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通夜振る舞いの流れと費用|注意点や挨拶例文・喪主の心得まで全解説

Sep 09 2022

通夜振る舞いとは通夜の後で弔問客や僧侶を招き、参列のお礼を込めて行う会食です。皆で故人を偲び供養する場でもありますが、参加人数によっては高額になることもあります。通夜振る舞いの概要や流れ、費用と注意する点、またマナーなどの情報も提供します。

「通夜振る舞いって本当に必要?」

「相場や費用はどの位かかるものなの?」

「やるなら恥ずかしくないように、流れを把握しておきたいけど…」

『通夜振る舞い』という言葉は知っていても、実際の費用感やどのように行われるか、よく分からないという方は意外と多いものです。

はじめに結論を申し上げますと、通夜振る舞いは単なる食事会ではなく「故人との別れの宴」「参列への感謝を伝える」場であり、喪主にとって重要な意味を持ちます。

通夜振る舞いと同じような会食の席に「精進落とし」があります。どちらも僧侶や弔問客への感謝の気持ちを表し故人を偲ぶ席ですが、以下のような違いがあります。

【通夜振る舞いと精進落としの違い】

  通夜振る舞い 精進落とし
行うタイミング 通夜の後に行う席 火葬場から戻ってきた後または初七日法要の後の席
参加人数 通夜の参列者に案内を出すため人数が多くなることもある 僧侶と親族のみの少人数で行われることが多い
料理 軽食や寿司、オードブルなどの大皿料理 仕出し弁当や懐石料理など個別のお膳で用意

精進落としを行う意味も通夜振る舞いと変わりませんが、流れやマナーについてもしっかりと理解しておきたい方は、「精進落としとは?葬儀後に行われる食事の席の流れや内容から注意点やマナーまで徹底解説!」の記事もご参考ください。

通夜振る舞いの一般的な流れは下記の通りで、所要時間は2時間ほどです。

  内容
(1)通夜振る舞いの案内 通夜式終了の挨拶時に、喪主から通夜振る舞いを案内します
(2)開式挨拶 喪主による通夜振る舞いの開式挨拶。その後、献杯によって通夜振る舞いが始まります
(3)会食開始 会食の際、喪主や遺族は参列者に挨拶をして回ります
(4)閉式挨拶 2時間ほどでお開きとなり、閉式挨拶をします。葬儀や告別式への案内もこの時に済ませます

通夜振る舞いの費用は、概ね2,000円〜3,000円×人数分となりますが、こちらはお出しする料理などによって変わってきます。

また昨今はコロナ禍ということもあり、通夜振る舞いのお料理を持ち帰り可能な弁当タイプにするという方も多いです。

費用やメニューについては、葬儀社の方や親族とよく相談されることをおすすめします。

通夜振る舞いを含む葬儀の進行には、分かりづらい点も多く何かと気を使うものですね。

本記事でご紹介する基本的な流れや費用、そして本来の意味を理解しておけば、どのように行動すべきかが分かりますし、スムーズに葬儀を進められるでしょう。

「できるだけ円滑に葬儀全般を執り行いたい」と望まれるのであれば、こちらの記事を参考にしつつ、可能な範囲で早いうちに準備をしておくことをおすすめします。

通夜振る舞いで出される料理

以下に通夜振る舞いで一般的に出される料理やその他の注意点についてまとめました。

    理由や注意点など
向いている料理

あると良いもの

・オードブルや大皿料理

・すし桶

・サンドイッチなど軽食

・お茶菓子

・立食式でも良い

・参加人数の予想が難しい場合でも、各自で取り分けられ、過不足をあまり気にしなくてよいものが向いている

・大皿料理には手を伸ばしにくい人のために個包装のお菓子などもあると良い

飲み物 ・アルコール類

・ジュースやお茶を含むソフトドリンク

・アルコール類は、宗教によってはNGとなる場合があるので気をつける
気をつける点 ・慶事で出される料理(伊勢海老や鯛、紅白かまぼこなど)は避ける ・精進料理にする必要はないが、祝い事をイメージさせる料理は避ける

