オンライン葬儀という言葉をご存知ですか?昨今の非対面化の流れに合わせて、従来ではタブー視されていた葬儀のオンライン化も進んでいます。
オンライン葬儀だからできる良い点もあれば、気をつけるべき点・デメリットももちろん存在します。
それぞれを理解して、いざという時にオンライン葬儀を選択し、トラブルが起きないようにしたいですよね。
今回は、オンライン葬儀のメリット・デメリットについて解説していきます。
INDEX
オンライン葬儀とは
まずはじめに、オンライン葬儀とはどのようなものなのか解説していきます。
オンライン葬儀とは
オンライン葬儀は、葬儀に関わる色々な要素をオンラインで対応する葬儀形態です。
葬儀のお知らせの一斉送信からはじまり、葬儀会場からのライブ配信で遠く離れたところからでも遠隔で参列が出来、香典や供花・供物もオンライン決済で完結することができます。
また、香典返礼品もサービス上で手続し、参加者リストもダウンロードするだけ、とほぼ全てのことが顔を合わせずに完結します。
実際の葬儀会場に遺族や僧侶は集まりますが、それ以外の参列者は遠隔で全てを済ませることが可能となります。
元々は遠隔地での葬儀参加に対応するためや高齢者の方の参列をサポートするために始まったものですが、非対面での新たなサービスとして、急速に注目され需要が高まってきています。
葬儀場や寺院が独自にインターネットを活用して葬儀をライブ配信する、といった取り組みや全ての機能が揃った葬儀サービスも続々とリリースされていて、今後も利用増加が見込まれています。
オンライン葬儀の流れ
通常のお通夜や葬儀の進行と特に違いはなく進んでいきます。
オンラインで参加する場合には、受付をしていない場合もありますが、受付機能をオンライン上で備えたシステムを扱う葬儀社もございます。
これらはオンラインでの葬儀・受付記帳・香典送金・供花供物手配のシステムを導入した葬儀社にしか対応が出来ません。
最近では、事前にご家族がこのようなオンラインシステムを導入している葬儀社を調べるケースが出てきております。
弊社のスマート葬儀もその一つとなります。葬儀参列オンラインシステムは「スマート葬儀」
前述の通り、香典や供花はオンラインで決済して送り、ライブ配信で参列し閉会します。
会食も基本的にはありませんが、インターネットを介して会食するケースも出てきています。
喪主からの香典返礼品もサービスを利用して、インターネットで手続きして送ります。
このように、通常の葬儀と流れは同じですが、参列者のほとんどが遠隔での参加となりシンプルになるのが特徴です。
オンライン葬儀の費用
オンライン葬儀は、葬儀社から提示されるオプションの一部だと考えていただいて構いません。
オンライン葬儀の対応費用はあまり高くなく、無料から1万円くらいまでが相場です。
葬儀費用は、基本的には参列人数と装飾規模、戒名料で変わってきます。
参考例として、ごく少人数での葬儀とオンライン葬儀も行う場合の費用目安を紹介します。
一般的には一式で100〜150万円くらいが相場とされています。
内訳としては「葬儀一式の費用」「飲食の費用」「寺院の費用(読経料・戒名料・御車代・御膳料)」の3つの項目が主になります。ここに、オンライン対応の費用がプラスされます。
特に、葬儀一式費用のうちの祭壇費用、寺院の費用のうちの戒名料で金額は大きく前後します。
これはあくまでも一般的な家族葬での相場になります。
規模の大小や無宗教式・火葬式のようなよりシンプルなものにして費用を抑えるか、などでさらに費用は変わってきます。
オンライン葬儀のお布施
オンライン葬儀であっても、僧侶を呼ぶのであれば、お布施はもちろん必要です。
金額については、それぞれの考えや、寺院との付き合いの長さなど、金額の背景には色々な事情があり一概にいくらとは言えませんが、相場として5万円〜100万円までの開きがあります。
葬儀のお布施には戒名料も含まれるので、あまりに安すぎる金額は失礼に当たります。
特に、戒名料はランクによっても上下し、場合によっては100万円程度になることもあります。不安な場合は、必ず事前に寺院に相談するようにしましょう。
オンライン葬儀の香典相場
オンライン葬儀でも香典相場は一般的な考えと同じです。
ライブ配信での参列の場合も、参列するのであれば香典は送ります。
ただし、喪主から香典辞退があった場合は従うようにしましょう。
オンライン葬儀サービスを使う場合には、サービスに沿って決済までできるので利用して送るようにしましょう。
関係性ごとでの相場について簡単にご紹介します。
