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墓石文字の塗装の補修は自分でできる?補修の方法と注意点をご紹介!

Nov 22 2022

墓石文字の塗装にはペンキが使われており、時間とともに剥がれて文字が見にくくなります。そんな墓石の塗装が剥がれた時、自身でも補修することはできるのでしょうか。石材店に補修を依頼した時の費用や墓石文字の塗装を長持ちさせる秘訣も併せてご紹介します。

墓石文字の塗装にはペンキが使われており、時間とともに剥がれて文字が見にくくなります。そんな墓石の塗装が剥がれた時、自身でも補修することはできるのでしょうか。石材店に補修を依頼した時の費用や墓石文字の塗装を長持ちさせる秘訣も併せてご紹介します。

墓石文字の塗装ってどんなもの?


皆さんは墓石の塗装には何が使われているかご存知ですか?

実は、墓石の塗装にも建築物や乗り物など様々な用途で使用されているペンキが使われています。

墓石文字の塗装は、白御影石に黒色を入れる、黒御影石に白色を入れる組み合わせで、コントラストをはっきりさせて文字を目立つようにしたものが多く見られます。

最近では、色味を調節したグレーを選ぶ方や仏教の五色にちなんで色を入れる方、九州地方では金箔を使われる方もいます。

しかし、そんな墓石文字の塗装も長い期間使用していると、どうしても塗装が剥がれたり、カビが生えるなどといった経年変化が見られるようになってきます。

お墓参りに行ったら、文字塗装の劣化が気になったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回「やさしいお葬式」では、そんな墓石文字の塗装について、石材店に依頼した際にかかる費用や自身で補修する場合の手順などを中心に詳しく紹介していきます。

