通夜と告別式の違いが分からないまま参列すると、所作や言葉遣いで戸惑いがちです。本記事では「通夜 告別式 違い」を軸に、初めての方でも安心して臨めるよう、「通夜 参列」「通夜 マナー」「告別式 マナー」「通夜 流れ」まで丁寧に解説します。
さらに、参列できない場合に備えて弔電の書き方と文面例（コピペ可）も多数掲載。最後にQ＆Aでよくある疑問を一気に解決します。
迷ったときの合言葉は「静粛・簡素・控えめ」。この3つを意識すれば大きな失礼は避けられます。
INDEX
通夜と告別式の違いとは？―まず押さえたいポイント―
目的・意味の違い
通夜は故人を見守り、前夜に冥福を祈る儀式です。現在は読経・焼香後に散会する半通夜が主流です。
告別式は社会的・公的に最後の別れを告げる本式で、弔辞・弔電の拝読、参列者の焼香（または献花）を経て出棺・火葬へ進みます。
時間帯・参加者・格式の違い
通夜は夕刻〜夜（18〜20時台目安）に開かれ、近親者や親しい友人、仕事関係者が多く集まります。告別式は午前〜昼に行われ、幅広い関係者が参列。格式は通夜よりも告別式が高めです。
「通夜 流れ」と「告別式の流れ」の概観
通夜 流れ：受付 → 開式・読経 → 焼香（献花） → 通夜振る舞い → 散会
告別式の流れ：受付 → 読経・式辞（弔辞・弔電） → 焼香（献花／玉串奉奠） → 最後のお別れ → 出棺
通夜とは？―目的・時間帯・参加者―
通夜は故人のそばで夜を通して冥福を祈ることに由来します。現在は仕事後に参列しやすい半通夜が中心で、18〜19時台開始が一般的。会場は自宅・寺院・葬儀会館などで、式後に通夜振る舞い（軽食のもてなし）がある場合があります。
通夜の流れ（タイムライン解説）
1）受付（開始10〜15分前到着）
記帳 → 香典を袱紗から出して両手で渡す → 案内に従い着席。
2）開式・読経（仏式）
起立や合掌など、場内アナウンスや指示に静かに従います。
3）焼香（または献花）
前列から順に進みます。宗派により回数は異なりますが1〜3回が目安。迷ったら1回で丁寧に。
4）通夜振る舞い
案内があれば短時間でも箸をつけると丁寧（体調や都合で辞退可）。
5）散会
長居は避け、静かに退出します。
告別式とは？―目的・時間帯・進行―
告別式は故人と社会との別れを告げる公式の儀式。弔辞・弔電の拝読、参列者の焼香や献花の後、最後のお別れを行い、出棺・火葬へ向かいます。到着は20〜30分前が基本、遅刻は厳禁です。
告別式の流れ（当日の進行）
受付 → 読経・式辞（弔辞・弔電） → 焼香・献花（または玉串奉奠） → 最後のお別れ → 出棺（一般参列者は見送って解散が多い）
通夜・告別式の持ち物チェックリスト
・香典袋（黒白または双銀の結び切り／地域により黄白）
・袱紗（紺・灰・紫など落ち着いた色）
・数珠（仏式）
・ハンカチ（黒・白・無地）
・黒インクの筆記具
・身分証・交通系IC・会場までの経路
通夜 参列マナー（服装・言葉遣い・焼香）
服装の基本（通夜 マナー）
男性：黒無地スーツ・白シャツ・黒ネクタイ・黒靴（光沢控えめ）
女性：黒フォーマル・黒ストッキング・装飾の少ない黒パンプス（アクセは一連パール程度）
共通：派手な柄・強い香水・大ぶりアクセは避ける。バッグは装飾控えめ。
受付での所作と言葉
到着は10〜15分前。受付では「このたびはご愁傷様でございます。○○（故人との関係）の××と申します」。香典は袱紗から出して両手で渡し、相手が読みやすい向きに。
焼香の一例（仏式）
祭壇・遺族へ一礼 → 焼香台へ → 抹香を軽くつまみ、宗派により額の前へ（省略可） → 合掌・黙礼 → 遺族席に軽く礼して着席。
回数は1〜3回、迷ったら1回で丁寧に。
告別式 マナー（服装・焼香・最後のお別れ）
告別式は通夜より格式が高め。到着は20〜30分前、コートは入場前に脱ぎます。焼香・献花は案内に忠実に。最後のお別れでは私語や撮影は控え、故人・遺族に静かに一礼して退出します。
香典の基本（表書き・相場・包み方）
表書き
