア

まずは自分で出来ることから始めていきましょう。自分で出来るグリーフケアは6つあります。自分に合ったものを利用して、「感情を表に出す」ことから始めましょう。

1番から順番に行うことで、より自分の感情に気づきやすくなり、「感情を表に出す」ことがしやすくなります。

1.吐き出せる「対象」を見つける
2.感情のままに素直に吐き出す
3.葬儀などのセレモニーに参加する / 供養する
4.周囲のサポートに甘える
5.遺品整理をする
6.本で触れる

吐き出せる「対象」を見つける

感情を吐き出す「対象」を見つけます。専門家はもちろん、兄弟、親友、親戚など近い存在に打ち明けるのもいいですね。他にも「紙やメモに書き出す」ということも感情を吐き出すためのツールとしては有効です。

素直に気持ちを打ち明けやすいものは何かを考えたいですね。

感情のままに素直に吐き出す

「対象」が決まれば、素直に、思うままに吐き出していきましょう。

死は誰でもいずれ経験するものです。普段はなかなか口にしていないけれど、実は死を乗り越えた経験があったりして、より親身になって聞いてくれ、わかりあえるからこそ自分も気持ちを出し切りやすくなります。

紙やメモに書き出す場合には下記のような内容をまとめると、気持ちが整理しやすいのでオススメです。

・後悔していること
・今の気持ち
・印象的な思い出
・言われて嬉しかった言葉
・スマートフォンなどに残る思い出のやり取り
・故人への手紙を書く

書き出す場合に利用いただけるテンプレートもご用意いたしました。上記以外に自分で追記するスペースも設けておりますので、プリントアウトして書き込んだり、iPadに読み込んで記入したり、自由にお使い下さい。

【テンプレート】

・jpg形式

・pdf形式

葬儀などのセレモニーに参加する / 供養する

お通夜やお葬式、火葬などの葬儀のセレモニーに参加したり、骨をお墓に納めて供養することも、グリーフケアの大切な方法の一つです。

故人を想う人が集まるセレモニーになります。だからこそ一つ一つのセレモニーを丁寧に行うことで、思い切り泣いたり、故人との思い出やエピソードを話し、今の気持ちを素直に吐き出せたりできる場所になるのです。

周囲のサポートに甘える

周囲の人からの支えに甘えることは情けないことではありません。素直に甘えて、もしもこの先その人が同じように悩んでいたら、サポートしてお返しするなど、支え合っていくことが大切なのです。

遺品整理をする

遺品整理は故人との思い出がなくなってしまうようで、しばらくは何もできないという方も多いと思います。しかし、遺品整理することは大切なグリーフケアの一つなのです。

遺品に触れると思い出して辛く、なかなか整理できない場合も、片付けることよりも、自分の感情を素直に出すことを優先してください。ゆっくり整理していけばいいのです。

専門家に任せて一緒に整理したい方は、「グリーフケアの専門家に頼るべきタイミング|遺品整理専門家でご紹介していますのでご覧ください。

本で触れる

グリーフケアについての本を読むこともグリーフケアの一つです。今回はオススメの書籍を4つ紹介いたします。

大切な人を亡くしたあなたに知っておいてほしい5つのこと / 井手敏郎

著者は日本グリーフケア専門士協会の代表理事であり、大切な存在を亡くされた5名との会話が対話形式で綴られていて、グリーフケアとはどんなものか、乗り越えるためにはどうしたら良いのかという点がわかりやすく書かれています。

ながれるままに涙をながしましょう―愛する人を喪った悲しみを越えるために / 宮林さちえ

日本グリーフケア協会会長である著者が主催する「悲嘆回復ワークショップ」で、実際に使用しているプログラムとワークシートを中心に構成されていて、これまでにこのワークショップに参加された方の素直な姿や感情が紹介されています。

また、書き込みができるワークシートもついているので、本を読んだ後に自分の気持ちを書くことができるのもオススメです。

愛する人を失ったとき あなたに起こること / 松家かおり

グリーフカウンセラーの著者がグリーフケアの基礎知識や実例、自分でできるグリーフケアを紹介していて、人に話しにくい悩みにも答えています。

両親を相次いで亡くした経験を持つ著者だからこその温かい言葉で描かれていて、悲しみの中にいる人はもちろん、身近な人が悲しんでいて力になりたいと考えている人にもオススメの本です。

悲しんでいい 大災害とグリーフケア/ 高木慶子

上智大学グリーフケア研究所所長も勤めている心理学者の著者が、阪神・淡路大震災から東日本大震災までのグリーフケアの現場に寄り添い続けてきた経験から、グリーフケアの可能性をやさしく解説したもので、生きる、そして死ぬということに真剣に向き合うことができる作品です。

グリーフケアの専門家に頼るべきタイミング

自分でまとめようと思ってもうまくいかなかったり、吐き出す「対象」が見つからない場合には、一人で頑張ろうとしたり、時間に任せながら我慢するのではなく、グリーフケアの専門家を頼ってみましょう。

専門家3種の特徴と費用

グリーフケアの専門家は大きく3種類に分かれます。費用なども違うので、自分に合ったものを探すことがポイントです。

グリーフケア外来

病院、メンタルクリニックで受けられるグリーフケアです。カウンセリングを主としているだけではなく、病院だからこそ身体に現れた症状に対しての投薬が可能となります。

外来名は「グリーフケア外来」以外に「遺族ケア外来」という場合もございますので、「お住いの地域 グリーフケア外来」と検索してみましょう。

費用は病院により大きく変わってきますが、初診の場合一回あたりおよそ3,000円〜10,000円ほどとなり、一回あたりの所要時間も短いところでは30分から、長いところで90分までと様々です。