今回ご紹介する内容は以下の通りです。

石材店に依頼した際にかかる費用や自身で補修する場合の手順だけでなく、墓石文字の色落ちを防ぐ対策方法も詳しく紹介していきます。

少しでもお墓のことで悩む皆さんのお力になれれば幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

また、「やさしいお葬式」ではお墓探しのお手伝いもさせていただいております。

全国の墓地霊園を様々な条件から検索できるだけでなく、無料で資料請求・見学予約することも可能です。

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墓石文字は経年変化する


墓石文字の塗装は彫刻部分をはっきり見せるために塗られています。

しかし時間の経過とともに、剥がれてしまったり色が褪せていくことがあります。

近年は塗料の対候性もよくなっており、10年程度では剥がれることはありませんが、20年30年と経過すれば徐々に剥がれるのは仕方のないことです。

そこで、ここからは墓石文字はなぜ経年変化によって、塗料の色落ちや剥がれがなぜ起きるのかということについて原因を見ていきましょう。

塗装が剥がれる

まず始めに、塗装が剥がれる原因について見ていきましょう。

紫外線に当たったり、雨に濡れて乾くといった繰り返しで塗装は徐々に劣化してパリパリになって剥がれてしまいます。

掃除のためにブラシなどでこすった時に塗装が剥がれてしまうのは、すでにパリパリ状態になっているからです。

こうなってしまうことで、剥がれたところからどんどん塗装が落ちていってしまいというわけです。

カビが生える

次に、墓石文字にカビが生える原因について見ていきましょう。

墓石文字の部分は彫刻してあり、これは砂を吹き付けて削っていくので表面がザラザラになっています。

そのため、どうしても水分が残りやすく土やごみが溜まってカビが生えてくることがあります。

墓石文字に日が当たる向きではカビはあまり見られませんが、北向きの面ではカビが生えやすくなります。

カビが生えるとますます水分がたまり、汚れも付きやすくなります。

変色も引き起してしまい、塗装だけでなく墓石本体にも悪影響があります。

お墓の向きは変えられないので、カビが生えやすい立地の場合はこまめな掃除が大切になります。

色が薄くなる

最後に、墓石文字の色が薄くなる原因について見ていきましょう。

墓石文字の塗装は、紫外線で色が褪せていきます。

白色もうすくなり、白御影石の場合は文字がよく見えなくなってしまいます。

赤色も紫外線を吸収しやすく退色しやすい色です。

また、掃除の際に強くこすりすぎることが原因でペンキが剥がれたり、徐々に薄くなってしまいます。

お墓掃除の際は墓石文字の塗装部分も墓石本体も力を入れて強くこするのはやめましょう。

石材店に墓石文字の補修を依頼する場合


石材店に墓石文字の補修を依頼する場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか。

遠方にお墓がある場合や、なかなかお墓参りに行く時間もないという方は、石材店に依頼することを検討されると思います。

ここでは、石材店に依頼した場合の作業内容と費用についてご紹介します。

作業内容

墓石文字の塗装の補修は乾燥をしっかりするために数日にわたる作業になることがあります。

ここでは、その作業内容についてざっとご紹介します。

以上が石材店に補修を依頼した時の作業内容になります。

金額の相場

次に、石材店に補修を依頼する際にかかる金額の相場について紹介していきます。

墓石文字の塗装補修は一般的に1万円~3万円が相場です。

一面だけなのか、側面の戒名や墓誌なども含むのかによって価格が変わります。

また、お墓を立てた石材店に依頼すれば相場よりも安くなることもあるでしょう。

墓石文字の塗装が剥げてくるのは建設から10年以上経過していることがほとんどでしょうから、お墓のクリーニングも併せて依頼することもご検討ください。

文字部分だけが綺麗になった後で、墓石の汚れが際立ってしまうのは残念なことです。

自分で墓石文字を補修する場合


墓石文字の補修に何万円もかかるなら、自分でやってみようかと思われた方もいるでしょうか。

部分的に気になる個所を自分で補修できると助かりますよね。

最近はホームセンターなどで墓石の名入れ用ペンキが売られており、自分で塗り直しをする人も増えています。

一度やってみると案外うまくいくので、その後は何回も自分でこまめにお手入れをしてみるという人も多いようです。

まずは小さな部分で試してみて自信をつけてから、家紋や全体の塗り直しに挑戦してみてはいかがでしょうか。

ここでは、自分で墓石塗装を補修する場合に綺麗に仕上げるポイントや、注意する点をご紹介します。

用意するもの

まず、自分で補修する場合に用意するものについて紹介していきます。

墓石文字の塗装に必要なものは剥離剤と塗料、筆、スクレーパーです。

剥離剤を使う時に綿棒があると便利です。

マスキングテープで文字の周りを覆うと、塗料の飛散防止に効果があります。

あとは掃除用の歯ブラシ、布、バケツ、手が汚れないようにビニール手袋を用意しましょう。

剥離剤とはシンナーなどのペンキ、ラッカーうすめ液や塗料はがし剤として売られているものです。

墓石用塗料は水性ですが対候性があり、はみ出した時も拭き取れるため扱いやすくなっています。

色は白・黒が多いですが、金・赤・青まで揃っているのものもあるので専用塗料を使いましょう。

数百円から2千円程度で購入できます。

専用の塗料以外にも安くて対候性の高いものがあります。

塗料の対候性はシリコン系>ウレタン系>アクリル系の順に高くなります。

色味など好きなものを選びたい方は対候性を基準に選んではいかがでしょうか。

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筆は安いものだと毛が抜けて塗料に混じってしまうことがあります。

動物毛よりも化繊毛の筆の方が抜けにくいので、化繊を選びましょう。

太い部分は大きな平筆で、細かい部分は細筆があると便利です。

スクレーパーははみ出した塗料を削り取るのに使います。

カッターの刃でも代用可能です。

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作業の流れ

次に、作業の流れについて紹介していきます。

まず文字の補修の前に、墓石全体をしっかりと掃除してから作業を始めましょう。

特に文字の彫刻部分は歯ブラシなどでこすって細かい部分まで綺麗にします。

汚れや土が残っていると塗り直したペンキが剥がれる原因になります。

掃除をしたあとは水分をしっかりと乾かす必要があります。

布などで拭くときは文字部分に糸くずやホコリなどが残らないように注意しましょう。

掃除の後は、いよいよ塗装作業の開始です。

文字の周りにマスキングテープで養生をすると液だれなどがあっても掃除しやすくなります。

以下で手順と各作業のポイントをご説明します。

ペンキの剥離作業

では、さっそくペンキの剥離作業について紹介していきます。

剥離剤の容器を開ける時は倒れたり飛び散っても墓石や外柵にかからないよう、離れた場所で開けるようにしましょう。

 

剥離剤は石材にしみ込むと劣化や変色の原因るため細心の注意を払って作業します。

古いペンキが残っていると塗り直しても剥がれやすくなりますが、剥離剤を使うのが心配な方は「剥がれたらまた塗り直せばいい」と割り切って、剥離剤を使わない判断も良いでしょう。