地域によっては、その土地独特の風習があることもあります。その場合はそれに従うとよいでしょう。

通夜振る舞いでお出しする料理について「肉や魚を出すものではない」と聞いたことがある方も多いかもしれません。

確かに、以前の通夜振る舞いの料理は、仏教の教えに基づき殺生を避けた、主に精進料理が用いられていました。

しかし現在ではそのようなこだわりはあまりなくなり、それよりも「故人が生前好きだった料理」を出すことが多いです。

 通夜振る舞いにかかる費用

人数や料理による内訳と相場

通夜振る舞いの費用概算は、下記のように算出します。

相場は「葬儀社にお任せした場合」での金額となります。

参加人数 相場 費用の概算
通夜に参列した人数×50% 2,000円〜3,000円 お通夜の弔問客の半数

×2,000円〜3,000円

例えば、お通夜の弔問客が100名の場合なら

100名×50%=50名(通夜振る舞いに参加予定の人数)

50名×2,000円〜3,000円=10〜15万円(費用の概算)

となります。

葬儀社に依頼する場合と自分で手配した場合の費用差

通夜振る舞いの料理を準備する方法には、以下の3つがあります。

それぞれの費用感とメリット・デメリットなどをまとめました。

準備の方法 概算の費用 メリット・デメリット
葬儀社に依頼する 参加人数

×2,000円〜3,000円

【メリット】

予定参加人数と予算などを伝えておけば、手配はお任せでよい

【デメリット】

他の方法より金額が高くなる

仕出し屋やケータリングサービスに注文する 参加人数

×1,000円〜2,000円

【メリット】

葬儀社に任せた場合より半分ほどの費用で済む

【デメリット】

葬儀の準備と合わせ、手配などに時間が取られ多忙になる

自宅で料理する 参加人数

×1,000円〜1,500円

【メリット】

自宅で作るため、費用は安く抑えられる可能性が高い

【デメリット】

通夜の時間内で作ることになるので、遺族以外で作れる人を確保する必要がある

費用面だけで考えると葬儀社に任せるのが一番高くはなります。

しかし、手料理に抵抗感を持つ方もいらっしゃいますので、そのような方たちへの配慮も考えると、出来合いの物を手配する方が良いでしょう。

葬儀での喪主はやることが多く、多忙ですのでよく考えてみることをおすすめします。

喪主が行うべき事項には、葬儀社スタッフに代行してもらえることも多いです。喪主がやるべき役割については、「喪主がやることは9つだけ!プロが教えるコツ&やることリストを紹介」もご覧ください。

