ティアは、中部・関西・関東を中心に葬儀を展開している葬儀社で、東証上場企業でもあります。料金プランはセット価格で明確に表記されていて、安心して依頼することができるでしょう。本記事では特徴だけでなく口コミやスタッフ対応も含め紹介致します。
ティアとは、中部・関西・関東地区を中心にサービスを展開する葬儀社です。
全国に数多ある葬儀社の中でも、ティアは旧態依然の葬儀業界に一石を投じたいという思いで設立された会社というのが特徴です。
そのため、それまでタブー視されていた生前から葬儀の見積もりをとることのできる「生前見積もり」や、葬儀費用を明確化する取り組みなど、新たな取り組みを行ってきた葬儀社です。
今回はティアのサービスや特徴、口コミなど、みなさんの葬儀社選びのご参考になればと思います。最後までぜひご覧ください。
INDEX
ティアについて
ティアという葬儀社をご存知でしょうか?
葬儀社と言えば、亡くなった故人の遺族から依頼を受け、遺体の管理をはじめ、葬儀の準備や当日の進行をしてくれる業者のことを言います。
お通夜や葬儀の準備は多岐にわたり、細々とした配慮も必要になってくるため、遺族の気持ちに寄り添いながらサポートしてくれる伴走者のような存在と言えるでしょう。
そのため、故人と気持ちよくお別れするためにも、葬儀社選びの際は、費用感から当日の対応まで考慮してしっかりと選びたいものです。
そこで今回は、数ある葬儀社の中でも、ティアという会社についてご紹介していきます。
葬儀社選びでお悩みの皆さん、選択肢の1つとしてぜひ参考にしてみてください。
株式会社ティアとは
株式会社ティアは、中部・関西・関東地区を中心に「葬儀会館TEAR」を運営し、会館での葬儀・法要の請負のほか、寺院や個人宅、公共の場所などでの葬儀・法要を行う葬儀社です。
会館数は116店舗と多く、年間約16,000件の葬儀実績がある葬儀社であり、業界の中では数少ない東証一部上場の会社です。※2019年時点
また、ティアという名前には、遺族の気持ちに寄り添い、悲しみの涙を少しでも和らげたいという「涙」という意味があり、思いが込められているそうです。
株式会社ティアの創業は1997年と20数年の歴史を持つ会社です。
葬儀業界の中ではまだ新しいティア。
創業者であり、現社長でもある冨安徳久さんは、かつて葬儀業界に疑問を抱いていました。
葬儀業者の言い値がまかり通り、高額になってしまう葬儀料金、また生きている間に葬儀の話をすることも当時はタブー視されていました。
そこで、たった一度の故人との別れの場を適正な価格できちんと作りたいという思いからティアを設立し、葬儀業界を変革しながら新しい価値を生み出そうとしています。
ちなみに、ティアの現在の株価は、現時点(2023年7月時点)で450円程度。
東証一部における上場来高値は2,100円(上場から約3ヶ月後の2013年9月)、上場来安値は394円(2020年3月)です。
昨年は600〜700円の間で推移していたことを踏まえると、コロナウィルスの影響により、葬儀も最低限の規模でのみ実施されている現状があることから、こういった影響をティアも少なからず受けているのかもしれません。
ティアが提供するサービス
ティアでは、家族葬、一般葬、社葬の葬儀施行のほか、規模や葬儀形態を問わない葬儀施行が可能です。
自宅葬や火葬式を除きほとんどの葬儀形式に対応しています。
さらに、24時間365日ティアのスタッフが葬儀に関すること全てをサポートしてくれるため、葬儀前の相談はもちろんのこと、葬儀施行後の遺族へのアフターフォローなどのサービスも充実しています。
葬儀と言えば告別式、お通夜、そして火葬というイメージがありますが、実は他にも準備しなければいけないことが山積みです。
さらにそれらを逝去から葬儀までめまぐるしいスピード感で準備を強いられるため、遺族としては悲しむ間も無く忙しない時を過ごさねばなりません。
あらかじめ遺族が一般的な葬儀の流れや手はずを知っているのが一番良いですが、そうでない場合もあるでしょう。
そんなときに遺族の側に全てを理解した実績もある専門家がいてくれるときっと安心ですし、ティアのように葬儀後までケアしてくれるのは手厚いフォローですよね。
また、ティアの葬儀費用の構成は基本費用(祭壇+葬儀に必要な品目)に親族や参列者の人数によって変動する料理や返礼品の費用を加算したものです。
また、プランによって違いはありますが、会員制度を使用すれば、例えば120万円ほどする葬儀費用をおおよそ60万円にカットできることもあります。
よってティアの会員サービスを使用することで葬儀費用を大幅にカットすることが可能です。
ティアでは「ティアの会」という会員制度が導入されており、入会金、積立金0円の入会金のみで入会できるサービスを展開しています。