仏式：御香典（無難）／御霊前（四十九日まで）／宗派により御佛前
神式：御玉串料・御神饌料／キリスト教：御花料
宗派不明なら「御香典」が安全。
相場（目安）
友人・知人：5,000〜10,000円／職場関係：5,000円前後（関係性で増減）／親族：1〜3万円以上（関係の深さによる）
包み方・入れ方
新札は避ける（やむを得ない場合は軽く折り目を）。お札は人物が袋の裏・下向きになるように揃え、袱紗に包んで受付で取り出します。
宗教・宗派別の作法要点
・神式：玉串奉奠・二拝二拍手一拝（葬儀は「しのび手」＝音を立てない拍手）
・キリスト教：献花・黙祷（十字は信徒が中心）
・最優先は会場の案内に従うこと
参列時のNG行動と注意点
大きな私語・笑い声／スマホの通知音・無断撮影／強い香水・派手小物／片手での香典手渡し／通夜振る舞いでの長居・深酒／SNS投稿（原則控える。遺族の意向と会場規定優先）
よくある質問Q＆A
Q1. 通夜と告別式、どちらに参列すべき？
A. いずれか一方なら通夜が一般的。深い関係なら両方、仕事関係は通夜のみも多いです。
Q2. 受付での挨拶は？
A. 「このたびはご愁傷様でございます。○○（関係）の××と申します」。香典は両手で。
Q3. 数珠がないと失礼？
A. 望ましいですが必須ではありません。なければ合掌で構いません。
Q4. 焼香は何回？
A. 宗派により1〜3回。迷ったら1回。
Q5. 通夜振る舞いは必ず食べる？
A. 案内があれば少しでも箸をつけるのが丁寧。事情があれば「お気持ちだけ頂戴します」と短く辞退。
Q6. 友引の葬儀は？
A. 地域により火葬場が休業で日程変更のことも。案内に従いましょう。
Q7. 参列できない場合は？
A. 弔電や供花、香典の郵送（現金書留）で気持ちを伝えます。
弔電の書き方（基本ルールと段取り）
宛先・届け先・差出人
宛先は基本喪主名（不明ならご遺族御一同 様）。届け先は会場名・住所・電話。差出人は個人：氏名・住所・電話／会社：会社名＋部署＋役職＋氏名。
本文の作り方（文字数・構成・句読点）
目安70〜200字。句読点は省き改行で区切るのが慣例（近年は句読点可のサービスもあるが迷ったら省略）。構成：①哀悼②在りし日の感謝③ご遺族への気遣い④結び。
避けたい表現（忌み言葉）
重ね言葉（重ね重ね／再び／たびたび）／生々しい語（死亡→ご逝去）／不吉な連想（四・九・切れる・枯れる・消える など）。
宗教に合う結び
・神式：御霊の安らかならんことをお祈りします
・キリスト教：主の御許での永遠の安らぎをお祈りします
・宗教不明：安らかな眠りをお祈りします
手配はできるだけ早く。通夜〜告別式前に届くのが理想。
弔電 文面例（コピペ可／用途別・宗教別）
以下は句読点なしで掲載しています。社名や人名などは〔 〕を外して置き換えてください。字数は70〜150字程度を目安に調整可能です。
汎用（宗教不明）
基本形（最も無難）
訃報に接し謹んでお悔やみ申し上げます
在りし日のお姿を偲び心より哀悼の意を表します
皆様のご平安をお祈りいたします
短文形（急ぎ）
ご逝去の報に接し心よりお悔やみ申し上げます
安らかな眠りをお祈りいたします
仏式向け
上司のご家族あて
〔上司名〕様のご尊父様のご逝去に接し謹んでお悔やみ申し上げます
ご生前のご厚情に深謝しご冥福を心よりお祈りいたします
友人の親御さまあて
〔友人名〕様のお父上のご逝去に際し心よりお悔やみ申し上げます
在りし日を偲びご冥福をお祈りいたします
大往生（ご高齢）
ご長寿を全うされましたことに深く敬意を表しつつ
安らかなご冥福を心よりお祈り申し上げます
神式向け
基本形
訃報に接し謹んでお悔やみ申し上げます
亡き御霊の平安を心よりお祈りいたします
職場関係
〔故人名〕様のご逝去に際し謹んで哀悼の意を表します
御霊の安らかならんことをお祈り申し上げます
キリスト教向け
基本形
訃報に接し深くお悔やみ申し上げます
主の御許での永遠の安らぎをお祈りいたします
親しい友人の家族あて