そしてこの外来は完全予約制であることがほとんどですので、必ず事前に予約をすることを忘れないでおきましょう。

グリーフカウンセリングやワークショップ

グリーフケア専門家がカウンセリングやワークショップを行っています。受けられる内容も1対1でのカウンセリングはもちろん、グループでの対話や、ワークショップなどもあるので、いくつかご紹介します。

グリーフカウンセリングセンター

グリーフケア専門家による丁寧なカウンセリングが受けられ、オンラインにも対応しています。また、海外の最新情報を取り入れた専門性の高いカウンセラー養成講座も実施していて、開講15年で医療従事者などのプロが多く参加しているのも安心ですね。

費用:短期集中プラン全6回 50,400円 |半年間見守りプラン 全12回 97,920円 / 初回80分・2回目以降60分

日本グリーフケア協会主催ワークショップ

日本グリーフケア協会会長の宮林幸江氏主催のワークショップです。カウンセリングではなく、悲しみから回復するために効果的な参加型プログラムとなり、ワークシートを活用したり、グループとなり同じ経験をした人と一緒に語る場所となります。

費用:3,000円〜5,000円 / 1回あたり180分

日本グリーフ専門士協会

一般社団法人の日本グリーフ専門士協会が主催していて、同じような経験をした人同士のグループで語り合う場所が対面やオンラインで行われているだけではなく、1対1でカウンセリングを受けることもできます。

費用:5,000円 / 1回あたり50分(グループでの語り合いは無料)

生と死を考える会

特定非営利活動法人である「生と死を考える会」が主催するもので、亡くなった理由や参加する世代で選べ、より似た境遇の方々と一緒に、自分の想いをありのまま話せる場所です。

他にも悲しみに一区切りついた方々のための集まりも用意されていて、小旅行やハイキングの実施や、色に触れて、色で遊びながら心の声を表現する色彩グリーフアートセラピーというものもあります。

費用:会員 500円・非会員 1,000円(対話形式)|会員 10,000円・非会員 15,000円(色彩グリーフアートセラピー)/ 1回あたり120分

認定NPO法人 グリーフケア・サポートプラザ

認定NPO法人「グリーフケア・サポートプラザ」主催の集いです。主に自死で亡くした方向けのものとなり、オンラインや対面で同じ経験をした人とともに語り合い、お互いを支え合うためのものです。また、電話で話を聞いてくれるサービスもあります。

費用:無料(一部を除く)/ 1回あたり90分〜120分

愛する人や大切な存在を亡くした方へ

グリーフケア専門カウンセラーによるサービスで、対面やオンライン、電話でのカウンセリングはもちろん、毎朝7時に専門カウンセラーによる天国からのメッセージがメールで届くものや、自分でお供えするローソクを作るワークショップがあります。また、サイト上では同じ境遇の人から寄せられた故人への手紙や体験談を読むことも可能です。

費用:初回9,900円・2回目以降16,500円(カウンセリング)/ 1回60分

遺品整理専門家

自分の力で遺品整理することが難しい場合、遺品整理専門家に依頼することも検討してみましょう。

遺品整理士は資格を取得する際にグリーフケアも学んでいるため、業者によってはグリーフケアも兼ねて一緒に遺品整理することもできます。グリーフケアも行いながらの遺品整理の場合、通常よりも倍以上の時間をかけて丁寧に行ってくれるので、より感情を吐き出しやすい方法の一つといえるでしょう。

費用:一般的なワンルーム 30,000円〜80,000円 / 2LDK 90,000円〜250,000円(地域や部屋の広さ、人件費などで変わります)

遺品整理を依頼する際、中には悪徳業者も存在するので業者選びには注意が必要です。遺品整理の注意点は遺品整理の料金はどのくらい?業者に遺品整理を依頼する際の相場や注意点、安く抑える工夫などを完全解説!の記事をご覧ください。

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まとめ

【グリーフケアとは】

●大切な存在を亡くした悲しみの中で、なんとか死を乗り越えようとする人に寄り添ってサポートすること

●自分の感情を吐き出すことが大切

●専門家以外に自分でできるものがある

●グリーフケアが必要な平均期間は親の場合3年、配偶者の場合約4年半〜5年、子供の場合約5年

●グリーフケアが必要な症状は心、身体、行動にそれぞれ出て気分的な落ち込みと判断が難しいが放置するとPTSDやうつを引き起こす

【グリーフケアの具体的な内容】

●グリーフケアから出る症状は心に現れる症状がきっかけとなる

●専門家によるグリーフケアは主にカウンセリングが中心

●専門家をためらう方はまずは自分でできることがある

【グリーフケアの専門家に頼るべきタイミング】

●自分でうまくいけなかったり、吐き出す「対象」が見つからない場合は専門家に頼る

●病院でのグリーフケア外来はカウンセリング以外に投薬も可能

●グリーフケア専門士によるカウンセリングやワークショップはグループ対話などもできる

●遺品整理専門家は遺品整理とグリーフケアを同時に行える

今回はグリーフケアの内容と自分の考えでできるものなのか、費用や期間について解説しました。大切なのは自分の気持ちをどうしたら素直に吐き出せるか、「対象」となる相手をしっかりと見極めることです。

落ち込む自分を責めるのではなく、抱え込まずに自分の感情を受け止めることから始めていきましょう。

誰しも経験する死というものは、なかなか慣れることがありません。だからこそ、手を差し伸べると案外近いところに自分が前を向くきっかけとなる人やものが力を貸してくれるのです。

【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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