通常の入会金は税込10,000円程度ですが、キャンペーンなどを実施しているときはもう少し安く入会できる場合もあるようです。
なお、現時点で会員は39万人以上。葬儀以外の場面でも、飲食店やホテル、スポーツクラブなどでも優待サービスが受けられることも特徴の1つです。
ほかにもティアでは、終活セミナーや葬儀の勉強会などのイベントも定期的に実施しているため、葬儀の準備を何から始めていいかわからないという方は、前もってそういったイベントに参加しておくことで、気軽に葬儀のことを知ることができます。
ティアの強み・特徴
ティアのサービスについて挙げてきましたが、強みや特徴についてもう少し詳しくご紹介していきます。
ティアの強みは、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
①実績が16,000件と葬儀業界の中でも多いこと
②カスタマーサービスが充実していること
③生前見積もりができること
葬儀では、宗教や宗派、参列者の構成などによって気を配らねばならないことが多々あります。
よって、複数の葬儀社を比べるにあたり、料金の他にも葬儀実績の数やスタッフの教育にどれほど力を注いでいるかということは気になるポイントになってくるかと思います。
その点ティアは、東証一部上場企業という看板があり、会館数が全国に116店舗あることで葬儀実績の数も年間約16,000件。
業界の中でもトップクラスであるという特徴があります。
また、この会館数が多いというのはティアの戦略。
これをドミナント戦略と言い、店舗間の距離を開けないことで地域の市場占有率を向上させることができるのです。
つまり、町に何軒かティアがあることで、「葬儀のことならまずはティアに行ってみようかな。」と必然的に知名度が向上するという狙いです。
よく見かける葬儀社や葬儀ホールが複数近くにあると、地域の認知度は圧倒的に上がります。
さらに、24時間365日、ティアのスタッフが手厚いサポートを施してくれるため、気軽に相談や質問をすることができます。
カスタマーサービスが充実していることと関連しますが、ティアでは人材育成にも力を入れています。
最近では、「ティア・ヒューマンリソース・センター」という専用研修施設を設け、実際の葬儀同様の設備で研修を行うなどしています。
このように、ティアはスタッフを育てることにも意欲的で、日々サービス向上に余念がありません。
また、ティアのサービスにおいて特徴的なのが生前見積もりです。その名の通り、生前に葬儀の見積もりをとることを指します。
具体的にはまず葬儀を行うエリアを選択し、ティアの会員か非会員かを答え、次に祭壇をどうするかなどのセットプランを予算に合わせて選びます。
この見積もりはティアのサイトから行うことができるので、大変お手軽でおすすめです。
ティアの口コミ・評判
では、ティアのリアルな口コミや評判はどうなっているのでしょうか。
ここからは、実際にティアを利用したユーザーの口コミや評判をご紹介していきます。
料金が明確
「葬儀価格が聞いていた価格と相違なく、予算内でおさまりました。ティアのサービス、価格、対応全てがパーフェクトでした。」
「ティア会員になるとさらに割引されるようですが、金額はほぼ見積もりの通りでした。」
「複数の葬儀社から見積もりをとりましたが、ティアが最もわかりやすく、選んだ決め手の1つでもあります。」
ティアは適正価格への取り組みを掲げており、わかりやすい見積もりの提出と、生前見積もりの実施を積極的にアナウンスしています。
また葬儀費用の適正化にあたり、ティアではコスト削減にも取り組んでいます。
例えば、ティアは全国に124店舗(2020年6月時点)と多くの店舗があるため、葬儀に関わる備品をまとめて購入することができます。
また、霊柩車や乗務員、警備スタッフや接客スタッフなどの葬儀に必要な人材を自社で採用することで、ティアグループとして内製化に取り組んでいます。
このようなまとめ買いや外部委託の削減によってコストを抑えることで、利用者側にも抑えた価格設定となっています。
スタッフの対応が良い
「スタッフの方のきめ細かい対応は素晴らしく、私も家族も大変満足しました。」
「担当の方が一生懸命に対応してくださり、スムーズに式を進めることができました。」
ティアの口コミではスタッフの対応について特に多くの評価が得られていました。
というのもティアでは前述の通り人材育成に力を注いでおり、人材のことを「人財」と表記するほどです。
故人を思う遺族のために心を尽くしもてなすという教育が全社にわたりしっかりと施されているようです。
具体的には、前述したティアの専用研修施設「ティア・ヒューマン・リソースセンター」で座学から模擬葬儀ロールプレイングを行い、さらに実際の葬儀場での実習などの研修を受け、また3ヶ月に1回社長が行うセミナーを受講する時間も設けられているそうです。