〔友人名〕様のお母上のご召天の報に接し心よりお悔やみ申し上げます
主にある慰めと平安が皆様にありますようお祈りいたします
突然の訃報・事故
突然の訃報
突然の訃報に接し言葉もございません
在りし日を偲び心より哀悼の意を表します
どうかお力落としのございませんようお祈りいたします
不慮の事故
ご不慮のご逝去に接し深くお悔やみ申し上げます
皆様の御身のご安全と一日も早いご平安をお祈りいたします
取引先・会社宛（ビジネス）
会社代表者のご逝去
〔会社名〕〔役職〕〔故人名〕様のご逝去に接し謹んで哀悼の意を表します
在りし日のご厚誼に深謝しご冥福をお祈り申し上げます
社員のご家族あて（企業代表より）
〔社員名〕殿のご尊父様のご逝去に際し謹んでお悔やみ申し上げます
御冥福をお祈り申し上げるとともにご遺族の皆様に心よりお見舞い申し上げます
近しい間柄（親族・親友）
親族あて
叔父 〔故人名〕のご逝去に際し深い悲しみにたえません
在りし日のお人柄を偲び心よりご冥福をお祈りいたします
親友の配偶者あて
〔友人名〕さんのご主人のご逝去に接し胸が張り裂ける思いです
どうかお身体を大切にお過ごしください
安らかな眠りをお祈りします
お子さまのご逝去
配慮を込めて
愛するお子様のご逝去に接し痛恨の極みです
心よりお悔やみ申し上げます
どうかご無理をなさらずお身体をお労りください
お悔やみメール／手紙／LINEの文例
弔電ほど格式は高くありませんが、通夜・告別式の案内直後の連絡や欠席の連絡に有用です。句読点は使用可、長文は避け簡潔に。
連絡直後（案内をお願い）
ご連絡ありがとうございます
突然のことで驚いております
このたびは心よりお悔やみ申し上げます
通夜や告別式のご案内を頂戴できますと幸いです
参列できない場合（欠席連絡）
訃報に接し深い悲しみに堪えません
あいにく所用により参列がかないませんことをお詫び申し上げます
弔電と供花をお送りいたします
安らかな眠りをお祈りいたします
親しい友人へ（気遣いを重視）
突然のことでどれほどお辛いかと思います
できることがあればいつでも声をかけてください
心からお悔やみ申し上げます
手紙（便箋1枚程度）
拝啓
〔故人名〕様ご逝去の報に接し謹んでお悔やみ申し上げます
在りし日のお姿を偲び心よりご冥福をお祈りいたします
時節柄くれぐれもご自愛ください
敬具
香典を郵送・供花を手配するときの送付状テンプレート
香典送付状（現金書留に同封）
拝啓
このたびはご逝去の報に接し謹んでお悔やみ申し上げます
まことに失礼ながら香典を同封いたしましたのでお納めください
ご無理のないようお過ごしくださいませ
取り急ぎ書中にて失礼いたします
敬具
令和〔 〕年〔 〕月〔 〕日
住所 〔 〕
氏名 〔 〕 電話〔 〕
供花カード（立札・メッセージ）
立札表示例：「供花 株式会社〔社名〕 代表取締役〔氏名〕」
カード文例：
謹んで哀悼の意を表します／安らかな眠りをお祈りいたします
宛名・敬称の早見表（弔電・送付状）
・喪主不明：ご遺族御一同 様
・会社関係：〔会社名〕 〔役職〕 〔氏名〕 様
・仏式の結び：ご冥福をお祈りします
・神式の結び：御霊の平安をお祈りします（「しのび手」）
・キリスト教の結び：永遠の安息をお祈りします
まとめ：迷ったら「静粛・簡素・控えめ」
・通夜 参列は10〜15分前、告別式は20〜30分前到着
・服装は黒基調、派手さを避ける（通夜 マナー・告別式 マナー）
・通夜 流れ：受付→読経→焼香→通夜振る舞い→散会
・香典は金額より心。宗教表現の整合に注意
・参列できないときは弔電・供花・香典郵送で気持ちを届ける
付録：弔電準備チェックリスト
[ ] 会場名・住所・電話
[ ] 差出人表記（個人／会社）
[ ] 本文（70〜200字・句読点なし・宗教整合）
[ ] 到着タイミング（通夜〜告別式前）
[ ] 台紙（無地・落ち着いた色）
[ ] 供花・香典は別手配
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