香典返しを辞退されたとき、無理にお品物をお贈りするのは正解ではありません。まずはお気持ちを尊重し、丁寧なお礼やご報告で「心」をお返しするのが大切です。
本記事では、香典返し 辞退の場面で迷わないために、香典返し マナーの基本、香典返し お礼の伝え方、香典返し 手紙の文例、電話・メールの香典返し 返答フレーズまで、実務目線でわかりやすく解説します。
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- 関連情報・基礎知識
香典返しを辞退されたら――まず押さえる基本方針
辞退の申し出は「負担を掛けたくない」という温かなご配慮の表れです。まずはそのお気持ちを受け止め、尊重しましょう。
香典返し 辞退 の場合でも、感謝の意思表示(口頭・手紙・メール)は必須。さらに、四十九日(忌明け)後に簡潔なご挨拶状を出すと、丁寧で好印象です。
地域や慣習によって差があるため、年長の親族・寺院・葬儀社へ確認しておくと安心です。
「辞退=何もしない」ではない
辞退を受けたからといって完全に何もしないのでは、かえって失礼にあたる場合があります。最低限、お礼の言葉と無事のご報告は伝えましょう。
タイミングの目安
ご逝去直後は取り込み中のため、まずは会葬・ご厚志へのお礼を簡潔に。その後、四十九日(忌明け)~一週間以内を目安に、改めてご挨拶状で感謝と近況を報告する流れが一般的です。
香典返し マナー|辞退時の正しいお礼の伝え方
形式よりも「相手の気遣いにどう応えるか」が肝心です。以下の順で整えると、失礼がありません。
1. ありがたくお気持ちを受け取る
まずは辞退の意向に感謝を述べつつ、偲んでくださったお気持ちへのお礼を伝えます。
(一言例)
「このたびは温かいご厚志を賜り、誠にありがとうございました。
また、香典返しの件につきまして、ご辞退のお言葉を頂戴し、深く感謝申し上げます。」
2. 忌明け後に「ご報告+感謝」の手紙
香典返し 手紙 は、辞退時こそ価値があります。忌明けの報告と、支えられた感謝を簡潔に綴りましょう。
「無事に四十九日を終えたこと」「皆さまに支えられたこと」「辞退のお気持ちをありがたく頂戴したこと」を入れるのがポイントです。
3. 品物の代替は“気持ち最優先”で
無理に品物を送るのではなく、供花・お供物を相手のお名前でお供えする、法要の写真を同封して報告する等、負担のかからない形で「心」を返しましょう。
相手別|香典返し 辞退 時の対応
会社・上司・取引先
社内規定や社交上の配慮から辞退されることが多い相手です。品物は控え、正式な文面で礼状を。必要に応じてメールでも構いませんが、後日「挨拶状」を送るとより丁寧です。
(文例要素)「このたびはご多忙の折にもかかわらずご厚志を賜り厚く御礼申し上げます。香典返しにつきましてはご辞退とのご配慮、恐縮に存じます。おかげさまで○月○日に四十九日を相済ませました。」
親族・親しい友人
「お互いさま」の気持ちから辞退されることが少なくありません。品物は控えつつ、直筆の一筆箋などで温かくお礼を。故人の思い出に軽く触れると、心が伝わります。
ご近所・地域の方
地域の慣習が残る場面。回覧や自治会で「葬儀の御礼」を伝える地域もあります。年長者や葬儀社に、地域の香典返し マナーを事前確認しておくと安心です。
文例でわかる|香典返し お礼・返答フレーズ集
はがき/手紙(忌明け後)
ポイント:①会葬・厚志へのお礼 ②辞退への感謝 ③忌明け報告 ④今後のお願い
【文例】
拝啓 このたびは故○○儀葬儀に際し、ご厚志を賜り誠にありがとうございました。
また、香典返しはご辞退との温かいお心遣いに深く御礼申し上げます。
おかげさまで去る○月○日、四十九日の法要を滞りなく相済ませましたことをご報告いたします。
皆様のご厚情に支えられ、家族一同、日々を過ごしております。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。 敬具
