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散骨とは?流れや注意点、メリットデメリットなど散骨の全てを徹底解説!

Nov 18 2020

みなさんは散骨という言葉をご存知でしょうか?散骨とは供養の方法の一種で、遺骨を粉末状にして海や山などに撒く供養です。

この記事では散骨の意味や注意点から実際に散骨をする方法、費用などについて詳しく解説していきます。

散骨をこれから検討したい方はぜひ参考にしてみてください。

散骨とは

散骨とは遺骨を粉末状にした「遺灰」を、山や海など亡くなった人が好きだった土地などに撒く供養の一種です。

遺灰を土地に撒くため、散骨には禁止されている場所や守らなければいけないルールなどが定められています。

ここでは散骨の起源や散骨を行う場合のルールなどについて解説します。 

散骨とは

先ほども紹介しましたが、散骨とは亡くなった人の遺体を火葬し、遺骨を粉末状にした遺灰を自然に撒く供養の方法です。

山や海など、亡くなった人の思い入れのある土地や生前の希望があったような場合に行われることが多いです。

散骨の場合、遺灰が自然に還るということで自然葬の一つとされています。 

散骨の歴史

では、散骨が始まったのはいつからなのでしょうか。実は日本で散骨が行われたのは平安〜奈良時代と古く遡ります。

平安時代の「淳和天皇」が京都にある大原野という場所で、天皇自らの命により行われました。

そのほかにも万葉集のなかに、妻の散骨を行った夫の和歌が記載されています。 

民衆から天皇まで幅広く行われていた散骨ですが、江戸時代に行われた檀家制度の強化によって散骨はメジャーなものではなくなりました。

檀家制度とは、寺院に入檀することでお墓の管理や供養を行ってもらう制度です。

江戸時代ではキリシタンが民衆の中で広まり、江戸幕府はキリシタンを弾圧するために禁教令や寺請制度を民衆に対して行いました。

現代では「墓地、埋葬等に関する法律」によって、お墓以外の場所に遺骨を埋葬することができません。

そのため、散骨は現代ではそこまで認知されていないことになります。

しかし、死生観や時代の流れなどによって、今後は散骨が広く受け入れられつつなる可能性があります。 

散骨を行う場所、禁止されている場所

散骨は基本的に誰かの私有地や公共施設などで行うことができません。

そのため、山で散骨をしようと思っていても、その山が誰かの所有物であれば、原則として散骨は行うことはできません。

多くの場合は散骨が許可されている場所や専門業者に依頼をして海上で行います。

また、一部の散骨方法ではバルーンで飛ばしたり宇宙に送るという方法もあります。

そのほかにも、北海道などの一部地域では散骨を禁止する条例が施行されていることがあるため注意が必要です。

散骨に関する決まりや法律

現在の日本では、散骨自体を規制する法律がないため散骨を行うこと自体は問題ありません。

しかし、先ほど紹介した通り、一部の地域では条例によって規制がかけられていたり、私有地などではもちろん行うことができないなどの制限が設けられています。

散骨が禁止されている地域

県や市区町村によっては、散骨を禁止するための条例が施行されている地域があります。具体的には下記の地域が挙げられます。 

・北海道岩見沢市:岩見沢市における散骨の適正化に関する条例施行規則

・北海道長沼町:長沼町さわやか環境づくり条例

・埼玉県秩父市:秩父市環境保全条例

・静岡県御殿場市:御殿場市散骨場の経営の許可等に関する条例

・長野県諏訪市:諏訪市墓地等の経営の許可等に関する条例

散骨を行う際の注意点

散骨を行う際には専門業者への依頼か自分で行うかのふた通りがあります。

自分で行う際の注意点については後述しますので、そちらをご確認ください。

散骨はまだ法律が整備されていないため、各々のマナーや節度などに注意を払う必要があります。

トラブルに巻き込まれないためにも、実績のある専門業者への依頼を検討してみると良いでしょう。 

散骨の流れ

もし散骨を行うことが決まった場合には、どのような手続きが発生するのでしょうか。ここでは専門業者へ依頼する場合の流れについて解説します。 

事前の相談

散骨を依頼する業者が決まったら、まずは事前相談を行います。

例えば遺骨の一部だけを散骨にする分骨方式で行うのか、家族や親戚などの了承を得るための詳しい説明など、散骨に関する疑問点をここで解決しておきましょう。

申し込みと必要書類

事前の相談を経て散骨を行うことが決定した場合には申込を行います。

申込の際に必要な書類は業者によって異なりますが、多くの場合必要な書類は下記が挙げられます。

・申込書

・依頼主の身分証明書

・同意書

・改葬許可証(現在お墓に入っている遺骨を散骨する場合)

・埋葬許可証(火葬後、埋葬しないで散骨を行う場合)

遺骨の受け渡しと粉骨

次は業者へ遺骨の受け渡しを行います。

もし遠方の場合には、郵送で行うケースもあります。

粉骨は遺骨を2ミリ以下にするために行いますが、専用の機械や人の手で、あるいは遺族自らが行うなど方法は分かれています。

また、粉骨をする前に遺骨を洗浄し綺麗な状態で行うために洗骨を行い、乾燥させてから粉骨を行うことがあります。 

散骨当日の流れ

散骨には委託や代行で行う方法と、立ち会いのもと行う方法のふた通りがあります。

委託や代行の場合には、遺族は特にやることはありません。立ち会いの場合には、献花や黙祷などを行います。 

散骨が完了したら、「散骨証明書」を受け取って終了となります。

海への散骨

海へ散骨を行うことを「海洋散骨」と言います。亡くなった人が海が好きだった場合などに行われますが、海洋散骨における注意点や方法について詳しく解説します。

海への散骨の方法

海へ散骨をする場合、散骨当日までの流れは先ほど紹介した通りになります。

立ち会いの場合、業者から指定された場所へ集合し、船に乗って散骨を行う場所まで移動します。

移動ができたら散骨を行い献花・献酒、黙祷などを行います。 

身内だけで行いたい場合には、家族単位で船を借りることになりますが、他の遺族と合同で行うプランもあります。

海への散骨の際の注意点

海へ散骨を行う際の注意点ですが、対象の海が条例によって散骨を制限していないかを確認する必要があります。

また、親戚や遺族が海洋散骨に馴染みがない場合には、後々のトラブルを避けるためにも海洋散骨とはどのようなものなのかしっかりと説明をして理解を得ておくことが良いでしょう。 

山への散骨

散骨の中には山に行う方法があります。

亡くなった人が山や自然が好きだった場合に希望されることが多いです。ここでは山での散骨について詳しく見ていきましょう。

山への散骨と樹木葬との違い

山への散骨=樹木葬だと考える人が多いですが、樹木葬は遺骨は粉末状にせずそのままで、樹木を墓標として埋葬するため散骨とは大きく異なります。

もし山で遺骨を埋葬した場合には、「墓地、埋葬等に関する法律」に抵触する可能性があるため止めましょう。

山への散骨の際の注意点

山で散骨を行う場合には、まず散骨を行う山が誰かの私有地かどうかの確認が必要です。

そのほかにも散骨が禁止されている土地ではないか、お供え物をしないなど確認しなければいけない事項が多いため、山への散骨を請け負っている業者に相談・依頼をした方が良いでしょう。 

その他の散骨方法

上記で紹介した海洋散骨および山での散骨以外にもいくつか散骨の方法があります。

ここでは自宅での散骨や海外での散骨などの方法について解説します。

自宅での散骨

自宅は私有地なので、散骨をすること自体は問題ありませんがその地域の条例で散骨を制限している可能性があるため確認が必要です。

また、自宅などの私有地でも、散骨ではなく遺骨を埋葬した場合には「墓地、埋葬等に関する法律」に抵触する恐れがありますので注意が必要です。 

海外での散骨

もともと海外に長く住んでいた人や、海外に思い入れのある人であれば海外での散骨を行いたいと思う人がいると思います。

海外で散骨を行う場合には、その国で散骨を行うことが法律に抵触しないかどうかを調べる必要があります。

そのほかにもその国がどういう宗教観念を持っているかなどを調べておくと良いでしょう。

宇宙葬

宇宙葬とは、その名の通り宇宙に遺骨あるいは遺灰をロケットなどで打ち上げる方法です。

方法が特殊なため、費用が他の散骨方法に比べて高額なので注意しましょう。

空中散骨

空中散骨とは、ヘリコプターや飛行機をチャーターし空から遺灰を撒く方法や、バルーンに遺灰を納めて成層圏まで飛ばす方法があります。

飛行機などから遺灰を撒く場合には、街中などではなく飛行機で海まで移動し、海上で散骨を行います。

バルーン葬は200,000円〜300,000円で行うことができるため、空中散骨の中では安価です。

散骨のメリットデメリット

では、散骨を行う上でどのようなメリット・デメリットが存在するのでしょうか。それぞれについて詳しく見ていきましょう。 

メリット

散骨をする上でのメリットとしては、まず供養の中でも比較的安価で行えるという点が挙げられます。

散骨をする場合、お墓を購入する必要もないですし、お墓の管理を行う必要もありません。

また、近年問題視されているお墓の継承者問題なども心配する必要がなくなります。

そのほかにも亡くなった人の希望を尊重できるという点や、宗教などにとらわれることもないため誰でも行えるという点が挙げられます。

デメリット

逆に散骨を行うデメリットには、親戚の同意や理解を得ることが難しいという点が挙げられます。

まだまだ散骨の認知度は低く、特に今まで先祖代々お墓を受け継いできたという家庭の場合には、散骨に対して違和感を抱く人もいるかもしれません。 

そのほかに、亡くなった人が希望した通りの土地には散骨ができないなどのトラブルや、遺骨が残らないため身近に思うことができないなどのデメリットが挙げられます。 

デメリットの解決方法

もし親戚などに散骨の理解を得ることが難しいような場合には、専門業者から直接説明をしてもらうことで、不明点や懸念点を解消するといった方法があります。

亡くなった人が希望していた土地では散骨自体が不可能で、特に関係のない土地となってしまうようなトラブルを避けるためには、生前にしっかりとヒアリングを受けておくことが重要です。

もし遺骨を残しておきたい場合には、分骨を行うことで一部の遺骨は散骨へ、一部の遺骨はお墓で供養するということが可能です。

分骨には火葬後に行う場合と、すでに埋葬されている遺骨を分骨する場合のふた通りがあります。

火葬後に行う場合には、事前に葬儀業者に対して分骨を行う旨を伝えておくとスムーズでしょう。

もしすでに埋葬されている遺骨を分骨する場合には、墓地の管理者に分骨したい旨を伝えましょう。

分骨を行う日程調整を行い、分骨証明書を受け取れば完了となります。 

散骨にかかる費用相場

ここまで散骨のルールや種類、注意点などについて解説してきましたが、やはり気になるのは散骨を行う上でどのくらいの費用がかかるのかだと思います。

ここでは個人で行う場合と業者に依頼して行う場合の二つに分けてご紹介します。 

個人で行う場合

個人で散骨を行う場合は、料金がかからないのでもっとも安価に済ませることが可能です。

ただし、遺骨を粉末状(2ミリ以下)にする手間や、散骨を行うことができる場所を自分で調べなくてはならないため、その分だけ手間がかかります。

また、遺骨を粉末状にする作業は精神的・肉体的な負担になることが多いため、粉骨専門の業者に依頼することも可能です。 

業者に依頼して行う場合

業者に依頼をして散骨を行う場合には、散骨方法やプランによって大きく金額が異なります。

海洋散骨では、委託する場合には30,000円から50,000円程度で、他の遺族と合同で船をチャーターする場合には100,000円前後、身内だけで船をチャーターする場合には200,000円程度がかかります。