・祖父・祖母の場合 1〜5万円程度(年代により異なる)
・親の場合 3〜10万円程度(ただし、年齢によっては10万円以上)
・兄弟・姉妹の場合 3〜5万円程度(年代により異なる)
・おじ・おばの場合 1〜3万円程度(年代により異なり、関係性が深ければ金額も増えることがある)
・その他の親戚・親族の場合 3千〜3万円程度(年代により異なり、関係性が深ければ金額も増えることがある)
・甥・姪 1〜5万円程度(年代により異なり、関係性が深ければ金額も増えることがある)
・友人・知人の場合 5千〜1万円程度(年代により多少異なりますが、あまりにも高い金額を包むことは控えましょう)
・友人の親 3千〜1万円程度(年代により多少異なりますが、あまりにも高い金額を包むことは控えましょう)
・恩師・先生 3千〜1万円程度 (年代により多少異なりますが、あまりにも高い金額を包むことは控えましょう)
オンライン葬儀のメリット
それでは、オンライン葬儀のメリットとしてどのようなことがあるのか見ていきましょう。
場所の制限がない
当然のことですが、遠くに住んでいる人や高齢で移動が困難な方、これまで参列を諦めていた場合でも参列が簡単にできます。
喪主の負担や手間が減る
訃報の連絡送信や参加者リストの保管、香典返礼品の手配など、どうしてもかさばるような事務的なことがオンラインでシンプルに完結できます。
参列者の手間や気苦労が減る
服装や香典の準備(袋の用意、書き方、お札の入れ方など)、参列時のマナーといった部分で参列者にとっての心配事や気配りが大きく減ります。
ただし、オンラインでの参列だからカジュアルにしてもいい、というわけではありません。
故人への気持ちを示すため、各自身なりは気をつけましょう。
環境や状況に影響されない
今後も、緊急事態宣言や人と人の接触機会を制限するようなことは十分あり得ます。
そのような場合に故人の見送りができない、ということにはなりません。
オンライン葬儀のデメリット
ここまでメリットについて見てきましたが、オンライン葬儀のデメリットには何があるのでしょうか。
インターネット環境が必要
当たり前のことではありますが、インターネット環境が会場にも参列者側にも必要です。
会場にないというケースがほぼないかと思われますが、地方や高齢者のお宅でインターネット回線がないことはまだまだ多くあります。
また、回線スピードが遅いとライブ配信が途切れたり切れてしまったり、というリスクも起きる可能性があります。
プライバシーへの懸念
こちらは、ライブ配信をするという際に声のあがる事項です。見ず知らずの人でもライブ配信が見られてしまうのではないか、という懸念です。
実際には、パスワードをかけるなどすることで対応できるので、あまり心配する必要はありません。
オンライン葬儀への理解が得られない
地域によって、また高齢者の方から「大事な葬儀をインターネットで参列をすることが理解できない」と指摘を受けてしまう可能性は十分にあります。
オンライン葬儀の概念自体は以前からあったにも関わらず、なかなか浸透しなかったことにはこういった理由があると考えられます。
オンラインでの葬儀を考えている場合は、しっかりと関係者の理解を得られるよう説明を行いましょう。
もちろん直接伺える時は直接伺い、弔う形が一番です。
目的を間違えてしまう
オンライン葬儀は、きちんとした目的を持って選択するものです。
「楽だから」「手間をなくしたいから」「費用を安く抑えて済ませたいから」という考えで選んでしまうと、故人にとっても参列者にとっても失礼になってしまいます。
オンライン葬儀についてのまとめ
いかがでしたか?今回は、オンライン葬儀のメリットとデメリットについて解説してきました。
オンライン葬儀はとても便利な葬儀形態で、これまで参列を諦めていた人も参列できる、といったメリットも大きくあります。
しかし、他の対面が前提だったものを非対面にする動きに対しての懸念や批判と同様、新しい概念だからこそ批判も起きうる状況です。
インターネット環境に慣れていない人がいる、ということも理解しながら、それでもオンライン葬儀を選択したいのであればしっかりと周囲に理解をしてもらうことを忘れないようにしましょう。
そして、一番大事なのは形式がどうであれ、故人をどうお見送りできるか、です。
オンラインだからといってマナーを欠いたりすることのないよう、より丁寧な気持ちで葬儀を行いたいですね。
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