通夜振る舞いの流れ

1.通夜参列者へのお誘い

通夜の最後に喪主から、通夜振る舞いの案内をします。基本的には通夜の弔問客すべてに向けての案内で構いません。

お通夜とは別会場になる場合もありますので、会場と開始時間を明確に伝えるようにしましょう。

<挨拶例>

本日はお忙しいところ、故人◯◯の通夜式に参列いただきまして誠にありがとうございました。故人もさぞ喜んでいることと思います。

この後、◯◯時より◯◯(会場名)にて、ささやかながら食事のご用意をさせていただきました。

お時間の許す方はぜひお越しいただき、故人との思い出などをお聞かせいただければと存じます。

2.僧侶へのお誘い

僧侶にも通夜振る舞いへのお誘いをしますが、菩提樹の僧侶でない場合には、断られるケースも多いです。

その場合には「御膳料」として、5,000円〜1万円を包んで渡すことになりますので、用意を忘れないようにしましょう。

「御膳料(おぜんりょう)」とは、食事のお膳代としてお渡しするものですが、渡し方にもマナーがあり、注意が必要です。

正しいお膳料の渡し方とマナーについて事前に知っておきたい方は「御膳料とは?相場と渡し方と注意点とマナーを解説!」の記事が参考になります。

3.通夜振る舞い

喪主による開式挨拶で通夜振る舞いが始まります。1時間30分〜2時間程の時間を予定しておいてください。

通夜振る舞いの目的である故人を偲ぶ為に、思い出話や人柄について話すのも良いでしょう。もちろん、参列者への感謝も忘れずに伝えましょう。

通夜振る舞いで喪主がどのような行動をとるべきかは、本記事の「喪主がやるべきことを知っておく」をご参考ください。

4.通夜振る舞い後にやるべきこと

通夜振る舞いが終わり、参加者の皆さんがお帰りになりましたら、夜通しでろうそくや線香の火を絶やさないように、親族が交代で火の守りをします。

また、喪主は次の日の葬儀・告別式の準備について、葬儀社の担当者と打ち合わせをします。葬儀の段取りや挨拶の確認などもこの時に行うとよいでしょう。

通夜振る舞いを円滑に行うための5つの心得

通夜振る舞いをスムーズに行うに、事前に準備しておくべきポイントがあります

通夜が始まると通夜振る舞いが終わるまで、喪主にはこなすべき役割が続きますので、事前準備がとても大切です。準備すべき点を順にご紹介します。

  1. 1.通夜振る舞いの手配数のポイント
  2. 2.席順を決める
  3. 3.仕切り役を頼んでおく
  4. 4.喪主がやるべきことを知っておく
  5. 5.挨拶を事前に用意しておく

1.通夜振る舞いの手配数のポイント

一般的には弔問客の半数を基準に、通夜振る舞いの参加者数を算出しますので、受付の方に通夜の弔問客数を確認しておきます。

また弔問客の予想が立てづらく、通夜振る舞いの数が心配な場合には、半数ではなく7割ほどの人数を予定して、料理を手配するようにしましょう。

2.席順を決める

通夜振る舞いでの席順は明確には決まっていませんが、僧侶が参加するようでしたら、上座に座っていただきます。

会場の入り口から一番遠い席が上座となりますので、親族のどなたかに接待役のお願いし、僧侶の隣に座ってもらいましょう。

僧侶が出席しない場合には、親族の年長者に上座に座ってもらうように誘導してください。

3.仕切り役を頼んでおく

通夜振る舞いの間、喪主は参加されている方に挨拶をして回る役目があり、何かと忙しいものです。

会食がスムーズに進むよう、あらかじめ親族のどなたかに仕切り役を頼んでおくと良いでしょう。

仕切り役は、下記条件に当てはまる方にお願いすると良いでしょう。

・信頼のおける方

・遺族と交流がある方

・葬儀経験が豊富な方

・社交的な方

お願いする際は、「お忙しい中、大変申し訳ございませんが、通夜振る舞いの際にお手伝い頂けますでしょうか?」と相手の都合を先に確認します。

4.喪主がやるべきことを知っておく

喪主が通夜振る舞いで行うことは、主に以下の7つです。

やるべきことを事前に把握しておくことで、焦らずに通夜振る舞いを行うことができます。やることを順に並べましたので、確認しておいてください。

1.通夜振る舞い参加へのお誘い 通夜の最後に、食事の用意があることを参列者へお伝えします
2.参加者数を把握し、葬儀社の担当者などに伝える 大よその人数で問題ありません
3.開式挨拶 喪主が通夜振る舞い開始の挨拶を行います。献杯の挨拶は、他の親族にお願いすることも可能です
4.献杯の挨拶
5.参加者の席を回ってお酌と挨拶を行う 参列への感謝を故人に代わり、伝えましょう
6.料理を取っていただくよう声掛けする 喪主が率先してお声がけをおこないます
7.閉式挨拶 翌日の葬儀・告別式の案内をします