社長が社員に対して直接講習を行うことで、ティアの理念である、「物売りでもなく、押し売りでもなく『儀式を尊厳する形と洗練された心の追求』を忘れない姿勢で取り組む事とデスケアを通じて社会貢献する事を事業の基本理念とする」を浸透させようとしているそうです。
なお、ティアの創業者であり現社長の冨安徳久さんはメディア活動にも精力的で、テレビ、雑誌、ラジオをはじめ、特別講演会の開催、命について考える特別授業の実施など、外部広報にも積極的に取り組んでいます。
その他の葬儀社・サービス
これまでティアのサービスについてご紹介してきましたが、その他の葬儀社はどのようなサービスを展開しているのでしょうか。
葬儀業界の大手3社をピックアップしてみました。
公益社
まず1社目は公益社です。
公益社は1932年に創業した葬儀業界の中でも歴史を持つ葬儀社です。日本で初めて上場を行った葬儀社として知られており、現在は持株会社に移行し「燦ホールディングス」の子会社、株式会社公益社として稼働を行っております。
葬祭サービスを提供する葬儀社を抱える燦ホールディングスの傘下で、年間の葬儀実績数は10,000件を超えます。
近畿や首都圏に拠点を持ち、売上規模は約160億円。主に葬儀の企画や準備・運営、また、コンサルティングにアフターフォローと葬儀関連のサービスをトータルに提供しています。また社葬などの法人の葬儀を得意としていることも特徴です。
なお、首都圏と関西に拠点を持ち、厚生労働省認定制度である「葬祭ディレクター」と呼ばれる葬儀に関する専門知識と実務経験を携えたスタッフが多く在籍しています。
ベルコ
続いて2社目はベルコ。ベルコは兵庫県に本社を構える冠婚葬祭互助会です。
冠婚葬祭互助会というのは、会員になり月一で定額を積立することで冠婚葬祭の儀式に対するサービスを受けることができるシステムのことを言います。
なお、創業は1969年で、東海や近畿、首都圏、九州、中国地方など全国に拠点を持ち、年間35,000件の葬儀を行っており、売上規模は約568億円の大手企業です。
また、ベルコにも「葬祭ディレクター」が在籍し、該当スタッフが葬儀プランの相談に乗ってくれることも特徴。
葬儀予算に応じて毎月自分で積立金額を設定でき、途中でプランの変更もできますが、都度手数料が発生するため注意が必要です。
セレマ
そして最後はセレマです。
セレマもベルコと同様冠婚葬祭互助会で、京都府に本社を構えています。
1959年創業、売上規模は347億円とこちらも60年あまり葬儀サービスを展開する大企業です。なお主な拠点は近畿、首都圏、中国地方です。
ティアの他に大手3社をピックアップしてみましたが、いかがでしたでしょうか。
大手の葬儀業社と比較するとティアは比較的新しい葬儀社ですが、実績数や拠点の数は引けを取らないことがわかります。
ティアについてのまとめ
ティアは葬儀業界ではまだ新しい葬儀社ではありますが、実績数、会館数ともにトップクラスであることがわかりました。
失敗したくない葬儀社選びの中で、実績数が多いというのはユーザーとしては安心要素の1つかもしれません。
また、葬儀前の準備から当日の施行だけでなく、アフターフォローまでしてくれるとのことで、遺族ときちんと向き合い、そして寄り添うためのサービスが充実していることがわかりました。
その背景にはティアのサービス向上を目指して行われる積極的な人材育成も影響していると言えます。これから葬儀を控えている方は、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?
【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)
- 略歴
- 栗本喬一(くりもと きょういち)
- 1977年生まれ
- 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)
- 株式会社東京セレモニー 取締役
- ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
- 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
- 株式会社おぼうさんどっとこむ
- 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
- 株式会社ティア
- 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。
- 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
プロフィール