剥離剤をつけた歯ブラシや綿棒を使って、細かいところまで少しずつペンキを取り除いていきます。

除去作業を丁寧にすると新しいペンキのノリもよくなり、仕上がりが美しくなります。

多少ペンキが残ってもいいので、強くこすりすぎたり剥離剤を石にしみ込ませないようにやさしく丁寧に落としていきましょう。

剥離剤を使った後はしっかりと乾燥させます。

できれば数日あけて塗装をする方が、剥離剤の成分がとんで新しい塗料をより長持ちさせることができます。

色入れ

次に、色入れについて紹介していきます。

塗料の容器を開ける時も、倒したり飛び散りに注意してお墓から離れた場所で開けましょう。

墓石の表面がざらついている場合は、塗料がはみ出すと後から削り取ることができなくなるのでシーラーという保護剤を文字の周りに塗っておく必要があります。

しかしこのシーラーも石材の変色などの原因になるので、鏡面仕上げでない墓石の場合は石材店に相談した方がよいかもしれません。

太字の部分は大きな筆で彫刻の底から側面まで一気に塗っていきます。

細かい部分は細筆で丁寧に塗装していきます。

文字の中で液が溜まると乾きにくくなり、後からひび割れて剥がれる原因になるので筆に含ませて取り除いたり、細かい部分は綿棒を使って溜まりをなくしましょう。

一度塗りでは薄いと感じた場合は、しっかりと乾かしてから重ね塗りをします。

文字からはみ出した部分は後から削り取るので、文字の塗り残しが無いように端までしっかりと塗りましょう。

文字からはみ出た部分を削る

最後に、文字からはみ出た部分のペンキはスクレーバーで削り取ります。

墓石は硬いものが使われているとはいえ、傷をつけないよう慎重な作業が必要です。

スクレーパーの刃を石と平行になるように持ち、滑らせるようにしてペンキを剥がしていきます。

塗料がしっかり乾燥していると作業しやすくなります。

文字の色が赤や金の場合

文字色が赤や金の場合は、油性の漆塗料が使われていることが多いので、補修の際にも同じものを選ぶとよいでしょう。

金色の場合、下地に黄色の漆塗料を塗り、完全に乾かないうちに金箔を張り付けていきます。

黄色の漆塗料は接着剤代りになるのです。

金箔を使った金文字は色が褪せることがなく、剥がれない限り美しさが保てます。

注意していただきたいのが金色の塗料は真鍮粉で作られているものが多く、数か月で黒ずんでしまうことです。

真鍮は5円玉の材料なので、黒くなった5円玉を想像してみてください。

金文字をペンキで補修する際は、高くても変色しないものを選びましょう。

墓石文字の色落ちを防ぐ方法


ここまでは、墓石文字を補修する際の対応について詳しく紹介してきましたが、ご理解いただけたでしょうか。

ここからは最後に、そんな墓石文字の色落ちや汚れの付着を防ぐにはどうすればいいのか、最後に塗り直した塗装を長持ちさせる方法をご紹介します。

以下で墓石文字の色落ちを防ぐ方法を紹介しています。

以上が墓石の色落ちを防ぐ方法になります。

経年による劣化がひどくなり、自身で補修をしたり、石材店に補修を依頼するというような事態になる前にぜひ色落ちを防ぐ手段として参考にしてみてくださいね。

墓石文字の塗装の補修まとめ


いかがでしたでしょうか。

今回、「やさしいお葬式」では墓石文字の塗装について詳しく紹介してきました。

今回ご紹介してきた内容は以下の通りです。

墓石文字の塗装の補修は意外と自分でもできそうな作業だと思っていただけたでしょうか。

自分で補修する時に、一文字ずつに向き合っている時間をご先祖様と向き合っている気持ちになって丁寧にお手入れしていけば、ご先祖様も喜んでくださるのではないでしょうか。

今回ご紹介した内容が少しでも皆さんのお役にたてれば幸いです。

やさしいお葬式」では、他にもお墓に関する様々な記事を多数掲載しています。

ぜひそちらもご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

【監修】栗本喬一(くりもと きょういち)

略歴
栗本喬一(くりもと きょういち)
1977年生まれ
出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち)

株式会社東京セレモニー 取締役

ディパーチャーズ・ジャパン株式会社
「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。
株式会社おぼうさんどっとこむ 
常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。
株式会社ティア 
葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。

著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)

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