お葬式が起こってしまった場合、亡くなった方の遺影写真をほとんどの方が作成されます。そして遺影写真の原稿はやはり家族の方に準備して頂く必要がありますが、選ぶ際の注意事項や最近の傾向などをお話させて頂きます。
写真原稿次第で「遺影写真の出来栄えは大きく変わる」
10年ほど前までは、遺影写真の原稿は「スナップ写真」でアルバムなどに保存されている方がほとんどでした。お写真を撮られてから日数が経ち、色あせてしまっている写真も多く、保存の方法で遺影写真の出来栄えがよくないものも多くございました。
中には写真を全く撮ることがなく、免許証やパスポートのお写真を遺影写真の原稿として使用した実例もありますが、やはり出来栄えがいいとは言えず、ご遺族様も心残りがある方が多かったと経験上感じております。
現代のデジタルカメラやスマートフォンでの保存の注意
最近ではスナップ写真が少なくなり。デジタルカメラやスマートフォンの画像データを使用する方が多くなりました。データの保存なので、嵩張らずに色あせることもなく保存ができますが、テータの管理の仕方に注目しなければなりません。
亡くなった故人の写真が故人のスマートフォンにのみ保存されている場合も多くあり、パスワードが開けずにデータを取り出せない事例も多くあります。
しっかりと残された家族がデータを管理できる場所に保存をしておいた状態にしておくことが大事となります。
遺影写真の注意点
やはり注意点としては、
①ピントがあっているもの
②お顔の大きさが10円玉の大きさ以上のもの
が望ましいとされます。また、最近ではお洋服のお写真そのままで、特に喪服などに「着せ替え」を行うことは少なく、自然の状態での写真が多くなっております。
原則どのような写真でも引き延ばせますが、写真館などのプロによる撮影は、ピントや光の加減、表情についてなどをプロとして確認してくださるので、やはりお勧めしております。価格も5,000円〜6,000円程度からという価格帯ですので、そこまで費用としては高くありません。
お気に入りの写真を「お葬式が発生してから探すのは、気持ちの余裕もなく本当に大変」なのです。遺影写真はお葬式が終わっても残り続けるものになりますので、事前に検討したものを準備しておくことは本当に大事です。
【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール