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失敗しない墓石デザインの決め方!流れ・費用・注意・ポイントを解説

Oct 12 2022

よりオリジナリティのある墓石を考えたときには「デザイン墓石に対応した墓地を探す」「予算」「家族の理解」がとても重要です。今回は想いを込めた墓石にするためにはどういう流れで進めればよいのか、相場目安や注意点までわかりやすく解説します!

「せっかく新しいお墓を建てるなら自分たちらしいものにこだわりたい」

最近は多種多様なお墓が出てきて、墓石にも様々な個性があるものが増えましたよね。

墓石には主に「和型墓石」「洋型墓石」「デザイン墓石」という3種類があります。

  和型墓石 洋型墓石 デザイン墓石
 




特徴 主流となっている一般的な墓石 ・日本で作り出された洋風を取り入れた墓石

・和型に比べて、低い横長の石を乗せたものが多い。

他2種にとらわれない自由でオリジナリティのある墓石
刻む文字 表:家の名前や「南無阿弥陀仏」などの題目

裏:建立年月日と建立者名

自由に決めることができる 自由に決めることができる
メリット ・墓地を選ばずに建てることができる

・「家」の墓として何代も継承してやすい

・文字や墓石も和型墓石に比べると自由に選ぶことができる

・狭い墓地へ設置しやすい

・オリジナリティのある「その人らしい」お墓にすることが可能

・より思い入れが強い存在にできる

デメリット ・宗派や地域に確認して合わせる必要がある

・墓石に刻む文字がある程度決まっている

・墓地によっては建てることができない場合がある

・仏教の教えが反映されていないものなので家族間での理解が必要

・墓地によっては建て立てることができない場合がある

・仏教の教えが反映されていないものなので家族間での理解が必要

・石材店により完成度や対応可否が決まる

・石の量や種類、デザインにこだわりすぎると高額になる

費用相場(墓石代のみ) 約183.6万円 約157.2万円 約184万円

*全優石「2022年版 お墓購入者アンケート調査」参照

墓石のデザインを検討したときに大切なポイントは、墓石にどんなデザインがあるのかを知るだけでなく、

・作りたい墓石に対応している墓地か霊園を探すこと

・予算管理

・家族の理解

の3点もあわせて考慮するべきでしょう。

建てる予定の墓地や霊園によっては、形や高さが決められている場合が多く、希望の墓石を建てることができない場合もあるため、必ず事前に確認する必要があります。

平均的な費用相場は墓石3種ともに大差はありませんが、墓石に使う石の種類や量、加工費など、デザインにより金額が上乗せされていくので、事前に予算を決めた上で依頼することが大切なのです。

また、仏教の教えが反映されていない墓石を建てるケースなどでは、家族の理解、最終的な墓石のデザインに対する家族の総意を取ることで、自己満足ではなく家族全員が想いをこめたお墓にすることができます。

今回は墓石のデザインを決める為の注意点や大切なポイントまでわかりやすく解説していきます!

「より想いあふれるお墓を用意したい」という方は是非最後までご覧ください。

墓石のデザインと費用相場(相場:160万円~)

「墓石の種類」でもご紹介した通り、墓石には3種類あります。

・和型墓石

・洋型墓石

・デザイン墓石

馴染みのある順番にご紹介していきましょう。

一般的な「和型墓石」(相場:183.6万円)

お墓として一般的に選ばれている縦長のお墓を「和型墓石」と言います。

このお墓は江戸時代から続く伝統的なお墓で、形も仏様の遺骨を納めた「仏舎利(ぶっしゃり)塔」や「五重塔」を模していると言われるほど、仏教的な意味が込められた形なのです。

和型墓石が向いている人

和型墓石は、最も古くから使われている「安心できる伝統的なお墓」として選ぶ方が多いというのが大きな特徴です。

具体的には、

・昔から伝わる伝統的なお墓であること

・建てることができる墓地を選ばないこと

・幅広い世代から受け入れられる形であること

・仏教の教えに基づいたものであること

を重視する方が選ぶと後悔が少ないでしょう。

和型墓石の費用相場

墓石の相場はお墓に使用する石の種類と量で大きく変わることが一般的です。

和型墓石は他の「洋型墓石」「デザイン墓石」に比べると、お墓に使用する石の量が多くなるため、費用も少し割高になることがあります。

和型墓石の注意点

和型墓石は使用している石の量が多いのと、いくつかの形の石が重なっているため、お墓を継続して守るために必要なお墓の掃除や、メンテナンスに関しても細かい部分までの配慮が必要です。

また、自由度といった点では他の2種に比べると形や彫刻する文字の内容、フォントに制限が多いものとなります。

低く横長であるのが特徴の「洋型墓石」(相場:157.2万円)

日本で作り出された洋風を取り入れた墓石で、和型墓石に比べると、縦長ではなく横長に低い石を乗せたものが多く、近年選ぶ方が増えている人気のお墓でもあります。


洋型墓石が向いている人

和型墓石に比べると墓石に使える石の色も選択肢が増えるということもあり、費用を抑えつつ、少しでも個性を出したいという方にオススメです。

洋型墓石の一番のメリットである、

・横長に低い石が乗った重心が低い形は地震などが起きても倒れにくい

・掃除が楽

・面積が狭い区画にも建てることができる

を重要視される方に向いているでしょう。

さらに、仏教の教えが反映されないものなので、お墓に刻む文字にも「○○家」など、入れなければいけない文字に決まりがなく、故人への想いを込めた文字を刻む方が多いのも特徴となります。

具体的にどんな文字が入っているのかは「墓石の構造やお手入れを確認して理解する」でご紹介しますので合わせてご覧ください。

洋型墓石の費用相場

和型墓石に比べて使用する石の量が少ないので費用は抑えることが可能です。

ただし、洋型墓石を希望する人はデザインにこだわる方も多いため、彫刻内容や付属品に対しての加工料やデザイン料が加算されることもあるので注意しましょう。

洋型墓石の注意点

自由度が高い洋型墓石ですが、墓地によっては墓石の形や高さに制限があり、洋型墓石を建てることが認められないこともあるので必ず事前に確認しましょう。

オリジナリティのある「デザイン墓石」(相場:184万円)

「和型墓石」「洋型墓石」のようにある程度決められた形ではなく、自由でオリジナリティのある「デザイン墓石」というお墓を聞いたことがあるでしょうか。

デザイン墓石が向いている人

石の色だけではなく墓石そのものの形、刻む文字など自由に決めることができるため、より「その人らしい」個性を出したお墓にすることが可能なところが選ばれる大きな理由です。

デザイン墓石の費用相場

こちらのデザイン墓石は、墓石を作ってもらう石材店でのオーダー方法に2種類あります。

オーダー方法 セミオーダー 完全オリジナル
特徴 石材店がオリジナルで考えたデザイン墓石から選ぶタイプ 石材店とともに一から自分たちで作るタイプ
メリット ・価格を抑えることが可能

・墓石を作るプロが耐久性などを考慮した上で作られたデザインになっている

・よりオリジナリティのあるデザインを作ることが可能
デメリット ・決められたデザインの中から選ぶ ・対応できる石材店に限りがある

・高額になりやすい

・技術面や耐久性から、思い描いた通りのものを完成させることが難しいことも多い

費用相場 約180万円 約240万円
施工期間 平均2〜3ヶ月 平均4〜6ヶ月

セミオーダーか完全オリジナルかどうかで費用相場は平均で約60万円ほどの差が出る上、デザインによっては加工料やデザイン料も多くかかってくるのも特徴です。

デザイン墓石の注意点

自由であるがゆえに仏教の教えが反映されていないものなので、家族間で「デザイン墓石にする」ということや、最終的なデザインまでしっかり理解してもらう必要があります。

また、全て自由に決めることができるため、使う石の量や種類、デザインにこだわりすぎると費用がどんどん高額になりやすいことや、墓石を作ってもらう石材店の技術次第で完成度が決まること、そもそも対応できる石材店を探すことが課題です。

洋型墓石同様、建てることができる墓地も限られますので、事前確認は必ず行いましょう。

人気の墓石デザイン3選

ご紹介した墓石のデザインの中で、より人気のあるデザインを順不同で3つご紹介していきます。

1.自由度の高い天板付き洋型墓石

2.無駄を省いたシンプルデザインのお墓

3.女性に人気のガラス墓石

人気の理由とともに解説しますので、是非ご覧ください。

自由度の高い天板付き洋型墓石

画像引用先:財団法人徳寿会「墓石人気ランキング」

画像引用先:全優石「2022年版 お墓購入者アンケート調査」

全優石「2022年版 お墓購入者アンケート調査」によると、建てたお墓の形が「洋型墓石」である割合が2004年は全体の22.7%だったのに対し、2022年には約2倍である46%にまで増加しています。

石に刻む文字はもちろん、モチーフなども自由に入れて個性を出すことができるのにも関わらず、費用が抑えられることや、倒れにくいなど、「低く横長であるのが特徴の「洋型墓石」でご紹介したメリットがあることが人気の理由です。

画像引用先:全優石「2022年版 お墓購入者アンケート調査」

近年では約半数以下の方がこの形を選ぶなど、今や定番にもなりつつあるタイプなのもポイントですね。

無駄を省いたシンプルデザインのお墓

画像引用先:供養のだいもん

シンプルな「和型墓石」はやはり伝統的な形として安心感のあることが大きな魅力です。

画像引用先:全優石「2022年版 お墓購入者アンケート調査」

近年では減少傾向にありますが、それでも2015年以降も引き続き30%台で落ち着いた人気があります。

建てる墓地を選ばないことと、伝統的な形であるため幅広い世代から受け入れられやすいということからも選ばれる人は安定しているのも特徴ですね。

女性に人気のガラス墓石


画像引用先:浜の石屋 ストーリー イン ストーン「ガラスのお墓【光り墓】」

このお墓はガラスで作られているので、太陽の光を受けてお墓がキラキラとキレイに光る「光り墓」として女性に人気です。

予算に合わせて大きさや形、デザインをフルオーダーメイドで作ることができるので、大切な人へ贈ることができる色褪せないプレゼントとしてもいいですね。


画像引用先:全優石「2022年版 お墓購入者アンケート調査」

こういった「デザイン墓石」が占める割合は全体の15.6%ではありますが、6.1%から15.6%と2倍以上に増加しているのです。

このように、伝統的な「和型墓石」が安定の人気がある一方で、近年では「洋型墓石」「デザイン墓石」と自由度のある墓石の形が全体の6割を占めることから、より「故人らしい」想いを込めた墓石のデザインが人気の傾向にあります。

墓石のデザインを決める際に注意すべき7点

墓石のデザインを決める際に、注意しなければいけないポイントが7点あります。

1.建設予定の墓地や霊園の規定を確認

2.家族の理解を得る

3.予算管理

4.納期管理

5.墓石の構造やお手入れを確認して理解する

6.石材店を頼りながら「一緒にお墓を作る」意識で依頼する

7.著作権などの知的財産権に注意する

墓石を作る順番でご紹介していきますので是非ご覧ください。

建設予定の墓地や霊園の規定を確認

お墓を建てる予定の墓地や霊園は主に3種類あり、それぞれ規定があって場所によっては墓石の高さや形に制限があります。

<墓地・霊園の種類>

種類 公営霊園 民営霊園 寺院墓地
管理・運営 地方自治体 宗教法人や企業など民間の法人 寺院
特徴 ・管理費が比較的安い

・人気で抽選になることが多い

・宗教問わない

・形や高さに制約がある場合もある

・石材店が出資、管理していて指定されているところも多い

・休憩所や売店などサービスが充実しているところが多い

・デザイン墓石を建てやすい

・その宗派の檀家であることが条件

・お寺が管理しているので法事などを相談しやすい

・管理が公営霊園より高くなる

費用相場(管理費) 5千~1万5千円 2千〜1万円 3千~2万円
費用相場(永代使用料) 数十万円~100万円(地域により異なる)

検討中の場所の条件を事前によく確認した上で「どこに建てるか」「どんなお墓を建てるか」の優先順位を決めて相談していくことが重要です。

また、民営霊園は石材店が出資していることが多いため、墓石も霊園が指定する石材店を利用することが義務付けられていることがあり、「指定石材店の有無を確認する」で解説しますので併せてご覧ください。

家族の理解を得る

仏教の考えが反映されていない「洋型墓石」「デザイン墓石」を検討した場合、「その形で建てること」はもちろん、「最終的な墓石のデザイン」までしっかりと家族間で共有し、総意を得ることが必要です。

お墓は故人1人のものではなく、家族のものなので、自己満足で作るのではなく、しっかりと全員で話し合ってより「自分たちらしい」形を目指すようにしましょう。

予算管理

墓石の値段は主に使用する石の種類と量で値段が変わる割合が高くなります。

「より良い形にしたい」と考えるあまり、こだわりすぎて費用がかさみ、「最終見積を確認したら高くなりすぎて困ってしまった」というケースも少なくありません。

そのため、必ず予算は家族間で設定しておき、石材店にも予算を伝えた上で作るようにすることで、予算がかかりすぎてしまうことを防ぐことができます。

納期管理

予算同様、こだわりすぎて石材店でも時間を要してしまい、予定していた納期に間に合わないことも多いため「いつまでに仕上げなければいけないのか」をしっかりと事前に確認して相談しておくことが重要です。

特に完全オリジナルでデザイン墓石を建てる場合には平均で平均4〜6ヶ月もの時間がかかりますので、事前に確認しておきましょう。

墓石の構造やお手入れを確認して理解する

墓石のどの位置に遺骨が入るのかなどを含め、墓石の構造は必ず理解しておくことが重要です。

墓石の構造

和型墓石の場合、主に下記のような構造となります。


一般的には香炉の下に地下カロートや地上カロートと呼ばれる場所があり、ここに遺骨を納骨する形となるのです。

他にもお墓によっては、お墓の区画内を境界線のように石で囲っている「外柵」や、戒名、死亡年月日、享年、俗名を刻んだ「墓誌」と呼ばれるものを置くなど、特に和型墓石の場合は様々な装飾品が必要となります。

墓石に使用する石

御影石(みかげいし)と呼ばれるものが一般的で、御影石の種類は国内外問わず100〜200種類と言われるほど種類が多くなります。

見積もり価格が変わるもの

見積もり価格が決まるのは下記2項目です。

・使う石の種類と量

・球体や湾曲した形にするなど通常以上に手間や技術、時間がかかるもの

一般的に国内産の方が外国産より高めですが、外国産でも希少な石の値段は高く、一概にどちらが安いとは言い切れません。また価格は人気の有無に左右されるため、高ければ高いほどよい石かというのも判断が難しいところです。

自分の気に入ったものを数点選び、それぞれの特徴を確認して最終的に決めるとよいでしょう。

【参考価格(8寸名古屋型の場合)】

石の種類 価格目安
中国産 G623

20万円

中国産 G616

42万円

インド産 カラハリ

60万円

茨城県産 真壁(青)小目

75万円

愛媛県産 大島石 石善・碧

170万円

香川県産 庵治石細目最上級

380万円

(参照:墓石の石安

価格の幅が大きく明確な金額が分かりづらいお墓の価格についてスッキリ理解したい方は、「墓石の値段相場は約150万円!必要な費用や選ぶ際のポイントを解説」の記事も合わせてお読みください。

お墓の加工方法

お墓がどんな方法で作られているのかも頭に入れておきましょう。

1.採石場の岩盤から岩石を割る

2.切断する

3.研磨して整える

4.文字やモチーフを彫刻する

5.据え付け

研磨することは耐久性にも関わる重要な工程となるため、一つ一つ職人の手によって仕上げられるのです。

墓石に入れるべき文字

墓石に刻む文字は基本的にフォント、彫る位置、内容に決まりがありませんが、フォントに関しては、読みやすいという点から、一般的に「楷書体」が多く選ばれています。

和型墓石の場合、家の名前や「南無阿弥陀仏」を表に入れるなど、入れるべき文字の傾向や風習はありますが、洋型墓石やデザイン墓石の場合はより自由に決めることが可能です。

ただし、墓石のサイズごとに読みやすい文字数のバランスなどもあるので、石材店と相談しながら、墓石全体で見てよく確認するようにしましょう。

よく使われる文字

洋型墓石やデザイン墓石でよく使われる文字をご紹介します。

・漢字1文字→「絆」「愛」「縁」「笑」「和」「偲」「想」「夢」「心」「慈」「空」

・漢字2文字→「感謝」「笑顔」「永遠」「静偲」

・メッセージ→「ありがとう」「たからもの」「やすらぎ」

故人とのつながりを意味するものや、家族としてのメッセージを一言で表現できるものが選ばれますね。

石材店を頼りながら「一緒にお墓を作る」意識で依頼する

石材店は多くの墓石を作ってきたプロです。

自分たちが細かい部分まで全部形にこだわることももちろん大切ではありますが、「自分たちのお墓で一番表現したいことは何か」を意識して石材店に相談し、アイデアを出し合い「一緒にお墓を作る」ことが重要です。

一緒に作ることで、予算内に納められる上、自分だけでは考えられなかった「より素晴らしいデザイン」にすることもできるのです。

著作権などの知的財産権に注意する

「洋型墓石」「デザイン墓石」は墓石に入れるメッセージやイラストなどを刻むこともできますが、下記内容を無断で使用してしまうと莫大な賠償金を請求されたり、最悪の場合壊すように言われてしまうこともあるので注意が必要です。

・歌詞や小説の一部、キャラクターなど著作権があるもの

※使用したい場合は著作権元に許諾を取ること

・反宗教的な言葉

ただし、日本であれば作者の死後50年、もしくは作者不明などの場合は公表から50年後、保護期間を経過している場合に限り、許諾がなくても使用することが可能です。

石材店の選び方

石材店の選び方にも注意すべきポイントがあります。

間違えてしまうと、莫大な費用がかかってしまったり、使用する予定の石とは違う種類のものになっていたり、量が違っていたりとトラブルも多く発生していますので、慎重に選びましょう。

1.指定石材店の有無を確認する

2.石材店選びに大切な5つのポイント

  1.親身になって答えてくれるところかどうか

  2.どんな墓石に対応しているかとオーダー方法

  3.石や墓石に対しての知識と経験

  4.見積書や契約書、メンテナンスなどのアフターサービスの有無

  5.3~4社から信頼できる1社に絞り込む

実際に石材店との進め方での流れ順にご紹介していきます。

指定石材店の有無を確認する

「建設予定の墓地や霊園の規定を確認」でご紹介した墓地・霊園の種類の中で「民営霊園」の多くは石材店が出資、管理しています。

その場合、墓石を建てるための石材店も指定石材店があることがほとんどですので、指定石材店があるのかどうか、あるのであればどんな墓石を建てることができるかも事前に確認しておくと良いですね。

種類 公営霊園 民営霊園 寺院墓地
管理・運営 地方自治体 宗教法人や企業など民間の法人 寺院
石材店 どこに依頼しても問題ない 石材店が管理しているところが多いので指定されている場合が多い お寺からの指定があることが一般的

希望する石材店がある場合には、事前に石材店に行くと、そこから希望に合う霊園や墓地を紹介してもらえるので、作りたいデザイン優先で墓地を決めることが可能になるのです。

石材店選びに大切な5つのポイント

トラブルを防ぐために、良い石材店を見極めるポイントは5つあります。

1.親身になって答えてくれるところかどうか

2.どんな墓石に対応しているかとオーダー方法

3.石や墓石に対しての知識と経験

4.見積書や契約書、メンテナンスなどのアフターサービスの有無

5.3~4社から信頼できる1社に絞り込む

順番は関係ないので5項目それぞれわかるところから確認して整理していきましょう。

親身になって答えてくれるところかどうか

大切なのは石材店に相談したときにどれだけ寄り添って親身になって答えてくれるかということで、これができないと意思疎通がうまくできず、嫌な気持ちで作ることになってしまいます。

墓石を建てるということは人生でそう多く経験するものではありません。

そのため、最初は無知であたりまえなので、可能な限り自分で調べて考えた上で、わからない部分をわかりやすく説明してくれるかどうか、という点は大変重要なポイントです。

お墓を建てた後も代々付き合っていくところになりますので、信頼できるかどうかは慎重に見極めていきましょう。

どんな墓石に対応しているかとオーダー方法

「和型墓石」「洋型墓石」「デザイン墓石」のうち自分が希望する墓石に対応しているのかどうかは大変重要なポイントです。

もしも「デザイン墓石」を希望する場合は、セミオーダーか完全オリジナルなのかを調べることで、建てたいお墓のイメージを叶えてくれるところかを見極められることにつながります。

石や墓石に対しての知識と経験

石材には品質表示があり、石材の原産国や地名、銘柄名や等級などの表示がきちんと正確に表示されているかは重要なポイントです。

石材によって吸水率が大きく変わり、これはお墓の経年劣化にも影響し、地域によっても土地の特徴を生かした石材があるなど、しっかり説明した上で多くの石材からの選択肢を与えてくれる石材店が安心できるところとも言えます。

また、彫刻や加工、施工に関しては職人が自社に所属している場合と、外注する場合があり、外注の場合は予算も高くなるため、事前に確認しておくと必要以上に費用がかかってしまうことを防ぐことができるので覚えておきましょう。

見積書や契約書、メンテナンスなどのアフターサービスの有無

墓石の内容がある程度決まってくると、一般的には希望と予算を反映した見積書を用意してくれます。

その際、最近ではより立体的に確認することができる「墓石完成予想図」を用意してくれるところも増えていますので、必ず確認しましょう。

一般的に契約する際には契約書を交わすように墓石も同様に契約書を交わすことで、トラブルが起きた場合の書面での証拠にもなるため、

・金額

・支払い方法

・納期

・使用する石の種類と量

・加工内容

・文字やイラストなどの彫刻内容

・違約時の取り決め

が書かれているかを確認し、不明点があれば必ず事前に確認して明確にしておきます。

そしてお墓は建てた後にもメンテナンスが必要になるため、アフターサービスの有無と内容をしっかりと確認しておくといいですね。

お墓の保証書を発行している石材店であれば安心できるのと、水などでは落としきれないお墓の汚れへのクリーニングや、お墓参り代行をしてくれる石材店まで、様々なアフターサービスがあります。

3~4社から信頼できる1社に絞り込む

見積書までは出来るだけ1社ではなく3〜4社から取り寄せるようにすることで「比較してより信頼できるところを選ぶ」ことができます。

お墓の相場は石材の時価によって大きく変わってくるため一般的に決められた相場がなく、在庫の確保ができずに価格が高騰することもあり、金額は石材店によって大きく変わることがあるのです。

むやみに値下げしてきたりなど、価格が安い場所を選ぶのではなく、見積もりを元に他の項目も参考にした上で納得できる石材店を選びましょう。

墓石のデザイン以外でオリジナリティを出す方法

墓石を工夫したくても、墓地や霊園の都合や指定石材店の関係、家族の希望などで和型墓石や洋型墓石を選ぶケースも少なくないと思います。

そのような場合でもオリジナリティを出す3種類の方法がありますのでご紹介します。

1.彫刻を工夫する

2.墓石の石や種類を変える

3.お墓の区画内にオブジェを置く

順不同でご紹介するので、取り入れられそうなものがないか見ていきましょう。

彫刻を工夫する

まずは彫刻を工夫することです。

具体的には2種類の方法があります。

1.文字を手書きにする

2.イラストや言葉

こちらも順不同でご紹介しますので、自分たちに合った形を石材店に相談するのが良いですね。

文字を手書きにする

和型墓石の場合、宗派によっては刻む文字や色に制約がある場合がありますが、一般的に墓石に書くべき文字を手書きにすることは特に問題はありません。

そのため、「故人に生前書いてもらった文字」「子どもたちに書いてもらう」「自分で想いをこめて書く」などをすることで、お墓に行くことがより一層特別なものとなるなど、思い入れが生まれます。

ただし、石材店によって対応できない場合もありますので必ず事前に確認しましょう。

イラストや言葉

こちらも手書き同様、生前書かれたものや、好きだった花、故人へ向けた言葉、故人がよく口にしていた言葉などを彫刻することもできます。

「著作権や知的財産権に対する注意」は必要ですが、これらを刻むだけでも、世界に一つしかないお墓にすることが可能ですね。

墓石の石の種類を変える

墓石に使用できる石には数多くの種類があるため、青、緑、赤など個性的な色の石を選ぶ方もいらっしゃいます。

石の種類や色を変えるだけでも雰囲気は大きく変わりますので、石材店で石材の選択肢を確認してみるのも良いですね。

その際には吸水率などの経年劣化への対応力や、墓地・霊園での色に対しての制約の有無は必ず確認しておくなどの注意が必要です。

お墓の区画内にオブジェを置く

スペースがあればお墓の中に小さなオブジェを置くことも可能です。


画像引用先:牧之原石材公式サイト「父の大好きだった車のオブジェを作って頂き、すてきな墓石が出来上りました。」

故人が大切に乗っていた車など、ゆかりのあるものを石で残すだけでも、お墓がより特別なものとなり、個性を出すことができます。

予算とともに石材店に相談してみると良いですね。

まとめ

  和型墓石 洋型墓石 デザイン墓石
 




特徴 主流となっている一般的な墓石 ・日本で作り出された洋風を取り入れた墓石

・和型に比べて、低い横長の石を乗せたものが多い。

他2種にとらわれない自由でオリジナリティのある墓石
刻む文字 表:家の名前や「南無阿弥陀仏」などの題目

裏:建立年月日と建立者名

自由に決めることができる 自由に決めることができる
メリット ・墓地を選ばずに建てることができる

・「家」の墓として何代も継承してやすい

・文字や墓石も和型墓石に比べると自由に選ぶことができる

・狭い墓地へ設置しやすい

・オリジナリティのある「その人らしい」お墓にすることが可能

・より思い入れが強い存在にできる

デメリット ・宗派や地域に確認して合わせる必要がある

・墓石に刻む文字がある程度決まっている

・墓地によっては建てることができない場合がある

・仏教の教えが反映されていないものなので家族間での理解が必要

・墓地によっては建て立てることができない場合がある

・仏教の教えが反映されていないものなので家族間での理解が必要

・石材店により完成度や対応可否が決まる

・石の量や種類、デザインにこだわりすぎると高額になる

費用相場(墓石代のみ) 約183.6万円 約157.2万円 約184万円

人気の墓石デザイン3選

1.自由度の高い天板付き洋型墓石

2.無駄を省いたシンプルデザインのお墓

3.女性に人気のガラス墓石

墓石のデザインを決める際に注意すべき7点

1.建設予定の墓地や霊園の規定を確認

2.家族の理解を得る

3.予算管理

4.納期管理

5.墓石の構造やお手入れを確認して理解する

6.石材店を頼りながら「一緒にお墓を作る」意識で依頼する

7.著作権などの知的財産権に注意する

石材店の選び方

1.指定石材店の有無を確認する

2.石材店選びに大切な5つのポイント

1.親身になって答えてくれるところかどうか

2.どんな墓石に対応しているかとオーダー方法

3.石や墓石に対しての知識と経験

4.見積書や契約書、メンテナンスなどのアフターサービスの有無

5.3~4社から信頼できる1社に絞り込む

墓石のデザイン以外でオリジナリティを出す方法

1.彫刻を工夫する

2.墓石の石や種類を変える

3.お墓の区画内にオブジェを置く

より想いのこもったお墓にするためには、家族の総意と信頼できる石材店との協力が不可欠となります。

デザイン墓石が建てられない事情がある場合でも、少しの工夫でオリジナリティを出すことも可能なので「誰が入るためのもので、どんなお墓にしたいか」という全体像を想像してみましょう。

様々な参考画像を調べながら予算を元に積極的に石材店に相談して進めることで、より良い墓石作りができるようになるのです。

お墓は遺族が悲しみに向き合う場所ですが、想いがつまった大切な場所でもあります。

予算に合う形で想いをこめ、故人とつながりを持てる場所をより大切に作っていきましょう。

【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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