メール・チャットの簡潔返信
ビジネスや急ぎの場合に。
(短文例)
「ご厚志の件、誠にありがとうございました。
香典返しはご辞退とのご配慮、ありがたく頂戴いたします。
取り急ぎ御礼まで申し上げます。」
電話での香典返し 返答
直接の温度感が伝わるため、上席や年長者に有効です。
(フレーズ)
「このたびは誠にありがとうございました。
香典返しの件は、ありがたくお気持ちだけ頂戴いたします。
落ち着きましたら改めてご挨拶状をお送りいたします。」
テンプレそのまま使える|香典返し 手紙(はがき)3選
① 一般向け・万能型
拝啓 このたびは故○○儀葬儀に際しご厚志を賜り、誠にありがとうございました。
なお、香典返しにつきましてはご辞退の由、温かいお心遣いに心より御礼申し上げます。
おかげさまで○月○日に四十九日の法要を相済ませました。
皆様のご厚情に深く感謝申し上げます。 敬具
② 会社・取引先向け(改まった体裁)
謹啓 ご多用のところご厚志を賜り、謹んで御礼申し上げます。
香典返しに関しましてはご辞退とのご厚意、ありがたく拝受いたしました。
ここに、四十九日相済のご報告を申し上げます。
今後とも変わらぬご厚情のほどお願い申し上げます。 謹白
③ 親族・友人向け(温かい語り口)
このたびは本当にありがとう。
香典返しは気持ちだけで十分との言葉、ありがたく受け取りました。
先日、四十九日を無事に終えたよ。
生前と変わらず、これからもよろしくお願いします。
NG対応と回避策|好意を誤解させないために
無理に品物を贈らない
辞退を尊重せず返礼品を送るのは逆効果。供花・お供物を相手名義でお供えし、写真付きでご報告するなど、負担にならない形で。
形式だけの文面は避ける
テンプレ一辺倒だと心が伝わりません。1~2行でよいので、故人や相手との関係に即した一文を添えましょう。
お礼を先延ばしにしない
タイミングが遅いほど印象が下がります。まずは簡潔に謝意を伝え、忌明け後に挨拶状で整えれば十分に丁寧です。
よくあるQ&A
Q1. 「気持ちだけ受け取って」と言われたら?
A. 「ありがたく頂戴します」と明確に受け取り、そのうえで香典返し お礼の言葉を必ず添えましょう。
Q2. どうしても何か返したい場合は?
A. 供花・お供物を相手名義でお供えする/法要のご報告と写真を同封する――など、相手に負担をかけない形を選びましょう。
Q3. 目上の方への言い回しは?
A. 「ご配慮」「ご温情」「恐縮に存じます」といった、相手を立てる語彙を一語加えるだけで、印象が引き締まります。
実務のチェックリスト(コピペOK)
・四十九日~一週間以内に、はがき/手紙で「ご報告+お礼」
・会社・取引先には簡潔なメール→後日挨拶状で正式化
・品物の代替は「供花・お供物・写真報告」など負担ゼロで
・地域慣習は年長者・葬儀社に下見して齟齬を回避
・テンプレに「あなたの言葉」を一行足す(故人の思い出など)
・タイミング最優先、「遅れないこと」も立派なマナー
関連情報・基礎知識
弔事全般のマナーを俯瞰しておくと、当日の段取りや文面づくりがスムーズです。下記の関連記事も参考にしてください。
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・弔電・供花のマナー完全ガイド
・法要の流れと服装・挨拶文の基本
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まとめ|辞退を尊重し、心でお返しする
香典返し 辞退 への最善の対応は、相手の配慮を尊重し、感謝をきちんと伝えることに尽きます。
形式よりも「ありがとう」が伝わること――それが最も美しい香典返し マナーです。
品物を贈らなくても、お礼・報告・気遣いの三点が揃えば十分に誠意は届きます。この記事の文例を活用して、あなたらしい言葉で思いを伝えてください。
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