子どもの法事の服装は、「地味な色でないとダメ?」「制服で大丈夫?」など、細かなマナーが気になりやすいポイントです。
ですが、実は子どもの服装は大人ほど厳格ではなく、いくつかの目安さえ押さえれば、今持っている服の組み合わせで十分に対応できます。
この記事では、保育園児・小学生・中高生それぞれの「具体的なコーデ例」や「制服の可否」「マナーと心構え」まで、読んだらそのまま真似できる形でわかりやすく解説します。
INDEX
子どもの法事の服装マナーの基本
まず知っておきたいのは、子どもの服装マナーは「大人ほど厳しくない」ということです。最低限のポイントさえ押さえていれば、完璧な喪服でなくても失礼にはあたりません。
子どもの法事の服装で大切なのは、次の3つです。
- 色は「黒・紺・グレー・白」を中心にする
- 柄物やキャラクターはできるだけ避ける
- 動きやすく、苦しくない服装にする
この3点を守っていれば、細かい違いは大きな問題にはなりません。もちろん「子ども 服装」の悩みは尽きませんが、「失礼にならないこと」よりも「子どもに無理をさせないこと」の方が、現代の法事では大切にされる場合も多いです。
大人と子どもで服装マナーはどう違う?
大人は喪服・ブラックフォーマルが基本ですが、子どもは次のように考えればOKです。
- 乳幼児〜保育園児:落ち着いた色の普段着で問題なし
- 小学生:手持ちの服を工夫して「なんちゃってフォーマル」で十分
- 中高生:制服があれば制服が基本。なければ大人に近い準喪服
つまり、「無理に高い喪服を買わなくても大丈夫」ということです。子どもの成長は早く、着る機会も多くないため、手持ちの服で現実的に整える方が合理的です。
子どもの服装で気を付けたいポイント
控えたい服装・アイテム
次のような服装は、法事の場では避けた方が無難です。
- 蛍光色・原色(真っ赤・ショッキングピンク・鮮やかな黄色など)
- 大きなロゴ・キャラクター入りの服
- ラメ・スパンコールなどキラキラが目立つ服
- サンダル・ミュール・光沢が強いエナメル靴
必ずしも絶対NGというわけではありませんが、「故人を偲ぶ場にふさわしい控えめな服装」という観点から考えると、避けた方が安心です。
OKな範囲の普段着のイメージ
一方で、次のような服装であれば「子ども 服装」として十分マナーの範囲内です。
- 無地の長袖Tシャツ+黒や紺のズボン
- 紺や黒のワンピース+カーディガン
- 白シャツ+黒や紺のスカート
「きちんとして見えるか」「清潔感があるか」を基準に考えれば、細かく悩みすぎずに済みます。
保育園児の法事の服装の目安
まずは保育園 服装の目安から見ていきましょう。3〜6歳くらいの子どもは、長時間じっとしているのが難しい年頃です。何よりも「動きやすく、締め付けの少ない服装」を優先してあげることが大切です。
保育園児・男の子の服装
保育園児の男の子は、次のような服装が目安になります。
- 上:白・黒・グレーの無地Tシャツ or 襟付きシャツ
- 下:黒・紺・グレーのハーフパンツ or 長ズボン
- 靴:黒や紺など落ち着いた色のスニーカー
- 靴下:白・黒・紺の無地
ジャケットやネクタイなどは不要です。首元を締め付けると気になってしまい、法要中にぐずる原因にもなります。「保育園 服装」として普段使いしやすいアイテムを少しだけ落ち着いた色でまとめるイメージがおすすめです。
保育園児・女の子の服装
保育園児の女の子は、ワンピースがあると一気にフォーマル感が出て便利です。
- 上:無地のカットソー or ブラウス
- ワンピース:紺・黒・グレー・チェックなど落ち着いた柄
- 羽織り:黒・紺・グレーのカーディガン
- 靴:黒や紺のスニーカー・フォーマル靴
- タイツ・靴下:白・黒・紺
髪飾りも、赤やピンクの大きなリボンではなく、黒や紺など控えめな色のゴム・ピンを選ぶと安心です。
小学生の法事の服装の目安