お酌のタイミング

食事が始まりましたら、喪主は参列者の席を回り挨拶をしながらお酌をします。時間も限られていますので、挨拶は手短に済ませるようにします。

<挨拶例>

「本日はご参列頂きありがとうございます」

「○○も喜んでいると思います」

食事の取り分けとすすめ方

オードブルや大皿での料理の場合、参列者が自分から進んで料理を取ることは稀ですから、お料理を取っていただくよう声掛けをしましょう。

また喪主や遺族が少量ずつを取り分けてお渡ししてもよいです。

茶菓子の用意

近年の通夜振る舞いは、オードブルや大皿料理などで行い、参列者自身で取ってもらうスタイルが主流です。

しかし、大皿などから料理を取ることに抵抗がある方もいらっしゃいますし、お子さんなどが参加される可能性があります。

そのような時でも、個包装になっている焼き菓子などがあれば、気軽に手を伸ばしてもらえるはずです。

また時間的にお食事をする余裕がない方もいらっしゃいますから、茶菓子は忘れずに用意します

茶菓子は、基本的にどのようなものでも良いですが

などを考えて選べば間違いがありません。例えば以下のようなお菓子などがおすすめです。

もし、参列者にお子様がいらっしゃらないのであれば、一人あたり100〜200円以上の相場になるように気遣いましょう。

1.文明堂 カステラ巻15個入¥2,906

個包装になったカステラは、お持ち帰りにも便利ですし、年配者にも喜ばれます。

2.お菓子 詰め合わせ 亀田製菓・ヤスイフーズ 小分け小袋(個包装)¥2,780

食べやすいミニ煎餅などの詰め合わせも良いでしょう。

3.Galler ガレー チョコレート ギフトボックス ベルギー王室御用達 ナノバー6種30個入¥1,566

女性やお子様にも喜ばれるチョコレートの詰め合わせもおススメです。

5.挨拶を事前に用意しておく

通夜振る舞いでは、開式と献杯、閉式時に喪主が挨拶をします。献杯は別の親族にお願いしてもよいですが、閉式時には喪主が挨拶をする必要があります。

事前に挨拶文を用意しておくことで、焦らずに閉式の挨拶をすることができます。

<通夜振舞い時の挨拶例文のダウンロードはこちら>

献杯の挨拶

全ての参加者に飲み物がいき渡りましたら献杯をします。献杯の挨拶は親族の年長者にお願いしてもよいでしょう。

献杯は乾杯ではありませんので、グラスを合わせたり、高く掲げることは避けます。

<挨拶例>

本日はご多用のところ、お越しいただきありがとうございます。

ささやかながらお食事をご用意いたしました。

故人〇〇のことを思い出しながら、お召し上がりいただければありがたく存じます。

それではどうぞお時間の許す限り、ゆっくりおくつろぎください。

献杯。

閉式の挨拶・例文

閉式の挨拶は、通夜と通夜振る舞いへの参加のお礼と次日の葬儀・告別式の告知も兼ねています。

手短かつ簡潔に挨拶をするために例文を挙げておきます。

<挨拶例>

本日はお忙しい中、ご参加くださり誠にありがとうございました。

お陰様をもちまして、滞りなく通夜を終了いたしました。

名残り惜しくはございますが、本日はこの辺で終了とさせていただきます。

なお、明日の告別式は○○(場所)にて○○時から行います。

何卒、よろしくお願いいたします。

本日は、誠にありがとうございました。

喪主の挨拶は弔問客に「感謝の意」を伝えることが一番の目的です。気負うことなく、素直な気持ちを表してください。

また伝えるポイントを押さえ、例文などを活用することで、挨拶への緊張も軽減するはずです。

こちらの「【例文付き】喪主挨拶で『上手!』と思われる6つのコツと注意を解説」の記事もお読みいただければ、自信を持って挨拶に望めますので、ご活用ください。

通夜振る舞いは断ってもいい?出席時のマナーについて

通夜に参列した側の通夜振る舞いでのマナーについても記していきますので、参考にされてください。

通夜振る舞いは『参加する』のがマナー

故人やご遺族と親しい関係でない場合でも、基本的には参加の誘いを受けたら、断らずに参加するのがマナーです。

参加時間の目安としましては

上記を目安に参加されるのがよいでしょう。

通夜振る舞いお料理は、故人への供養となりますので、ひと口だけでも食べられた方がよいです。

辞退する場合

時間の都合などで、どうしても参加できない時には、その旨を遺族に伝えて丁寧にお断りし、目立たないように退席すれば失礼にはなりません

忌(い)み言葉に気をつける

通夜振る舞いでは食事が出されるため、寛いだ雰囲気になりますが「葬儀の一つ」であることを忘れないように気をつけましょう。

下記は葬儀ではタブーとされる忌み言葉の代表例となります。

【忌み言葉一覧】

  使ってはいけない理由 言い換え例
重ね言葉 「不幸が重なる」のを連想させるため。 たびたび、しばしば よく
ますます、いよいよ いっそう
重ね重ね 深く
だんだん、徐々に 少しずつ
重々、くれぐれ じゅうぶん
次々 休みなく、たくさん
どんどん たくさん
ときどき ときおり
いろいろ 多様な、多くの
たまたま 思いがけず
続き言葉 「不幸が続く」のを連想させるため。 追って のちほど
何度も、再三 頻繁に
続く、続けて 同じく
繰り返し しきりに
重ねて まことに
再度 あらためて
不吉な言葉 葬儀にはそぐわないため。 四、九(し、く) よん、きゅう
終わる、切れる、消える、落ちる、とんでもない 使用しない
直接的な表現 葬儀にはそぐわないため。 死亡、死ぬ、亡くなる、死去 逝去、他界
生きているとき、生存中、存命中 生前、お元気なとき
急死 突然のこと
自殺、殺人、事故死 使用しない
宗派によって使わない言葉 宗派による考え方の違いのため。さまざま細かな違いがあるため、個別に確認する方がよい。 天国 仏教では使用しない
ご冥福 浄土真宗、キリスト教などでは使用しない
成仏、供養、お悔やみ キリスト教などでは使用しない