バルーン葬の場合には200,000円前後が多く、ヘリコプターなどをチャーターする300,000円前後となります。

散骨を自分で行う際のマナー

散骨は法律で特に制限をされているものではないため、散骨を行う人のモラルやマナーについて重点を置かれることが多いです。

後々のトラブルを避けるためにも、しっかりとマナーを守って散骨を行うよう心がけましょう。

遺骨を2ミリ以下に粉骨する・遺骨を埋めない

散骨を自分で行う場合は、遺骨を2ミリ以下に粉骨する、かつ遺骨を埋めないというルールに従う必要があります。

遺骨をお墓以外の土地にそのままの状態で埋めてしまうと、「墓地、埋葬等に関する法律」に抵触する可能性があるためです。

そのため、遺骨を遺骨と判別できない状態まで砕いて粉状にする必要があります。

粉骨の作業は自分で行うこともできますが、負担が大きいため専門の業者に依頼することをおすすめします。

他人の敷地に勝手に入らない・撒かない

散骨は、原則として他人の私有地で行うことはできません。

そのため、亡くなった人の希望だからといって勝手に他人の敷地に入ったり散骨をしたりしてはいけません。

特に山で散骨を行いたいという場合には、山は誰かの所有物であることが基本なので、事前にしっかりと確認しておきましょう。 

花びらだけを撒く

海洋散骨では、献花の際に花びらだけを撒くことが一般的です。

環境保全の観点から、花束は投げず、花びらだけを撒くように配慮されています。好きな花を使用できるかどうかは事前に業者へ確認をしておきましょう。

喪服を着ない

散骨の場合は、基本的に平服を着用し喪服は避けるようにしましょう。

海洋散骨などで船に乗る場合には、一般的な港や桟橋を利用するため、周囲の人に対して不安や違和感を与えないために平服で臨むことが多いです。

もし喪服を着用したいという場合には、集合場所までは平服で行き、船上で喪服へ着替えることが多いですが、船上は滑りやすいため履いていく靴などは注意が必要です。 

散骨以外のお墓を建てない供養方法

散骨以外にも、お墓を建てない供養方法はいくつかあります。

ここではその中でもメジャーな永代供養墓や樹木葬、送骨、手元供養について解説していきます。

永代供養墓

永代供養とは、寺院や霊園などにお墓・供養の管理を遺族に代わって行ってもらう供養形式です。

永代供養では基本的に契約時に全ての費用を支払うため、維持管理費用が発生しないという特徴があります。

永代供養墓には、ロッカー型や霊廟型、機械型などがあります。永代供養墓は大きく分けて「合祀型」と「個別型」があります。

合祀型はその名の通り、他人の遺骨と一緒に埋葬する方法で、個別型は他人の遺骨と混ざらないように個別のスペースを確保する方法です。

しかし、個別型でも最終的には合祀されることになるため、そもそも合祀に対して拒否感がある方は注意しましょう。 

永代供養墓がオススメな方は、定期的にお墓まいりに行けない方やお墓を受け継ぐ人物がいないような場合です。

逆に、先祖代々のお墓を受け継いで守ってきたような場合には、親族に反対される可能性があるため注意が必要です。

樹木葬

樹木葬とは、樹木を墓標がわりにして埋葬する供養形式です。樹木葬には里山タイプと都市・公園タイプの2種類があります。

里山タイプは郊外にある山などに設けられているもので、すでに生えている樹木を墓標にしたり、新たに好きな樹木を植えて墓標にしたりします。

里山タイプのデメリットは、天候などによって周囲の環境が変化するため、墓標にした樹木が枯れてしまう可能性があるという点です。

それに比べて都市・公園タイプは比較的アクセスの良い整備された土地に設けられています。

合祀型と区画型を選択でき、合祀型は一つの大きな樹木に対して複数の遺骨を埋葬する方法で、区画型は区画ごとに区切って遺骨を埋葬します。

樹木葬にかかる費用は700,000円前後で、オプションをつけると高額になります。 

送骨

送骨とは、文字通り遺骨を郵送で永代供養墓を管理している寺院や霊園などに送ることです。

希望の永代供養墓が遠い場合や、墓じまいなどの際に利用されることが多いです。

送骨は専門の業者に依頼して、梱包キットなどを受け取り遺骨を納めて指定の場所へ送ります。

送骨の場合は納骨堂や合祀墓に納骨することが一般的です。

ちなみに、送骨はどの宅配業者でも取り扱っているわけではなく、日本郵便でしか郵送することはできないため注意しましょう。

手元供養

手元供養とは、お墓などに遺骨を埋葬するのではなく、自宅で遺骨を供養する方法です。

手元供養を行うケースとして、亡くなった人を身近に感じていたいなどの遺族の希望がある場合が一般的です。

手元供養では、遺骨全てを供養する「全骨安置」と一部の遺骨を供養する「分骨安置」があります。

手元供養では、骨壺や仏壇などで安置する方法と、アクセサリーなどに加工して、ペンダントなどに納める方法があります。

手元供養では同居している家族などにしっかりと事前に意向を伝えておくことが重要です。

家の中に遺骨があることに対して違和感を抱く人もいるので、独断では行わないようにしましょう。

また、自宅の庭などにお墓を作って遺骨を埋葬することは法律で禁止されているため注意しましょう。

散骨についてのまとめ

ここまで散骨に関するやり方や注意点、費用などについて詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか。

散骨を規制する法律は現在存在しないため、違法行為にはあたりませんが、様々な条件があるため行うには細心の注意を払うことが重要です。

また、今後新たに法律が整えられたり、散骨に対してのイメージが変わっていくことは十分考えられるため、もし散骨を行いたいという場合には、専門の業者に相談をしてみると良いかもしれません。

【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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