小学生になると体格もしっかりしてきて、「大人っぽいきちんと感」を出しやすくなります。とはいえ、わざわざ喪服を買わなくても、手持ちの服で「小学生 服装」を整えることが十分可能です。
小学生・男の子の服装
おすすめのコーディネート例は以下の通りです。
- 上:白シャツ or ポロシャツ(無地)
- 下:黒・紺・グレーの長ズボン
- 羽織り:黒・紺・グレーのカーディガン
- 靴:黒や紺のスニーカー
- 靴下:白・黒・紺
白シャツに黒いズボンというだけで、周囲から見た印象は「きちんとした法事の服装」に見えます。ネクタイやジャケットがなくても失礼にはあたりません。
小学生・女の子の服装
女の子はワンピースやブラウス+スカートの組み合わせが基本です。
- 上:白ブラウス or 無地カットソー
- 下:黒・紺のスカート(膝丈程度)
- または紺・黒のワンピース
- 羽織り:黒・紺・グレーのカーディガン
- 靴:黒のスニーカー or ローファー風の靴
- 靴下・タイツ:白・黒・紺
スカート丈が極端に短くなければ問題ありません。「小学生 服装だからこその素直さ・清潔感」が伝われば十分です。
中学生・高校生の法事の服装の目安
中学生・高校生になると、「中高生 服装」はほとんど大人と同じ感覚になります。
制服がある場合は「制服が正解」
制服 可否に悩む保護者の方はとても多いですが、結論から言うと、法事では制服が最も礼儀正しい服装とされています。
学校の制服は「正装」と見なされるため、喪服をわざわざ用意する必要はありません。特に中高生であれば、制服での参列を快く受け入れるお寺や会場がほとんどです。
制服で参列する際のポイント
- ブレザー・ジャケットはできるだけ着用する
- ネクタイ・リボンは学校指定のもの
- 靴下は黒・紺・白系を選ぶ
- 靴は黒のローファーや黒系スニーカー
制服の色が多少明るくても問題ありません。ベージュや濃い青のブレザーでも、「制服=フォーマル」として扱われます。
制服がない中高生の場合
制服のない学校の場合は、大人に近い準喪服を意識して「中高生 服装」を整えます。
- 上:白シャツ or 白ブラウス
- 下:黒・紺・グレーのスラックス or スカート
- 羽織り:黒・紺・グレーのカーディガン or ジャケット
- 靴:黒のローファー or スニーカー
- 靴下:白・黒・紺
ここまで整えれば、見た目はほとんど大人の準喪服と変わりません。新たに喪服を購入しなくても、十分に失礼のない服装になります。
年代別「そのまま真似できる」コーディネート例
ここからは、年代別に「このまま着せればOK」という具体的なコーデ例を紹介します。
保育園児のコーデ例
男の子
例:
- 上:白の長袖Tシャツ
- 下:紺のハーフパンツ
- 靴:黒のスニーカー
- 靴下:白の無地
寒い季節であれば、黒やグレーのトレーナーを重ね着すればOKです。
女の子
例:
- ワンピース:紺の無地ワンピース
- 羽織り:グレーのカーディガン
- タイツ:黒
- 靴:黒のスニーカー
髪は一つ結びにして、黒や紺のゴムを使うと落ち着いた印象になります。
小学生のコーデ例
男の子
例:
- 上:白のポロシャツ
- 下:黒の長ズボン
- 羽織り:紺のカーディガン
- 靴:黒のスニーカー
- 靴下:黒
女の子
例:
- 上:白ブラウス
- 下:紺の膝丈スカート
- 羽織り:黒のカーディガン
- 靴:黒のスニーカー
- 靴下:白のハイソックス
「小学生 服装」としては、この程度のきちんと感があれば十分です。
中学生・高校生のコーデ例
制服がある場合
例:
- 制服一式(ブレザー・シャツ・ネクタイ/リボン・スラックス/スカート)
- 靴:黒ローファー or 黒スニーカー
- 靴下:黒・紺・白
制服がない場合(男女共通)
例:
- 上:白シャツ
- 下:黒のスラックス or 黒のスカート
- 羽織り:黒 or 紺のジャケット・カーディガン
- 靴:黒のローファー or スニーカー
- 靴下:黒