場をわきまえた行動をとる

通夜振る舞いでは、食事とともにお酒も振舞われることがありますが、「単なる食事会」ではありません。

故人を偲ぶ会であるということを自覚し、大声で話したり笑ったりすることは慎みましょう

後々、不誠実な行動が非難されトラブルになるケースも十分考えられるからです。

コロナ禍での通夜振る舞いについて

新型コロナウイルス感染症の影響により、通夜振る舞いを躊躇される方も多いようです。参列者にはご高齢の方も多いですから、いたし方無いことでしょう。

そのような時の通夜振る舞いとしての選択肢は、以下の3つです。

1.感染予防の徹底と黙食に徹して行う 【メリット】

故人を偲ぶ場を設けることで、遺族も参列者も心残りをすることなく、最後のお別れができる

【デメリット】

広さに余裕を持った会場を確保する必要があります。またできるだけ短時間で済ませられるような配慮が求められる

2.お持ち帰りできるお弁当などを配るスタイルにする 【メリット】

集まっての食事に抵抗がある弔問客にも納得してもらえる

【デメリット】

故人との思い出などを共有できる場がなく、寂しい葬儀となる

3.感染の混乱が収束してから、お別れ会などを開く 【メリット】

感染の心配などを気にせずに故人との思い出話などができる

【デメリット】

開催時期も不明であり、改めての参列は手間となる

通夜の後に、故人を偲ぶ機会がなくなるのは寂しいことではありますが、柔軟に対応していかれることをおすすめします。

まとめ

通夜振る舞いとは

であり、単なる食事会ではありません。

また、同じように食事をする精進落としとは、行うタイミングなどが違います。

【通夜振る舞いと精進落としの違い】

  通夜振る舞い 精進落とし
行うタイミング 通夜の後に行う席 火葬場から戻ってきた後または初七日法要の後の席
参加人数 通夜の参列者に案内を出すため人数が多くなることもある 僧侶と親族のみの少人数で行われることが多い
料理 軽食や寿司、オードブルなどの大皿料理 仕出し弁当や懐石料理など個別のお膳で用意

【通夜振る舞いの一般的な流れ】

流れは下記となり、所要時間は2時間ほどです。

  内容
(1)通夜振る舞いの案内 通夜式終了の挨拶時に、喪主から通夜振る舞いを案内する

「通夜参列者へのお誘い」と「僧侶へのお誘い」がある

(2)開式挨拶と献杯 喪主による通夜振る舞いの開式挨拶。その後、献杯によって通夜振る舞いが始まる

献杯は乾杯ではないので、グラスをぶつけ合ったり、高く掲げたりしないようにする

(3)会食開始 会食の際、喪主や遺族は参列者にお酌をしながら、手短に挨拶をして回る

食事が出ることで寛いだ雰囲気になるが、大声を出したり、笑いあったりしないように気をつける

(4)閉式挨拶 2時間ほどでお開きとなり、閉式挨拶をする。次日の葬儀や告別式への案内もこの時に済ませる

【通夜振る舞いで出される料理】

基本的に「故人が生前好きだった料理」を出すことが多く、以下のような特徴があります。

    理由や注意点など
向いている料理

あると良いもの

・オードブルや大皿料理

・すし桶

・サンドイッチなど軽食

・お茶菓子

・立食式でも良い

・参加人数の予想が難しい場合でも、各自で取り分けられ、過不足をあまり気にしなくてよいものが向いている

・大皿料理には手を伸ばしにくい人のために個包装のお菓子などもあると良い

飲み物 ・アルコール類

・ジュースやお茶を含むソフトドリンク

・アルコール類は、宗教によってはNGとなる場合があるので気をつける
気をつける点 ・慶事で出される料理(伊勢海老や鯛、紅白かまぼこなど)は避ける ・精進料理にする必要はないが、祝い事をイメージさせる料理は避ける
僧侶への対応 ・通夜が終了したら、通夜振る舞いに招待する もし辞退されたら(基本的には辞退することが多い)5,000円〜1万円を「御膳料」として包んで渡す

地域によっては、その土地独特の風習があることもあります。その場合はそれに従うとよいでしょう。

【通夜振る舞いの費用】

費用は参加人数によって変わり、葬儀社に依頼した場合の相場は以下のようになります。

参加人数 相場 費用の概算
通夜に参列した人数×50% 2,000円〜3,000円 お通夜の弔問客の半数

×2,000円〜3,000円

例えば、お通夜の弔問客が100名の場合なら

100名×50%=50名(通夜振る舞いに参加予定の人数)

50名×2,000円〜3,000円=100,000万円〜150,000万円(費用の概算)

という計算です。

また費用は料理の準備方法でも変わりますが、その方法は以下の3つで、それぞれの費用感とメリット・デメリットなどについてもまとめています。

【料理の準備方法による違い】

準備の方法 概算の費用 メリット・デメリット
葬儀社に依頼する 参加人数

×2,000円〜3,000円

【メリット】

予定参加人数と予算などを伝えておけば、手配はお任せでよい

【デメリット】

他の方法より金額が高くなる

仕出し屋やケータリングサービスに注文する 参加人数

×1,000円〜2,000円

【メリット】

葬儀社に任せた場合より半分ほどの費用で済む

【デメリット】

葬儀の準備と合わせ、手配などに時間が取られ多忙になる

自宅で料理する 参加人数

×1,000円〜1,500円

【メリット】

自宅で作るため、費用は安く抑えられる可能性が高い

【デメリット】

通夜の時間内で作ることになるので、遺族以外で作れる人を確保する必要がある

葬儀での喪主はやることが多く多忙ですので、上記のメリット・デメリットをふまえた上で選ぶようにしてください。

通夜振る舞いを円滑に行うためには、事前に5つのポイントを押さえておく必要があります。喪主はこなすべき役割が続きますので、事前準備がとても大切です。

【通夜振る舞いを円滑に行うための5つの心得】

  1. 1.通夜振る舞いの手配数のポイント
    弔問客の半数を基準に参加者数を算出するので、受付の方に弔問客数を確認しておきます。

    また弔問客数がわかりづらく数が心配な場合には、半数ではなく7割ほどの人数を予定して、料理を手配しましょう。
  1. 2.席順を決める
    僧侶が参加するなら、僧侶に上座に座っていただきます。出席しないのでしたら、親族の年長者に上座に座ってもらいます。
  1. 3.仕切り役を頼んでおく
    喪主は参加者に挨拶をして回る役目があり、目が行き届かない場合もあります。

    会食がスムーズに進むよう、親族の誰かに仕切り役を頼んでおくと良いでしょう。
  1. 4.喪主がやるべきことを知っておく
    喪主が通夜振る舞いで行うことは、主に以下の7つとなります。

    ・参加へのお誘い
    ・参加者数の把握
    ・開式と献杯の挨拶
    ・会食中のお酌と挨拶
    ・料理を取っていただくための声掛け
    ・閉式挨拶、葬儀・告別式の案内
  1. 5.挨拶を事前に用意しておく
    挨拶例文などを参考にしながら、事前に用意しておくようにしてください。

【参列者側のマナー】

通夜振る舞いのお誘いがあれば、基本的には参加するのがマナーであり、お料理はひと口でも食べた方が、故人の供養となります。

しかし出席できない事情があれば丁寧に断り、目立たないように退席すれば失礼にはなりません。

葬儀ではタブーとされる忌み言葉を使わないよう注意し、場をわきまえた行動をするようにしましょう。

【最後に】

通夜振る舞いをはじめとする葬儀全般に慣れている方などいらっしゃいませんから、分からないことなどがあるのは当然だと思います。

しかし葬儀や通夜振る舞いなどには、決められたルールや手順がありますので、事前に知っておくことで、スムーズに執り行うことが可能です。

また、葬儀社の担当者は葬儀のプロですから、分からないことがあれば、遠慮なく質問されるとよいでしょう。

この記事が参考となり、スムーズな通夜振る舞いになることを願っています。

【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

プロフィール

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