服装以外で気を付けたいマナーと持ち物
「子ども 服装」の不安が解消されたら、次は服装以外のポイントも押さえておきましょう。
靴・靴下・ヘアスタイル
靴のマナー
子どもの場合、スニーカーでも問題ありません。ただし、次の点に注意しましょう。
- 派手な色や光る靴は避ける
- 泥や汚れを落として清潔にしておく
- サンダルやビーチサンダルは避ける
靴下のマナー
靴下は以下の色から選べば安心です。
- 白
- 黒
- 紺
柄入りやキャラクターものは避け、無地を選ぶと落ち着いて見えます。
ヘアスタイルのマナー
ヘアスタイルは「清潔感」が最優先です。
- 一つ結び・二つ結び:OK(ゴムの色は黒・紺・茶など控えめに)
- おろした髪:顔にかからないように軽くまとめると◎
- 大きなリボン・派手なカチューシャ:できれば避ける
子どもと一緒に持って行くと安心なもの
長時間の法事では、子どもが飽きてしまうこともあります。次のようなものを準備しておくと安心です。
- ハンカチ・ティッシュ
- 小さめの水筒
- 音の出ないおもちゃ(折り紙・小さなメモ帳と鉛筆など)
読経の最中や焼香時はしまっておき、待ち時間にそっと使えるようにしておくとよいでしょう。
「ぐずったらどうしよう」の不安を軽くする考え方
多くの保護者の方が気にされるのが、「子どもが騒いだら迷惑にならないか」という不安です。
途中退席は「失礼」ではなく「配慮」
子どもが泣き出したり落ち着かない様子が続く場合、いったん会場の外に出ることは失礼にはあたりません。むしろ、周囲や子ども自身への配慮として、よくある対応です。
「ぐずり=迷惑」ではなく、「子どもも一緒に参列してくれたこと自体が故人への供養」と捉えてもらえることが多いでしょう。
子どもも「大切な家族の一員」
法事の場で、子どもの存在はとても温かい意味を持ちます。故人から受け継がれた命が、次の世代としてそこに座っているからです。
多少の物音や動きがあっても「元気でいてくれてよかった」と受け止めてくれる親族も多いはずです。
よくある質問(Q&A)
Q1:黒のスニーカーでも大丈夫?
A:はい、問題ありません。ローファーがなくても、黒や紺など落ち着いた色のスニーカーであれば失礼にはあたりません。
Q2:男の子にネクタイは必要?
A:小学生以下であれば、ネクタイは基本的に不要です。中高生で制服にネクタイが含まれている場合は、学校の規定に合わせればOKです。
Q3:制服が明るめの色でも大丈夫?
A:大丈夫です。ベージュや明るめの紺色など、多少明るい色でも「制服 可否」という観点では問題ありません。制服は正装として認められています。
Q4:乳幼児の服装はどこまで気にすべき?
A:乳幼児に関しては、そこまで厳密に考えなくて大丈夫です。落ち着いた色味のロンパースやカバーオールで、清潔にしてあれば十分です。
子どもの法事の服装のまとめ
ここまで、保育園児・小学生・中高生の「子ども 服装」について、具体的な例を挙げながら解説してきました。
・色は「黒・紺・グレー・白」を中心に、柄物やキャラものは控えめに
・保育園 服装は「動きやすさ・締め付けない」が最優先
・小学生 服装は、白シャツ+黒や紺のボトムスで十分
・中高生 服装は、制服があるなら制服がもっとも礼儀正しい
・制服 可否で迷ったら「制服=正装」と考えてOK
・靴は黒や紺のスニーカーでも失礼にならない
・ぐずったら途中で退席しても「失礼」ではなく「配慮」
あなたが今「どの服なら失礼にならないか」と悩んでいること自体が、すでに故人を大切に想っている証拠です。完璧な喪服かどうかよりも、子どもと一緒に故人を偲ぶ時間を過ごすことが、何よりの供養になります。
服装に対する不安が少しでも軽くなり、「これなら大丈夫」と前向きな気持ちで法事の日を迎えられるきっかけになれば幸いです。
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